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WebSphere MQ Mobile Transport プロトコルを使用してブローカーに接続するクライアントからのメッセージを受信するには、MQeInput ノードを使用します。
MQeInput ノードは、ブローカーの WebSphere MQ Everyplace キュー・マネージャー上の指定されたブリッジ・キューからメッセージ・フローへ置かれたメッセージを受信します。 このノードは、これらのメッセージの処理環境も確立します。 このノードを含むメッセージ・フローをデプロイする前に、WebSphere MQ Everyplace キュー・マネージャーを作成して構成する必要があります。
WebSphere MQ Everyplace 接続を経由して受信するメッセージを処理するメッセージ・フローは、常に MQeInput ノードから開始されます。 MQeInput ノードのプロパティーを設定すると、メッセージの受信方法を制御できます。例えば、メッセージをトランザクション制御下で処理するように指示できます。
WebSphere MQ Everyplace ノードを含むメッセージ・フローをブローカーにデプロイする場合、メッセージ・フローの数にかかわりなく、単一の実行グループにデプロイする必要があります。 フロー内の WebSphere MQ Everyplace ノードは、すべて同じ WebSphere MQ Everyplace キュー・マネージャー名を指定しなければなりません。 この制限を満たさない場合には、デプロイ時にエラーを受け取ります。
MQeInput ノードは、次のメッセージ・ドメインのメッセージを処理します。
MQeInput ノードで開始されるメッセージ・フローに出力ノードを組み込む場合には、(ユーザー定義の出力ノードを含む) を使用できます。MQeOutput ノードを組み込む必要はありません。必要な任意の変換をブローカーに要求するようにメッセージ・フローを構成できますので、WebSphere MQ Everyplace クライアントからメッセージを受け取り、サポートされる任意のトランスポートを使用してブローカーに接続する クライアント用のメッセージを生成する、メッセージ・フローを作成できます。
WebSphere MQ Everyplace バージョン 1.2.6 は、WebSphere Message Broker によって使用されます。 後者は、これ以降のバージョンの WebSphere MQ Everyplace と互換性があります。 これ以降のバージョンの WebSphere MQ Everyplace (バージョン 2.0 など) を使用するクライアントは、このノードに接続された場合に正しく機能しますが、バージョン 1.2.6 でサポートされていない追加機能 (JMS サポートなど) は機能しません。
キュー・マネージャーは、異なるバージョンの WebSphere MQ Everyplace 同士で交換不能です。 ノードはバージョン 1.2.6 を使用して作成したキュー・マネージャーを使用しなければなりません。 同様に、クライアントは、キュー・マネージャーを作成するとき、自分と同じレベルのコードを使用しなければなりません。
z/OS システム上にデプロイするメッセージ・フローで、MQeInput ノードを使用することはできません。
サブフローとして使用するメッセージ・フローを作成する場合には、標準入力ノードを使用することはできず、入力ノードのインスタンスを最初のノードとして使用して、サブフロー用の in ターミナルを作成する必要があります。
ご使用のメッセージ・フローが WebSphere MQ 接続を経由してメッセージを受け取らない場合には、次の入力ノードのいずれかを選択できます。
ワークベンチでは、MQeInput ノードは次のアイコンで表されます。
このノードの使用方法の例として、自分の畑に十分に水がまかれているかをチェックする農場主について考慮します。 農場主は、WebSphere MQ Everyplace がインストールされている PDA を持ち歩いています。 水が必要な畑の領域を見ると、農場主は、自分の PDA および Global Satellite Navigation リンクを使用して、メッセージを MQeInput ノードに送信します。 データは Compute ノードを使用して操作され、リモート SCADA 装置がメッセージを取得し、灌漑スプリンクラーをトリガーできるようにメッセージがパブリッシュされます。 農場主は、メッセージを送信した数分後に畑に送達された水を見ることができます。
WebSphere MQ Everyplace とそのノードのプロパティーについて詳しくは、WebSphere MQ Web ページ にある WebSphere MQ Everyplace 資料を参照してください。
MQeInput ノードのインスタンスをメッセージ・フローに入れると、MQeInput ノードを構成することができます。 エディター・ビューでノードを右クリックし、「プロパティー」をクリックします。 ノードのデフォルト・プロパティーが、プロパティー・ダイアログに表示されます。
値を入力する必要のある (デフォルト値が定義されていない) すべての必須プロパティーには、プロパティー・ダイアログにアスタリスクが表示されます。
以下のように、MQeInput ノードを構成します。
<mcd><Msd>MRM</Msd><Set>DHM4UO906S001</Set><Type>receiptmsg1</Type> <Fmt>XML</Fmt></mcd>
MQRFH2 ヘッダーの値とは異なる値を設定すると、MQRFH2 ヘッダーの値が優先されます。
XML、XMLNS、XMLNSC、JMS、MIME、および BLOB パーサーの場合、「メッセージ・セット」はブランクのままにしてください。
XML、XMLNS、XMLNSC、JMS、MIME、IDOC、および BLOB パーサーの場合、「メッセージ・タイプ」はブランクのままにしてください。
XML、XMLNS、XMLNSC、JMS、MIME、および BLOB パーサーの場合、「メッセージ形式」はブランクのままにしてください。
トレース・レベルを「デバッグ」または「フル」に設定すると、WebSphere MQ Everyplace のパフォーマンスに影響を及ぼします。 また、重要なトレース・ファイルが生成される可能性があります。 これらのオプションは短期間の場合にのみ使用してください。
このチェック・ボックスを選択すると、すべてのプロパティーの定義は、以下の例外を除いて、「構成ファイル名」(後述) によって識別されるファイルから取り出されます。
1 つの WebSphere MQ Everyplace キュー・マネージャーのみをサポートできます。 1 つの実行グループのみが MQeInput または MQeOutput ノードを含むことができます。 したがって、このプロパティーは、同一のブローカーにデプロイするすべてのメッセージ・フローに組み込まれているすべての MQeInput ノードで同じ値に設定されなければなりません。
チャネルは単一のキュー・マネージャー要求より長く続く持続論理エンティティーであり、ネットワークが切断されても持続するため、一定時間アクティブではなかったチャネルをタイムアウトにしなければならないことがあります。
「キャンセル」をクリックすると、ダイアログを閉じてプロパティーに対して行った変更をすべて破棄します。
MQeInput は、out ターミナルに正常に取り出される各メッセージをルーティングします。 これが失敗する場合、メッセージが再試行されます。 (入力キューの BackoutThreshold 属性によって定義されているように) 再試行タイムアウトの有効期限が切れる場合、メッセージは failure ターミナルにルーティングされます。 ノードをこのターミナルに接続し、この状態を処理することができます。 failure ターミナルに接続しなかった場合、メッセージはバックアウト・キューに書き込まれます。
メッセージ・フロー内でさらに例外がスローされた後、このノードによってメッセージがキャッチされる場合、メッセージは catch ターミナルにルーティングされます。 catch ターミナルに接続しなかった場合、その問題が解決されるまで、メッセージはこのノードでループし続けます。 メッセージがノードを介して連続してループしないようにするために、バックアウト・キューまたは送達不能キュー (DLQ) を定義する必要があります。
メッセージ・フローに MQeInput ノードを組み込む場合、「トランザクション・モード」プロパティーで設定する値が、メッセージを同期点下で受信するかどうかを定義します。
(MQOutput ノードは、このオプションをオーバーライドするように構成できる唯一の出力ノードです。)
MQeInput ノード・ターミナルについては、次の表に説明されています。
ターミナル | 説明 |
---|---|
Failure | エラーが発生した場合にメッセージがルーティングされる出力ターミナル。 |
Out | WebSphere MQ Everyplace キューからメッセージが正常に取り出された場合に、メッセージがルーティングされる出力ターミナル。 |
Catch | 例外がダウンストリームでスローされ、ノードによってキャッチされた場合に、メッセージがルーティングされる出力ターミナル。 |
以下の表でノードのプロパティーを説明します。M の見出しの列は、プロパティーが必須 かどうかを示します (デフォルトが定義されていない場合に値を入力することが必要なら、プロパティー・ダイアログにアスタリスクのマークが付きます)。 C の見出しの列は、プロパティーが構成可能 かどうかを示します (メッセージ・フローを bar ファイルに追加してデプロイするとき、値を変更できます)。
MQeInput ノードの「デフォルト」プロパティーについては、次の表に説明されています。
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
メッセージ・ドメイン | いいえ | いいえ | 着信メッセージの構文解析に使用されるドメイン。 | |
メッセージ・セット | いいえ | いいえ | 着信メッセージが定義されているメッセージ・セットの名前または ID。 | |
メッセージ・タイプ | いいえ | いいえ | 着信メッセージの名前。 | |
メッセージ形式 | いいえ | いいえ | 着信メッセージの物理フォーマットの名前。 | |
トピック | いいえ | はい | 入力メッセージ用のデフォルト・トピック。 |
MQeInput ノードの「一般」プロパティーについては、次の表に説明されています。
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
キュー名 | はい | はい | このノードが、このメッセージ・フローで処理するためにメッセージを取り出す WebSphere MQ Everyplace ブリッジ・キューの名前。 | |
トレース | はい | いいえ | なし | このノード用に必要なトレースのレベル。有効な値は、「なし」、「標準」、「デバッグ」、および「フル」です。 |
トレース・ファイル名 | はい | はい | ¥MQeTraceFile.trc | トレース・レコードが書き込まれるファイルの名前。 |
トランザクション・モード | はい | いいえ | はい | 着信メッセージが同期点下で受信されるかどうか。 有効な値は、「自動」、「はい」、および「いいえ」です。 |
構成ファイル使用 | はい | いいえ | 選択されていない | このノードの構成ファイルを使用します。 チェック・ボックスを選択すると、このアクションが実行されます。 |
構成ファイル名 | はい | はい | ¥MQeconfig.ini | 「構成ファイル使用」チェック・ボックスが選択されている場合に、使用される構成ファイルの名前。 |
キュー・マネージャー名 | はい | はい | ServerQM1 | WebSphere MQ Everyplace キュー・マネージャーの名前。 |
MQeInput ノードの「チャネル」プロパティーについては、次の表に説明されています。
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
最大チャネル | はい | いいえ | 0 | WebSphere MQ Everyplace キュー・マネージャーによってサポートされるチャネルの最大数。 |
MQeInput ノードの「レジストリー」プロパティーについては、次の表に説明されています。
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
タイプ | はい | はい | ファイル・レジストリー | 使用されるレジストリー情報のタイプ。 有効な値は「ファイル・レジストリー」および「専用レジストリー」です。 |
ディレクトリー | はい | はい | ¥ServerQM1¥registry | レジストリー・ファイルが存在するディレクトリー (「ファイル・レジストリー」が選択された場合のみ有効)。 |
PIN | はい | はい | WebSphere MQ Everyplace キュー・マネージャーに関連する PIN (「専用レジストリー」が選択された場合のみ有効)。 | |
認証要求 PIN | はい | はい | 認証要求に使用される PIN (「専用レジストリー」が選択された場合のみ有効)。 | |
鍵リング・パスワード | はい | はい | 暗号鍵を参照するために使用するパスワード (「専用レジストリー」が選択された場合のみ有効)。 | |
証明ホスト | はい | はい | 証明サーバーの名前 (「専用レジストリー」が選択された場合のみ有効)。 | |
証明ポート | はい | はい | 証明サーバーのポート (「専用レジストリー」が選択された場合のみ有効)。 |
MQeInput ノードの「リスナー」プロパティーについては、次の表に説明されています。
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
リスナー・タイプ | はい | はい | Http | リスナー用のアダプター・タイプ。有効な値は、「Http」、「長さ」、および「ヒストリー」です。 |
ホスト名 | はい | はい | 127.0.0.1 | サーバーのホスト名。 |
ポート | はい | はい | 8081 | WebSphere MQ Everyplace が listen するポート。 |
時間インターバル | はい | はい | 300 | WebSphere MQ Everyplace ポーリング間隔 (秒で指定)。 |
MQeInput ノードの「説明」プロパティーについては、次の表に説明されています。
プロパティー | M | C | デフォルト | 説明 |
---|---|---|---|---|
簡略説明 | いいえ | いいえ | ノードの簡単な説明 | |
詳細説明 | いいえ | いいえ | メッセージ・フロー内のノードの目的を説明するテキスト |