JMS サーバーの作成

JMS トランスポートを使用する Web サービスを作成するためには、 まず、JMS をサポートできるサーバーの作成と構成を行う必要があります。
サーバーを作成するには、WebSphere® Application Server v6.x か WebSphere Application Server レガシー・テスト環境の、 少なくともいずれか 1 つがインストールされている必要があります。JMS Web サービスは、WebSphere Application Server バージョン 5.1 以降でしか サポートされていません。

以下の手順で、WebSphere Application Server に 添付されているデフォルトのメッセージング・プロバイダーを使用して、基本サービス統合バスと JMS キューを 作成することができます。サービス統合テクノロジーは、本製品の以前のバージョンで使用されていた 組み込みメッセージング・プロバイダーに代わるものです。ここでの説明は、サービス統合テクノロジーに 対応した Web サービスの使用方法の完全なガイドではありませんが、JMS メッセージを処理するトピックおよびキューをセットアップする際に参考になり ます。

デフォルトのメッセージング・プロバイダーに関する追加情報 (JMS の詳細情報、 JMS のキューとトピックをセットアップする理由とセットアップ方法など) については、 WebSphere Application Server InfoCenter を 「メッセージング・リソース (messaging resource)」で検索してください。Web サービスでサービス統合テクノロジーを 使用する場合の追加情報については、WebSphere Application Server InfoCenter で「サービス統合テクノロジーによる Web サービスの使用可能化 (Enabling Web services through service integration technologies)」を検索してください。"

WebSphere Application Server v5.1 を使用して、SOAP over JMS 用のサーバーおよびサーバー構成を作成する

このセクションのステップを完了するためには、WebSphere Application Server v5.1、 またはレガシー・テスト環境がインストールされている必要があります。
  1. ファイル」>「新規」>「その他」>「サーバー」>「Sever and Server Configuration」>「次へ」を 選択する。
  2. サーバーの名前を入力し、サーバー・タイプが 「WebSphere version 5.1」、 または「WebSphere version 5.1 Test Environment」になっていることを確認する。「終了」をクリックします。
  3. 「J2EE」パースペクティブの「J2EE Hierarchy」ビューで、「ウィンドウ」メニューから、 「表示」>「その他」>「サーバー」と選択する。 これでサーバー・ビューが開き、サーバーがリストされます。
  4. 作成したサーバーをダブルクリックする。これで、そのサーバーの構成ファイルが エディターで開かれます。
  5. JMS」タブを選択する。
    1. 「Server Settings」で、「追加」をクリックして キュー名を必要なだけ追加する。 「セル」または「ノード設定」で 変更を行っても、それは Web サービス・ツールでは検出されません。
    2. JMS プロバイダーの場合は、「MQ Simulator for Java™ Developers」を選択する。
    3. 「JMS 接続ファクトリー」で、必要に応じてトピックまたはキュー接続を 追加する。キューを使用する場合は、インバウンド・キュー接続ファクトリーとアウトバウンド・キュー接続ファクトリーを 追加する必要があります。アウトバウンド・キュー接続ファクトリーには以下が必要です。
      • 名前: WebServicesReplyQCF
      • JNDI 名: jms/WebServicesReplyQCF
      この名前は大/小文字を区別します。また、これ以外の名前は使用できません。
    4. 「JMS 宛先」で、ステップ 5a で作成したキューと同じ名前のキューを 追加する。このキューは、要求メッセージを処理するインバウンド・キューとして 使用されます。
  6. EJB」タブを選択する。
    1. 「リスナー・ポート」で「追加」をクリックして、 作成したキューごとにポートを追加する。
    2. ポートに名前を付け、接続ファクトリーを選択して (jms/WebServicesReplyQCF は 選択できません)、その接続ファクトリーに関連付けられているキューの 宛先 JNDI 名を選択する。
  7. サーバー構成を閉じ、プロンプトが出たら設定を保管する。

WebSphere Application Server v6.0 を使用して、SOAP over JMS 用のサーバーおよび サービス統合バスを作成する

このセクションのステップを完了するためには、WebSphere Application Server v6.0.x、またはレガシー・テスト環境がインストールされている必要があります。
  1. ファイル」>「新規」>「その他」>「サーバー」>「サーバー」>「次へ」を 選択する。
  2. サーバーの名前を入力し、サーバー・タイプが「IBM WebSphere 6.0」になっていることを確認する。「終了」をクリックします。
  3. 「J2EE」パースペクティブの「J2EE Hierarchy」ビューで、「ウィンドウ」メニューから、 「表示」>「その他」>「サーバー」と選択する。 これでサーバー・ビューが開き、サーバーがリストされます。
  4. このサーバーの JMS 設定は、WebSphere Application Server の 管理コンソールで設定する必要があります。コンソールは Windows® の「スタート」メニューから、あるいは Web ブラウザーで http://localhost:9060/ibm/console と 指定すると、起動できます。
  5. コンソールを起動したら、「サーバー」>「アプリケーション・サーバー」を 選択して、作成したサーバーがリストされていることを確認する。
  6. 左端のペインで、「サービス統合」>「バス」>「新規」の 順に展開する。 「名前」フィールドに固有の名前 (例えば WS_test_Bus) を入力して、 「OK」をクリックする。
  7. 現行サーバーを新規作成の統合バスと関連付けるには、 「追加プロパティー」の下の「バス・メンバー」を クリックする。「追加」をクリックして、統合バスを関連付ける サーバーを選択します。「終了」をクリックして、 変更内容を保管します。
  8. 要求メッセージの物理キューを作成する。
    1. 左端のペインで、「サービス統合」 > 「バス」の順に展開する。 先に作成したバスを選択します。
    2. 「追加プロパティー」の下の「宛先」をクリックする。
    3. 「新規」をクリックして、宛先タイプとして「キュー」を 選択する。ws_test_queueJms などの ID を入力します。 デフォルトのバス・メンバーを受け入れます。「次へ」をクリックします。
    4. 変更内容を保管します。
  9. 新規作成のキューに対して JMS 設定を割り当てる。
    1. 「リソース」>「JMS プロバイダー」>「Default Messaging」と移動する。
    2. 「宛先」の下の「JMS キュー」をクリックし、 次に「新規」をクリックする。
    3. 名前 (例えば ws_test_queueJms) と JNDI 名 (例えば jms/ws_test_queue) を入力する。接続ペインで、 先に作成したバス (WS_test_Bus) とキュー (ws_test_queueJms) を 選択します。
    4. 「OK」をクリックして、変更内容を保管する。
  10. 入力キュー用のキュー接続ファクトリーを作成する。
    1. 「リソース」>「JMS プロバイダー」>「Default Messaging」と移動する。
    2. 「JMS キュー接続ファクトリー」の下にある「新規」をクリックし、 名前 (例えば WebServicesInput_QCF) と JNDI 名 (例えば jms/ws_test_qcf ) を 入力する。
    3. バス名として先に作成したバス (WS_test_Bus) を選択し、 「OK」をクリックして変更内容を保管する。
  11. 応答キュー用のキュー接続ファクトリーを作成する。
    1. 「リソース」>「JMS プロバイダー」>「Default Messaging」と移動する。
    2. 「JMS キュー接続ファクトリー」の下に ある「新規」をクリックし、名前 (このフィールドには WebServicesReply_QCF を使用する必要があります) と JNDI 名 (例えば jms/WebServicesReplyQCF) を入力する。 応答キュー接続ファクトリーにカスタム名を 使用したい場合は、JMSServiceRouter デプロイメント記述子で参照別名を変更する必要があります。 この参照は、Web サービス・ウィザードの実行時にセットアップされます。 そのため、別の JNDI 名を使用することにした場合は、このプロジェクトに ジャンプして、デフォルト設定をオーバーライドする必要があります。
    3. バス名として先に作成したバス (WS_test_Bus) を選択し、 「OK」をクリックして変更内容を保管する。
  12. JMS アクティベーション・スペックは、入力キューと listen メッセージ駆動型 EJB を バインドする際に必要です。
    1. 「リソース」>「JMS プロバイダー」>「Default Messaging」と移動する。
    2. 「アクティベーション・スペック」の下の「JMS activation specification」をクリックし、 「新規」をクリックして、名前 (例えば ws_test_JMSRouter) を入力し、 JNDI 名 (例えば eis/ws_test_JMSRouter) を入力する。宛先タイプとして「キュー」を 選択し、宛先 JNDI 名 (例えば jms/ws_test_queue) を入力して バス名 (WS_test_Bus) を入力します。
    3. 「OK」をクリックして、変更内容を保管する。
  13. 必要な接続ファクトリーとキューまたはトピックを追加したら、WebSphere Application Server v6.0 を停止してから再始動して、ワークスペースに戻る。

WebSphere Application Server v6.1 を使用して、SOAP over JMS 用のサーバーおよび サービス統合バスを作成する

このセクションのステップを完了するためには、WebSphere Application Server v6.1 がインストールされている必要があります。

  1. ファイル」>「新規」>「その他」>「サーバー」>「サーバー」>「次へ」を 選択する。
  2. サーバーの名前を入力し、サーバー・タイプが「WebSphere 6.1 サーバー」になっていることを確認する。「終了」をクリックします。
  3. 「J2EE」パースペクティブの「J2EE Hierarchy」ビューで、「ウィンドウ」メニューから、 「表示」>「その他」>「サーバー」と選択する。 これでサーバー・ビューが開き、サーバーがリストされます。
  4. このサーバーの JMS 設定は、WebSphere Application Server の 管理コンソールで設定する必要があります。コンソールは Windows の「スタート」メニューから、あるいは Web ブラウザーで http://localhost:9060/ibm/console と 指定すると、起動できます。
  5. コンソールを起動したら、「サーバー」>「アプリケーション・サーバー」を 選択して、作成したサーバーがリストされていることを確認する。
  6. 左端のペインで、「サービス統合」>「バス」>「新規」の 順に展開する。 「名前」フィールドに固有の名前 (例えば WS_test_Bus) を入力して、 「OK」をクリックする。
  7. 現行サーバーを新規作成の統合バスと関連付けるには、先ほど作成した バスの名前を選択して、「トポロジー」の下の「バス・メンバー」を クリックする。「追加」をクリックして、統合バスを 関連付けるサーバーを選択してから、「次へ」をクリックします。 メッセージ・パーシスタンスの状態として「ファイル・ストア (File store)」を 選択して、「次へ」をクリックします。 このチュートリアルのデフォルトのメッセージ・ストア・プロパティーを 受け入れて、「次へ」をクリックします。 独自の Web サービスの JMS バスを作成する場合は、最適な設定に関する 追加情報について、「ヘルプ」を選択して「ファイル・ストア設定 (File store settings)」を検索します。 「終了」をクリックして確認します。
  8. 要求メッセージの物理キューを作成する。
    1. 左端のペインで、「サービス統合」 > 「バス」の 順に展開する。 先に作成したバスを選択します。
    2. 「宛先リソース (Destination resource)」の下の「宛先」をクリックする。
    3. 「宛先」ページで「新規」をクリックする。
    4. 宛先タイプとして「キュー」を選択して、「次へ」をクリックする。
    5. ws_test_queueJms などの ID を入力する。 「次へ」をクリックします。
    6. デフォルトのバス・メンバーを受け入れる。 「次へ」をクリックします。
    7. 「終了」をクリックして変更を確認してから、 変更内容を保管する。
  9. 新規作成のキューに対して JMS 設定を割り当てる。
    1. 左側のナビゲーション・パネルで、「リソース」 > 「JMS」 > 「JMS プロバイダー」に 移動する。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを選択して、 プロバイダー・リストから「デフォルトのメッセージング・プロバイダー (Default messaging provider)」を選択する。
    3. 「追加プロパティー」の下で「キュー」を選択する。
    4. 名前 (例えば ws_test_queueJms) と JNDI 名 (例えば jms/ws_test_queue) を入力する。接続ペインで、 先に作成したバス (WS_test_bus) とキュー (ws_test_queueJms) を選択します。
    5. 「OK」をクリックして、変更内容を保管する。
  10. 入力キュー用のキュー接続ファクトリーを作成する。
    1. 「リソース」 > 「JMS」 > 「キュー接続ファクトリー (Queue connection factories)」に 移動する。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを 選択して、「新規」をクリックする。
    3. デフォルトのメッセージング・プロバイダーを選択し、「OK」をクリックする。
    4. 「一般プロパティー」の下に名前 (例えば WebServicesInput_QCF) と JNDI 名 (例えば jms/ws_test_qcf) を入力する。
    5. 接続ペインで、バス名として先に作成したバス (WS_test_Bus) を 選択する。
    6. 「OK」をクリックして、変更内容を保管する。
  11. 応答キュー用のキュー接続ファクトリーを作成する。
    1. 「リソース」 > 「JMS」 > 「キュー接続ファクトリー (Queue connection factories)」に 移動する。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを 選択して、「新規」をクリックする。
    3. デフォルトのメッセージング・プロバイダーを選択し、「OK」をクリックする。
    4. 「一般プロパティー」の下に名前として WebServicesReply_QCF (このフィールドには WebServicesReply_QCF を 使用する必要があります) と JNDI 名 (例えば jms/WebServicesReplyQCF) を入力する。 応答キュー接続ファクトリーにカスタム名を 使用したい場合は、JMSServiceRouter デプロイメント記述子で参照別名を変更する必要があります。 この参照は、Web サービス・ウィザードの実行時にセットアップされます。 そのため、別の JNDI 名を使用することにした場合は、このプロジェクトに ジャンプして、デフォルト設定をオーバーライドする必要があります。
    5. 接続ペインで、バス名として先に作成したバス (WS_test_Bus) を 選択し、「OK」をクリックして変更内容を保管する。
  12. JMS アクティベーション・スペックは、入力キューと listen メッセージ駆動型 EJB を バインドする際に必要です。
    1. 「リソース」 > 「JMS」 > 「アクティベーション・スペック (Activation specifications)」に 移動する。
    2. 「有効範囲」ドロップダウン・リストから有効範囲としてサーバーを 選択して、「新規」をクリックする。
    3. デフォルトのメッセージング・プロバイダーを選択し、「OK」をクリックする。
    4. 名前 (例えば ws_test_JMSRouter) と JNDI 名 (例えば eis/ws_test_JMSRouter) を入力する。 宛先ペインで、宛先タイプとして「キュー」を選択して、 宛先 JNDI 名 (jms/ws_test_queue) を入力し、 バス名 (WS_test_Bus) を選択します。
    5. 「OK」をクリックして、変更内容を保管する。
  13. 必要な接続ファクトリーとキューまたはトピックを追加したら、WebSphere Application Server v6.1 を停止してから再始動して、ワークスペースに戻る。

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