XAOpenString で定義されているパラメーターは、コンマで区切られた定位置の値です。
後で他のパラメーターをストリングに組み込んだ場合、存在しないオプション・パラメーターをコンマで表します。
以下のスタンザ・エントリーの例は、WebSphere® MQ Java を JMS プロバイダーとして使用する際に追加できます。
XAResourceManager:
Name=WBIWMQJMS
SwitchFile=/install_dir/lib/JMSSwitch.so
XAOpenString=<Initial Context Factory>,
<location of JNDI bindings>'
<LDAP Principal>,
<LDAP Credentials>,
<Recovery Connection Factory Name>,
<JMS Principal>,
<JMS Credentials>
ThreadOfControl=THREAD
それぞれの意味は以下のとおりです。
- install_dir
- WebSphere Event
Broker のインストールの場所です。この値は、LDAP パラメーターが省略されているものの、ユーザー定義の「キュー接続ファクトリー」がリカバリー用に指定されている場合には必須です。
- <Initial Context Factory>
- JMS プロバイダーの初期コンテキスト・ファクトリーの ID です。この値は必須です。
- <Location of JNDI bindings>
- これは、バインディング・ファイルへのファイル・パス、
または JMS 接続の初期コンテキスト・ファクトリーを作成するために
使用できる JNDI 管理対象オブジェクトの LDAP ディレクトリー・ロケーションのどちらかです。バインディング・ファイルへのファイル・パスを入力するとき、ファイル名を含めないでください。JNDI 管理対象オブジェクトの作成方法について詳しくは、JMSInput または JMSOutput ノードを参照してください。この値は必須です。
- <LDAP Principal>
- JNDI 管理対象オブジェクトの保持に LDAP データベースが使用されるときに必要になるプリンシパル (ユーザー ID) を指定するために使用するオプション・パラメーター。
- <LDAP Credentials>
- JNDI 管理対象オブジェクトの保持に、パスワードで保護された LDAP データベースが使用されるとき、必要になる信任状 (パスワード) を指定するために使用される、オプション・パラメーターです。
- <Recovery Connection Factory Name>
- 非デフォルト名が必要とされるときに、リカバリー目的で JNDI 管理対象オブジェクト内の「キュー接続ファクトリー」オブジェクトの名前を指定するために使用する、オプション・パラメーター。
- <JMS Principal>
- セキュア JMS 接続ファクトリーを使用して JMS プロバイダーに接続するために必要なユーザー ID のオプション・パラメーターです。
- <JMS Credentials>
- 同じ JMS プロバイダーに接続するために JMS プリンシパルとともに必要とされるパスワードのオプション・パラメーターです。
初期コンテキスト・ファクトリーの値とスタンザ内での JNDI バインディングのロケーションは、メッセージ・フロー内の JMSInput または JMSOutput ノードに指定された値と一致しなければなりません。
すべての LDAP パラメーターは、mqsicreatebroker または mqsichangebroker コマンドで指定した値と一致しなければなりません。
リカバリー・ファクトリー名は、JNDI 管理対象オブジェクト内に作成されたキュー接続ファクトリー名と一致しなければなりません。名前を指定しない場合には、recoverXAQCF と呼ばれるデフォルトのファクトリーが使用されます。
いずれの場合でも、この値は既に作成済みの JNDI 管理対象オブジェクトを参照する必要があります。
JMS プリンシパルおよび JMS 信任状を一緒に構成する必要があります。
以下の例は、グローバル・トランザクション用の JMS プロバイダーについて記述されている
qm.ini ファイル内におけるスタンザのフォーマットを示します。
XAResourceManager:
Name=XAJMS_PROVIDER1
SwitchFile=/opt/var/mqsi/lib/JMSSwitch.so
XAOpenString= com.sun.jndi.fscontext.RefFSContextFactory,
/Bindings/JMSProvider1_Bindings_Directory,
,
,
,
myJMSuser1,
passwd
ThreadOfControl=THREAD
それぞれの意味は以下のとおりです。
- XAJMS_PROVIDER1
- リソース・マネージャーのユーザー定義名です。
- /opt/var/mqsi
- <Installation Path> です。
- com.sun.jndi.fscontext.RefFSContextFactory
- <Initial Context Factory> です。
- /Bindings/JMSProvider1_Bindings_Directory
- バインディングの場所です。
- myJMSuser1
- <JMS Principal> です。
- passwd
- <JMS Credentials> で使用されるパスワードです。
この例では、オプション・フィールド
<LDAP Principal>、
<LDAP Credentials>、および
<Recovery Connection Factory Name> は必要ないため、定位置のコンマ区切り文字だけが
XAOpenString スタンザに構成されています。