WebSphere Product Center のスクリプト・エンジンを使用すると、WebSphere Product Center との間で情報をインポートおよびエクスポートする際に、非常に複雑なデータ操作が可能になります。製品情報の管理機能にこの柔軟性が付加されることにより、ユーザーは以下のことを行うことができます。
- ビジネス・ルールを適用してデータを標準化する
- 計算されたフィールドを定義する
- カスタム・レポートを実行する
- ルール・ベースのデータ・クレンジングを実行する
- 検証ルールを作成する
「スクリプト・コンソール」を使用して、ユーザーは以下のタイプのスクリプトを表示、作成、および編集できます。
カタログ差分エクスポート カタログ差分エクスポート・スクリプトによって、外部宛先への製品情報の更新が可能になります。スクリプトは、完全な更新ではなく、カタログの最後のバージョン以降に加えられた変更のみを更新します。
たとえば、製品のラインのイメージが変更された場合、カタログ全体を更新しなくてもその変更を更新することができます。
カタログ・エクスポート カタログ・エクスポート・スクリプトはシンジケートの際に使用されます。これを使用して、データを実際に出力ファイルにエクスポートする前に、カタログに保持されているデータ上で高度なオンザフライ操作を実行することができます。シンジケート時にスクリプト・エンジンを使用してコンテンツに加えられた変更は、カタログに適用されず、1 度だけのコンテンツ変更として単に出力ファイルに適用されます。
集約と同様に、外部ターゲット・ファイルへのシンジケートは以下の 2 つの形をとることができます。カタログ内のフィールドを外部ターゲット・ファイルに 1 対 1 でマップするか、あるいは、カタログ内のフィールドを外部ターゲット・ファイルにエクスポートする前に変更を加える必要がある、というものです。
すべてのシンジケートはスクリプトを使用する必要があります。集約とは異なり、シンジケート時にスクリプトを選択することは必須のステップになります。
カタログ・インポート カタログ・インポート・スクリプトは集約時に使用され、カタログにインポートする前に、着信データ上で高度な操作を実行するのに使用できます。簡単なスクリプトは、カスタマイズなしで WebSphere Product Center から生成されますが、必要なだけ変更を加えてユーザー固有にすることができます。
外部ファイルの集約は、以下の 2 つのタイプのいずれかをとります。
- カタログのフィールドに 1 対 1 でマップする
- カタログにインポートする前に変更を実行する
カタログ・プレビュー・スクリプト カタログ・プレビュー・スクリプトは、カタログのユーザー定義プレビューを作成するのに使用します。このスクリプトはカタログの表示方法を指定します。 カタログ・スクリプト カタログ・スクリプトは、アイテム作成およびアイテム編集の際に実行するようユーザーが指定する一連の操作です。この機能は、カタログ仕様を経由して使用可能な属性レベル操作に対して、別のレイヤーの機能を提供します。 カタログからカタログへのエクスポート・スクリプト カタログからカタログへのエクスポート・スクリプトによって、情報を 1 つのカタログから別のカタログへエクスポートする際に、エクスポートを自動化することができます。 カスタム・ツール カスタム・ツールを処理するスクリプトを作成します。カスタム・ツールに関連した機能を作成できます。 配布スクリプト 配布スクリプトは、組み込み WebSphere Product Center 配布によって取り上げられないカスタム配布を作成するのに使用します (例、Ariba カタログ・アップロード、FTP、HTTP POST、および E メールなど)。
エントリー作成スクリプト エントリー作成スクリプトにより、ユーザーはデータ入力画面内でスクリプトを実行することができます。たとえば、すべてのストリングを特定の値で置換するようにスクリプトを書くことができます。 エントリー・マクロ・スクリプト エントリー・マクロ・スクリプトにより、ユーザーはデータ入力画面内でスクリプトを実行することができます。たとえば、すべてのストリングを特定の値で置換するようにスクリプトを書くことができます。
エントリー・プレビュー・スクリプト エントリー・プレビュー・スクリプトにより、ユーザーは現行のアイテム・セットのサンプル・ビューを作成して、データ入力画面からスクリプトを実行することができます。たとえば、XML 形式を使用してアイテムの表示方法を表示するようにスクリプトを書くことができます。
階層インポート・スクリプト この機能は集約時に使用されます。ユーザーは階層を手動で作成することができますが、階層インポート・スクリプトを使用して、着信フラット・ファイルから完全な階層を作成することができます。
階層スクリプト 階層スクリプトを使用して、ユーザーは手動で作成しなくても階層を構築できます。
イメージとバイナリー・ファイルの差分エクスポート・スクリプト イメージとバイナリー・ファイルのエクスポート・スクリプトは、カタログ・イメージあるいはバイナリー・タイプ・ファイルを取り入れ、シンジケートを使用してそれをエクスポートします。イメージとバイナリー・ファイルの差分エクスポート・スクリプトを使用して、ユーザーは前のカタログ・バージョンから加えられた変更をエクスポートすることができます。
イメージとバイナリー・ファイルのエクスポート・スクリプト イメージとバイナリー・ファイルのエクスポート・スクリプトは、カタログ・イメージあるいはバイナリー・タイプ・ファイルを取り入れ、シンジケートを使用してそれをエクスポートします。ほとんどの場合、イメージとバイナリー・ファイルは異なった方法で処理されます。このため、スクリプトを使用することによって、これらのファイルのタイプを外部システム要件に応じてエクスポートすることができます。
ルックアップ・テーブル・インポート・スクリプト ルックアップ・テーブル・スクリプトは、着信テキスト・ファイルを解析するのに使用されるという点で集約スクリプトに非常に似ています。ルックアップ・テーブル・インターフェースを使用してトリガーした場合には、カタログの代わりにルックアップ・テーブルの内容を取り込むのに使用されます。
オーダー・エクスポート・スクリプト オーダー配布を実行するスクリプトを作成します。 オーダー・インポート・スクリプト オーダー・インポートを実行するスクリプトを作成します。 オーダー状況更新インポート・スクリプト オーダー・インポートの状況更新の作成に使用します。 キュー・メッセージ・プロセッサー Websphere Product Center で作成されたキュー・メッセージを処理するスクリプトを作成します。 レポート・スクリプト レポート・スクリプトはカスタム・レポートを作成するのに使用されます。WebSphere Product Center でレポートを作成する場合、スクリプトはレポート出力を定義するのに必要になります。レポート・スクリプトは、情報を配列およびフォーマットする方法を定義するのに使用されます。
セキュア・トリガー・スクリプト 通常のトリガー・スクリプトに似ていますが、セキュリティーが追加されています。 トリガー・スクリプト トリガー・スクリプトが作成されると、同じスクリプト操作を複数の場所に取り込まなくてもよくなります。スクリプトは、文書ストアに保管され、別のスクリプト関数から呼び出すことができます。
インポート、エクスポートなどの WebSphere Product Center でのイベントを外部にトリガーするのに使用されます。
Web サービス・インプリメンテーション・スクリプト Web サービスをインプリメントするスクリプトを作成します。 ワークフロー・ステップ このスクリプトは、「ワークフロー・コンソール」を使用して表示できる、ワークフロー・ステップを自動的に作成するのに使用します。
新規スクリプトの作成
新規スクリプトを作成するには、以下のようにします。
1. 「データ・モデル・マネージャー」>「スクリプト」>「スクリプト・コンソール」とクリックします。「スクリプト・コンソール」が、使いやすいナビゲーション・バーとともに現れます。
2. ナビゲーション・バーから、作成するスクリプトのタイプを選択します。スクリプト・コンソールが、関連したスクリプトのリストとともに表示されます。たとえば、「カタログ・エクスポート・スクリプト」が選択されると、もしあれば、作成されたカタログ・エクスポート・スクリプトのリストが表示されます。
3. 選択したタイプの新規スクリプトを作成するには、「スクリプト・コンソール」インターフェースから「新規」ボタンをクリックします。ウィザード駆動型の GUI が現れます。
4. ウィザードの各ステップに従います。ステップ 4 では、スクリプト・エディターが現れます。ここで、スクリプトが作成されます。
5. スクリプトが完了したら、画面の下にある「保管」をクリックします。
スクリプト・サンドボックスは、式ビルダーにプロトタイプおよび説明を含む使用可能なスクリプト操作のライブラリーを提供します。(「プロトタイプ」フィールドおよび「説明」フィールドは、「スクリプト操作」が選択されるまで表示されません。)
ユーザーは、サンプル・スクリプトを作成し、そのスクリプトを実行して結果が有効かどうかをテストすることができます。「スクリプトの実行」をクリックして、コンパイルし、ユーザーに表示可能な予期される値またはエラーを戻します。これは、インプリメントする前にスクリプトをテストする優れた方法です。