JMS メッセージ構造

以下の図は、JMS メッセージ構造を描写しています。

この図は、JMS メッセージを構成するパーツである、ヘッダー、プロパティー、 およびペイロードを描写しています。

ヘッダー

ヘッダーはすべての JMS メッセージ内に存在する必要があり、自動的に割り当てられます。 ヘッダー内の値のほとんどは、メッセージが JMS 宛先に入れられるときに JMS プロバイダーによって設定されます。 いくつかの値は、JMS クライアントが JMS セッションを作成するとき、 またはメッセージ・コンシューマーやメッセージ・プロデューサーを作成するときに宣言することができます。 例えば、JMSDeliveryModeJMSExpirationJMSReplyTo、および JMSCorrelationID は、 JMS クライアントが JMS セッションを作成するとき、またはメッセージ・コンシューマーや メッセージ・プロデューサーを作成するときに作成されます。

各ヘッダーのデータ・エレメントは名前と値の対から構成され、 次の Java タイプのいずれかであることができます: Boolean、byte、short、 char、long、int、float、double、string、または byte[ ]。

プロパティー

プロパティーはオプションであり、以下のサブセクションに分割できます。

図は、JMS メッセージのプロパティー部分にある 3 つの異なるセクションを示しています。
  • アプリケーション関連のプロパティー

    Java アプリケーションは、アプリケーション関連のプロパティーを割り当てることができ、 これらはメッセージの配信前に設定されます。 アプリケーションのプロパティー名は、送信アプリケーションおよび受信アプリケーションだけに対して意味を持ちます。

  • プロバイダー関連のプロパティー

    すべての JMS プロバイダーは、クライアントによってまたは自動的にプロバイダーによって設定される、 専有プロパティーを定義できます。 プロバイダー関連のプロパティーは、接頭部に JMS_ があり、 その後にベンダー名および特定のプロパティー名が続きます。 例えば、WebSphere MQ JMS クライアントが設定する プロバイダー・プロパティーは、JMS_IBM_MsgType となります。

  • 標準プロパティー

    これらのプロパティーは、メッセージが送信されるときに JMS プロバイダーによって設定されます。 JMS プロバイダーのベンダーは、標準プロパティーをいずれもサポートしないこと、いくつかの標準プロパティーをサポートすること、またはすべての標準プロパティーをサポートすることを選択できます。 標準プロパティー名は、JMSX で始まります。 例えば、JMSXUseridJMSXDeliveryCount となります。

プロパティーは名前と値の対として扱われ、 次の Java タイプのいずれかであることができます: Boolean、byte、short、 char、long、int、float、double、string、または byte[ ]。

ペイロード

ペイロード・タイプは、JMS メッセージを定義します。 これはJMS メッセージ・タイプで説明された 6 つの JMS メッセージ・タイプのいずれかとすることができます。

JMS はワイヤー形式を定義しません。 Java Message Service Specification、バージョン 1.1 (Java Message Service Specification, version 1.1)は、メッセージの構造の物理表現について説明しています。

関連資料
JMS メッセージ・タイプ
JMS Transport 全体でのメッセージの表記
入力としての JMS メッセージ
出力のための JMS メッセージ
JNDI 管理対象オブジェクト
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Copyright IBM Corporation 1999, 2006 最終更新: 08/21/2006
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