コンポーネントおよびリソースをバージョン 2.1 に復元する

このトピックでは、バージョン 2.1 製品からマイグレーションしたコンポーネントおよびリソースを元の状態に復元する方法について説明します。

制約事項
リソースは、バージョン 2.1 によってサポートされていたオペレーティング・システムでのみ、バージョン 2.1 の状態に復元することができます。 次のオペレーティング・システムでは、リソースをバージョン 2.1 の状態に復元することはできません。
  • Linux Intel
  • Linux s390
  • Linux PPC
  • Solaris x86_64
バージョン 6.0で以下の機能を使用していた場合は、リソースをバージョン 2.1 に復元すると、データが失われることになります。
  • マルチキャスト
  • MQe ノード
  • 保護品質 (QOP)

ブローカーをバージョン 6.0 からバージョン 2.1 に戻すとメッセージ・セットが削除されるので、再デプロイする必要が生じます。mqsimigratecomponents コマンドを実行すると、この点への注意を喚起する警告メッセージ BIP8688 が表示されます。

ブローカーを z/OSバージョン 6.0 からバージョン 2.1 に戻すと、保存されている資料が削除されます。

バージョン 6.0 へのマイグレーション後、新規ノードまたは新規 ESQL 構文などの新しいバージョン 6.0 機能を使用するメッセージ・フローがデプロイされている場合には、ブローカーをバージョン 2.1 に戻してしまうと、それらのメッセージ・フローは開始されなくなります。新しいバージョン 6.0 の機能を使用しないブローカー内のその他のメッセージ・フローは実行し続けます。

共存要件があるので、どのブローカーもバージョン 6.0 にマイグレーションされていない場合にのみ、構成マネージャーバージョン 2.1 に復元することができます。 構成マネージャーバージョン 2.1 に復元する場合は、Message Brokers Toolkitバージョン 2.1 に復元する必要があります。

リソースをバージョン 2.1 に復元する

以下のセクションでは、Message Brokers Toolkit およびランタイム・コンポーネントをバージョン 2.1 に復元する方法について説明します。

Message Brokers Toolkitバージョン 2.1 に復元する
Message Brokers Toolkitバージョン 2.1 に復元する場合は、同時に 構成マネージャーバージョン 2.1 に復元する必要があります。バージョン 6.0 へのマイグレーション後に行った変更内容は、すべて失われます。
  1. 構成マネージャーバージョン 2.1 にマイグレーションして戻します。
  2. バージョン 2.1 Message Brokers Toolkitを再始動します。
ランタイム・コンポーネントをバージョン 2.1 に復元する

mqsimigratecomponents コマンド-s パラメーターおよび -t パラメーターを使用して、コンポーネントをバージョン 6.0 からバージョン 2.1 にマイグレーションします。 ソース・バージョン・パラメーター (-s) にはバージョン 6.0 を、ターゲット・バージョン・パラメーター (-t) にはバージョン 2.1.0.8 を指定します。これらのパラメーター、およびバージョン番号を指定する際に使用する形式についての詳細情報はmqsimigratecomponents コマンドのトピックを参照してください。

z/OS ランタイム・コンポーネントをバージョン 2.1 に戻すには、以下のステップを実行します。
  1. BIPMGCMP ジョブをサブミットし、上述のように -s パラメーターと -t パラメーターを指定した mqsimigratecomponents コマンドを呼び出します。
  2. USER.PROCLIB の開始済みタスク JCL を、バックアップしたバージョン 2.1 のコピーで置き換えます。
ブローカーをバージョン 2.1 に戻す
マイグレーション済みのブローカーをバージョン 2.1 の状態に戻すには、以下のステップを実行します。
  1. バージョン 6.0 ブローカーを停止します。
  2. 次の例に示されるようにして mqsimigratecomponents コマンドを使用して、ブローカーをバージョン 2.1 に戻します。
    mqsimigratecomponents Broker -t 2.1.0.8
    警告メッセージ BIP8688 が表示され、メッセージ・セットの再デプロイについて警告されます。
  3. バージョン 6.0 にマイグレーションしたときに ODBC 定義に加えた変更を、元に戻します。
    • UNIX で、ODBCINI 環境変数を odbc.ini ファイルの前のバージョンを指すようにリセットします。
    • Windows では、「コントロール パネル」を使用して ODBC の設定を調整します。
  4. ブローカーを再始動します。

バージョン 6.0 にマイグレーションして、メッセージ・セットをバージョン 6.0 ブローカーにデプロイしてから、バージョン 2.1 に再度マイグレーションすると、バージョン 2.1バージョン 6.0 によってデプロイされたメッセージ・セットを認識できません。 この場合、バージョン 2.1 で使用できないメッセージ・セットは削除され、マイグレーションの成功後、バージョン 2.1 に再デプロイするよう要求する警告メッセージがメッセージ・セットごとに表示されます。

ユーザー・ネーム・サーバーバージョン 2.1 に戻す
WebSphere MQ Integrator Broker バージョン 2.1WebSphere Message Broker バージョン 6.0ユーザー・ネーム・サーバーには機能的な変更はありません。 ユーザー・ネーム・サーバーバージョン 2.1 に戻すには、以下の例に示されるようにして mqsimigratecomponents コマンドを実行します。
mqsimigratecomponents UserNameServer -t 2.1.0.8
構成マネージャーバージョン 2.1 に復元する

構成マネージャーバージョン 2.1 に復元する場合は、Message Brokers Toolkit とすべてのブローカーをバージョン 2.1 に復元する必要があります。

バージョン 6.0 構成マネージャー は、バージョン 2.1 構成マネージャー が使用した DB2 データベースを使用しませんが、バージョン 2.1 に復元すると、元のデータベースが再び使用されます。つまり、構成マネージャーバージョン 6.0にマイグレーションした後に加えた構成への変更内容は、すべて失われることを意味します。これによりドメインは一貫性を欠いた状態になり、一貫性のある状態を回復するためには、ブローカーすべてを再作成および再デプロイする必要が生じます。ご使用の 構成マネージャーバージョン 6.0 にマイグレーションした後は、さらに構成変更を行ったり、ブローカーをマイグレーションしたりする前に、Message Brokers Toolkit および 構成マネージャー が正常に稼働することを慎重に確認してください。

マイグレーション時に 構成マネージャー のキュー・マネージャーを移動した場合は、バックアップからドメイン全体をリストアするのでない限り、復元するときに新しいキュー・マネージャーを保持する必要があります。構成マネージャーWindows 以外のオペレーティング・システムに移動した場合は、バックアップからドメインをリストアするのでない限り、バージョン 2.1 に復元することはできません。

これらの注意事項を踏まえた上で、次の例のコマンドを使用し、バージョン 6.0 構成マネージャーバージョン 2.1 に復元することができます。
mqsimigratecomponents ConfigMgr -t 2.1.0.8
ご使用の バージョン 6.0 Message Brokers Toolkit は稼働しなくなります。代わりに、バージョン 2.1 Message Brokers Toolkit を使用する必要が生じます。
関連概念
以前のバージョンの Message Brokers Toolkit でのマイグレーション済みリソースの使用の条件
関連タスク
マイグレーションおよびアップグレード
バージョン 2.1 リソースのバックアップ
アンインストール
関連資料
mqsimigratecomponents コマンド
特記事項 | 商標 | ダウンロード | ライブラリー | サポート | フィードバック
Copyright IBM Corporation 1999, 2006 最終更新: 08/21/2006
ah23892_