Error Handler サンプルのセットアップ
Error Handler サンプルをインポートした場合、ブローカーにサンプルをデプロイするには、トランザクションを使用するように
サンプルを構成する必要があります。
トランザクショナリティーを使用するための Error Handler サンプルをセットアップするには、以下を行います。
- ODBC をセットアップする (Linux のみ)
- DB2 でトランザクショナリティーを使用可能にする (Windows および Linux)
- WebSphere MQ でトランザクショナリティーを使用可能にする (Windows および Linux):
- ブローカーへサンプルをデプロイする (Windows および Linux)
Linux での ODBC ドライバーのセットアップ
このステップは、Windows ではなく Linux で実行する必要があります。
そのため、Windows でのみ作業を行なっている場合は、このステップをスキップしてください。
Linux で ODBC ドライバーをセットアップするには、以下を行ないます。
- /var/mqsi/odbc/.odbc.ini ファイルをテキスト・エディターで開きます。
- .odbc.ini ファイルで、[ODBC Data Source] という行を探し、その下に次の行を挿入します。
ERRORDB= IBM DB2 ODBC Driver
STAFFDB= IBM DB2 ODBC Driver
- 以下のスタンザを .odbc.ini ファイルに追加します。
[ERRORDB]
Driver=/opt/IBM/db2/V8.1/lib/libdb2.so
Description=ERRORDB DB2 ODBC Database
Database=ERRORDB
[STAFFDB]
Driver=/opt/IBM/db2/V8.1/lib/libdb2.so
Description=STAFFDB DB2 ODBC Database
Database=STAFFDB
これで、ODBC ドライバーが正しく構成されました。
DB2 でトランザクショナリティーを使用可能にする
トランザクショナリティーを使用するために DB2 を構成するには、以下を行ないます。
- DB2 Control Center を開始します。
- Windows では、「スタート」>「プログラム」>「IBM DB2」>「汎用管理ツール
(General Administration Tools)」>「コントロール・センター (Control Center)」 の順にクリックします。
- Linux では、コマンド行で db2cc と入力します。
- ナビゲーション・ツリーで、「すべてのシステム
(All Systems)」> computername >「インスタンス」>「DB2」 の順に展開します
(hostname はご使用のコンピューターの名前、DB2 はデータベース・インスタンスの名前です)。
DB2 は通常、Windows では DB2、Linux では db2inst1 です。
- 「DB2」 を右クリックし、
次に「パラメーターの構成... (Configure Parameters...)」をクリックします。
DBM 構成ダイアログが表示されます。
- DBM 構成ダイアログで、ダイアログを
スクロールダウンして、「環境」セクションに移動します。
「キーワード」列で、「TP_MON_NAME」をクリックします。
- TP_MON_NAME について、「値」列のセルをクリックしてから、同じセルで
省略符号 (...) をクリックします。
「DBM 構成パラメーターの変更 (Change DBM Configuration Parameter)」ダイアログが表示されます。
- 「DBM 構成パラメーターの変更 (Change DBM Configuration Parameter)」ダイアログの「トランザクション・プロセッサー・モニター名リスト
(Transaction processor monitor name list)」から、「IBM MQSeries」をクリックし、
次に「OK」をクリックします。
- 「OK」をクリックして、DBM 構成ダイアログを閉じます。
DB2 の再始動を促すメッセージが表示されます。
「閉じる (Close)」をクリックしてメッセージを閉じます。
- ナビゲーション・ツリーで、「DB2」 を右クリックして
から、「停止」をクリックします。
DB2 を停止し、現在 DB2 データベースにアクセスしているすべてのアプリケーションを切断することの確認を行うように促す
プロンプトが、ダイアログに出されます。
「OK」をクリックして継続し、DB2 が停止するのを待ちます。
- ナビゲーション・ツリーで、「DB2」 を右クリックして
から、「開始」をクリックし、DB2 が再始動するのを待ちます。
WebSphere MQ バージョン 6.0 でトランザクショナリティーを使用可能にする
STAFFDB データベースを XA リソース・マネージャーとしてブローカーのキュー・マネージャーに定義します。
ブローカーのキュー・マネージャーは、トランザクション・マネージャーとして働きます。
キュー・マネージャーを構成するステップは、WebSphere MQ バージョン 5.3 を使用する場合とは異なります。
STAFFDB データベースを XA リソース・マネージャーとして定義するには、以下を行ないます。
- DB2 スイッチ・ファイルを WebSphere Message Broker インストール済み環境を WebSphere MQ V6.0 インストール済み環境に
コピーします。
- Windows の場合、db2swit.dll ファイルを
install_dir\sample\xatm から
mq_install_dir\exits へコピーします。
install_dir は WebSphere Message Broker がインストールされているパス、mq_install_dir は
WebSphere MQ V6.0 がインストールされているパスです。
- Linux の場合、db2swit ファイルを
install_dir/sample/xatm から /var/mqm/exits に
コピーします。
install_dir は WebSphere Message Broker がインストールされているパスです。
DB2 が正常に機能するためには、DB2 を DB2 スイッチ・ファイルのデフォルトの場所にインストールする必要があります。
- ブローカーのキュー・マネージャー WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER を構成して、新しいリソース・マネージャー STAFFDB を
追加します。
- WebSphere MQ Explorer を開始します。
- Windows の
場合、「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere MQ」>「WebSphere MQ Explorer」を
クリックします。
- Linux の場合、コマンド行で strmqcfg を入力します。
- WebSphere MQ Explorer の「ナビゲーター」ビューで、ツリーを拡張してブローカーのキュー・マネージャー
WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER を表示します。
- 「WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER」 を右クリックして
から、「プロパティー」をクリックします。
キュー・マネージャーの「プロパティー」ダイアログが表示されます。
- 「XA リソース・マネージャー」ページで「追加...」を
クリックして、下の表に示されている詳細を入力します。
フィールド名 |
値 |
名前 |
DB2 Error Handler |
スイッチ・ファイル |
db2swit |
XAOpenString |
STAFFDB,userid,password,toc=t
userid は WebSphere Message Broker ユーザー名、password はそれに関連するパスワードです。
|
XACloseString
|
DB2 は XA クローズ・ストリングを必要としません。
|
制御のスレッド |
リストの「スレッド」をクリックします。
|
- ブローカーのキュー・マネージャーを停止して開始します。
WebSphere MQ Explorer で、WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER をクリックし、次に
「停止」をクリックします。
WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER をクリックし、次に「開始」を
クリックします。
キュー・マネージャーが、エラーなしで開始されたことを確認してください。
STAFFDB データベースは XA リソース・マネージャーとして、ブローカーのキュー・マネージャー WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER に
定義されています。
WebSphere MQ バージョン 5.3 でトランザクショナリティーを使用可能にする
STAFFDB データベースを XA リソース・マネージャーとしてブローカーのキュー・マネージャーに定義します。
ブローカーのキュー・マネージャーは、トランザクション・マネージャーとして働きます。
キュー・マネージャーを構成するステップは、WebSphere MQ バージョン 6.0 を使用する場合とは異なります。
また、WebSphere MQ バージョン 5.3 では、WebSphere MQ Explorer にグラフィカルに相当するものはないため、以下に示された
説明のように、キュー・マネージャー ini ファイルを直接編集する必要があります。
STAFFDB データベースを XA リソース・マネージャーとして定義するには、以下を行ないます。
- DB2 スイッチ・ファイルを WebSphere Message Broker インストール済み環境を WebSphere MQ V5.3 インストール済み環境に
コピーします。
- Windows の場合、db2swit.dll ファイルを
install_dir\sample\xatm から
mq_install_dir\exits へコピーします。
install_dir は WebSphere Message Broker がインストールされているパス、mq_install_dir は
WebSphere MQ V6.0 がインストールされているパスです。
- Linux の場合、db2swit ファイルを
install_dir/sample/xatm から /var/mqm/exits に
コピーします。
install_dir は WebSphere Message Broker がインストールされているパスです。
DB2 が正常に機能するためには、DB2 を DB2 スイッチ・ファイルのデフォルトの場所にインストールする必要があります。
- ブローカーのキュー・マネージャー WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER を構成して、新しいリソース・マネージャー STAFFDB を
追加します。
- Windows の場合:
- WebSphere MQ Services スナップインを開始します。
「スタート」>「プログラム」>「IBM WebSphere MQ」>「WebSphere MQ Services」
- WebSphere MQ Explorer の「ナビゲーター」ビューで、ツリーを拡張してブローカーのキュー・マネージャー
WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER を表示します。
- 「WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER」 を右クリックして
から、「プロパティー」をクリックします。
キュー・マネージャーの「プロパティー」ダイアログが表示されます。
- 「リソース」ページで「新規」をクリックして、
下の表に示されている詳細を入力します。
フィールド名 |
値 |
名前 |
DB2 Error Handler |
スイッチ・ファイル |
install_dir\sample\xatm\db2swit.dll
install_dir は、WebSphere MQ V5.3 がインストールされているディレクトリーです。
|
XAOpenString
|
STAFFDB、userid、password
userid は WebSphere Message Broker ユーザー名、password はそれに関連するパスワードです。
|
XACloseString
|
DB2 は XA クローズ・ストリングを必要としません。
|
制御のスレッド |
V8 以前の DB2 バージョンの場合は「プロセス」を、
それ以外の場合は「スレッド」を選択します。
|
- ブローカーのキュー・マネージャーを停止して開始します。
WebSphere MQ Services で、WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER をクリックし、次に
「停止」をクリックします。
WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER をクリックし、次に「開始」を
クリックします。
キュー・マネージャーが、エラーなしで開始されたことを確認してください。
- Linux の場合:
- /var/mqm/mqs.ini ファイルを開いて編集し、以下のスタンザを追加します。
XAResourceManager:
Name=DB2 Error Handler
SwitchFile=install_dir/sample/xatm/db2swit
XAOpenString=STAFFDB,userid,password
ThreadOfControl=PROCESS | THREAD
install_dir は WebSphere Message Broker がインストールされているパスで、V8 以前の場合は
PROCESS、それ以外の場合は THREAD を入力してください。
- ブローカーのキュー・マネージャーを停止して開始します。
STAFFDB データベースは XA リソース・マネージャーとして、ブローカーのキュー・マネージャー WBRK6_DEFAULT_QUEUE_MANAGER に
定義されています。
Error Handler サンプルをブローカーにデプロイする
- Message Brokers Toolkit で、「ブローカー管理」パースペクティブに切り替えます。
- 新しいブローカー・アーカイブ (bar) ファイルを作成し、Main_Flow.msgflow を
bar ファイルに追加します。
- 「ブローカー管理」パースペクティブで、「ファイル」>「新規」>「メッセージ・ブローカー・アーカイブ」をクリックします。
「新規 Message Broker アーカイブ」ウィザードが表示されます。
- 「新規 Message Broker アーカイブ」ウィザードで、サーバー・プロジェクトを選択し、bar ファイルの名前を
入力してから、「終了」をクリックします。
新しい bar ファイルが作成され、ブローカー・アーカイブ・エディターで開かれます。
- ブローカー・アーカイブ・エディターで、「追加」ボタンをクリックします。
「ブローカー・アーカイブへ追加」ダイアログが表示されます。
- 「ブローカー・アーカイブへ追加」ダイアログで、「Error Handler Message Flows」プロジェクトを
クリックしてから、「Main_Flow.msgflow」を選択します。
「OK」をクリックします。
Main_Flow.msgflow ファイルが bar ファイルに追加されます。
- 整合トランザクションとして実行するようにメッセージ・フローを構成します。
- ブローカー・アーカイブ・エディターの下部にある「構成」タブをクリックして、
「構成」ページに切り替えます。
- Main_Flow.cmf をクリックして強調表示します。
- 「整合トランザクション」チェック・ボックスを選択します。
- 「内容」タブをクリックして、エディターのメインページに戻ります。
- Ctrl+S を押して、bar ファイルを保管します。
- Message Brokers Toolkit が構成マネージャーに接続されていることを確認します。
- 「ドメイン」ビューで、ErrorHandler という名前の新しい実行グループを作成します。
- ブローカー管理ナビゲーターで、作成済みの bar ファイルを右クリックして
から、「ファイルのデプロイ...」をクリックします。
「BAR ファイルのデプロイ」ダイアログが表示されます。
- 「BAR ファイルのデプロイ」ダイアログで、ErrorHandler 実行グループを
クリックしてから、「OK」をクリックします。
Main_Flow.msgflow ファイルがブローカーにデプロイされます。
これで、Error Handler サンプルを実行できるようになりました。
サンプルの実行を参照してください。
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