TCP/IP は、分散環境および z/OS® 環境の
両方で IMS™
TM リソース・アダプターと IMS
Connect 間の接続に使用することができます。
アプリケーションが分散プラットフォーム上にある場合、IMS
TM リソース・アダプター、
および IMS
Connect 間の接続は TCP/IP 接続でなければなりません。 例えば、Windows®、AIX®、Solaris、Linux®、Linux
for z/OS、
または HP-UX 上の WebSphere® Application
Server に IMS TM リソース・アダプターが
インストールされている場合、IMS TM リソース・アダプターは TCP/IP 接続を使用して IMS
Connect と接続する必要があります。 IMS TM リソース・アダプターが WebSphere Application
Server for z/OS に
インストールされている場合、ユーザーはオプションで TCP/IP 接続を使用することもできます。
IMS
Connect への TCP/IP 接続は、クライアント ID と呼ばれる ID と関連付けられています。
IMS
Connect は、IMS Connect へのすべてのソケット接続においてクライアント ID が
固有であることを保証します。
IMS
Connect への TCP/IP 接続には 2 つのタイプがあります。
- 専用永続的ソケット接続
- 共用可能永続的ソケット接続
クライアント ID は 2 つのタイプのソケット接続について別々に決定されます。
専用永続的ソケット接続
専用永続的ソケット接続の場合、クライアント ID の値はアプリケーションによって提供されます。
一般に、専用永続的ソケット接続は単一のアプリケーションによって連続的に
使用 (または再使用) されます。ただし、専用永続的ソケット接続は、同じクライアント ID を使用してソケットを取得する複数アプリケーションによっても、連続的に使用できます。
異なる複数のアプリケーションが同じクライアント ID を使用して同時に
専用永続的ソケット接続を使用しようとすると、最初のアプリケーションによる
試行は成功しますが、最初のアプリケーションがまだ接続を使用しているときに
他のアプリケーションが続けて試行しても、IMS
Connect から重複クライアント・エラー (DUPCLNT) を受け取ります。
重複クライアント・エラーは、別の場合にも起こる可能性があります。
指定の clientID を使用して専用永続的ソケット接続を取得したアプリケーションが、
複数の WebSphere Application
Server インスタンスから複数の専用永続的ソケット接続が発生する可能性のある
環境で実行されている場合です。
例えば、ワークロード・マネージャーにより管理される複数の WebSphere Application
Server インスタンスを持つ環境では、重複クライアント・エラーが発生することがあります。
アプリケーションが専用永続的ソケット接続を使用している場合は、このタイプの環境にデプロイしないことを強くお勧めします。
専用永続的ソケット接続の目的は、次のとおりです。
- アプリケーションによる連続的な再使用
- WebSphere Application
Server の単一インスタンスが単一の IMS
Connect に接続される環境で使用されます。
状況によっては、WebSphere Application
Server の単一のインスタンスが IMS
Connect の複数のインスタンスに接続できます。
この構成で Sysplex Distributor が WebSphere Application
Server と IMS
Connect 間で使用される場合、次の対話はサポートされません。
- 2 フェーズ・コミット・リカバリー
- IMS 会話型トランザクション
さらに、Super Member を
使用しないで複数の IMS システムを
使用している場合は、SYNC_RECEIVE_ASYNCOUTPUT 対話を使用しても、すべての
使用可能な出力メッセージを取り出すことができないことがあります。
詳しくは、「IMS
OTMA User Guide and Reference」を参照してください。
共用可能永続的ソケット接続
共用可能永続的ソケット接続は、IMS
Connector for Java™ により
生成されたクライアント ID を使用します。これらのクライアント ID は、共用可能ソケットを使用しているアプリケーションには見えません。
共用可能永続的ソケット接続は複数のアプリケーションによって連続的に使用することができ、前述した専用永続的ソケット接続の制限はありません。
専用永続的ソケット接続の確立
専用永続的ソケット接続を確立するには、以下のようにします。
- WebSphere Application
Server を使用して、専用永続的ソケット接続を作成する J2C 接続ファ
クトリーを
構成します。これは、接続ファクトリーの CM0Dedicated プロパティーに TRUE の値を指定することにより実行します。
管理接続の場合、アプリケーションはこの接続ファクトリーの位置指定をするために JNDI を使用します。また、アプリケーションを構成して、IMSInteractionSpec の commitMode プロパティーを 0 に設定する必要があります。
- 接続を取得するために使用される IMSConnectionSpec のクライアント ID プロパティーの値を提供します。
アプリケーションが生成されたコードを使用する場合、IMSConnectionSpec の
クライアント ID プロパティーをデータとして公開することにより、この値を
設定できます。アプリケーションが IMS TM リソース・アダプターの
共用クライアント・インターフェース (CCI) を使用する場合、getConnection メソッドで
渡される IMSConnectionSpec オブジェクトの setClientID メソッドを使用することにより、
この値を設定できます。
共用可能永続的ソケット接続の確立
共用可能永続的ソケット接続を確立するには、以下のようにします。
- WebSphere Application
Server を使用して、共用可能永続的ソケット接続を作成する J2C 接続ファクトリーを構成します。
接続ファクトリーの CM0Dedicated プロパティーに FALSE の値を指定します。
管理接続の場合、アプリケーションはこの接続ファクトリーの位置指定をするために
JNDI を使用します。
- 共用可能永続的ソケット接続では、IMS TM リソース・アダプターにより
自動的にクライアント ID が設定されます。 アプリケーションが生成済みコードを使用する場合、共用可能永続的ソケット接続が生成済みコードによって取得されます。
アプリケーションが IMS
TM リソース・アダプターの共用クライアント・インターフェース (CCI) を
使用する場合は、getConnection メソッドで渡される IMSConnectionSpec オブジェクトの
クライアント ID プロパティーに対し、ご自身で値を指定しないようにしてください。