メッセージ・モデルの作成

このトピックでは、メッセージ・モデルを作成する方法を説明します。 以下のセクションがあります。

メッセージ定義の作成

メッセージ定義を作成するには、次のものを作成する必要があります。

  1. メッセージ・セット・プロジェクト、およびメッセージ・セット
  2. 3 つのメッセージ定義ファイル。 Video Rental サンプルで使用されるネーム・スペースごとに 1 つずつ。
  3. Customer という名前のメッセージ

メッセージ定義を作成するには、以下の手順に従ってください。 以下ステップのうちのいくつかについては、詳細な指示があります。 その指示にアクセスするには、各ステップの最後にあるリンクをクリックしてください。

  1. 「ブローカー・アプリケーション開発」パースペクティブに切り替えます。
  2. Video という名前のメッセージ・セットを含む、Video Message Sets という名前の新しい メッセージ・セット・プロジェクトを作成します。 その方法については、メッセージ・セット・プロジェクトの作成を 参照してください。
    1. 「ネーム・スペースを使用」チェック・ボックスを選択します。
    2. CWF、XML、および TDS の各物理フォーマットを作成するためのオプションを選択します。 デフォルトの名前を使用してください (CWF1、XML1、および TDS1)。 ウィザードを使用して新規メッセージ・セット・プロジェクトを作成する場合、ウィザードは新しいメッセージ・セットも同時に作成します。
  3. Video Message Sets プロジェクトに、次のメッセージ定義ファイルを作成します。 その方法については、メッセージ定義ファイルの作成を参照してください。
    1. Customer という名前のメッセージ定義ファイルを作成します。
      デフォルトでは、「ターゲット・ネーム・スペースなし」プロパティーが選択されます。 「終了」をクリックすると、Customer.mxsd という名前のファイルが「リソース・ナビゲーター」ビューの「Video」>(デフォルト) の下に表示されます。
    2. Address という名前のメッセージ定義ファイルを作成します。
      「ネーム・スペース URI を使用 (Use Namespace URI)」をクリックします。 「ネーム・スペース URI」フィールドに「http://www.ibm.com.addressdetails」と入力し、「ネーム・スペース URI 接頭部」フィールドに「addr」と入力します。 「終了」をクリックすると、com.ibm.www.addressdetails というネーム・スペースが、 「リソース・ナビゲーター」ビューの Video メッセージ・セットの下に表示されます。 Address.mxsd というファイルが "com.ibm.www.addressdetails" の下に表示されます。
    3. Borrowed という名前のメッセージ定義ファイルを作成します。
      「ネーム・スペース URI を使用」ラジオ・ボタンをクリックします。 「ネーム・スペース URI」フィールドに「http://www.ibm.com.borroweddetails」と入力し、 「ネーム・スペース URI 接頭部」フィールドに「brw」と入力します。 「終了」をクリックすると、www.ibm.com.borroweddetails というネーム・スペースが、 「リソース・ナビゲーター」ビューの Video メッセージ・セットの下に表示されます。 Borrowed.mxsd というファイルが "borroweddetails" の下に表示されます。
  4. メッセージ・セットのネーム・スペースの設定値を確認するには、以下を行います。
    1. 「リソース・ナビゲーター」ビューで、「messageSet.mset」をダブルクリックして開きます。
    2. メッセージ定義エディターのプロパティー階層で、「物理プロパティー」> XML1 をクリックします。 これで、上述のステップで作成した設定を確認できます。
  5. Customer メッセージ定義ファイルに、Customer という名前の新しいメッセージを追加します。 その方法については、メッセージの追加を参照してください。
    メッセージに対して ComplexType1 という名前の複合タイプが自動的に作成されます。 その複合タイプの名前を CustomerType に変更してください。
    この時点で、その他のメッセージ定義ファイルにメッセージを追加する必要はありません。 Address および Borrowed のエレメントは、次のセクションで Customer メッセージに追加することになります。

エレメント、タイプ、およびグループの追加

メッセージ定義を作成したなら、エレメント、タイプ、およびグループをそれらのメッセージ定義に追加します。 まず、Address と Borrowed メッセージ定義にエレメント、タイプ、およびグループを追加します。 その後、borroweddetails ネーム・スペースと addressdetails ネーム・スペースを、デフォルト・ネーム・スペースにインポートします。 そのようにすると、エレメント Address および Borrowed を Customer メッセージ定義に追加できます。

タイプおよびエレメントをメッセージに追加しても同じ結果を得るには、いくつかの方法があります。 ここで示す順序は、メッセージを作成するための 1 つの方法に過ぎませんが、下記の順序でエレメントとタイプを追加すると、メッセージの構造を明確に理解する助けになります。

エレメントおよびタイプの Address メッセージ定義ファイルへの追加

エレメントおよびタイプを Address メッセージ定義ファイルに追加するには、まず Address という名前のグローバル・エレメントを作成してから、ローカル複合タイプを 1 つ作成します。 これで、Address メッセージ定義ファイルにさらにエレメントを追加できます。

Address という名前のグローバル・エレメント、およびローカル複合タイプを作成するには、次のようにします。

  1. 「ブローカー・アプリケーション開発」パースペクティブに切り替えます。
  2. 「リソース・ナビゲーター」ビューで、「Address.mxsd」をダブルクリックして開きます。
  3. 「アウトライン」ビューで、「エレメントと属性」を右マウス・ボタンでクリックし、「グローバル・エレメントの追加」をクリックします。 globalElement1 という名前のストリング・タイプのエレメントが追加されます。 そのエレメントの名前を Address に変更してください。
  4. メッセージ定義エディターで、Address が表示される行を強調表示します。「タイプ」列で、デフォルト値「string」が表示されているセルをクリックして、使用可能なタイプのプルダウン・メニューを選択します。 「新規複合タイプ」を選択します。 デフォルトでは、「ローカル複合タイプを作成」プロパティーが選択されています。
  5. 「OK」をクリックします。「アウトライン」ビューで、ANONYMOUS という名前のタイプが Address の下に表示されます。

これで、Address メッセージ定義にさらにエレメントを追加できるようになりました。 次の表に示すエレメントを作成します。 たとえば、HouseNo を追加するには、次のようにします。

  1. 「ANONYMOUS」を右マウス・ボタン・クリックして、「ローカル・エレメントを追加」をクリックします。 ストリング・タイプの localElement1 という名前のエレメントが、ANONYMOUS の下に追加されます。 そのエレメントの名前を HouseNo に変更してください。
  2. メッセージ定義エディターで、HouseNo が表示されている行を強調表示します。 「タイプ」列で、デフォルト値「string」が表示されているセルをクリックして、使用可能なタイプのプルダウン・メニューを選択します。 int を選択します。
エレメント タイプ
HouseNo int
Street string
Town string

Borrowed メッセージ定義ファイルにエレメントとタイプを追加する

Borrowed メッセージ定義ファイルにエレメントとタイプを追加するには、Borrowed という名前のグローバル・エレメントを作成し、1 つのローカル複合タイプを作成した後、下の表に示されているエレメントを追加します。 その方法は、前のセクションで説明したものと同じです。

エレメント タイプ
VideoTitle string
DueDate dateTime
Cost decimal

borroweddetails ネーム・スペースと addressdetails ネーム・スペースをデフォルトのネーム・スペースにインポートする

Borrowed と Address のエレメント (それぞれ borroweddetails ネーム・スペース、および addressdetails ネーム・スペースに属する) を Customer メッセージに追加するには、borroweddetails ネーム・スペースと addressdetails ネーム・スペースを、デフォルトのネーム・スペースにインポートする必要があります。

  1. 「ブローカー・アプリケーション開発」パースペクティブに切り替えます。
  2. 「リソース・ナビゲーター」ビューで、「Customer.mxsd」をダブルクリックして開きます。
  3. メッセージ定義エディターで、「プロパティー」タブをクリックします。
  4. プロパティー階層の中で、Imports をマウスの右ボタンでクリックした後、「インポートを追加」をクリックします。 「インポートするメッセージ定義ファイルの選択」ウィンドウが表示されます。
  5. Address.mxsd に達するまでツリーを展開していき、「終了」をクリックします。

Borrowed.mxsd の場合にも、上記のステップを繰り返します。

Address.mxsd および Borrowed.mxsd ファイルが、「プロパティー階層」の「インポート」の下に表示されます。 それらをクリックして、上記の手順で設定した設定値を確認してください。 「接頭部」フィールドには、メッセージ定義ファイルを作成した時に「ネーム・スペース URI 接頭部」フィールドに指定した値が表示されます。 「ネーム・スペース」フィールドには、「ネーム・スペース URI」フィールドで指定した値が表示されます。

Customer メッセージ定義ファイルにエレメント、タイプ、およびグループを追加する

Customer メッセージ定義ファイルにエレメント、タイプ、およびグループを追加してから、エレメント、属性、およびグループの各参照をタイプおよびグループに追加する必要があります。

エレメント、タイプ、およびグループの追加

エレメント、タイプ、およびグループを追加するには、次のようにします。

  1. 「ブローカー・アプリケーション開発」パースペクティブに切り替えます。
  2. 「リソース・ナビゲーター」ビューで、「Customer.mxsd」をダブルクリックして開きます。
  3. 「アウトライン」ビューで、「タイプ」を右マウス・ボタン・クリックして、「複合タイプを追加」をクリックします。 NameType という複合タイプを追加します。
  4. 「グループ」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「グループを追加」をクリックします。 IdGroup というグループを追加します。
  5. 「エレメントと属性」を右マウス・ボタンでクリックし、「グローバル・エレメントの追加」をクリックします。 次の表に示すエレメントを追加し、そのタイプを適宜変更します。
    1. メッセージ定義エディターで、「概要」タブをクリックします。
    2. エレメントが表示されている行を強調表示します。
    3. 「タイプ」列で、デフォルト値「string」が表示されているセルをクリックして、使用可能なタイプのプルダウン・メニューを選択してから、必要なタイプを選びます。 このメニューには、ストリング (string)、整数 (integer)、ブール (boolean) などの単純タイプだけでなく、ステップ 3 で追加した複合タイプも含まれています。それで、エレメント Name のタイプを NameType に変更することができます。 NameType を追加するには、最初にプルダウン・メニューから「続く...」を選択する必要があります。
    エレメント タイプ
    Title string
    FirstName string
    ID string
    PassportNo string
    DrivingLicenseNo string
    CreditCardNo string
    Name NameType
    Magazine boolean
  6. 「エレメントと属性」を右マウス・ボタンでクリックし、「グローバル属性の追加」をクリックします。 次のグローバル属性を追加します。
    グローバル属性 タイプ
    LastName string

エレメント、属性、およびグループの各参照の追加

エレメント参照を IdGroup に追加するには、次のようにします。

  1. 「ブローカー・アプリケーション開発」パースペクティブに切り替えます。
  2. 「アウトライン」ビューで、「グループ」を展開します。
  3. 「IdGroup」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「エレメント参照の追加」をクリックします。 次のエレメントへの参照を追加します。

エレメント参照および属性参照を NameType に追加するには、次のようにします。

  1. 「ブローカー・アプリケーション開発」パースペクティブに切り替えます。
  2. 「アウトライン」ビューで、「タイプ」を展開します。
  3. 「NameType」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「エレメント参照の追加」をクリックします。 次の順序で、エレメントへの参照を追加します。
  4. 「NameType」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「属性参照の追加」をクリックします。 LastName というグローバル属性への参照を追加します。

    LastName が NameType の下になっていますが、問題ありません。これは属性なので、実行時のエレメントとは処理方法が違うからです。

エレメント、属性、およびグループの各参照を CustomerType に追加するには、下記の手順のようにします。 参照を追加する場合、ここに示されている順序で追加することは重要です。

  1. 「ブローカー・アプリケーション開発」パースペクティブに切り替えます。
  2. 「アウトライン」ビューで、「タイプ」を展開します。
  3. 「CustomerType」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「エレメント参照の追加」をクリックします。 次のエレメントへの参照を追加します。 この addr:Address エレメントは、addressdetails ネーム・スペースに属するものです。 addressdetails ネーム・スペースと borroweddetails ネーム・スペースをデフォルトのネーム・スペースにまだインポートしていないなら、CustomerType に追加するエレメントとしてこのエレメントを選択することはできません。 このエレメント参照の追加方法は他のエレメント参照とまったく同じですが、それには Address メッセージ定義ファイル作成時に設定したネーム・スペース URI 値が接頭部として付けられています。
  4. 「CustomerType」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「グループ参照の追加」をクリックします。 次のグループへの参照を追加します。
  5. 「CustomerType」を右マウス・ボタン・クリックしてから、「エレメント参照の追加」をクリックします。 次のエレメントへの参照を追加します。

このページで説明されている作業を完了して、必要なエレメント、タイプ、およびグループをメッセージ定義ファイルに すべて追加すると、メッセージ・モデルを構成することができます。

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