Windows 上でのデータベース・コマンドの発行

Windows では、WebSphere Message Broker は、ブローカーまたはアプリケーションによって使用されるデータベースを作成および削除するためのコマンドを提供します。 DB2 および Derby データベースのみがサポートされています。 コマンドは以下のとおりです。

mqsilist コマンドは、mqsicreatedb コマンドを使って作成済みのデータベースをリストします。 mqsideletedb コマンドを使って削除できるのは、mqsicreatedb コマンドを使って作成したデータベースだけです。

デフォルト構成ウィザードおよびサンプル準備ウィザードは、デフォルトのデータベース・エンジンを使用してブローカーおよびサンプル用のデータベースを作成するために mqsicreatedb コマンドを使用します。 このため、mqsilist DatabaseInstanceMgr コマンドを使ってこれらのデータベースをリストすることができます。

mqsisetdbparms コマンドは、ユーザー・データベースに対してのみアクセス・セキュリティーを管理するのに使用されます。 これは、アクセス・セキュリティー保護を持たない Derby データベースや、ブローカー自体の中のアクセス・セキュリティー保護によって制御される一般的なブローカー・データベースには何の影響も与えません。 このページの部分は、mqsicreatedbmqsideletedb および mqsichangedbimgr コマンドにのみ適用されます。

サポートされるデータベース・エンジン

DB2 バージョン 8.1 フィックスパック 7 以降がインストールされている場合、DB2Derby データベースの両方を作成して使用することができます。 DB2 Run-time Client バージョン 8.2 がインストールされている場合には、Derby データベースのみがサポートされます。 以前のバージョンの DB2 がインストールされている場合、DB2 データベースのみを作成できます。

mqsicreatedb コマンドには、使用するデータベース・エンジン (DB2 または Derby のいずれか) を選択するためのオプションがあります。 このオプションのデフォルトは、インストールされているデータベース・エンジンによって異なります。 DB2 Run-time Client バージョン 8.2 がインストールされている場合には、デフォルトは Derby、それ以外の場合は、デフォルトは DB2 です。

データベース・インスタンス・マネージャー

mqsicreatedb によって作成されるデータベースは、データベース・インスタンス・マネージャーというコンポーネントによって管理されます。 このコンポーネントは、Windows 上にだけ存在します。 このコンポーネントには、作成されるすべてのデータベースのリスト、および各データベースに使用されるデータベース・エンジンのリストが保管されます。 通常、データベース・インスタンス・マネージャーのコンポーネントに必要な処理または Windows サービスはありません。また、そのコンポーネントを開始しても認識されません。

Derby データベースが初めて作成されるとき、IBM MQSeries Broker DatabaseInstanceMgr6 という Windows サービスが作成されて始動します。 このサービスは、Derby データベースにアクセスするために必要です。 このサービスは、mqsistart および mqsistop コマンドによって開始または停止でき、必要に応じて、Windows の始動時に自動的に開始されます。 最後の Derby データベースの削除時に、このサービスは削除されます。 Windows コンピューター上に WebSphere Message Broker バージョン 6.0 を複数回インストール (インストール済みの複数インスタンス) したとしても、データベース・インスタンス・マネージャーの Windows サービスは最大で 1 つです。

データベース・コマンドは、Windows コンピューター上のインストール済みインスタンス内で作成されているすべてのデータベースに (それらがどのインスタンスで作成されたかには関係なく) 作用します。 例えば、mqsilist DatabaseInstanceMgr6 コマンドは、この Windows コンピューター上で mqsicreatedb コマンドを使って作成されたすべてのデータベースをリストします。 mqsichangedbimgr コマンドは、データベース・インスタンス・マネージャーの Windows サービスが稼働するためのユーザー名とパスワードを変更するのに使用されます。 これが必要となるのは、初期インストールおよび構成の後でパスワードが変更されるか、ユーザー名が更新された場合だけです。 詳しくは、Windows 上での Derby データベースの使用を参照してください。

データベースの作成および削除

コマンド mqsicreatedb は、ブローカーまたはアプリケーションが使用するデータベースを作成するのに使用されます。 例えば、サンプル準備ウィザードとデフォルト構成ウィザードは、mqsicreatedb コマンドを使用して Windows 上に独自のデータベースを作成します。 (DB2 または Derby のいずれかで) データベース自体が作成されるだけでなく、ODBC データ・ソース名 (DSN) も (同じ名前で) 作成されます。

データ・ソース名とインスタンス・マネージャー・コンポーネントはシステム規模で通用するものなので、WebSphere Message Broker バージョン 6.0 の異なるインストール済みインスタンス上にあるブローカー用であるとしても、同じ Windows コンピューター上に同じ名前の 2 つのデータベースを作成することはできません。 これを行おうとすると、mqsicreatedb コマンドによって警告が出されます。 mqsicreatedb を使って作成されるすべてのデータベースは、そのデータベースがブローカーによって使用されている場合でも、mqsideletedb コマンドによって削除できます。 詳しくは、コマンド説明のリンクを参照してください。

関連概念
Windows 上での Derby データベースの使用
関連資料
mqsicreatedb コマンド
mqsideletedb コマンド
mqsichangedbimgr コマンド
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Copyright IBM Corporation 1999, 2006 最終更新: 08/21/2006
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