Windows 上での Derby データベースの使用

The Apache Software Foundation 提供の Derby データベース上に構築される IBM Cloudscape バージョン 10.0 データベース製品のこと。 Cloudscape は Derby を一切変更しないが、インストーラーを含む追加機能を提供する。 Derby データベース・サポートは、Windows でのみブローカー・コンポーネントに組み込まれます。

このトピックでは、Windows 上で Derby をサポートするのに使用されるプロセス、サービス、IP ポート、およびデータベース・ファイルについて説明します。

セキュリティー

WebSphere Message Broker 内の現在の Derby のインプリメンテーションを使用した場合、使用可能なセキュリティー管理はなく、最適化も実行されていません。 これらの理由で、Derby を実稼働環境で使用しないことをお勧めします。

DB2 Run-Time Client の使用

WebSphere Message Broker は ODBC を使用して Derby データベースに接続します。 Derby は、ODBC をサポートしないネイティブ Java データベース・エンジンです。 DB2 Run-Time Client は、ODBC が Derby データベースにアクセスするためのドライバーを提供します。 DB2 Run-Time Client は、WebSphere Message BrokerDerby データベース間の ODBC 接続を提供および管理する目的でのみ使用されます。 これは、DB2 データベースを提供しないため、DB2 の完全インストールが通常必要とするリソースを消費しません。

データベース・インスタンス・マネージャー (データベースの管理、作成、削除、および実行)

WebSphere Message Broker が ODBC を介して Derby データベースにアクセスするためには、実行中のネットワーク・サーバーが必要です。 ネットワーク・サーバーは、外部プログラムからの Derby データベースへのアクセスを提供します。 mqsicreatedb コマンドを使用して Derby データベースを最初に作成すると、Windows サービスも作成されます。このサービスは IBM MQSeries Broker DatabaseInstanceMgr6 と呼ばれ、mqsicreatedb コマンドで指定されたユーザー名を使って Windows 始動時に自動的に開始します。 このサービスは DatabaseInstanceMgr コンポーネントと呼ばれ、ネットワーク・サーバーを始動します。 DbInstMgr は、データベース・インスタンス・マネージャーの内部コンポーネント名です。

mqsicreatedb コマンドを使用して作成するすべての Derby データベースは、DatabaseInstanceMgr およびネットワーク・サーバーの 1 つのインスタンスによってサービスを提供します。 ネットワーク・サーバーが機能する前に、TCP/IP ポート番号が必要になります。 Derby 用のデフォルトのポート番号は 1527 です (Derby データベースの作成時にこれを使用)。 mqsicreatedb コマンドを発行して Derby データベースを初めて作成する際に、異なるポート番号を指定できます。ただし、ネットワーク・サーバーのセットアップ後には、まず mqsideletedb を使用してすべての Derby データベースを除去しなければ、ポート番号を変更することはできません。

mqsilist DatabaseInstanceMgr コマンドを発行して、mqsicreatedb コマンドによって作成されたデータベースすべてのリストを作成します。 最後の Derby データベースが除去された後、mqsicreatedb コマンドを使用して DatabaseInstanceMgr およびネットワーク・サーバーを除去できます。Windows サービスが実行するためのユーザー名のパスワードを変更する場合、mqsichangedbimgr コマンドを使用して新規パスワードでサービスを更新します。また、mqsichangedbimgr コマンドを使用して、サービスのユーザー名を変更することもできます。mqsistart および mqsistop コマンドを使用して、DatabaseInstanceMgr コンポーネントを始動および停止します。

多重度 (ブローカー、dbiMgrs、インストール、データベース)

mqsicreatedb コマンドを使用して作成できるデータベースの数に制限はありません。作成されたデータベースの数にかかわりなく、最大 1 つの DatabaseInstanceMgr が作成されます。 複数の WebSphere Message Broker バージョン 6.0 を同時にインストールする場合、DatabaseInstanceMgr コンポーネントの単一インスタンスが使用されます。

ブローカーのアンインストールに関する説明および考慮事項

mqsideletedb コマンドを使用して、mqsicreatedb コマンドによって作成されるすべてのリソースを消去します。 最後の Derby データベースが削除されると、DatabaseInstanceMgr およびネットワーク・サーバーも停止および除去されます。 mqsideletedb コマンドを使用してデータベース・ファイルを削除できない場合、それらを手動で削除することができます。

関連概念
Windows 上でのデータベース・コマンドの発行
関連資料
mqsicreatedb コマンド
mqsideletedb コマンド
mqsichangedbimgr コマンド
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Copyright IBM Corporation 1999, 2006 最終更新: 08/21/2006
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