イベント相関の計画

イベント相関の計画には、イベント相関とは何であるか、およびご使用のアプリケーションに どのように適用できるかについての理解または学習が含まれます。

以下の概念について理解できていることを確認してください。
各アプリケーションは、以下の例で説明しているように、さまざまなイベントのセットを 処理することができます。
保険業の例
保険業においては、請求プロセス全体の作業フローを追跡するイベントを 生成して相関させ、ビジネス・プロセスが適時に 完了しているかどうかを判別することができます。
販売業の例
異なるタイプのビジネスにおいて、販売結果を定期的に要約、報告、および 目標と比較して、特定の期間における販売目標の達成状況を 示すことができます。
IT 環境の例
IT 環境においては、主幹業務のシステムによって 1 分ごとにイベントを生成し、 データベース・サーバーが正常に稼働していることを示すことができます。相関ルールを 記述して、これらのハートビート・イベントの受信をモニターし、予期される ハートビート・イベントが受信されない場合に特定のルール応答アクションを 実行することができます。

また、ご使用のアプリケーションが処理するイベントの フォーマットも理解する必要があります。Active Correlation Technology では、Active Correlation Technology エンジンによって処理されているイベント内のデータにアクセスするために、Java™ クラスおよびメソッドが提供されています。ただし、これらのクラスおよび メソッドを使用して処理中のイベントに対してアクセスまたは変更を行う場合は、 基礎となるイベント・オブジェクトについての基本的な理解が重要です。

イベント相関について計画するには、以下のステップを実行します。
  1. 相関させるご使用のアプリケーションからのイベントを決定する。
  2. イベントを相関させるためのルール・パターンを決定する。

    ルール・パターンは特定のイベント相関状態を表し、これを使用して、 何らかの形でその状態の原因となっているイベントを相関させることができます。 アプリケーションが処理するイベントが、Active Correlation Technology ルール言語によって 定義されるルール・パターンにどのように関連しているかを考慮してください。これにより、 使用する必要があるルール・パターンを決定できます。

    常に、イベント相関状況に最も適したパターンを使用してください。例えば、 イベントの特定のシーケンスを検出するルールが必要な場合は、フィルター・ルールに対して、ルール応答アクション内にシーケンス・パターンの振る舞いを含むコードを記述しないでください。シーケンス・パターンはむしろ、シーケンス・ルールの作成に使用してください。

  3. 使用する各ルール・パターンの構成を確認する。
    以下の情報は、ルール言語の基本構成を要約したものですが、 それぞれの詳細は、ルール・パターンごとに一意 です。この情報は、ルール・ビルダー GUI での表示とほぼ同じに なるように構成されています。
    特性
    ルールの特性の定義。ルール名、説明、およびパターンが 含まれます。詳しくは、以下のトピックを参照してください。
    変数
    ルールの変数の定義。各変数の名前、タイプ、説明、および 初期化式が含まれます。詳しくは、variable エレメント を参照してください。
    イベント選択
    ルールで処理するために受け入れるイベントを決定する 基準の定義。詳しくは、eventSelector エレメント を参照してください。
    グループ化キー
    グループ化キーの定義。これは、共通の特性を共有するイベントの各グループについて、 別個のルール・インスタンス (または自身のコピー) を作成するようルールに 指示するための方法です。詳しくは、groupingKey エレメント を参照してください。
    パターン特性
    ステートフル・ルールがそのパターンの突き合わせ処理を行う期間の指定、および特定のステートフル・ルール・パターンの 固有の特徴の定義。詳しくは、timeWindow エレメント を参照してください。

    計算ルールの場合、これには収集されたイベントに適用する計算の定義が 含まれます。詳しくは、computeFunction エレメント を参照してください。

    しきい値ルールの場合、これには、しきい値タイプの定義およびしきい値タイプに 特有のその他の情報が含まれます。詳しくは、以下のトピックを参照してください。

    ルール応答
    ルールがその処理を完了したときに実行するアクションの定義。
    詳しくは、以下のトピックを参照してください。
    アクティブ化間隔
    ルールがいつアクティブおよび非アクティブになるかの定義。詳しくは、activationInterval エレメント を参照してください。
    ライフ・サイクル
    ルールのライフ・サイクルにおける、ロード、アクティブ化、非アクティブ化、および アンロードの 4 つの基本ステージで実行するアクションの定義 (必要な場合)。 通常、これらのアクションを定義する必要はありません。詳しくは、lifeCycleActions エレメント を参照してください。
  4. ルール式内で呼び出される Java メソッドおよび関連するスニペットを確認する。ルール・ライターは、多くの Java コードをルール式内に記述するのではなく、Java メソッドを使用して外部モジュールを呼び出すようにしてください。これらの外部モジュールは、Active Correlation Technology を組み込むアプリケーションによって提供されるか、必要に応じてルール・ライターが作成できます。各 Java メソッドと関連するスニペットも確認してください。詳しくは、式のコーディングのベスト・プラクティス を参照してください。
イベントを相関させるルールの設計 に進みます。