Jython スクリプトの開発を支援する WebSphere 管理コマンドの生成

WebSphere® Administration Command 支援ツールを使用して、WebSphere 管理コンソールと対話する際の Jython スクリプト言語用の WebSphere 管理 (wsadmin) コマンドを生成します。WebSphere 管理コンソールでサーバーの操作を実行すると、 WebSphere Administration Command 支援ツールが、実行された wsadmin コマンドを収集して表示します。 「WebSphere Administration Command」ビューからの出力を Jython エディターなどのテキスト・エディターに直接転送し、コンソールの実際の操作に基づいて Jython スクリプトを作成できます。

「WebSphere Administrative Command」ビューの画面取り。

「WebSphere Administration Command」ビュー内の列に、生成された wsadmin コマンドの詳細が表示されます。
表 1. 「WebSphere Administration Command」ビューの列
説明
説明 WebSphere Application Server のメッセージ ID が表示され、その後に発行された wsadmin メソッドが表示されます。

メッセージ ID の長さは 8 文字または 9 文字で、その形式は CCCC1234X です。ここで、CCCC は 4 文字の英字のコンポーネントまたはアプリケーション ID、1234 はコンポーネントの特定のメッセージを表す 4 文字の数値 ID、X はオプションの英字の重大度インディケーターです。 (I= 通知、W= 警告、E= エラー)。特定のメッセージ ID のメッセージ参照の詳細については、WebSphere InfoCenter でメッセージ ID を検索してください。

コマンド wsadmin のオブジェクト、メソッド、およびコマンドの発行時にパラメーターに渡される実際の値を表示します。
時刻 管理コンソールでコマンドが発行された日付およびタイム・スタンプ。
ユーザー 管理コンソールのセッションにログインしたユーザーの ID。
制限事項:
  • WebSphere Application Server v6.1 のみでサポート。
前提条件 WebSphere 管理コンソールと対話する際に wsadmin コマンドを生成するには、以下のようにします。
  1. WebSphere 管理コンソールでコマンド支援通知オプションを使用可能にします。
    1. 製品のワークベンチを開きます。例えば、WebSphere Application Server Toolkit または IBM® Rational® Software 開発プラットフォームなど。
    2. 「サーバー」ビュー内でサーバーを右クリックし、「管理コンソールの実行」を選択します。「Web ブラウザー」ビューで管理クライアントのログオン・ウィンドウが開きます。
    3. ユーザー ID を指定します。 サーバーが保護されている場合、管理コンソールにアクセスするためのパスワードを指定します。 サーバーが保護されていない場合は、ロギング目的に使用するユーザ ID に任意のテキストを指定することができます。 「ログイン」ボタンをクリックします。
    4. 左側のペインで、「アプリケーション」 > 「エンタープライズ・アプリケーション」と展開します。
    5. 「エンタープライズ・アプリケーション」ページの右側にスクロールし、「コマンド支援 (Command Assistance)」セクションの下で、「最後のアクションの管理スクリプト記述コマンドを表示 (View administrative scripting command for last action)」リンクをクリックします。
    6. 設定」を展開します。
    7. コマンド支援通知を使用可能にする (Enable command assistance notifications)」チェック・ボックスを選択します。 「適用」をクリックします。
  2. 「サーバー」ビュー内でサーバーを右クリックし、「WebSphere 管理コマンド支援 (WebSphere administration command assist)」を選択します。 「WebSphere Administration Command」ビューが開きます。
  3. モニターするサーバーの選択」リスト 「モニターするサーバーの選択」ボタン。 内で、管理コンソールと対話する際にツールにモニターさせたいサーバーをチェック・マークで指定します。モニターするサーバーの選択」リストは、「WebSphere Administration Command」ビューのツールバーで使用することができます。
    制約事項: モニターするサーバーは、 プロファイル・モードまたはデバッグ・モードで始動済みである必要があります。 サーバーが停止している場合、 サーバーは「モニターするサーバーの選択」リストの選択項目として無効化されています。
  4. (オプション) 標準の出力またはエラーが表示されるごとにワークベンチに「コンソール」ビューが表示されないようにするには、「Windows」 > 「設定」 > 「実行/デバッグ」 > 「コンソール」と選択します。 「プログラムが標準出力に書き込むときに表示」および「プログラムが標準エラーに書き込むときに表示」チェック・ボックスをクリアします。 「適用」 > 「OK」とクリックします。
  5. 管理コンソールでサーバーの操作を実行します。 管理コンソールと対話する場合、「WebSphere Administration Command」ビューには、Jython の wsadmin コマンドが取り込まれます。
    1. ワークベンチ内で管理コンソールを実行するには、「サーバー」ビュー内でサーバーを右クリックし、「管理コンソールの実行」を選択します。
  6. (オプション)「WebSphere Administrative Command」ビューで特定のコマンドまたはコマンドのセットを追跡するには、「スクロール・ロック」フィーチャーを使用します。
    1. 「WebSphere Administrative Command」ビューで、コマンドまたはコマンドのセットを選択します (SHIFT + 矢印キー)。
    2. ツールバーの「WebSphere Administrative Command」ビューで、「スクロール・ロック「スクロール・ロック」ボタン。 ボタンを選択します。 「スクロール・ロック」フィーチャーでは、選択されたすべてのコマンドが強調表示され、管理コンソールで追加のサーバーの操作を発行する間も、「WebSphere Administration Command」ビュー内で最初に選択されたコマンドが保持されます。
  7. (オプション) コマンドの発行時に、wsadmin のオブジェクト、メソッド、およびコマンドの発行時にパラメーターに渡される実際の値を確認する場合、「WebSphere Administration Command」ビューでコマンドを選択してカーソルを合わせます。 wsadmin メソッドの文書を含んだ浮動ウィンドウが表示されます。 浮動ウィンドウに表示された wsadmin の文書の画面取り。
  8. (オプション) wsadmin オブジェクトの追加のヘルプ文書を参照する場合、 「WebSphere Administration Command」ビューでコマンドを右クリックして、「wsadmin コマンド・ヘルプ」を選択します (または、ツールバーで「オンライン・ヘルプの表示「オンライン・ヘルプの表示」ボタン ボタンをクリックします)。 ブラウザーに、選択されたコマンドの wsadmin オブジェクトの文書が表示されます。文書は、WebSphere Information Center により提供されます。
  9. 「WebSphere Administration Command」ビューで生成された wsadmin コマンドを Jython スクリプトに転送するには、以下のようにします。
    1. 生成された wsadmin コマンドを挿入する Jython スクリプトを開きます。
      制約事項: 転送を正常に行うには、Jython スクリプトをワークベンチ内でテキスト・エディターによって開く必要があります。 推奨されるテキスト・エディターは、Jython エディターです。
    2. テキスト・エディターで、生成された wsadmin コマンドを挿入する場所にカーソルを合わせます。
    3. 「WebSphere Administration Command」ビューで、コマンドを右クリックして、「挿入」を選択します (または、ツールバーで「 エディターに挿入 (Insert to Editor)「エディターに挿入 (Insert to Editor)」ボタン。 ボタンをクリックします)。
      ヒント: 「WebSphere Administration Command」ビューで複数のコマンドを選択 (SHIFT + 矢印キー) して、コマンドを右クリックし、「挿入」を選択することで、複数のコマンドをテキスト・エディターに転送することができます。
  10. (オプション)「WebSphere Administration Command」ビューからコマンドを削除するには、コマンドを右クリックして、「削除」を選択します (または、ツールバーで「コマンドの除去「コマンドの除去」アイコン。 ボタンをクリックします)。
関連概念
WebSphere Application Server Network Deployment 環境での処理

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