IMS™ TM リソース・アダプター接続ファクトリーの
カスタム・プロパティーは、ターゲットのエンタープライズ情報システムの特性と
一致するよう正しく構成する必要があります。
IMS サービス定義を
作成する場合や、WebSphere® Application
Server に対して IMS 接続ファクトリーを
定義する場合には、IMS Connector
for Java™ と IMS
Connect の間の接続について、特定のプロパティーの値を指定する必要があります。
次のリストは、これらの接続プロパティーについて説明したものです。
- HostName
- この値は TCP/IP 接続にのみ必須です。ローカル・オプション接続では無視されます。値「myHostNm」は、ターゲットの IMS
Connect が実行されているマシンの IP アドレスまたはホスト名に置き換える必要があります。
- PortNumber
- この値は TCP/IP 接続にのみ必須です。ローカル・オプション接続では無視されます。値「0」は、ターゲットの IMS
Connect が TCP/IP 接続に使用するポートの番号に置き換える必要があります。
複数のソケットを単一の TCP/IP ポートで開くことができます。
また、IMS
Connector for Java と
その他のクライアントとの通信に複数のポートを使用するよう IMS
Connect を構成することができます。
PortNumber プロパティーに関する追加情報については、
「IMS Connect 手引きおよび解説書」(SD88-6568-01) の
『IMS Connect の構成』を参照してください。
- CM0Dedicated
- この値はオプションで、TCP/IP 接続にのみ適用されます。
デフォルト値は FALSE です。
FALSE という値は、接続ファクトリーが、共用可能永続的ソケット接続を生成し、IMS
Connector for Java が、
そのソケット接続を識別するための clientID を生成することを表します。
これらの接続は、コミット・モード 0 対話およびコミット・モード 1 対話で使用することができます。
値が TRUE の場合は、
接続ファクトリーが専用永続的ソケット接続を生成することを表します。
この場合、ソケット接続を識別するためにユーザー指定の clientID が必要になります。
それぞれの専用永続的ソケット接続は、特定の clientID 用に予約され、
専用永続的ソケット接続ではコミット・モード 0 対話のみを行うことができます。
- SSLEnabled
- この値はオプションで、TCP/IP 接続にのみ適用されます。
デフォルト値は FALSE です。
TRUE という値は、その接続プロパティーで指定された HostName と PortNumber を
用いて IMS
Connect への SSL ソケット接続を作成するためにこの接続ファクトリーが
使用されることを表します。この PortNumber は、IMS
Connect 構成で SSL ポートとして構成されている必要があります。
値が FALSE の場合は、PortNumber プロパティーで指定されているポートとの
接続に SSL ソケットは使用されません。
- SSLKeyStoreName
- この値はオプションで、TCP/IP 接続にのみ適用されます。SSLEnabled は
TRUE に設定しなければなりません。
SSL 秘密鍵とそれに関連付けられている公開鍵証明書は、鍵ストアと呼ばれる、
パスワードで保護されたデータベースに保管されます。
便宜上、トラステッド証明書も鍵ストアに保管することができ、
Truststore Name プロパティーは空にしておくことも、または鍵ストア・ファイルを指すようにすることもできます。
SSLKeyStoreName / SSKeyStorePassword プロパティーが空のままである場合には、
サーバー・ログに通知メッセージが生成されます。
- SSLKeyStoreName プロパティーを使用して、z/OS® での
稼動時に、JKS 鍵ストアまたは RACF® 鍵リングの
いずれかを指定できます。
z/OS 以外のプラットフォームでは、JKS 鍵ストア・ファイルの完全修飾パス名を指定します。
z/OS の場合は、
上記のように JKS 鍵ストア・ファイルの名前を指定するか、RACF 鍵リングへの
アクセスに必要な情報を提供する特殊ストリングを指定します。
JKS 鍵ストア・ファイルの完全修飾パス名の例として、c:¥keystore¥MyKeystore.ks が挙げられます。
また、RACF 鍵リングは、keystore_type:keyring_name:racfid のように指定します。
鍵ストア・タイプには、SSL にソフトウェア暗号化が使用されている場合は JCERACFKS を、
ハードウェア暗号化が使用されている場合は JCE4758RACFKS を指定する必要があります。
keyring_name を鍵ストアとして使用している RACF 鍵リングの
名前に置き換え、racfid を指定の鍵リングへのアクセスを
許可されている RACF
ID に置き換えます。
RACF 鍵リングには、
例えば「JCERACFKS:myKeyring:kruser01」や
「JCE4758RACFKS:myKeyring:kruser01」などを指定できます。
z/OS で
実行しているときに、SSLKeyStoreName が上記の RACF 鍵リング・
フォーマットに一致している場合、IMS
Connector for Java は、
指定された RACF 鍵リングを
鍵ストアとして使用します。
指定された鍵ストアのタイプが JCERACFKS または JCE4758RACFKS 以外の
ものである場合、IMS
Connector for Java は、JKS 鍵ストア・
ファイルの名前として指定された SSLKeyStoreName を解釈しようとします。
- 注: JKS ファイルには、.ks だけでなく、別の
ファイル拡張子を付けることができます。
- SSLKeyStorePassword
- この値はオプションで、TCP/IP 接続にのみ適用されます。SSLEnabled は
TRUE に設定しなければなりません。
鍵ストアのパスワードを指定します。
- SSLTrustStoreName
- この値はオプションで、TCP/IP 接続にのみ適用されます。SSLEnabled は
TRUE に設定しなければなりません。
z/OS 以外のプラットフォームでは、JKS トラストストア・ファイルの完全修飾パス名を指定します。
z/OS の場合は、
トラストストアの JKS 名か RACF 鍵リングを指定します。
SSLKeyStoreName プロパティーと SSLTrustStoreName プロパティーの値には、
同じフォーマットが使用されます。
このフォーマットについては、KeyStore Name プロパティーの説明を参照してください。
- トラストストア・ファイルとは、公開鍵または証明書を格納するための鍵データベース・ファイル (鍵ストア) です。
便宜上、秘密鍵もトラストストアに保管することができ、Keystore Name プロパティーは空にしておくことも、
トラストストア・ファイルを指すようにすることもできます。
SSLTrustStoreName / SSLTrustStorePassword プロパティーが空のままである場合、
サーバー・ログに通知メッセージが生成されます。
- 注: JKS ファイルには、.ks だけでなく、別の
ファイル拡張子を付けることができます。
- SSLTrustStorePassword
- この値はオプションで、TCP/IP 接続にのみ適用されます。SSLEnabled は
TRUE に設定しなければなりません。
トラストストアにパスワードを指定します。
- SSLEncryptionType
- SSLEncryptionType プロパティーの値は、大/小文字を区別せず任意指定です。この値は TCP/IP 接続にのみ適用され、SSLEnabled は
TRUE に設定しなければなりません。暗号化のタイプとして STRONG、WEAK、または ENULL のいずれかを選択します。STRONG および WEAK は、鍵の長さにする暗号の強度を反映します。
エクスポートに使用できる暗号はすべて、weak カテゴリーに分類され、残りは
strong カテゴリーに分類されます。
デフォルトでは、暗号化のタイプは WEAK に設定されます。ENULL が指定されると、IMS TM リソース・アダプターは名前に文字列「NULL」を含む暗号仕様を使用します。Null 暗号化によって、現行と同じように SSL ハンドシェーク・プロセス中に認証を行うことができます。
ソケットのハンドシェーク・プロセスが (必要に応じて行われる認証も含めて) 完了すると、すべてのメッセージはソケットを平文で流れます。
- IMSConnectName
- この値はローカル・オプション接続にのみ必須です。ターゲットの IMS
Connect のジョブ名を指定します。IMSConnectName が指定されている場合は、
ホスト名、ポート番号、および SSL 関係のプロパティーは無視されます。
IMS
Connect 名は接続ファクトリーに対して指定され、この接続ファクトリーは、
ローカル・オプション接続を作成するためにのみ使用できます。
- UserName
- この値はオプションです。これは、アプリケーション・コンポーネント
またはコンテナーで UserName プロパティーが指定されていなかった場合に、
この接続ファクトリーが作成する接続に使用される、デフォルトのセキュリティー許可機能
(SAF) のユーザー名です。
- Password
- この値はオプションです。これは、デフォルトのユーザー名が使用された場合に、
この接続ファクトリーが作成する接続に使用されるパスワードです。
- GroupName
- この値はオプションです。これは、デフォルトのユーザー名が使用された場合に、
この接続ファクトリーが作成するすべての接続に使用される IMS グループ名です。
注: GroupName プロパティーは、コンポーネント管理 EIS サインオン環境でしか
指定することができません。
- DataStoreName
- この値は必須です。これは、ターゲットの IMS データ・
ストアの名前です。デフォルト値「myDStrNm」は、ターゲットの IMS
Connect の構成メンバーで指定されている Datastore ステートメントの
ID パラメーターに置き換える必要があります。
また、IMS
Connect と IMS
OTMA の間の内部 XCF 通信中に IMS の
XCF メンバー名としても使用されます。DataStoreName に指定する値では
大/小文字が区別されます。
- TraceLevel
- この値はオプションで、トレースされる情報のレベルです。
トレース・レベルについての追加情報は、『IMS TM リソース・アダプターを使用したロギングおよびトレース』を参照してください。
- TransactionResourceRegistration
- この値はオプションです。これは、トランザクション・リソース登録
(トランザクション参加) のタイプです。
このプロパティーは使用すべきではありませんが、古いアプリケーションとの互換性のために
引き続きサポートされています。有効な値は、「STATIC」(即時) または「DYNAMIC」(据え置き) の
いずれかです。このプロパティーが「DYNAMIC」に設定されている場合は、
トランザクション・スコープへのリソースの参加は、そのリソースが初めて対話に
使用されるまで据え置かれます。
- MFS XMI リポジトリー ID
- この値はオプションで、リポジトリーのロケーションを識別するための
固有の名前です。この ID は MFS トランザクションにのみ適用され、
アプリケーションの生成済みのフォーマット・ハンドラーで定義されている
リポジトリー・フィールドと一致する必要があります。
このフィールドのデフォルトは、「default」です。
- MFS XMI リポジトリー URI
- この値はオプションで、XMI リポジトリーの物理的ロケーションを指定します。
このフィールドの有効なフォーマットに適用される URI は、以下のとおりです。
- file://path_to_xmi。path_to_xmi は、ローカル・ファイル・システム上の、xmi ファイルを含むディレクトリーです (例えば file://c:/xmi)。
- http://url_to_xmi。url_to_xmi は、xmi ファイルを含むディレクトリーに解決する有効な url です (例えば、http://sampleserver.com/xmi)。
- hfs://path_to_xmi。path_to_xmi は、ホストの z/OS 上の HFS ディレクトリーです。このフォーマットは、WebSphere Application
Server for z/OS でのみサポートされます。