保存パブリケーションの使用

デフォルトでは、ブローカーは、関係するサブスクライバーすべてにパブリケーションを送信したら、 そのパブリケーションを廃棄します。 しかし、パブリッシャーは、ブローカーがパブリケーションのコピーを保存するように指定することができます。 このパブリケーションは保存パブリケーションと呼ばれます。

保存パブリケーションのコピーは、ブローカーによって、パブリケーションのトピックで関心事を登録したすべてのサブスクライバーに送信されます。 ですから、新しいサブスクライバーは、その情報が再びパブリッシュされるまで受信を待つ必要がありません。

例えば、株式価格のサブスクリプションを登録しているサブスクライバーは、 株価が変動してリパブリッシュされるのを待たなくても、 パブリッシュされた最新の株価をすぐに受け取ります。

Publish メッセージで RetainPub がパブリケーション・オプションとして指定されていると、パブリケーションはブローカーによって保存され、そのトピックに関して以前保存されていた パブリケーションに置き換わります。

ブローカーは各トピックおよびサブスクリプション・ポイントごとに 1 つのパブリケーションしか保存しませんので、 古いパブリケーションは、新しいパブリケーションが到着すると削除されます。

保存パブリケーションを使用するかどうかを決定するときには、以下の質問を考慮してください。

保存パブリケーションの有効期限を設定するには、 メッセージ記述子 (MQMD) の Expiry フィールドを使用します。

WebSphere Message Broker に付属するサンプル検査アプリケーションには、 Soccer Results サービスが含まれています。 このサンプルでは、モニターしているサッカーの対戦ごとに最新の点数を記録するために、 保存パブリケーションを使用します。 サンプル・コードは、このオプションをサポートするのに必要なプログラミングを示しています。

すべてのアプリケーションが保存パブリケーションをパブリッシュできるわけではなく、 すべての保存パブリケーションに有効期限日付を適用できるわけでもありません。 次の表は、どのアプリケーションが保存パブリケーションをパブリッシュできるか、 そして保存パブリケーションに有効期限日付を適用できるかどうかを示しています。
  MQ SCADA JMS/IP
保存 YES YES NO
有効期限日付 YES NO NO

表の列は、アプリケーションの 3 つのタイプを示しています。最初の行は、パブリケーションを保存パブリケーションにできるかどうか、 2 番目の行は、そのパブリケーションに有効期限日付を適用できるかどうかを示します。

関連概念
パブリケーション
サブスクリプション
関連タスク
パブリッシュ
サブスクライブ
サブスクリプションの登録解除
関連資料
Publish メッセージ
Register Subscriber メッセージ
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Copyright IBM Corporation 1999, 2006 最終更新: 08/21/2006
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