アダプター構成ファイルの拡張
汎用ログ・アダプターは、コンテキストに組み込み可能なカスタマイズ・コンポーネントを作成することにより拡張することができます。以下に、拡張できるコンポーネントをリストします。
- センサー: センサーは、処理するコンテンツを読み取るためのメカニズムを提供します。
- 抽出: 抽出は、センサーにより提供される入力行のコレクションを取得し、それらをメッセージ境界に分割します。
- パーサー: パーサーは、抽出によって区切られたメッセージを取得し、データ構造に対するストリング値のマッピングのセットをビルドします (共通ベース・イベント)。
- フォーマッター: フォーマッターは、パーサーによって提供された値に対する属性のマッピングを取得し、正しい JavaTM オブジェクト・インスタンス (共通ベース・イベント) を作成します。
- アウトプッター: アウトプッターは、フォーマッターが作成した結果としての共通ベース・イベント・レコードを外部化します。アウトプッターは、コンテキストの最終出力を保管するメカニズムを提供、またはラップします。
オートノミック・コンピューティングは、com.ibm.etools.logging.adapter Eclipse プラグイン内に以下のコンポーネントを提供します。クラスは、glacomponents.jar ファイルにパッケージされています。これらのコンポーネントを使用する場合は、
glacomponents.jar をクラスパスに組み込む必要があります。
センサー
- com.ibm.etools.logging.adapter.sensors.CEIQuerySensor: このセンサーは、JDBC-ODBC 接続を使用して、指定された共通イベント・インフラストラクチャー・データベースに接続して、データベースから受信した各結果を共通ベース・イベント XML ストリングに変換します。
- com.ibm.etools.logging.adapter.sensors.ODBCQueryExecSensor: このセンサーは、JDBC-ODBC 接続を使用して、指定されたデータベースに接続し、データベースから受信した各行を XML レコード・ストリングに変換します。
- com.ibm.etools.logging.adapter.sensors.SNMPSensor: このセンサーは、指定されたポートで SNMP トラップを受信し、それを共通ベース・イベント・オブジェクトに変換します。
- org.eclipse.hyades.logging.adapter.sensors.SiebelSensor: このセンサーは、同名の複数のファイルをモニターするために使用できます。例えば、複数のログ・ファイルを並行して更新するアプリケーションのモニターなど。
センサー・タイプ |
プロパティー |
CEIQuerySensor |
- IBMCEISensorDSNName
- データベースへの接続に使用する DSN ストリングです。 このストリングは、ホスト名とポート番号を含みます。
- IBMCEISensorlogID
- このキーを使用すると、このキーに関連付けられた共通ベース・イベントのセットがフェッチされます。
- IBMCEISensorUserName
- データベース・ログインに使用するユーザー ID です。
- IBMCEISensorPassword
- データベース・ログインに使用するユーザー・パスワードです。
- IBMCEISensorQueryString
- データのフェッチに使用する XPath クエリー・ストリングです。
- IBMCEISensorDriverName
- データベースへの接続に使用するドライバー名です。
- IBMCEISensorJDBCLocation
- データベースへの接続に使用するドライバーの JAR ファイルのロケーションです。
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ODBCQueryExecSensor |
- IBMGAODBCSensorDSNName
- DSN 名。
- IBMGAODBCSensorDatabaseName
- データベース名。
- IBMGAODBCSensorUserName
- データベースにアクセスするユーザー名。
- IBMGAODBCSensorPassword
- データベースへのアクセスに IBMGAODBCSensorUserName と共に使用されるパスワード。
- IBMGAODBCSensorQueryString
- データベース・クエリー・ストリング。
- IBMGAODBCSensorDriverName
- 使用される ODBC ドライバーの名前。
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SiebelSensor |
- directory (必須)
- SiebelSensor が読み取るファイルのディレクトリー・ロケーション
- fileName (必須)
- SiebelSensor が読み取るファイルの名前。アプリケーションが複数のファイルを並行して更新する場合、ファイル名の指定には、正規表現を使用できます。
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SNMPSensor |
- IBMGASNMPSensorSNMPPort
- SNMP ポート番号。使用されるデフォルト・ポート番号は 162 です。
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アウトプッター
以下に、アウトプッターのプロパティーを示します。
アウトプッター・タイプ |
プロパティー |
AMEWebServicesOutputter |
- resourceName
- このプロパティーを使用して、オートノミック管理エンジンがリソースを識別するために使用する管理対象リソースの名前、つまり MRId を指定します。このプロパティーの値は固有でなければなりません。
- bufferSize
- このプロパティーを使用して、出力バッファーのサイズを指定します。このバッファーは、アウトプッターがイベントを送信する際に、アウトプッターでブロック化されないようにするために指定します。これは必須プロパティーではありません。このプロパティーのデフォルト値は 50 です。
- rmiRegistryPort
- このプロパティーを使用して、汎用ログ・アダプターが RMI レジストリーを作成するポートを指定します。すでに使用可能なレジストリーが存在する場合、汎用ログ・アダプターはこのレジストリーを使用します。
GLASubscriber Web サービスとログ・アダプターは、同じ RMI レジストリーを使用するように構成する必要があります。
- waitUntilTime
- このオプショナル・プロパティーを使用して、アウトプッターの待機時間を指定します。値が < 0 の場合、アウトプッターはマネージャーが立ち上がるまで待機します。
値が 0 の場合、アウトプッターは待機せずにコモン・ベース・イベントを送信します。
値が x の場合、アウトプッターは、コモン・ベース・イベントを送信するようにマネージャーから通知を受けるまで、各コモン・ベース・イベントごとに x ミリ秒待機します。
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CEIOutputter |
- factoryName
- 共通ベース・イベントの送信先である CEI エミッターを取得するために使用するエミッター・ファクトリー。このプロパティーはオプションです。指定されていない場合は、デフォルトのエミッター・ファクトリー com/ibm/events/configuration/emitter/Default が使用されます。
- synchronizationMode
- 同期または非同期モードで送信できるイベント。このプロパティーはオプションです。指定されていない場合は、エミッター・ファクトリー・プロファイルに指定されているデフォルトの同期モードが使用されます。有効な値は synchronous および asynchonous です。
- transactionMode
- イベント送信時に、イベントをクライアントと同じトランザクションで送信するか、または新規トランザクションで送信するように、エミッターを構成できます。このプロパティーはオプションです。指定されていない場合は、エミッター・ファクトリー・プロファイルに指定されているデフォルトのトランザクション・モードが使用されます。有効な値は same および new です。
- providerURL
- EmitterFactory の検索に使用されるリモート Java Naming and Directory Interface (JNDI) プロバイダーの URL を指定します。
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WEF11Outputter |
- directory
- ファイル名に対するディレクトリーの相対パスまたは絶対パスです。
- fileName
- ファイル名です (正規表現にすることが可能)。
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WSNotificationOutputter |
- resourceId
- このプロパティーは、汎用ログ・アダプターの特定のコンテキストに対して固有 ID を指定するために使用します。値は、WS 通知のトピックに id 属性として追加されます。このプロパティーを使用しないと、
id 属性は空になります。
- endPointReference
- このプロパティーは、イベントの送信先となるサービスの、エンドポイント参照の指定に使用します。このプロパティーは、必要なサービスにイベントを送信する場合に指定する必要があります。
- callTimeOut
- このプロパティーを使用して、ソケット接続のタイムアウトを指定します。
推奨値は、ローカル接続の場合は 10、リモート接続の場合は 100 です。
このソケット接続に関連した例外は、hgla.log ファイルの中に記録されています。
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関連概念
汎用ログ・アダプターの概要
アダプター構成エディター
関連タスク
ログ・パーサー・プラグイン・プロジェクトのデプロイ
ログ・パーサーの作成
規則ベース・アダプターの作成
関連参照
アダプター構成ファイルの構造
正規表現グラマー
共通ベース・イベント・フォーマット仕様
共通ベース・イベントおよび共通イベント・インフラストラクチャーのベスト・プラクティス
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