WebSphere Application Server v6.x の公開設定

公開 には、サーバーが検出して使用できるように、ファイル (アプリケーション、リソース・ファイル、 およびデプロイメント記述子ファイル) を適切なロケーションにコピーする作業が含まれます。 アプリケーションをサーバー上で公開するか、またはアプリケーションをサーバーのディレクトリーにコピーしないで開発環境内でアプリケーションを実行するかを選択できます。
注: ワークベンチを使用すると、アプリケーションをサポートする任意の WebSphere® Application Server に対し、そのアプリケーションを公開または除去できます。 開発環境から実動環境に直接アプリケーションをデプロイすることもできますが、これは推奨される方法ではありません。 実動サーバーに対してアクセス制御を行い、アプリケーションは制御された反復可能なプロセスを使用してデプロイする必要があります。

「サーバーをサーバー上のリソースで実行」

サーバーをサーバー上のリソースで実行する」の公開オプションでは、完全なアプリケーションおよびサーバー固有のそのアプリケーションの構成が、ワークベンチからそのサーバー上のディレクトリーにインストールされてコピーされます。 この公開オプションを使用する場合のサーバーには、リモートまたはローカルの WebSphere Application Server v6.x のいずれも使用できます。 サーバーにおけるアプリケーションのコピー先のデフォルトの場所は、\directory\profile\installedApps\cellName ディレクトリーであり、 この \directory\profile は WebSphere Application Server 用のプロファイルのディレクトリーです。

サーバーをサーバー上のリソースで実行する」の設定を選択する利点は、ご使用のサーバー上のディレクトリーからアプリケーションを実行するので、WebSphere の管理コンソールを使用してご使用のアプリケーションに固有の詳細設定を編集できることです。 ただし、「プロジェクトの追加および除去」ウィザードを使用してサーバーにアプリケーションを選択することを選択した場合、この公開オプションでは「サーバーをワークスペース内のリソースで実行する」の公開オプションに比較してより多くのファイルをサーバーにコピーするため、完了に時間がかかることがあります。

公開設定を「サーバーをワークスペース内のリソースで実行する」に切り替える場合は、「プロジェクトの追加および除去」ウィザードを使用してサーバーからそのアプリケーションを除去してから、「サーバーをワークスペース内のリソースで実行する」ラジオ・ボタンを選択し、「プロジェクトの追加および除去」ウィザードを使用してサーバーにそのアプリケーションを再度追加する必要があります。

「サーバーをワークスペース内のリソースで実行」

サーバーをワークスペース内のリソースで実行する」の公開オプションでは、ワークスペースからアプリケーションを実行するようサーバーに対して要求します。 この公開オプションは、ローカルの WebSphere Application Server v6.x を実行している場合にのみ使用可能であり、リモート・サーバーを実行している場合には使用できません。

サーバーをワークスペース内のリソースで実行する」の設定は、「サーバーをサーバー上のリソースで実行する」の公開オプションに比較してサーバーにコピーするファイル数が少なく、より高速に作動するよう設計されているため、アプリケーションを開発およびテストする場合に役立ちます。

サーバーをワークスペース内のリソースで実行する」の設定を有効にして「サーバーにコピーされる最小化アプリケーション・ファイル」の公開オプションをクリアした場合は、「プロジェクトの追加および除去」ウィザードを使用してサーバーにアプリケーションを追加するよう選択すると、そのアプリケーションはサーバーのディレクトリーにコピーされません。 例えば、アプリケーション・ファイルは、サーバーの installedApps ディレクトリーにはコピーされません。 ただし、アプリケーションは、サーバー構成のディレクトリーである \directory\profile\config\cells\cellName\applications ディレクトリーにコピーされます。 ここで、\directory\profile\ は WebSphere Application Server のプロファイルのディレクトリーです。 この結果、J2EE デプロイメント記述子は、WebSphere 管理コンソールを使用した場合にのみ表示できます。

公開設定を「サーバーをサーバー上のリソースで実行する」に切り替える場合は、「プロジェクトの追加および除去」ウィザードを使用してサーバーからアプリケーションを除去してから、「サーバーをサーバー上のリソースで実行する」ラジオ・ボタンを選択し、「プロジェクトの追加および除去」ウィザードを使用してサーバーにそのアプリケーションを再度追加する必要があります。

注意:
「サーバーをワークスペース内のリソースで実行する」の公開オプションを使用している場合にそのワークスペースを削除すると、サーバーがそのアプリケーションを検索できなくなります。 その結果、ご使用のアプリケーションがソース制御管理に入っていない場合にワークスペースが削除されると、そのアプリケーションがファイル・システムから失われる場合があります。
「サーバーにコピーされる最小化アプリケーション・ファイル」

追加の 公開オプション (「サーバーにコピーされる最小化アプリケーション・ファイル」オプション) は、「サーバーをワークスペース内のリソースで実行する」のオプションが選択されると使用可能になります。 このオプションは、サーバーにコピーするファイルを削減することによりサーバーでの公開時間を最適化するように設計されています。 アプリケーション・ファイルがサーバーの installedApps ディレクトリーにコピーされないだけでなく、そのアプリケーションはサーバー構成ディレクトリーにもコピーされません。 したがって、アプリケーションの構成時に WebSphere 管理コンソールを使用してデプロイメント記述子情報を編集することはできません。 ワークベンチ内のアプリケーションに対しては J2EE デプロイメント記述子ファイルを編集することしかできません。 この公開オプションは、ローカルの WebSphere Application Server v6.x を実行していて、アプリケーションがワークスペースから実行されている場合にのみ使用可能であり、リモート・サーバーを実行している場合には使用できません。

WebSphere 管理コンソールでアプリケーションのデプロイメント記述子を表示できるようにするには、 「プロジェクトの追加および除去」ウィザードを使用してサーバーからそのアプリケーションを 除去し、「サーバーにコピーされる最小化アプリケーション・ファイル」のチェック・ボックスをクリアしてその公開設定を無効にし、「サーバーをサーバー上のリソースで実行する」ラジオ・ボタンのみを有効にしてから、「プロジェクトの追加および除去」ウィザードを使用してサーバーにアプリケーションを再度追加する必要があります。

制限事項
  • 「サーバーにコピーされる最小化アプリケーション・ファイル」オプションは、WebSphere Application Server バージョン 6.0.2.5 以降に公開する場合にのみサポートされます。 その他の場合は、このオプションがバージョン 6.0.2.5 以前の WebSphere Application Server で選択されても無視されます。
  • 「サーバーにコピーされる最小化アプリケーション・ファイル」オプションが WebSphere Application Server v6.0.x に対して使用可能に設定された場合は、ユニバーサル・テスト・クライアントが動作しなくなります。
WebSphere Application Server v6.x の公開設定を構成するには、以下の手順に従います。
  1. 「サーバー」ビューで、WebSphere Application Server v6.x をダブルクリックしてサーバー・エディターを開く。
  2. 概要」タブをクリックする。
  3. 公開セクションを展開する。
  4. ラジオ・ボタンを使用して、次のいずれかを選択する。
    • サーバーをワークスペース内のリソースで実行
    • サーバーをサーバー上のリソースで実行
  5. (オプション) 「サーバーをワークスペース内のリソースで実行」ラジオ・ボタンを選択した場合、 「サーバーにコピーされる最小化アプリケーション・ファイル 」チェック・ボックスを選択することもできます。 ローカルで WebSphere Application Server v6.1 を実行している場合、このオプションはデフォルトで有効になっています。 ローカルの WebSphere Application Server v6.0.x 1を実行している場合、このオプションはデフォルトでクリアされています。
  6. 保管して、エディターを閉じる。
関連概念
「サーバー」ビュー
関連タスク
WebSphere Application Server v6.x の作成
関連情報
WebSphere Application Server 保守リリース
1 WebSphere Application Server Toolkit V6.1.x では使用できませんが、 Rational® Application Developer V7.0.x または Rational Software Architect V7.0.x などの製品では使用できます

フィードバック