WebSphere MQ ブローカーのマイグレーション
1 つ以上の WebSphere MQ ブローカーのマイグレーションを計画する際には、WebSphere MQ パブリッシュ/サブスクライブと WebSphere Message Broker 間の違いを考慮に入れる必要があります。つまり、マイグレーションを始める前に、アプリケーションまたは トピック、あるいはその両方に変更を加えなければならないことがあります。
ここでは、単一のブローカーをマイグレーションするために必要なステップを説明します。 WebSphere MQ ブローカー・ネットワークのマイグレーションでは、WebSphere MQ ブローカー・ネットワークのマイグレーションの方法が説明されています。
これらのステップに従うと、WebSphere MQ ブローカーを WebSphere Message Broker ブローカーで置き換える結果になります。
個々の置換 WebSphere Message Broker ブローカーは、それが置き換える WebSphere MQ ブローカーと同じキュー・マネージャーで 作成しなければなりません。WebSphere MQ ブローカーは、それをサポートするキュー・マネージャーと同じ名前を共用するため、WebSphere MQ ブローカー名は mqsicreatebroker コマンド (-q フラグ) でキュー・マネージャー・パラメーターとして指定する必要があります。
すべてのクライアント・サブスクリプションは、SYSTEM.BROKER.ADMIN.STREAM 以外のすべてのストリームからエクスポートされます。
MQRFH 形式のすべての保存パブリケーションは、SYSTEM.BROKER.ADMIN.STREAM 以外のすべてのストリームからエクスポートされます。
ローカル・パブリケーションを作成しているすべてのパブリッシャーの登録は、SYSTEM.BROKER.ADMIN.STREAM 以外のすべてのストリーム からエクスポートされます。
ブローカーがマルチ・ブローカー階層の一部である場合、そのすべての関係の 詳細はエクスポートされます。これには、マイグレーションされるブローカーが その関係と共通に持つすべてのストリームが含まれます。
WebSphere MQ パブリッシュ/サブスクライブでは、ストリームは、キューで、そこからブローカーがパブリケーションを読み取ります。
この情報は、WebSphere MQ ブローカーからその置換に送信される一連のメッセージとして エクスポートされます。 マイグレーションが完了すると、WebSphere MQ ブローカーは自動的に削除され、 再作成することはできません。
WebSphere MQ ブローカーをマイグレーションする場合、マイグレーションが正常に完了するまでは、 それを WebSphere Message Broker ブローカー・ドメインでデプロイすることはできません。WebSphere MQ パブリッシュ/サブスクライブ・ブローカーを 正常にマイグレーションし終えるまでは、追加の実行グループまたはメッセージ・フローをデプロイしないでください。
「ブローカー・トポロジー」エディターを使用して WebSphere Message Broker ブローカーを 定義し、トポロジーをデプロイします。空の .bar ファイルを作成し、それをデフォルトの実行グループの上に ドラッグします。これで、マイグレーションを開始する準備が整いました。
マイグレーションが失敗し、 WebSphere MQ ブローカーに復帰したい場合には、WebSphere Message Broker を 削除しなければなりません。ブローカーの削除を参照してください。
ネットワークの一部ではない WebSphere MQ・ブローカーをマイグレーションする場合には、それを置き換え、 そのブローカーでサポートされていたすべての関数を WebSphere Message Broker ブローカーに割り当てることになります。
マイグレーションを開始する前に WebSphere MQ ブローカーをシャットダウンし、 このブローカーを使用するすべてのアプリケーションも静止していることを確認します。
ここで使用するステップでは、新しい WebSphere Message Broker ブローカーに WBRK_BROKER という名前が 選択され、マイグレーションする WebSphere MQ ブローカーは現在キュー・マネージャー MQPS_BROKER1 にホストされていることを前提としています。
マイグレーション・プロセスを開始する前に、このバックアップが完全である ことを確認してください。これにより、マイグレーションが成功した後に、何らかの理由で必要であれば、 古い WebSphere MQ ブローカーをリトリーブすることができます。マニュアル「WebSphere MQ システム管理」がこのバックアップ・プロセスを説明しています。
マイグレーションを実行中にメッセージが生成されると、それらはキューに入れられ、 パフォーマンスまたは容量の問題の原因になることがあります。アプリケーションをブローカーと共に 静止させることにより、プロセスする準備のできたブローカーがあるときにのみパブリッシュ/サブスクライブ・トラフィックが 生成されるようにすることができます。
endmqbrk MQPS_BROKER1
mqsicreatebroker WBRK_BROKER -q MQPS_BROKER1 -i mqbroker -a sample -n WBRKBKDB -m
mqsistart WBRK_BROKER
ワークベンチの「トポロジー」ビューからブローカー・ドメイン・トポロジーに 新しいブローカーを作成します。トポロジーを保管し、デプロイします。デフォルトの実行グループを作成し、 空の .bar ファイルをそのデフォルトの実行グループの上にドラッグします。
migmqbrk -m MQPS_BROKER1
このコマンドは、WebSphere MQ パブリッシュ/サブスクライブ・パッケージの一部として Web で提供されています。 このコマンドの最新のレベルおよび その使用を説明する「WebSphere MQ パブリッシュ/サブスクライブ User's Guide」を持っていることを確認してください。
コマンドは、持続情報 (サブスクリプションおよび保存パブリケーション) を WebSphere MQ ブローカーからリトリーブし、 それを特別に構成されたメッセージで、新しい WebSphere Message Broker ブローカー上のキュー SYSTEM.BROKER.INTERBROKER.QUEUE へ送信します。
このキューにサービスを提供するメッセージ・フロー (ブローカーおよびそのデフォルトの実行グループを 作成したときにデプロイされた) がこれらのメッセージを受信して情報を記録します。すべてのメッセージが 処理されると、このメッセージ・フローは終了し、再び初期化することはできません。
マイグレーション・コマンドは、 マイグレーションのすべてのプロセスが正常に完了しなかった場合にのみ、再度呼び出すことができます。 何らかの理由でエラーが生じた場合、 WebSphere MQ ブローカーはリカバリー可能であり、再始動することができます。 その後それを使用し続けることができます。 WebSphere Message Broker ブローカーも存在しますが、これにはマイグレーション情報は記録されていません。このブローカーを削除し、 作成して、マイグレーション・プロセスを再開することができます。
プロセス全体が成功すると、WebSphere MQ ブローカーは存在しなくなり、リカバリーすることはできません。
WebSphere MQ broker has been successfully migrated
マイグレーションする計画であったすべての WebSphere MQ ブローカーを正常にマイグレーションした後に、ファイル strmqbrk.exe を削除または名前変更してください。これにより、WebSphere MQ ブローカーが誤って開始されることを回避できます。
新規の WebSphere Message Broker ブローカーがセットアップされ、 WebSphere MQ ブローカーから引き継ぐようになりました。 これがストリームを活動化するのに必要なメッセージ・フローを作成しデプロイする必要がありますが、 ストリーム・キューはすでにキュー・マネージャーに定義されているため、ストリーム・キューを 定義する必要はありません。 マイグレーションが行われるとき、キュー定義は削除されず、 同じキュー・マネージャーが WebSphere MQ ブローカーおよびそれを置き換えた WebSphere Message Broker ブローカーによって使用されます。
入力ノードに、入力キュー名 (ストリーム・キュー) プロパティーを設定する必要があります。 また、すべての、デフォルトではないストリーム・キュー入力ノードに implicitStreamNaming プロパティーを 設定する必要もあります。