ビルド記述子パーツ

ビルド記述子パーツは生成プロセスを制御します。パーツには以下のような種類の情報があります。

マスター・ビルド記述子

マスター・ビルド記述子 を使用して、オーバーライドが不可能で、EGL のインストール先システムで発生するすべての生成について有効な情報を指定するよう、システム管理者から依頼される場合があります。『マスター・ビルド記述子』に記述さ れているメカニズムを使用して、システム管理者はパーツ、およびパーツが含まれてい る EGL ビルド・ファイルを名前によって識別できます。

マスター・ビルド記述子内の情報が特定の生成プロセスにとって不十分である場合、またはマスター・ビルド記述子が識別されない場合は、生成時にビルド記述子、および生成固有のパーツを含む EGL ビルド・ファイルを指定できます。マスター・ビルド記述子と同様に、生成固有のビルド 記述子は EGL ビルド・ファイルのトップレベルになければなりません。

生成固有のビルド記述子からビルド記述子のチェーンを作成して、チェーン 内の最初のビルド記述子が処理されてから 2 番目のビルド記述子が処理され、2 番目のビルド記述子が処理され てから 3 番目のビルド記述子が処理されるようにすることができます。所定のビルド記述子を定義するときは、ビルド記述子オプション nextBuildDescriptor を割り当ててチェーンを開始 (または継続) します。システム管理者は同じ技法を使用してマスター・ビルド記述子からチェーンを作成できます。チェーニング情報の意味については後述します。

ビルド記述子によって参照されるビルド・パーツは、参照ビルド記述子に可視であることが必要です。『パーツの参照』で説明されている規則に従う必要があります。ビルド・パーツには、リンケージ・オプション・パーツ、リソース関連パーツ、次のビルド記述子などがあります。

オプションの優先順位

与えられたビルド記述子オプション (またはシンボリック・パラメーターや Java ランタイム・プロパティー) の場合、生成時間で最初に処理される値は有効であり、全体から見た優先順位は、次のようになります。
  1. マスター・ビルド記述子
  2. 生成固有のビルド記述子。このビルド記述子から拡張されたチェーン が後に続きます。
  3. マスター・ビルド記述子から拡張されたチェーン
この方式は次の点で有用です。
  • システム管理者は、マスター・ビルド記述子を設定することによって不変の値を指定できます。
  • 生成固有のビルド記述子を使用して、生成に固有の値を割り当てることができます。
  • プロジェクト・マネージャーは、1 つ以上のビルド記述子をカス タマイズすることによってデフォルトのセットを指定できます。たいていの場合、このような状況では生成固有 のビルド記述子はプロジェクト・マネージャーによって開発されたチェーン内の最 初のビルド記述子を指します。

    デフォルト・オプションは、生成方法や準備方法が同様の一連のプログラムを開発す るときに便利です。

  • システム管理者は、マスター・ビルド記述子から拡張されたチェーン を設定することにより、一般的なデフォルトのセットを作成できます。ただし、通常 はこのフィーチャーは使用しません。

所定のビルド記述子が複数回使用される場合、そのビルド記述子の最初のア クセスのみが有効になります。また、特定のオプションについては最初の指定のみが有効になります。

例えば、マスター・ビルド記述子に以下の (非現実的な) オプションと値のペアが含まれていると仮定します。

  OptionX              02
  OptionY              05

この例で、生成固有のビルド記述子 (myGen) には、以下のようなオプションと 値のペアが含まれています。

  OptionA             20
  OptionB             30
  OptionC             40
  OptionX             50

myGen で示されているように次のビルド記述子は myNext01 であり、以下を含 んでいます。

  OptionA                120
  OptionD             150
myNext01 で示されているように次のビルド記述子は myNext02 であり、以下を含んでいます。
  OptionB                220
  OptionD                260
  OptionE                270

マスター・ビルド記述子で示されているように次のビルド記述子は myNext99 であり、以下を含んでいます。

  OptionZ              99

EGL は以下の順序でオプション値を受け入れます。

  1. マスター・ビルド記述子のオプションの値は以下のようになります。
      OptionX              02
      OptionY              05

    これらのオプションは、他のオプションをすべてオーバーライドします。

  2. 生成固有のビルド記述子 myGen の値は次のようになります。
      OptionA             20
      OptionB             30
      OptionC             40

    myGen の optionX の値は無視されました。

  3. myNext01 および myNext02 のその他のオプションの値は次のようになり ます。
      OptionD             150
      OptionE             270

    myNext01 の optionA の値は無視されました。myNext02 の optionD の値も同様に無視されました。

  4. myNext99 のその他のオプションの値は次のようになります。
      OptionZ              99
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