WebSphere Product Center をインストールして構成するには、この章にリストされた順序で、タスクを実行してください。
- ご使用の環境が、すべてのインストール要件を満たしていることを確認します。
- WebSphere Product Center のディレクトリー構造に書き込み権限を持つユーザーを WebSphere Application Server に作成します。
- デフォルトのシェル・スクリプトとして bash を使用するものと想定されています。 「sh」などの異なるシェルを使用する場合には、まず最初に bash を実行してください。 bash は、/bin/bash というディレクトリーにインストール済みでなければなりません。
Passport Advantage の使用
WebSphere Product Center をパスポート・アドバンテージから入手した場合には、 圧縮形式の WebSphere Product Center ファイルをパスポート・アドバンテージからダウンロードして、 インストール・ファイルを任意のインストール・ディレクトリーで解凍します。
このセクションでは、インストール・メディアを使用するための一般的な手順を説明します。
グラフィカルな WebSphere Product Center インストーラーの起動
グラフィカルな WebSphere Product Center インストーラーはウィザードを表示し、WebSphere Product Center のインストールに関する選択を行えるようにします。 インストール・メディアのインストーラー・ディレクトリーのいずれかから実行可能ファイルを実行してインストーラーを呼び出します。
オペレーティング・システム インストーラー・ディレクトリー AIX WPC_AIX Linux WPC_Linux HP-UX WPC_HP AIX 上での例:
このセクションでは、AIX 環境で WebSphere Product Center のインストーラーを起動する方法を説明します。
AIX コンピューター上で CDE を実行している場合: CDE を実行して、直接 AIX コンピューターで作業している場合には、インストール・メディアをナビゲートし、bin ファイル (*.bin) をダブルクリックして、インストーラーを起動できます。
また、インストール・メディアをナビゲートし、bin ファイル (.bin) をコマンド行で実行することもできます。
X エミュレーション・ソフトウェアを介して AIX コンピューターに 接続している場合: Windows コンピューターを使用し、X エミュレーション・ソフトウェアを介して AIX コンピューターに接続している場合には、 以下を実行して、インストーラーを起動してください。
1. 環境を X エミュレーション・ソフトウェア用に構成します。
2. オペレーティング・システムに固有の bin ファイル (.bin) を実行します。 以下の例は、AIX コンピューター上でこれを実行する方法を示しています。
./setupAIX.bin
AIX コンピューターに接続するために使用している Windows コンピューター上で、グラフィカルなインストーラーが開始します。
サイレント・インストールの実行
WebSphere Product Center のサイレント・インストールを実行できます。この場合、インストールの選択項目をインストール・ウィザードの画面で指定するのではなく、ファイルに指定します。 これは特に、同一のインストールを複数回実行しなければならない場合に役立ちます。
サイレント・インストールは、オプション・ファイルを使用して実行することも、使用せずに実行することも可能です。 オプション・ファイルには、サイレント・インストールで使用されるインストール・パラメーターが保持されています。 次のいずれかを選択し、コマンド行でインストーラー実行可能ファイルを実行します。
- インストール・オプションを手動で設定する
- オプション・ファイルを使用してインストール・オプションを設定する
オプションを手動設定する場合のサイレント・インストールの実行
サイレント・インストールの実行を実行する際、以下のオプションが必要です。
インストール・ロケーション -P installLocation=<dir> 注: <dir> 名の指定には絶対パス名を使用してください。
アプリケーション・サーバーとデータベースの組み合わせ 特定のオペレーティング・システムに合ったアプリケーション・サーバーとデータベースの組み合わせを選択して組み込みます。 これらのオプションは、手動で設定するインストール・オプションの一部、またはオプション・ファイルの一部として組み込むことができます。 AIX の場合
-W adapterFeatures_aix.selectedFeature=<index>
index 値
- WebSphere/DB2 = 0
- WebSphere/Oracle= 1
Linux の場合
-W adapterFeatures_linux.selectedFeature=<index>
index 値
- WebSphere/DB2 = 0
- WebSphere/Oracle= 1
- WebLogic/Oracle= 2
HPUX の場合
- WebLogic/Oracle
アプリケーション・サーバーとデータベースの組み合わせのオプションは 1 つしかないので、必要なのはインストール・ロケーション・オプションを組み込むことだけです。
./<installer file> -P installLocation=<dir> -silent
注: 組み合わせるアプリケーション・サーバーとデータベースのバージョンについては、ソフトウェア要件のセクションを参照してください。
必須指定のオプションを使用してサイレント・インストールを行うには、コマンド行で次のコマンドを実行します。
./<name of installer file> -W adapterFeatures_<operating system>.selectedFeature=<index> –P installLocation=<dir> -silent
例
以下の例は、AIX コンピューター上で WebSphere/DB2 の組み合わせを使ってこれを実行する方法を示しています。
./setupAIX.bin -W adapterFeatures_aix.selectedFeature=0 –P installLocation=/opt/IBM/WPC –silent
オプション・ファイルを使用したサイレント・インストールの実行
オプション・ファイルを使用して、コマンド行で次のコマンドを実行することによりサイレント・インストールを実行することができます。
./<name of installer file> –P -options <options file name > -silent
前のセクションで説明したように、オプション・ファイルにはサイレント・インストール用の必須指定のオプションを組み込んでおかなければなりません。
例
以下の例は、AIX コンピューター上でこれを実行する方法を示しています。
./setupAIX.bin –P –options /home/WPC/install.txt –silent
ユーザーの選択の記録
インストーラーは、対話式インストール中のユーザーの選択を、ファイルに記録することができます。 このファイルは、インストールの完了時に生成されます。 このファイルは、他のマシン上でのサイレント・インストールのための応答ファイルとして使用できます (記録されたユーザーの選択が、サイレント・インストールに適用されます)。
./<name of installer file> –options –record <file name>
このセクションでは、WebSphere Product Center をインストールする方法を説明します。 ソフトウェア・プロダクトのインストールを、グラフィカルなインストーラーを使用して実行するか、それともコマンド行からサイレントに実行するかを選択できます。
グラフィカルなインストーラーを使用した WebSphere Product Center のインストール
以下を実行して WebSphere Product Center をインストールします。
1. 『グラフィカルな WebSphere Product Center インストーラーの起動』の説明に従い、インストーラーを起動します。
2. インストール・ウィザードで使用する言語を選択し、「OK」をクリックします。
3. 「ようこそ (Welcome)」画面で「次へ」をクリックします。
4. IBM ソフトウェア・ライセンス受諾画面で、「使用条件を受け入れます (I accept the terms in the license agreement)」をクリックして「次へ」をクリックします。
5. 選択可能組み合わせリストからアプリケーション・サーバーとデータベースの組み合わせを選択して「次へ」をクリックします。
6. 製品ディレクトリー画面で、以下のいずれか 1 つを実行します。
- WebSphere Product Center のインストール先ディレクトリーの絶対パスを「ディレクトリー名 (Directory Name)」フィールドに入力して、「次へ」をクリックします。
- 「ブラウズ」をクリックしてディレクトリーを選択し、「次へ」をクリックします。
- デフォルト・パスを受け入れて、「次へ」をクリックします。
7. 要約画面が、インストールされる機能、指定された製品ディレクトリー、および必要なディスク・スペースの容量をリストします。 「次へ」をクリックします。
8. インストーラーが正常に終了した後、「完了 (Finish)」をクリックします。
注: ログの詳細情報がファイル <install location>/log.txt に記録されます。
TOP 変数の設定
目的: シェル変数 TOP が WebSphere Product Center インストール・ディレクトリーを指すように設定します。
次のファイルを編集します。
$HOME/.bash_profile
注: 上記のプロファイルに使用されている名前は、ご使用の構成に応じて異なる場合があります。".bash_profile" を使用することが推奨されています。
UNIX 上での例:
WebSphere Product Center が次のディレクトリーにインストールされている場合には
/home/user/john/WPCV50
コマンド行から次のように入力します。
export TOP=/home/user/john/WPCV50
$TOP/setup/init_ccd_vars.sh をソースとする
目的: WebSphere Product Center 初期設定スクリプトの場所を定義します。
$TOP/setup/init_ccd_vars.sh
注: デフォルトのシェル init スクリプト .bash_profile に変更を加え、TOP を設定し、init_ccd_vars.sh をソースとしてください。 ~/.bash_profile に変更が加えられたことを確認してください。ファイルの場所は、bash インストールによって異なります。
.bash_profile を編集して、以下を組み込みます。
# WPC init
export TOP=<path to WPC{VERSION} directory>
WPC_INIT_VARS=$TOP/setup/init_ccd_vars.sh
if [ -f $WPC_INIT_VARS ]; then
. $WPC_INIT_VARS
else
echo "Error: file '$WPC_INIT_VARS' not found"
fi
初期設定スクリプトの編集 (init_ccd_vars.sh)
「init_ccd_vars.sh ファイル」は、WebSphere Product Center シェル変数を初期化する際のソースとして使用されます。 このセクションに挙げる幾つかのキー変数をファイル「init_ccd_vars.sh」に設定しないと、WebSphere Product Center を正常に実行できません。 これらの変数が設定されていないと、WebSphere Product Center の開始時にエラーが発生します。
ファイルの場所: $TOP/setup/init_ccd_vars.sh
JDK_HOME の設定
目的: Java ランタイム・インストールの場所を定義します。 このパラメーターは、TOP パラメーターよりも前に置かなければなりません。
UNIX 上での例:
export JDK_HOME=/usr/java131
一般的な UNIX ユーティリティーの設定
目的: WebSphere Product Center スクリプトによって使用される一般的な UNIX ユーティリティーにプロパティーを設定します。
以下のユーティリティーのプロパティーを設定します。
AWK
CP
ECHO
GREP
MKDIR
RM
SED
TOUCH
TR
BC
CATUNIX 上での例:
export CP=cp
export RM="rm –rf"
export ECHO=echo
export TOUCH=touch
export MKDIR="mkdir –p"
export TR=tr
export GREP=grep
export AWK=awk
export SED=sed
export CAT=cat
export BC=bcアプリケーション・サーバーと一緒に使用するための構成の設定
目的: WebSphere Application Server を使用するよう、WebSphere Product Center を構成します。
注: 以下は、WebSphere Application Server のみに適用されます。
以下の変数を設定します。
WAS_HOME
WebSphere がインストールされるディレクトリー。
WAS_NODENAME
WebSphere Application Server のノード名。通常、これはローカル・ホスト名です。
WAS_APPSERVERNAME (Websphere 内で) 使用するアプリケーション・サーバーの名前。これは固有でなければなりません。 WAS_VHOST
WebSphere Product Center ミドルウェアをバインドする WebSphere Virtual Host の名前。 この変数が必要なのは、同じ WebSphere インスタンスで複数の WebSphere Product Center ミドルウェア・サーバーを実行する場合だけです。 注: これは、HTTP サーバーの仮想ホストと同じではありません。
各種モジュールのメモリー・フラグの設定
WebSphere Product Center の各種モジュールすべては、Java 仮想マシンを使用して実行されます。 ユーザーは、これらのモジュール用に使用するメモリーを指定できます。そのためには、この目的で用意されているメモリー・フラグを変更します。
たとえば、次の項目は
export SCHEDULER_MEMORY_FLAG='-Xmx1024m -Xms48m'
SCHEDULER モジュールが初期メモリー設定 (オプション -Xms で指定) として 48MB、最大メモリー設定 (オプション -Xmx で指定) として 1024MB を持つよう指定します。
注: 詳細については、$TOP/setup/init_ccd_vars.sh 内のコメントを参照してください。
WebSphere Product Center サービスのために、以下のメモリー・フラグ設定を使用することをお勧めします。
export ADMIN_MEMORY_FLAG='-Xmx64m -Xms48m'
export APPSVR_MEMORY_FLAG='-Xmx512m -Xms64m'
export EVENTPROCESSOR_MEMORY_FLAG='-Xmx64m -Xms48m'
export QUEUEMANAGER_MEMORY_FLAG='-Xmx64m -Xms48m'
export SCHEDULER_MEMORY_FLAG='-Xmx1024m -Xms48m'
export WORKFLOWENGINE_MEMORY_FLAG='-Xmx256m –Xms64m'
以下のステップでは、システムの使用するランタイム・プロパティーを構成します。これらのプロパティーは、ファイル common.properties で定義されています。
次のファイルを編集します。
$TOP/etc/default/common.properties
データベース情報のセットアップ
目的: データベースへのアクセスを可能にする情報をセットアップします。 Tomcat はこの情報を使用して、データベースにログインし、接続プールをセットアップします。
以下のプロパティーを設定します。
db_userName
db_password
db_url
例:
ユーザー名が「wpcapp」、パスワードが「track1」、データベース・サーバーのホスト名が「jupiter」、Oracle データベース・インスタンスの SID が「pauprd」であるとします。
以下のプロパティーを設定します。
db_userName=wpcapp
db_password=track1
db_url=jdbc:oracle:thin:@jupiter:1521:pauprd
注: 参照されるポートはリスナー・ポートです。 上記の例では、ポートは 1521 です。
以下のプロパティーを設定します。
db_userName
db_password
db_url
例:
ユーザー名が「wpcapp」、パスワードが「track1」、データベース・サーバーのホスト名が「jupiter」、データベース・インスタンスが「pauprd」であるとします。
以下のプロパティーを設定します。
db_userName=wpcapp
db_password=track1
db_url=jdbc:db2:pauprd
時間帯のセットアップ
目的: 時間帯プロパティーを正しく定義します。
以下のプロパティーを設定します。timezone
値: 時間単位または分単位でオフセットを設定します。
例:
(GMT-08:00) 太平洋標準時間 (米国 & カナダ); ティファナを時間単位で設定するには、次のようにします。
timezone=-8
(GMT-08:00) 太平洋標準時間 (米国 & カナダ); ティファナを分単位で設定するには、次のようにします。
timezone=-480
FTP ディレクトリーのセットアップ
目的: ftp を使用したデータ・ファイルの転送先ディレクトリー (インポート用) を定義します。 データのインポートに FTP を使用しない場合は、このプロパティーをデフォルトのままにしておくことができます。 データのインポートに FTP を使用しない場合は、このプロパティーをデフォルトのままにしておくことができます。
以下のプロパティーを設定します。
ftp_root_dir
注: ファイルは /u01/ftp/COMPANY_CODE/files に保管され、Docstore の ftp セクションに表示されます。 ファイルが /u01/ftp に書き込まれない場合には、表示されません。 したがって、プロパティーは組織 ftp ディレクトリーに設定しなければなりません。
たとえば、/u01/ftp/wpc/files などです。
UNIX 上での例:
ftp_root_dir=/u01/ftp/
注: ftp ディレクトリーの末尾は、スラッシュ「/」です。
WebSphere Product Center はこの FTP ディレクトリーから読み込んだり、ここに書き込んだりします。
WebSphere Product Center ユーザーに対して読み取り/書き込み特権を許可するように、このディレクトリーを設定してください。
Tmp ディレクトリーのセットアップ
目的: この設定は、サーバー上にある一時ディレクトリーを識別します。
以下のプロパティーを設定します。
tmp_dir
UNIX 上での例:
tmp_dir=/tmp/
注: tmp ディレクトリーの末尾は、スラッシュ「/」です。
WebSphere Product Center ユーザーに対して読み取り/書き込み特権を許可するように、このディレクトリーを設定してください。
WebSphere Product Center ミドルウェアのすべてのサービス (またはモジュール) を開始するには、スクリプト $TOP/bin/go/start_local.sh を使用します。WebSphere Product Center を実行するにはこのスクリプトが必要です。 WebSphere Product Center モジュールを正常に開始できるのは、そのモジュールが有効であることを示す、有効なライセンス・ファイル $TOP/etc/default/ccd_license.xml が存在する場合だけです。 それが無効の場合、モジュールは開始できません。 ディレクトリー $TOP/logs/svc にある、それぞれのモジュール用の特定のログ・ファイルに、エラーが記録されます。
注: ライセンス・ファイルは、インストール・ファイルとは別個に提供されます。 WebSphere Product Center を操作するためにライセンス・ファイルが必要な場合には、WebSphere Product Center サポートにお問い合わせください。
WebSphere Product Center ライセンス・ファイルの妥当性をテストするには、次のスクリプトを実行します。
$TOP/bin/test_license.sh
IP が正しくない場合には、ライセンス検証が、期待される IP と、現行のローカル IP を報告します。
このセクションでは、WebSphere Product Center をアプリケーション・サーバーとともに実行するために必要な説明を行います。
IBM WebSphere Application Server の構成
WebSphere Product Center を WebSphere Application Server とともに使用するためには、以下のセクションに記述された構成の説明に従ってください。
- 構成設定の確認
- WebSphere デフォルトのサーバーと管理コンソールの開始
- WebSphere グループの追加と WebSphere 設定の変更
- WebSphere スクリプトの実行
- WebSphere アプリケーションの開始
構成設定の確認
標準的な変数に加えて、以下の構成設定が $TOP/setup/init_ccd_vars.sh で定義されていることを確認してください。
名前
値
WAS_HOME
WebSphere のホーム・ディレクトリー。つまり、/usr/WebSphere/AppServer。
WAS_APPSERVERNAME
(websphere 内で) 使用する Application Server の名前。 これは固有でなければなりません。
WAS_NODENAME
WebSphere Application Server を実行するノード名。 通常、これはシステムのホスト名と同じです。
WAS_VHOST
WebSphere Product Center ミドルウェアをバインドする WebSphere Virtual Host の名前。 この変数が必要なのは、同じ WebSphere インスタンスで複数の WebSphere Product Center ミドルウェア・サーバーを実行する場合だけです。 注: これは、HTTP サーバーの仮想ホストと同じではありません。
WAS のデフォルトのサーバーを開始するには、root として以下のコマンドを発行します。
${WAS_HOME}/bin/startServer.sh server1
WAS グループの追加
AIX 上で、SMIT 管理ツールを使用して、グループを追加できます。
注: CCD ユーザーが WAS グループの一部であることを確認してください。
# chgrp –R wasgroup ${WAS_HOME}
# chmod –R g+w ${WAS_HOME}
WAS スクリプトの実行
ここまでの WebSphere Product Center インストール・ステップが完了した後、以下のスクリプトを、リストの順序で実行してください。
- $TOP/bin/websphere/create_appsvr.sh
- $TOP/bin/websphere/create_vhost.sh
- $TOP/bin/websphere/install_war.sh
同じ WebSphere サーバーの下で WebSphere Product Center の複数のインスタンスを実行する
1 つの WebSphere サーバーを使用して WebSphere Product Center の複数のインスタンスを実行するには、以下のタスクを実行しなければなりません。
- WebSphere Administration Server を root として実行する必要があります。
各インスタンスを上記のように通常どおりインストールしますが、create_appsvr.sh または install_war.sh は、まだ実行しないでください。 インスタンスごとに固有の WAS_APPSERVERNAME および WAS_VHOST が init_ccd_vars.sh に定義されていることと、固有のアプリケーション・ポートが common.properties に定義されていることを確認してください。 各インスタンスで、以下のスクリプトを、以下の順序で実行してください。
- $TOP/bin/websphere/create_vhost.sh
- $TOP/bin/websphere/create_appsvr.sh
- $TOP/bin/websphere/install_war.sh
- それぞれのインスタンスごとに、サプライヤー・シンボリック・リンクを作成してください。 (install_war.sh がシンボリック・リンクを作成できない場合)
BEA WebLogic の構成
このセクションでは、Websphere Product Center 環境で WebLogic を正しく構成するために必要なタスクを説明します。
- デフォルト・ホーム・ディレクトリーの設定
- $WL_HOME/common/bin/dmwiz.sh ウィザードを使用した新規ドメインの作成
- config.xml ファイルの更新
- WebLogic ドメイン・アプリケーション・ディレクトリーのコピーまたはリンク
- 共通ファイル・ディレクトリーの検査
この資料では、このセクションの WebLogic セットアップ手順を次のように構成します。
- ドメイン・ネームは 'wpc_domain'
- ポート '7507' 上で listen
- ドメイン・ファイルはディレクトリー '/wpc/envs/wl_username/wl_domain' に含まれる
- サーバー名は wpc_server' に設定
- WebLogic ユーザー名は 'wl_username'
- WebLogic パスワードは 'wl_password'
デフォルト・ホーム・ディレクトリーの設定
WebLogic のデフォルト・ホーム・ディレクトリーを設定するには、$TOP/setup/init_ccd.vars.sh で次のパラメーターを構成します。
- WPC_WL_DOMAIN_DIR (WebLogic WPC ドメインのホーム)
- WPC _WL_DOMAIN (WPC ドメインのドメイン・ネーム)
- WPC _WL_SERVER (WPC ドメインのサーバー名)
- WPC _WL_PW (WebLogic サーバーを開始するパスワード)
- WPC _WL_USER (WebLogic サーバー・ユーザー名)
例:
export WPC_WL_DOMAIN_DIR="/wpc/envs/wl_username/wl_domain/wpc_domain"
export WPC_WL_DOMAIN=wpc_domain
export WPC_WL_SERVER=wpc_server
export WPC_WL_PW=wl_password
export WPC_WL_USER=wl_username新規 WebLogic ドメインの作成
新規 WebLogic ドメインを作成するには、次のディレクトリーにある dmwiz.sh ウィザードを使用します。
$WL_HOME/common/bin/dmwiz.sh
1. $WL_HOME/common/bin/dmwiz.sh を実行します。
2. 「ドメイン・タイプの選択 (Choose Domain Type)」「(3) WLS ドメイン ((3) WLS Domain)」
3. 「サーバー・タイプの選択 (Choose Server Type)」「(1) 単一サーバー (Standalone Server) ((1) Single Server (Standalone Server))」
4. 「ドメイン・ネームの選択 (Choose Domain Name)」「(1) 現行の選択の変更 ((1) Modify current selection)」
5. 「単一サーバーの構成 (Configure Single Server)」
6. 「サーバー名の変更 (Modify Server Name)」「wpc_server」
7. 「サーバー listen ポートの変更 (Modify Server Listen Port)」「7507」
8. 「ドメインを作成するロケーションの選択 (Choose Locationto Create Domain) 」 > 「現行の選択の変更 (Modify current selection)」「/wpc/envs/wl_username/wl_domain」
9. 「ユーザー名の入力 (Enter User Name)」「wl_username」
10. 「パスワードの入力 (Enter Password)」「wl_password」
11. 「パスワードの確認の入力 (Enter Verify Password)」「wl_password」
12. Enter を押してドメインを作成し、プロンプトに従ってウィザードを終了します。
dmwiz ウィザードの完了時に、 ドメイン構成ウィザードによって "wpc_domain" は正常に作成されました (Domain Configuration Wizard has successfully created "wpc_domain") というメッセージが表示されます。
"/wpc/envs/wl_username/wl_domain/wpc_domain" に WebLogic を作成した後、" /wpc/envs/wl_username/wl_domain/wpc_domain/config.xml" を編集することによりこれを構成できます。
config.xml の構成
1. 以下のセクションを除去します。
- SSL セクション
- アプリケーション DefaultWebApp セクション
- 証明書アプリケーション・セクション
2. 次の「アプリケーション」セクションと「開始クラス」セクションを追加します。
- アプリケーション (Domain xml パラメーター内に追加)
<Application Deployed="true" Name="suppliers"
Path="{ACTUAL_PATH_TO_PUBLIC_HTML}" TwoPhase="false">
<WebAppComponent Name="suppliers" Targets="wpc_server" URI="suppliers"/>
</Application>
<Application Deployed="true" Name="wpc" Path="./applications"
StagedTargets="" TwoPhase="false">
<WebAppComponent Name="wpc" Targets="wpc_server" URI="wpc.war"/>
</Application>
- 開始クラス (Domain xml パラメーター内に追加)
<StartupClass ClassName="austin.appsvr.current.admin.RemoteWeblogic"
FailureIsFatal="true" Name="RemoteWeblogic" Targets="wpc_server"/>
3. DefaultWebApp を変更します。
WebServer フィールドの "DefaultWebApp" を "wpc" に変更します。
4. WebLogic ロギング。 必要な場合、weblogic.log ファイルが別のロケーションにリダイレクトされるようにログ・パラメーターを変更します。
<!--If your domain is
active, please do not edit the config.xml file. Any changes made to that file
while the domain is active will not have any effect on the domain's
configuration and are likely to be lost. If your domain is inactive, you may
edit this file with an XML editor. If you do so, please refer to the BEA
Server Configuration Reference documentation available from http://e-docs.bea.com/wls/docs61/config_xml/index.html.
In general, we recommend that changes to your configuration file be made
through the Administration Console.-->
<Domain Name="wpc_domain">
<Server
Name="wpc_server"
NativeIOEnabled="true"
ListenAddress=""
ListenPort="7507" >
<WebServer
DefaultWebApp="wpc"
LogFileName="access.log"
LoggingEnabled="true"
Name="wpc_server"
/>
<Log
FileName="weblogic.log"
/>
</Server>
<Application Deployed="true" Name="suppliers"
Path="/wpc/envs/wl_username/phtml" TwoPhase="false">
<WebAppComponent Name="suppliers" Targets="wpc_server"
URI="suppliers"/>
</Application>
<Application Deployed="true" Name="wpc"
Path="./applications"
StagedTargets="" TwoPhase="false">
<WebAppComponent Name="wpc" Targets="wpc_server"
URI="wpc.war"/>
</Application>
<Security
Name="wpc_domain"
GuestDisabled="false"
/>
<Log
FileName="wl-domain.log"
/>
<StartupClass ClassName="austin.appsvr.current.admin.RemoteWeblogic"
FailureIsFatal="true" Name="RemoteWeblogic"
Targets="wpc_server"/>
</Domain>
WebLogic ドメイン・アプリケーション・ディレクトリー ($TOP/etc/default/weblogic700/config/wpc_domain/applications/ directory) を新規ドメイン・ディレクトリーにコピーします。
アプリケーション・ディレクトリーへのシンボリック・リンクを作成するには、アプリケーション・ディレクトリーを削除し、WebSphere Product Center コード・ベースへのシンボリック・リンクに置き換えます。
例 (前のセクションの例 (/wpc/envs/wl_username/wl_domain/wpc_domain/applications) を使用):
wl_username@app02:~/wl_domain/wpc_domain$
mv applications applications.bk/
wl_username@app02:~/wl_domain/wpc_domain$ ln -s /wpc/envs/wl_username/code/wpc42010009/etc/default/weblogic700/config/wpc_domain/applications/
.
wl_username@app02:~/wl_domain/wpc_domain/applications$ ls -l
total 28896
-rw-r--r-- 1 wl_username envs 29553587 Dec 31 13:36 wpc.war
wl_username@app02:~/wl_domain/wpc_domain/applications$
「サプライヤー」アプリケーションとして定義されるディレクトリーが、WebSphere Product Center で public_html のために使用されるディレクトリーと同じであるかどうか確認します。 たとえば、$TOP/public_html から ~/phtml へのシンボリック・リンクを作成します。
wl_username@app02:~/code/wpc42010009$
mv public_html/ public_html.bk
wl_username@app02:~/code/wpc42010009$ ln -s ~/phtml/ public_html
wl_username@app02:~/code/wpc42010009$
WebSphere Product Center が消える
アプリケーション・ディレクトリーが適切な場所に配置されないと、WebLogic は WebSphere Product Center を自動的に除去します。 これは、config.xml ファイルに WebSphere Product Center を再び追加し、デフォルトの Web アプリケーションを WebSphere Product Center にリセットすることによって解決できます。
開始時に次のエラーが発生します。
(...)ldap/ldapfiles/EmbeddedLDAP.lok, No locks available,errno=37
このロックに関する問題は、wpc_server ディレクトリーをローカル・ディスクに移動することによって解決できます。 これは NFS wpc_domain からリンクされる sym である可能性があります。
注: データベース・スキーマを作成する前に、ファイル common.properties をセットアップしなければなりません。 (この章の『ランタイム・プロパティーの構成』を参照してください。)
データベース・ユーザーの確認
common.properties 内で参照されているデータベース・ユーザーが、データベース内に存在し、適切な特権を持つことを確認します。
以下のシェル・スクリプトを実行して、WebSphere Product Center がデータベースと対話できることをテストします。
$TOP/bin/test_java_db.sh
スクリプトは common.properties を解析し、データベースにログインしようとします。
- スクリプトがエラーを生成する場合には、common.properties ファイルを変更して正しいデータベース・ユーザーを設定するか、またはデータベース・ユーザーが正しく作成されたかをデータベース管理者に確認してください。
データベース・スキーマの作成
DB ユーザーを正しくセットアップしたら、今度は WebSphere Product Center データベース・スキーマを作成できます。
次のシェル・スクリプトを実行します。
$TOP/src/db/schema/create/create_schema.sh
スクリプトはまず、接続を試みる先のデータベースを表示します。 その後、システムはユーザーにプロンプトを表示し、続行するか (「y」)、停止するか (「n」) を確認します。
続行する場合は「y」と入力します。
注: データベース・スキーマの作成後、create_schema.sh を再び実行する必要はありません。 データベース・スキーマは、1 回のみ作成します。
このセクションでは、WebSphere Product Center のインストールをテストするために使用する会社をセットアップします。 WebSphere Product Center にログインするには会社を作成しなければなりません。 新しい会社を作成するには、『新しい会社の作成』を参照します。
テスト用の会社の作成
WebSphere Product Center にログインするには、会社を作成しなければなりません。 以下のいずれか 1 つ (または両方) を実行して、会社を作成してください。
Acme 会社の作成
「acme」というデモ会社を作成するには、以下のシェル・スクリプトを実行します。
$TOP/src/db/schema/acme/create_acme.sh --code=acme
次の 4 人のユーザーのいる会社 Acme が作成されます。
Admin、bwilson、Jwilson、vjackson
すべてのユーザーにパスワード「trinitron」が提供されています。
空の会社の作成
事前定義データのない「demo」という空の会社を作成するには (デモ acme 会社の作成より速い)、以下のシェル・スクリプトを実行します。
$TOP/src/db/schema/cmp/create_cmp.sh --code=demo
次の 1 人のユーザーがいる会社 demo が作成されます。
Admin
Admin のパスワードは「trinitron」です。
注: パスワードには大文字と小文字の区別があります。 全特権を持つ Admin ユーザーが作成されます。このユーザーは管理者が使用しなければなりません。
WebSphere Product Center の開始
WebSphere Product Center を開始するには、スクリプト start_local.sh を実行します。これは WebSphere Product Center を実行するのに必要なすべてのサービスを開始します。
$TOP/bin/go/start_local.sh
次のスクリプトを実行して、WebSphere Product Center が稼働中であることを確認します。
$TOP/bin/go/rmi_status.sh
以下のサービスが開始済みであることを確認します。
- admin
- appsvr
- eventprocessor
- queuemanager
- scheduler
- workflow
以下は、start_local.sh からの通常の出力の例です。
#./start_local.sh
killing services on localhost
killing service 'appsvr_LORAX'
killing service 'admin_LORAX'
killing service 'ajp12_LORAX'
killing service 'ajp13_LORAX'
killing service 'eventprocessor'
killing service 'queuemanager'
killing service 'scheduler'
killing service 'rmi'
starting rmiregistry on port 17507
starting service 'admin_LORAX'
starting service 'appsvr_LORAX'
starting service 'eventprocessor'
starting service 'queuemanager'
starting service 'scheduler'次のスクリプトを実行して、アプリケーションが稼働中であることを確認します。
/usr/trigo/pink_tulip/austin/bin/go/rmi_status.sh
以下のサービスが開始済みであることを確認します。
admin_LORAX
appsvr_LORAX
eventprocessor
queuemanager
scheduler注: この処理は、プロセッサーの速度に応じて、約 30 秒から 40 秒かかります。
RMI 状況の確認
次のスクリプトを実行して、WebSphere Product Center が稼働中であることを確認します。
$TOP/bin/go/rmi_status.sh
このスクリプトは、クラスター内のすべてのマシン上の RMI デーモンと連絡を取り、各マシン上のローカル・サービスのリストを取得します。 拡張された名前リストが戻されます。
以下は rmi_status.sh の例です。「LORAX」というマシンですべてのサービスが開始したことを示しています。
#./rmi_status.sh
++ [success] rmistatus (Mon Aug 26 17:29:47 PDT 2003)
rmi://lorax:17507/CMP1/appsvr/appsvr_LORAX
rmi://lorax:17507/CMP1/admin/admin_LORAX
rmi://lorax:17507/CMP1/eventprocessor/eventprocessor_LORAX
rmi://lorax:17507/CMP1/scheduler/scheduler_LORAX
rmi://lorax:17507/CMP1/queuemanager/queuemanager_LORAX
rmi://lorax:17507/CMP1/workflow/workflow_LORAXデータベース接続のテスト
Java を使用してデータベース接続をテストし、ドライバーを検証するには、以下のスクリプトを実行します。
$TOP/bin/test_java_db.sh
WebSphere Product Center へのログイン
Internet Explorer Web ブラウザーを開いて、Web サーバーの URL およびポートを入力します。
http://www.acme.com:7507
注: WebSphere Product Center のインストール中に、Web サーバー・ポートが 7507 に設定されました (2 層構成の場合)。別のポートを使用する場合には、ファイル server.xml または Apache 構成ファイル (3 層構成の場合) 内のポート参照を変更してください。
Acme 会社のデモを使用して、次のようにログインします。
ユーザー名: bwilson
パスワード: trinitron
会社コード: acmeWebSphere Product Center にログインすると WebSphere Product Center ホーム・ページが開く場合、インストールは成功しています。 アプリケーションからログアウトし、次のステップに進みます。
この時点ですべての接続が正常に実行中であるなら、Internet Explorer Web ブラウザーを開いて、WebSphere Product Center サーバーの URL およびポートを入力します。
http://www.acme.com:7507
create_acme.sh を使用して Acme 会社のデモを作成した場合には、次のようにログインします。
ユーザー名: bwilson
パスワード: trinitron
会社: acmecreate_cmp.sh を使用して会社を作成した場合には、次のようにログインします。
ユーザー名: Admin
パスワード: trinitron
会社: acmeWebSphere Product Center にログインすると WebSphere Product Center ホーム・ページが開く場合、インストールは成功しています。
WebSphere Product Center の停止
ローカル・マシンで WebSphere Product Center を停止するには、次のスクリプトを実行します。
$TOP/bin/go/stop_local.sh
このスクリプトは、WebSphere Product Center によって開始されたすべてのサービスを停止します。 stop_local.sh からの出力例 (すべてのサービスが停止したことを示す)
#./stop_local.sh
stopping services on localhost
++ [success] stop service 'appsvr_LORAX' (Mon Aug 26 17:55:46 PDT 2002)
Websphere will stop in 5 seconds
++ [success] stop service 'admin_LORAX' (Mon Aug 26 17:55:47 PDT 2002)
admin will stop in 5 seconds
++ [success] stop service 'eventprocessor' (Mon Aug 26 17:55:47 PDT 2002)
event processor stopped
++ [success] stop service 'scheduler' (Mon Aug 26 17:55:47 PDT 2002)
scheduler will stop in 5 seconds
++ [success] stop service 'queuemanager' (Mon Aug 26 17:55:48 PDT 2002)
queue manager stopped
killing service 'rmi'
WebSphere のインストールとテストが済んだので、テスト環境または実稼働環境で使用する新しい会社を作成します。 望むなら複数の会社を作成できます。
たとえば、事前定義データのない「test」という空の会社を作成するには、以下のシェル・スクリプトを実行します。
$TOP/src/db/schema/cmp/create_cmp.sh --code=test
次の 1 人のデフォルト管理者ユーザーのいる会社が作成されます。
ユーザー名: Admin
パスワード: trinitron注: Admin ユーザーは、自動的に全特権を持つように作成されます。このユーザー・アカウントは、管理者によって使用されるべきです。