多くの形式に共通なテキスト・ストリングの機能がいくつかあります。
以下のセクションでは、TDS ワイヤー形式がサポートしている主な機能について概説します。
- メッセージ内のテキスト・ストリングでは、データ値の直前にタグまたはラベルを付けることができます。
タグは、データ値を一意的に識別するストリングです。 TDS 形式では、ワークベンチでエレメントを定義するときに各エレメントにタグを関連付けることができます。
- メッセージには、タグおよびテキスト・ストリング・データ値に加えて、
さまざまな特殊文字またはストリングを含めることができます。
TDS 形式は、いくつかの異なるタイプの特殊文字またはストリングをサポートしています。
一部のメッセージには、各データ値を次のデータ値と区分するための特殊文字またはストリングがあります。
TDS 形式では、これを区切り文字 と呼びます。
各データ値の前にタグがある形式では、タグとデータ値とは特殊文字またはストリングで区分されます。
TDS 形式では、これをタグ・データ区切り文字 と呼びます。
- メッセージは COBOL または C の構造体と類似した方法で複数のサブストラクチャーに分割することができます。
それぞれのサブストラクチャーに対して複合タイプまたはエレメントを定義することにより、
それらを別々にモデル化することができます。
複合タイプおよびエレメントについては、
メッセージ・モデル・オブジェクトで説明されています。
サブストラクチャーにはデータ内での開始を示す特殊文字またはストリングを含めることができます。
これは TDS 形式で グループ標識 として知られています。
サブストラクチャーにはデータ内での終了を示す特殊文字またはストリングを含めることもできます。
TDS 形式では、これはグループ・ターミネーター と呼ばれます。
グループ標識およびグループ・ターミネーターは、メッセージ全体に対しても定義できます。
グループ標識およびグループ・ターミネーターは、
メッセージおよび各サブストラクチャーに対してオプションとなります。
- メッセージ内の一部のテキスト・ストリングは、固定長のストリングとすることができるので、
各データ値の間に区切り文字を使用する必要はありません。
これは、TDS 形式によってサポートされています。
固定長タグを使用する場合は、タグ付きデータ分離文字は必要ありません。
- テキスト・ストリングの分離方法を制御する TDS プロパティーは、「データ・エレメント分離」です。これには、タグを使用するかどうか、ストリングの長さを固定または可変のどちらにするか、
およびどのタイプのテキスト・ストリングを使用できるか、などの選択に行えるオプションがあります。
メッセージをモデル化する「データ・エレメント分離」メソッドの指定を参照してください。
- メッセージ内のサブストラクチャーは、さまざまなタイプのデータ・エレメント分離 と、さまざまな特殊文字を使用することができます。
そのため、TDS 形式では、メッセージ内の各複合タイプのためにさまざまなタイプのデータ・エレメント分離および特殊文字を定義することができます。
- 「データ・エレメント分離」の「データ・パターンの使用」メソッドを使用すると、サブフィールドに割り当てる予定のメッセージ・データの各部分を識別するのに正規表現を使用することができます。そのためには、「データ・パターン」プロパティーに正規表現を設定します。
詳細は、正規表現によるデータ・エレメントの構文解析を参照してください。
以下の図は、TDS メッセージ中のタグと特殊文字を図示したもので、各コンポーネントにラベルを付けたデータ・メッセージの例を示します。