CICS® Transaction
Gateway は、サーバーとアプリケーションの間の通信を管理します。
CICS Transaction
Gateway
CICS Transaction
Gateway は、さまざまなオペレーティング・システム上で動作します。Windows®、UNIX®、および Linux® オペレーティング・システムでは、
各種の CICS サーバーにアクセスできますが、z/OS® では、CICS Transaction
Server for z/OS にのみアクセスできます。
Windows、UNIX、および Linux オペレーティング・システムでは、
CICS Transaction
Gateway はクライアント・デーモンを使用して、外部呼び出しインターフェース (ECI)、
外部表示インターフェース (EPI)、外部セキュリティー・インターフェース (ESI) の各要求を、
CICS サーバーに
経路指定します (3 ページの『外部アクセス・インターフェース (ECI、EPI、ESI)』を参照)。z/OS では、CICS Transaction
Gateway は ECI 要求の経路指定のみを行うことができ、また、クライアント・デーモンは備えていません。
CICS Transaction Gateway とクライアント・アプリケーションの間の通信では、
以下のプロトコルが使用されます。
- TCP/IP ソケット
- Secure Sockets Layer (SSL)
TCP/IP ソケットと SSL は、イントラネット・アプリケーションで通信を行うために
効果的な方法です。CICS Transaction Gateway は、接続された Web ブラウザーへの多数の並行したリンクを管理することが
できます。また、複数の CICS サーバーに対する
非同期の会話を制御することもできます。
CICS Transaction Gateway のマルチスレッド・アーキテクチャーによって、
同時に接続している複数のユーザーを 1 つのゲートウェイでサポートすることができます。
CICS Transaction
Gateway には、次のような機能があります。
- ゲートウェイ・デーモン: ゲートウェイ・デーモンは、ECI、EPI、または ESI を介して、
CICS サーバー上で
稼働している CICS アプリケーションと通信します。
セキュリティー上の理由から、このデーモンは通常は Web サーバーにあります。
- ゲートウェイ・クラス: この Java™ ライブラリーには、次のようなクラスが含まれています。
- ECI、EPI、および ESI のアプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) を提供するクラス。
Java クライアント・アプリケーションとゲートウェイ・デーモンとの
通信を可能にします。
- Java クライアント・アプリケーションがサーバー上のトランザクションと通信し、
3270 データ・ストリームを処理できるようにするクラス。
- Java クライアント・アプリケーションが、
SSL ネットワーク・セキュリティー・プロトコルを使用できるようにするクラス。
- J2EE リソース・アダプター: J2EE 準拠のインターフェースを、
Java クライアント・アプリケーション用の
CICS に提供します。
- クライアント・デーモン: クライアント・デーモンは、1 つ以上の CICS サーバーに対する並行呼び出し、ECI 呼び出し、および EPI 呼び出しを
サポートします。クライアント・デーモンは、各種のプロトコルを使用して、
複数の CICS サーバーと
通信することができます。プロトコルは、1 つ以上の通信ソフトウェア製品によってサポートされるので、
ご使用のネットワーク環境に最も適した製品を使用することができます。
クライアント・デーモンの操作方法と、通信で使用されるサーバーおよびプロトコルは、CICS Transaction
Gateway の初期設定ファイルで定義されます。構成ツールを使用すると、
これらの設定を定義することができます。
- 外部アクセス・インターフェース (ECI、EPI、ESI): 外部インターフェースによって、
非 CICS アプリケーションが、CICS プログラムを呼び出すか、
CICS トランザクションを開始することで、CICS リソースへのアクセスや更新を行えるようになります。これを CICS 通信機能と一緒に使用すると、
非 CICS プログラムが、任意の CICS システム上の
リソースにアクセスしたり、そのリソースを更新したりすることができます。
この機能により、CICS アプリケーション用の
グラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) フロントエンドの開発などのアクティビティーがサポートされ、
CICS システムと非 CICS システムの統合が可能になります。
- 外部呼び出しインターフェース (ECI): ECI により、ユーザー・アプリケーションで、
CICS プログラムを
同期または非同期で呼び出すことができます。また、
サーバーにはビジネス・ロジックを、クライアントには表示ロジックを組み込んで、
新規アプリケーションの設計をクライアント/サーバー・オペレーション用に最適化することができます。
注: J2C ツールは、このインターフェースを使用します。
- 外部表示インターフェース (EPI): EPI により、ユーザー・アプリケーションが、
論理 3270 端末として機能して、CICS 3270 アプリケーションを制御できるようになります。また、
グラフィカル・インターフェースやマルチメディア・インターフェースなどの新しいテクノロジーを、
従来の CICS 3270 アプリケーションで
使用できるようになります。
注: J2C ツールは、このインターフェースは使用しません。
- 外部セキュリティー・インターフェース (ESI): ESI によって、ユーザー・アプリケーションが、
CICS サーバー上の外部セキュリティー・マネージャー (ESM) が管理する
指定ユーザー ID のパスワードを確認および変更できるようになります。
注: J2C ツールは、
このインターフェースは使用しません。