既知の問題と制限事項

次のリストでは、ClearCase SCM アダプターに関連した既知の問題と制限を説明します。

ダイナミック・ビューと自動チェックアウト

Rational Developer 製品内で、最初に変更した時にファイルをチェックアウトしない非対話式エディターがいくつかあります。 このようなエディターのいずれかが、Rational Developer 製品で ClearCase 制御下にあるチェックイン・ファイルを編集すると、このエディターは、 ファイルの保管時にファイルを自動的にチェックアウトします。 ダイナミック・ビュー内で共用分岐を使用している場合は、 この自動チェックアウト・プロセスが問題を発生させる可能性があります。 チェックアウトしていないファイルの編集を開始したときに、 他のユーザーが並行してそのファイルをチェックアウトし、 編集して新規バージョンをチェックインするかもしれません。 この場合、ユーザーが行った変更は、 ファイルを保管する際に他のユーザーの変更を上書きしてしまいます。 ダイナミック・ビュー内で共用分岐を使用する場合は、 編集する前にファイルのチェックアウトを行う必要があります。  

ClearCase ツールを使用したソース・ファイルの変更

ユーザーが Rational Developer 製品の外側にある任意のツール (たとえば、Notepad または ClearCase Diff マージ・ツール) からファイルを変更する場合、 インクリメンタル・コンパイラーは実行されないので、JavaTM .class ファイルは同期がとれません。 Rational Developer ワークベンチの外側でファイルを変更する場合は、そのエレメントを右クリックし、「更新」をクリックしてください。

「ファイルはファイル・システムから除去されました」のエラー

ある種の状況のもとでは、ビュー専用ファイルをソース管理に追加しようとすると、Rational Developer 製品が、「ファイルはファイル・システムから除去されました」 というエラー・メッセージを表示します。 この問題が発生するのは、ファイルがエディターで開かれている場合だけです。 ファイルは削除されていないので、このエラー・メッセージは無視できます。

新規フォルダーがソース管理下にないので、パッケージの名前変更が失敗する

ClearCase 2002.05.x を使用しているときに、 新規フォルダーがソース管理下にない場合、Eclipse または Rational Developer 製品内のパッケージの名前変更が失敗します。 これらのバージョンの ClearCase はサイレントにフォルダーをソース管理に追加できないので、 エラーが発生します。 このエラー・メッセージが表示された後、ClearCase は、 フォルダーをソース管理に追加するように求めるプロンプトを出す場合があります。 フォルダーをソース管理に追加してから、名前変更操作を繰り返してください。 プロンプトが出されない場合は、フォルダーを選択し、「ClearCase」>「ソース管理に追加」の順に選択し、 名前変更操作を繰り返してください。

リファクタリング

リファクタリング操作を実行すると、ClearCase SCM アダプターが、 チェックアウトするファイルのリストと一緒にプロンプトを出す場合があります。 「エレメントのチェックアウト」ダイアログ・ボックスでいずれかのファイルに関連したチェック・ボックスをクリアすると、 リファクタリング操作は失敗します。 これに対する予備手段は、ClearCase SCM アダプターがすべてのファイルをチェックアウトしてから、チェックアウトしたくないファイルのチェックアウトを元に戻すことを可能にすることです。

ClearCase への再接続後にファイルがビュー専用として表示される

ClearCase との接続を切断し、ネットワーク接続を使用不可にした後、使用可能にし、ClearCase に再接続すると、ワークスペースでプロジェクト・ファイルがビュー専用として表示される場合があります。 プロジェクトの ClearCase メニュー・オプションも非アクティブになる場合があります。 これに対する予備手段は、ClearCase サービスが再開するまで待ってから、ClearCase への再接続を試みることです。

パースペクティブへの ClearCase の追加

Rational Developer 製品の一部のパースペクティブで、ClearCase メニューが表示されない場合があります。 これに対する予備手段は、手動で ClearCase をパースペクティブに追加することです。 これを行うには、「Windows」>「パースペクティブのカスタマイズ」の順にクリックし、 「コメント」タブを選択し、 「使用可能なコマンド・グループ」リスト・ボックスで「ClearCase」オプションにチェック・マークを付けてください。

混合環境で大/小文字の保持に失敗すると、コンパイル・エラーが生じることがある

混合環境で作業を行っている場合には、 大/小文字が不整合なファイル名が原因でコンパイル・エラーが起こるのを回避するために、以下の手順を行ってください。

  1. 「Windows」制御パネルで、「ClearCase」をクリックする。
  2. 「ClearCase プロパティー (ClearCase Properties)」ダイアログで、「MVFS」タブをクリックする。
  3. 大/小文字を区別しない MVFS (Case Insensitive MVFS)」および「大/小文字を保持する (Case Preserving)」オプションを選択するよう確認する。

これらのオプションが選択されていないと、 ファイル名の大/小文字の相違が原因で起こるコンパイル・エラーを経験します。

Windows のみの標識 ダイナミック・ビューが自動的に開始しない

ClearCase バージョン 2003.06.x では、 マシンのリブート後にダイナミック・ビューが自動的に開始しません。 リブート後に Rational Developer 製品でプロジェクトを開こうとすると、.project ファイルがないというエラー・メッセージが表示される場合があります。 これに対する予備手段は、リブートした後に、ClearCase で手動でビューを開始することです。

Linux のみの標識  変更の保管後に「Hijack を元に戻す」が機能しない

ファイルをハイジャック、編集、および保管した後、そのファイルで「Hijack を元に戻す」操作を実行しても機能しません。 これに対する予備手段は、ファイルをチェックアウトし、 「チェックアウトを元に戻す」を使用してそのチェックアウト操作をキャンセルすることです。

Linux のみの標識  xclearcase が Red Hat Linux 8.x で破損する

次のいずれかのプラットフォームで実行している場合 

RedHat Professional 8 および 9、RHEL 2.1 および 3.0、または SLES9

ClearCase は、UTF-8 を含む LANG 環境変数をサポートしません。 これらのプラットフォームで ClearCase GUI を使用する場合、/etc/sysconfig/i18n ファイルの LANG の値を、サポートされている値 (C または en_US.iso885915 など) に設定する必要があります。 LANG 環境変数をリセットした後、i18n ファイルの SUPPORTED 変数にもこの値が含まれていることを検証してください。 含まれていない場合には、この値を SUPPORTED 変数に追加してください。

Linux のみの標識  Red Hat Linux 8.x のもとで ClearCase をインストールすること、またはパッチを当てることができない

ClearCase のインストールまたは ClearCase パッチの適用を行おうとすると、 「現行ディレクトリーの誤り」というエラー・メッセージが表示されます。 この問題は実際は Perl に関するものであり、誤ったディレクトリーによるものではありません。 これに対する予備手段は、libdb.so.3 を提供する Red Hat Linux 8.x パッケージ compat-db-3.3.11 をインストールすることです。

Linux のみの標識 リソースを バージョンなしフォルダーに移動できない

ソース管理下にあるリソースを、 ソース管理下にないフォルダーに移動しようとすると、この移動は失敗し、ClearCase が親ディレクトリーをソース管理に追加できなかったことを通知するエラー・メッセージが表示されます。 これに対する予備手段は、宛先フォルダーをソース管理下に置くことです。