Extract ノード

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目的

メッセージ・フロー内の後続のノードで処理する入力メッセージの内容を抽出するには、Extract ノードを使用します。 Extract ノードを使用すると、入力メッセージの内容のサブセットだけを含む新しい出力メッセージを作成できます。 出力メッセージには、マッピング・ステートメントを定義して、Extract ノードの構成時に組み込むことを指定した入力メッセージのエレメントのみが含まれています。

ワークベンチでは、Extract ノードは次のアイコンで表されます。

Extract ノード・アイコン

メッセージ・フロー内でのこのノードの使用

このノードは、メッセージ全体を最初に処理した後に、メッセージのサブセットだけを必要とする場合に役立つかもしれません。例えば、監査のためにメッセージ全体を (Warehouse ノードに) 保管したいものの、後の処理にはメッセージの小さな部分のみ (おそらく注文情報) を伝搬したい場合もあります。

新規クライアントから注文を受け取り、今後の販売促進のためクライアントの名前と住所を収集したいとします。 これを行うには、Extract ノードを使用して個々の注文書からこの情報を取得し、それを新しいメッセージとして本社に送信します。 これらのメッセージは、次のマーケティング・キャンペーンに顧客詳細を組み込むことができるように本社で処理されます。

Extract ノードの構成

Extract ノードのインスタンスをメッセージ・フローに入れると、Extract ノードを構成することができます。 エディター・ビューでノードを右クリックして、「プロパティー」を選択します。 ノードの基本プロパティーが表示されます。

値を入力する必要のある (デフォルト値が定義されていない) すべての必須プロパティーには、プロパティー・ダイアログにアスタリスクが表示されます。

以下のように、Extract ノードを構成します。

  1. 「マッピング・モジュール」に、このノードで実行される関連マッピング・ルーチンを指定します。 デフォルトでは、マッピング・ルーチンに割り当てられる名前は、ルーチンが定義されているマッピング・ファイルの名前と同一です。 ファイルのデフォルト名は、メッセージ・フローの名前にメッセージ・フローに組み込む際のノードの名前を連結したものです (例えば、メッセージ・フロー MFlow1 の最初の Extract ノードの場合は、MFlow1_Extract.mfmap)。 スペースを含む値は指定できません。

    この入力フィールドの隣の「ブラウズ」をクリックすると、このノードからアクセス可能なすべての使用可能なマッピング・ルーチンをリストしたダイアログが表示されます。 必要なルーチンを選択し、「OK」をクリックします。 ルーチン名が「マッピング・モジュール」に設定されます。

    このノードに関連するマッピング・ルーチンを処理するには、ノードを右クリックして「マッピングを開く」を選択します。 マッピング・ルーチンが存在しない場合は、デフォルト名で、デフォルト・ファイルの中に作成されます。 すでに存在する場合には、「ナビゲーター」ビューで <flow_name>_<node_name>.mfmap ファイルを開くこともできます。

    マッピング・ルーチンは、関連するノードのタイプに特有のものです。 Extract ノード用に開発したマッピング・ルーチンを、マッピングを使用する他のノード (DataInsert ノードなど) と一緒に使用することはできません。 マッピング・ルーチンを作成した場合、それを他のマッピング・ルーチンから呼び出すことはできません。 ただし、ESQL ルーチンから呼び出すことは可能です。

  2. 簡略説明または詳細説明 (あるいはその両方) を入力するには、プロパティー・ダイアログ・ナビゲーターの「説明」を選択します。
  3. 「適用」をクリックすると、プロパティー・ダイアログを閉じずに Extract ノードが変更されます。 「OK」をクリックすると、変更を適用してプロパティー・ダイアログを閉じます。

    「キャンセル」をクリックすると、ダイアログを閉じてプロパティーに対して行った変更をすべて破棄します。

ターミナルおよびプロパティー

Extract ノード・ターミナルについては、次の表に説明されています。

ターミナル 説明
In ノードが処理するメッセージを受け入れる入力ターミナル。
Failure 抽出で障害が検出された場合に、入力メッセージがルーティングされる出力ターミナル。
Out 入力メッセージが正常に処理された場合に、変換済みメッセージがルーティングされる出力ターミナル。

以下の表でノードのプロパティーを説明します。M の見出しの列は、プロパティーが必須 かどうかを示します (デフォルトが定義されていない場合に値を入力することが必要なら、プロパティー・ダイアログにアスタリスクのマークが付きます)。 C の見出しの列は、プロパティーが構成可能 かどうかを示します (メッセージ・フローを bar ファイルに追加してデプロイするとき、値を変更できます)。

Extract ノードの「基本」プロパティーについては、次の表に説明されています。

プロパティー M C デフォルト 説明
マッピング・モジュール はい いいえ Extract メッセージ・ツリーに対して実行されるステートメントが含まれるマッピング・ルーチンの名前。 このルーチンは、このタイプのノードに固有のものです。

Extract ノードの「説明」プロパティーについては、次の表に説明されています。

プロパティー M C デフォルト 説明
簡略説明 いいえ いいえ   ノードの簡単な説明
詳細説明 いいえ いいえ   メッセージ・フロー内のノードの目的を説明するテキスト
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Copyright IBM Corporation 1999, 2006 最終更新: 08/21/2006
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