ドメイン内のパフォーマンスに関する考慮事項

ブローカー・ドメインと、そのコンポーネントに関連したリソースを設計する際に、以下の分野で決定を行うとブローカーとアプリケーションのパフォーマンスに影響することがあります。

メッセージ・フロー
メッセージ・フローには、特定のプロトコル (WebSphere MQ など) によりアプリケーションからメッセージを受け取る入力ノードが組み込まれます。メッセージを構文解析しなければなりません。ただし、一部のパーサーは部分構文解析をサポートしており、処理を減らせる可能性があります。メッセージ・フロー中の、パフォーマンスに影響する可能性のあるその他の処理には、ESQL の量、効率、および複雑さ、データベースへのアクセス、作成されたメッセージ・ツリー・コピーの数があります。

ビジネス・ロジックを分割する方法を考慮する必要があります。そのためには、アプリケーションが実行する必要のある作業の量と、メッセージ・フローが実行する必要のある作業の量を考慮します。アプリケーションとメッセージ・フローの間のすべての対話には、入出力とメッセージ構文解析が含まれるので、処理時間が増えます。これらの対話が最小限になるように、メッセージ・フローを設計し、アプリケーションを設計するか再構築してください。

これらの要因について詳しくは、メッセージ・フロー応答時間の最適化を参照してください。

メッセージおよびメッセージ・モデル
処理されるメッセージのタイプ、形式、およびサイズは、メッセージ・フローのパフォーマンスに大きな影響を与えることがあります。例えば、持続メッセージを処理する場合には、それらのメッセージを保管用に格納する必要があります。

明確に定義された構造のメッセージを処理する必要が生じることがあります。この場合、メッセージの MRM モデルを作成できます。構造を確認する必要がない場合は、BLOB メッセージを処理できます。XML で作業している場合は、冗長になることがあるので、メッセージが大きくなることがありますが、XML のメッセージ内容は CWF などの他の形式より分かりやすいことに注意してください。フィールドのサイズと順序が重要になる場合があります。これらの要因を MRM モデルに組み込めます。

これらの要因について詳しくは、メッセージ・フロー応答時間の最適化と、『TDS メッセージの正規表現のパフォーマンスに関する考慮事項』を参照してください。

ブローカー構成およびドメイン・トポロジー
複数のブローカー、複数のシステム、複数の実行グループなどを組み込むようにブローカー・ドメインを構成できます。これらのものは、メッセージ・フローの実行方法、およびメッセージを効率的に処理する方法に関与します。

これらの要因について詳しくは、メッセージ・フロー・スループットの最適化およびリアルタイム・トランスポートのパフォーマンスに関する考慮事項を参照してください。

これらのすべての要因については、パフォーマンス・サポートパック (IP04) の設計 (Designing for Performance SupportPac (IP04))で詳しく説明されています。

共通のパフォーマンス・シナリオの説明については、パフォーマンスに関する問題の解決を検討してください。

WebSphere Message Broker およびパフォーマンスに関する詳細な記述については、以下の情報源を検討してください。

関連概念
リアルタイム・トランスポートのパフォーマンスに関する考慮事項
関連タスク
メッセージ・フロー・スループットの最適化
メッセージ・フロー応答時間の最適化
パフォーマンスに関する問題の解決
関連資料
正規表現の使用時のパフォーマンスに関する考慮事項
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Copyright IBM Corporation 1999, 2006 最終更新: 08/21/2006
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