「実行フロー」ビューおよびテーブル

「実行フロー」ビューおよび「実行フロー」テーブルは、いずれもプログラム実行全体の表現を表すために使用します。「実行フロー」ビューでは、プログラムのスレッドが水平方向で表現され、時間は実行全体が垂直方向で表現されるように計測されます。「実行フロー」テーブルでは、スレッドが最初の列でグループ化され、時間が以降の行に記録されます。

ビューの表示

「実行フロー」ビューの例を以下に示します。

縦ストライプのセット; 上部のメソッド・ラベル; その上部のコントロール; 右端下の数値; 何本かの散在する水平線

ストライプは、1 つのメソッドが、別のメソッドを呼び出す際に、右側にカスケード表示されます。このメソッドに対応するメソッドは別のメソッドを呼び出し、そのメソッドもまた別のメソッドを呼び出すようになっています。ストライプは、スレッド別に列でグループ化されています。列と列の間は、細くて黒い垂直線で区切られます。各スレッドの名前は、列の上部に示されます。

ズームイン・ツール ズームイン を使用して、グラフを展開します。

「実行フロー」ビューには、以下の情報が表示されます。

ストライプ オレンジ色のストライプの断片
このストライプは、スレッド内のメソッドを表します。色分けにより、オブジェクトのクラスが表現されます。 GC と記された一番左のストライプは、ガーベッジ・コレクションです。
時間 数字の示された灰色のチップ
時間は秒単位で計測され、上部から順に垂直軸に示されます。ストライプの長さは、メソッドの実行に消費した時間を表します。
名前、引数、およびタイプ actionPerformed、addButton、repaint というラベルの付いた、少量の色付きストライプが示されている黒の水平線
黒色の線は、repaint クラスを呼び出す addButton クラスをさらに呼び出す actionPerformed クラスを表します。メソッドがコンストラクターである場合 (この場合、線およびラベルは赤で示される) を除いて、線は黒色で示されます。

モニター・オブジェクトから開かれているビューには、モニター中のすべてのエージェントに関する実行が示されます。スレッドの名前は、対応するプロセスの名前が表示され、別のプロセス内の同名のスレッドと区別できるようになっています。

ガーベッジ・コレクション・スレッド

デフォルトでは、GC (ガーベッジ・コレクション) スレッドは非表示になっています。このスレッドを表示するには、「コンテキスト (Context)」メニューから、 「スレッド (Thread)」>「GC」を選択します。可視になると、GC スレッドが左端の列に表示されます。この GC スレッドには、このモニター下にあるすべてのプロセスから収集されたオブジェクトが含まれます。オブジェクトに対してガーベッジ・コレクションが行われるごとに、この列に細い長方形が表示されます。ビュー内の他のオブジェクトやメソッドと同じく、ガーベッジ・コレクションが行われたオブジェクトは、クリックして選択することができます。プロファイル・セッションにおけるガーベッジ・コレクション・フェーズは、大きい凸状の灰色の長方形で示されます。

コントロール

ツールバー・コントロール

ビューおよびテーブルのツールバーの両方に、以下のコントロールが含まれています。

メニュー項目 定義
ズームイン・ボタン グラフにズームインします。
ズームイン・ボタン グラフからズームアウトします。
ホーム・アイコン 元のグラフ・サイズに戻ります。
パーセンテージで表示 ロー累積時間をパーセンテージで表示します。
グラフ色 グラフ色を編集します。
エリア選択ボタン グラフ内の拡張する部分を選択します。
HTML エクスポート・アイコン 使用可能なレポート形式にレコードをエクスポートします。「新規レポート」ダイアログを使用することにより、レポート・タイプを選択し、デフォルトのシステム・エディターを使用して文書を開きます。
スタイル・アイコン付きボタン表示時間」オプションを選択して、グラフの時間基準を選択します。
  • ロー・タイム: プロファイル作成時のオーバーヘッドを含む、アプリケーションの実行に要する時間。
  • 補償時間: アプリケーションに要する時間から、プロファイル作成に起因する時間を引いた時間。
アプリケーション・コンテキストの表示」オプションを選択して、プログラミング言語またはデータ収集コンテキストをベースにしたプロファイル・データを表示します。詳細については、『プロファイル・ビューでのアプリケーション・コンテキストの概要』を参照してください。

グラフ上のコントロール

グラフ本体の上にも、いくつかのコントロールがあります。ストライプの上にマウスをポイントすると、状況情報 (例: 状況表示行のサンプル。以下で説明。) が表示されます。

ビュー内のほかの場所をポイントすると、ポインターの垂直位置に応じて、スレッド名および時間が表示されます。

ポップアップ・メニュー・コントロール

メニュー項目 定義
ビューの最新表示アイコン ビューを更新します。
グラフ色編集アイコン グラフ色を編集します。
ホーム・アイコン 元のグラフ・サイズに戻ります。
メソッド呼び出しテーブルに表示する列の選択テーブルを表示する列を選択します。
エリア選択ボタン選択されたメソッドのメソッド呼び出しの詳細を表示します。
選択されたメソッドのメソッド呼び出しを開く選択されたメソッドに対するメソッド呼び出しを表示します。
すべての繰り返しを検出 頻繁に呼び出されるメソッドを、X を表示して識別します。
すべての繰り返しを非表示 頻繁の呼び出されるメソッドを表す X を非表示にします。
「スレッド (Thread)」>「すべてのスレッドを表示 (Show All Threads)」 選択されたリソースに属しているすべてのスレッドを表示します。
「スレッド (Thread)」>「すべてのスレッドを非表示 (Hide All Threads)」 選択されたリソースに属しているすべてのスレッドを非表示にします。
「スレッド (Thread)」>「GC」 ガーベッジ・コレクション・スレッドを表示します。
「スレッド (Threads)」> スレッド名 指定されたスレッドを表示します。


関連概念
プロファイル・ツールの概説
プロファイル・リソース

関連タスク
アプリケーションのプロファイル
パフォーマンス・ボトルネックの表示
メソッドの呼び出しおよび呼び出し元の表示
プログラム実行のフェーズの識別
アクティブ・スレッドの識別
リソース集中メソッドの識別