メッセージ・フローのマイグレーション

WebSphere® MQ Event Broker バージョン 2.1 で作成したメッセージ・フローをマイグレーションし、WebSphere Event Broker バージョン 6.0 でそれらを使用することができます。

バージョン 6.0で使用可能な新しいノードおよび機能を利用するために、マイグレーションするメッセージ・フローを変更したい場合があります。

同じメッセージ・フロー・プロジェクト内で定義するなら、一度に複数のメッセージ・フローをマイグレーションすることができます。 一貫性のある参照のために、メッセージ・フローに組み込まれているサブフロー をメッセージ・フローと共にマイグレーションする必要があります。

複数のメッセージ・フローを同じ名前で定義した場合、または複数のエクスポート・ファイルにメッセージ・フローがエクスポートされている場合には、マイグレーション作業により、既存のメッセージ・フローが次に同じ名前で見つかるフローで、警告が与えられることなく上書きされます。それで、慎重に矛盾を避け、複数回定義済みのメッセージ・フローの最新のバージョンが最後にマイグレーションされるようにしてください。

同じメッセージ・フローの複数のバージョンを持っており、同じマイグレーション・ディレクトリー内の他のフロー内でそのメッセージ・フローをサブフローとして使用する場合、インポート・プロセスの結果は予測できません。

メッセージ・フローをマイグレーションするには、次のようにします。

  1. バージョン 2.1 をアンインストールする前に、バージョン 2.1 ツールを使用してコントロール・センターから 1 つ以上のメッセージ・フローをエクスポートします (詳細については、バージョン 2.1 の資料を参照してください)。

    マイグレーション・プロセスは、参照されるすべてのサブフローを同じエクスポート・ファイルに組み込むと最も効果的です。したがって、単一のメッセージ・フロー・プロジェクトにマイグレーションしたいすべてのメッセージ・フローを、単一のエクスポート・ファイルにエクスポートすることをお勧めします。

  2. エクスポート・ファイル (1 つ以上) を、ワークベンチを実行している新規のシステムに転送します。
    • これらのファイルを保管するディレクトリーに他のファイルが何も含まれていないことを確認します。
    • 単一のメッセージ・フロー・プロジェクトにインポートするファイルを別々のディレクトリーに保管し、それぞれのディレクトリーを別々にマイグレーションします。
    • サブディレクトリー内のファイルはマイグレーション・コマンドに無視されるため、ファイルをプロジェクト・ディレクトリーのサブディレクトリーに保管しないようにしてください。
  3. ワークベンチ・セッションがアクティブの場合は、これをクローズします。 ワークベンチが実行している場合、マイグレーション・コマンドを実行することはできません。
  4. コマンド・プロンプトでは、新規のプロジェクト名およびエクスポート・ファイルを保管したディレクトリーを指定して、mqsimigratemsgflows コマンドを呼び出します。 コマンドの完了時には、以下のようになります。
    • 指定されたディレクトリー内のエクスポート・ファイルに含まれているメッセージ・フローは、指定のメッセージ・フロー・プロジェクトにインポートされます。プロジェクトがすでに存在する場合、現行の内容があればそれと共に、追加のメッセージ・フローが組み込まれます。プロジェクトがコマンドの呼び出し前に存在しなかった場合、それは作成されます。 コマンドがメッセージ・フロー・プロジェクトを作成すれば、より効果的です。
    • メッセージ・フローおよびサブフローが作成されて、それらの定義は flow_name.msgflow という名前のファイルに保管されます。

      ローカルの命名規則に従うために、インポート後にこれらのメッセージ・フローまたはノードのいずれかを名前変更したい場合には、すべての参照の一貫性および整合性を保存するためにワークベンチで提供されている機能のみを使用します。ファイル・システム内のいずれのファイルも名前変更しないでください。

  5. コマンドを呼び出したディレクトリーに書き込まれたレポート・ファイル mqsimigratemsgflows.report.txt を 確認します。 コマンドは、以下の情報を提供します。
    • それぞれのメッセージ・フローとマイグレーションされたサブフロー。 これらのリソースにバージョン 6.0 とは非互換の名前があった場合、整合性を確実なものとするために、その名前とその名前への参照のすべてがコマンドにより更新されます。 (無効な名前のあるリソースを複数回マイグレーションする場合、その名前の修正は常時同じものとなります。)
    • マイグレーションされた各リソースの成功または失敗。
    • 見つけられないサブフローがあるという表示 (サブフローの定義がエクスポート・ファイルのどれにも含まれていないが、サブフローは 1 つ以上のマイグレーション済みのメッセージ・フローには含まれている)。この問題が起きた場合、欠落しているサブフローを見つけ、適切なプロジェクトにそのサブフローをインポートします。何らかの理由で欠落しているサブフローを検索できない場合、そのサブフローを元の名前で再作成してください。その後、影響を受けたすべてのフローは新しいサブフローに正しくリンクすることができます。

      エクスポートおよびインポート・プロセス全体を繰り返す必要はありません。

  6. ワークベンチを開始し、「ブローカー・アプリケーション開発」パースペクティブに切り替えます。
  7. マイグレーション・コマンドによって作成または更新されたメッセージ・フロー・プロジェクトを開きます。

    プロジェクトが既に開かれている場合、右クリックして「リフレッシュ」「プロジェクトの再ビルド」をクリックし、「ブローカー開発」ビューが新しい内容を反映するようにします。再ビルドにより、メッセージ・フロー・プロジェクトの内容の妥当性検査も行われます。

リソースのマイグレーションが完了したら、マイグレーション後に実行できるタスクに関する情報について『(バージョン 2.1 からの) マイグレーション後の作業』を参照してください。
関連概念
メッセージ・フローの概要
関連タスク
既存のメッセージ・フローを開く
メッセージ・フローの内容の定義
関連資料
「ブローカー・アプリケーション開発」パースペクティブ
組み込みノード
mqsimigratemsgflows コマンド
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最終更新 : 2009-02-13 10:22:51

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