カーネルの起動が完了すると、init(8)
というユーザプロセスに制御が移されます。
これは /sbin/init
、
もしくは loader
の
init_path
変数で指定される場所にあります。
自動再起動では、 システム上で利用できるファイルシステムの一慣性を確認します。 もしそれに問題があって fsck(8) がその不一致を修復できなければ、管理者に直接対処させるため init(8) はシステムをシングルユーザモードへと移行させます。
このモードには、
自動再起動の処理中か、
ユーザが起動時に -s
オプションを指定した場合、
あるいは loader
で
boot_single
変数を設定することによって移行します。
また、
マルチユーザモードから
再起動オプション (-r
)
や停止 (halt) オプション (-h
) なしで
shutdown(8) を呼び出すとこのモードに移行します。
/etc/ttys
でシステムコンソール console
が insecure
に設定されている場合、
システムはシングルユーザモードに移行する前に
root
のパスワードを入力するように求めます。
/etc/ttys
の insecure コンソールinsecure
コンソールとは、
あなた自身、コンソールが物理的に安全でないと考えていて、
root
のパスワードを知る人だけがシングルユーザモードを
使えるようにしたいという意味であり、
コンソールを安全でない状態で使いたいという意味ではありません。
そのため、安全性を求めるならば
secure
でなく
insecure
を選んでください。
init(8) がファイルシステムが正常であると判断するか、 ユーザがシングルユーザモードを終了すると、 システムはマルチユーザモードへ移行し、 リソースの設定を始めます。
リソース設定システムはデフォルト設定を
/etc/defaults/rc.conf
から、
そのシステム独自の細かな設定を
/etc/rc.conf
から読み込みます。
そして /etc/fstab
に記述されるシステムファイルシステムをマウントし、
ネットワークサービスの開始、
さまざまなシステムデーモンの開始、
そして最後に、ローカルにインストールされた package
の起動スクリプトの実行へと進みます。
リソース設定システムに関する参考資料は、rc(8) にあります。 これはスクリプトそのものを調べることと同じくらい優れたものです。
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