デプロイメントの概要

デプロイメントは、データをブローカー上の実行グループに転送し、それをブローカー・ドメインで有効にするプロセスです。 メッセージ・フローと関連リソースの場合、データは構成マネージャーに送信される前に、ブローカー・アーカイブ (bar) ファイルにパッケージされます。そこから、アンパックされ、適切に配布されます。

このトピックでは、デプロイメントを実行できる環境を説明し、その後で、使用する必要のあるさまざまなタイプのデプロイメントを紹介します。
ほとんどのタイプのデプロイメントは通常、以下の 2 つの方法のいずれかで実行するように構成できます。

この概念の概要を読み終えたら、後続のトピックで、特定の作業についての詳細な指示を見つけてください。

デプロイメントの詳細については、「WebSphere Message Broker Basics」レッドブックをお読みください。

デプロイメント環境

作業している環境に応じて、デプロイメントを開始するために、以下のオプションのいずれかを選択できます。

Message Brokers Toolkit

ワークベンチ「ブローカー管理」パースペクティブで、「ドメイン・ナビゲーター」ビューは、特定のドメインと関連するすべてのオブジェクトを表示します。 例えば、「トポロジー」ビューを拡張する場合、ドメイン中のすべてのブローカーが表示され、「ブローカー」ビューを拡張すると、そのブローカー内のすべての実行グループが表示されます。「ドメイン・ナビゲーター」ビューから、ドメイン中のすべてのブローカーに対してトポロジーをデプロイするか、または特定のブローカーにすべての実行グループをデプロイすることができます。また、ブローカー・アーカイブ (bar) ファイルを「リソース・ナビゲーター」ビューから、「ドメイン・ナビゲーター」ビュー内の実行グループの上にドラッグして、bar ファイルの内容をデプロイすることもできます。

開発環境で作業している場合、または WebSphere Message Broker に慣れていない場合には、通常ワークベンチを使用します。

mqsideploy コマンド
mqsideploy コマンドを使用して、コマンド行からデプロイできます。 通常は、コマンド行で、実行するデプロイメントのタイプに固有のパラメーターだけでなく、接続の詳細も指定する必要があります。 詳細については、デプロイメントのタイプを説明する各トピックを参照してください。

WebSphere Message Broker に精通している場合には通常、スクリプトで mqsideploy コマンドを使用することができます。

WebSphere Message Broker は、ワークベンチの外部でブローカー・デプロイメントを管理するための独自のスクリプトの作成時に役立つ、2 つのファイルを提供しています。 それらは以下のとおりです。

  • 初期設定ファイル mqsicfgutil.ini。 これは、構成マネージャーへの接続に必要な構成可能変数を含んでいる、 mqsideploy コマンドの作業ディレクトリー内のプレーン・テキスト・ファイルです。 以下に例を示します。
    hostname = localhost
    queueManager = QMNAME
    port = 1414
    securityExit = test.myExit
    この情報のいずれかを (この後のトピックの例で実行されているとおりに) mqsideploy コマンドのパラメーターとして明示的に指定しない場合、情報は mqsicfgutil.ini ファイルから取られます。

    あるいは、コマンドで -n パラメーターを使用して、構成マネージャーへの接続パラメーターを記述する XML フォーマットの .configmgr ファイルを指定します。

  • バッチ・ファイル mqsideploy.batWebSphere Message Broker バージョン 6.0mqsideploy コマンドとともに使用されるパラメーターは、コマンドの以前のバージョンで使用されたものと同じではありません。 Windows プラットフォームで、以前のバージョンと同じパラメーターを使用したい場合には、mqsideploy.bat を使用します。

構成マネージャー・プロキシー API

構成マネージャー・プロキシー API を使用して、Java プログラムからデプロイメントを制御することができます。 また、ブローカーからの応答を問い合わせて、適切なアクションを取ることもできます。

構成マネージャー・プロキシー API により、Java アプリケーションはドメイン内の他のオブジェクト (ブローカー、実行グループ、パブリッシュ/サブスクライブ・トポロジー、トピック、サブスクリプション、および構成マネージャーとそのイベント・ログ) を制御することもできます。 このため、構成マネージャー・プロキシー API を使用して、ドメイン全体をプログラマチックに作成して操作することができます。

デプロイメントのタイプ

このセクションのその他のトピックでは、各タイプのデプロイメントが実行する事柄、各タイプを使用するべき状態と使用すべきでない状態を示します。 メッセージ・フロー、メッセージ・セット、または他のデプロイ可能オブジェクトを実行グループにデプロイするには、以下を使用します。 パブリッシュ/サブスクライブのシナリオでは、以下のトピックおよびトポロジーをデプロイすることができます。 また、デプロイメントをキャンセルすることもできます。

次の表は、多数の共通のシナリオをデプロイするための適切な方法を示しています。

シナリオ 推奨されるデプロイメント
ドメインへのブローカーの追加 (パブリッシュ/サブスクライブを使用しない場合) 何も必要ありません。
接続または集合を使用したパブリッシュ/サブスクライブ・ブローカーの接続 差分トポロジー・デプロイメント
パブリッシュ/サブスクライブ・トピック階層の変更 トピック階層の差分デプロイメント (トピック階層内の変更されたエレメントはドメイン内のすべてのブローカーに対してデプロイされます)。
新規ブローカーをドメインに追加した後のパブリッシュ/サブスクライブ・トピック階層の変更 完全トピック・デプロイメント (トピック階層全体はドメイン内のすべてのブローカーに対してデプロイされます。また、新規ブローカーは完全トピック階層を受け取ります)。
ブローカーのリソースをトポロジーから除去した後の、そのリソースのタイディアップ ブローカーがパブリッシュ/サブスクライブ・ネットワークの一部である場合、またはMessage Brokers Toolkitを使用している場合は、パブリッシュ/サブスクライブ・トポロジー・デプロイメントを開始します。 そうでない場合、デプロイメントは必要ありません。
実行グループの作成 増分 bar ファイル・デプロイメントを使用する、メッセージ・フロー・アプリケーションのデプロイメント。
実行グループの削除 何も必要ありません。
ブローカーがデプロイ要求に応答しない場合 ブローカーが実行されていることを確認してください。 ブローカーが実行していない場合は、ブローカー・デプロイメントをキャンセルします。 ブローカーがデプロイ要求に応答しないことが確実な場合にのみ、ブローカー・デプロイメントをキャンセルしてください。
特記事項 | 商標 | ダウンロード | ライブラリー | サポート | フィードバック
Copyright IBM Corporation 1999, 2006 最終更新: 08/21/2006
af01280_