vi 基本プロファイル

vi 基本プロファイルには、vi ユーザーが知っておいた方がよいデフォルトのキー割り当てがあります。

以下にリストされたすべてのキーおよびマウス・イベントの設定が、エディターを実行している環境 (ワークステーションの構成、オペレーティング・システム、Java サポート、エンクロージング・エディター・アプリケーションなど) で使用できるわけではありません。実際には、現行エディター・ビューにあるキーおよびマウスの設定のセットも、エディター・アプリケーション、アクティブ文書パーサー、およびエディター拡張機能によって拡張および変更されることがあります。

キー設定

vi 基本プロファイルがアクティブになっていると、エディターはテキスト域内のキー割り当てに対して keyAction パラメーターを使用しません。代わりに、エディターの vi キー・ハンドラーが活動化されます。以下は、エディターの vi キー・ハンドラーに認識される vi コマンドのリストです。

コマンド 説明

$ カーソルを現在行の終わりに移動します。
% カーソルを、現行カーソル位置にあるものと一致する小括弧、大括弧、または中括弧に移動します。
[n]& 最後の置換コマンドを n 回繰り返します。
'x カーソルを、x でマーク付けしている行の先頭文字に移動します。
'' カーソルを、最後のカーソル・ジャンプ・コマンドの前にカーソルがあった行の先頭文字に移動します。
[n]+ カーソルを、n 行後の先頭文字に移動します。
[n], 最後の fFt、または T コマンドを逆方向に n 回繰り返します。
[n]- カーソルを、n 行前の先頭文字に移動します。
`x カーソルを、x で示されるマークに移動します。
`` カーソルを、最後のカーソル・ジャンプ・コマンドの前にカーソルがあった場所に移動します。
["buffer][n]. 最後の変更コマンドを n 回繰り返します。最後の変更コマンドがバッファーを使用する場合は、指定のバッファーを使用します。
/string string を検索します。
:abbreviate abbreviation string 省略形を設定します。
:edit [name] 保管されていない変更が文書にない場合は、文書を再ロードします。name を指定している場合は、文書の名前が変更されて、新規ファイルがロードされます。
:edit! [name] 現行文書を無条件に再ロードします。name を指定している場合は、文書の名前が変更されて、新規ファイルがロードされます。
:lpex command コマンドを LPEX エディター・コマンドとして実行します。
:quit 保管されていない変更が文書にない場合は、文書を閉じます。エディター・アプリケーションが quit コマンドを定義していない場合は、文書を閉じません。
:quit! 文書を無条件に閉じます。エディター・アプリケーションが quit コマンドを定義していない場合は、文書を閉じません。
:substitute/string1/string2/[g] string1string2 と置換します。オプションの g パラメーターを指定していない場合は、string1 のすべてのインスタンスが string2 と置換されます。
:unabbreviate abbreviation 指定した省略形を除去します。
:w [name] 保管されていない変更が文書にある場合は、文書を保管します。name を指定している場合は、文書は指定した名前で保管されます。
:w! [name] 文書を無条件に保管します。name を指定している場合は、文書は指定した名前で保管されます。
:wq 文書を保管してから終了します。エディター・アプリケーションが quit コマンドを定義していない場合は、文書を閉じません。
[n]; 最後の fFt、または T コマンドを n 回繰り返します。
[n]<< n 行の字下げを解除します。
[n]>> n 行字下げします。
?string 文書内で string を逆方向に検索します。
@buffer 指定したバッファーでコマンドを実行します。
@@ 最後のバッファー・コマンドをもう一度実行します。
^ カーソルを、行の先頭文字に移動します。
[n]_ カーソルを、(n-1) 行後の先頭文字に移動します。
[n]| カーソルを、n によって指定された桁に移動します。n が指定されていない場合は、カーソルを桁 1 に移動します。
[n]~ n 文字の大文字小文字を切り替えます。
0 カーソルを、現在行の先頭桁に移動します。
[n]a 現行カーソル位置の後に n 回挿入します。
[n]A 現在行の末尾に n 回挿入します。
[n]b カーソルを、n 個前のワードの先頭に移動します。
[n]B カーソルを、n 個前のワードの先頭に移動します。
["buffer]c$ 現行カーソル位置から現在行の末尾までのテキストを置換します。削除されたテキストは指定したバッファーに保管されます。
["buffer]c^ 現行カーソル位置から現在行の先頭までのテキストを置換します。削除されたテキストは指定したバッファーに保管されます。
["buffer][n]cc n 行を置換します。削除されたテキストは指定したバッファーに保管されます。
["buffer][n]cw n ワードを置換します。削除されたテキストは指定したバッファーに保管されます。
["buffer]C 現行カーソル位置から現在行の末尾までのテキストを置換します。削除されたテキストは指定したバッファーに保管されます。
["buffer]d$ 現行カーソル位置から現在行の末尾までのテキストを削除します。削除されたテキストは指定したバッファーに保管されます。 
["buffer]d^ 現行カーソル位置から現在行の先頭までのテキストを削除します。削除されたテキストは指定したバッファーに保管されます。 
["buffer][n]dd n 行を削除します。削除されたテキストは指定したバッファーに保管されます。
["buffer][n]dw n ワードを削除します。削除されたテキストは指定したバッファーに保管されます。
["buffer]D 現行カーソル位置から現在行の末尾までのテキストを削除します。削除されたテキストは指定したバッファーに保管されます。 
[n]e カーソルを、n 個後のワードの終わりに移動します。
[n]E カーソルを、n 個後のワードの終わりに移動します。
[n]fc カーソルを、文字 cn 番目のインスタンスの位置まで右に移動します。
[n]Fc カーソルを、文字 cn 番目のインスタンスの位置まで左に移動します。
[n]G カーソルを、n によって示される行の先頭文字に移動します。n が指定されていない場合は、文書の最後の行であると見なされます。
[n]h カーソルを、左に n 文字移動します。
[n]H カーソルを、ウィンドウの上から n 番目の行の先頭文字に移動します。
[n]i 現行カーソル位置に n 回挿入します。
[n]I 現在行の先頭に n 回挿入します。
[n]j カーソルを、下に n 行移動します。
[n]J n 行を現在行に結合します。
[n]k カーソルを、上に n 行移動します。
[n]l カーソルを、右に n 文字移動します。
[n]L カーソルを、ウィンドウの下から n 番目の行の先頭文字に移動します。
mx 現行カーソル位置にマーク x を設定します。
M カーソルを、ウィンドウの中央にある行の先頭文字に移動します。
[n]n 最後の検索コマンドを n 回繰り返します。
[n]N 最後の検索コマンドを逆方向に n 回繰り返します。
[n]o 現在行の後に新しい行を n 回挿入します。
[n]O 現在行の前に新しい行を n 回挿入します。
["buffer]p 貼り付け 現行カーソル位置の後に指定されたバッファーから貼り付けられます。
["buffer]P 貼り付け 現行カーソル位置に指定されたバッファーから貼り付けられます。
[n]rc n 文字を指定した文字 c と置換します。
[n]R 現行カーソル位置で n 回置換します。
[n]s n 文字を置換します。
["buffer][n]S n 行を置換します。削除されたテキストは指定したバッファーに保管されます。
[n]tc カーソルを、文字 cn 番目のインスタンスの位置の前にある桁まで右に移動します。
[n]Tc カーソルを、文字 cn 番目のインスタンスの位置の後にある桁まで左に移動します。
u 最後の変更を取り消します。最後のコマンドが u の場合は、最後の変更が復元されます。
[n]w カーソルを、n 個後のワードに移動します。
[n]W カーソルを、n 個後のワードに移動します。
["buffer][n]x n 文字を削除し、削除されたテキストを指定したバッファーに保管します。
["buffer][n]X 現行カーソル位置より前の n 文字を削除し、削除したテキストを指定したバッファーに保管します。
["buffer]y$ 現行カーソル位置から現在行の末尾までのテキストを、指定したバッファーに入れます。
["buffer]y^ 現行カーソル位置から現在行の先頭までのテキストを、指定したバッファーに入れます。
["buffer][n]yy n 行を指定したバッファーに入れます。
["buffer][n]Y n 行を指定したバッファーに入れます。
["buffer]yw 現行カーソル位置からワード末尾までのテキストを、指定したバッファーに入れます。
[n]z^M 現在行を、ウィンドウ上部にくるようにスクロールします。n を指定している場合は、文書の n 番目の行をウィンドウ上部にくるようにスクロールします。
[n]z- 現在行を、ウィンドウ下部にくるようにスクロールします。n を指定している場合は、文書の n 番目の行をウィンドウ下部にくるようにスクロールします。
[n]z. 現在行を、ウィンドウ中央にくるようにスクロールします。n を指定している場合は、文書の n 番目の行をウィンドウ中央にくるようにスクロールします。
[n]^B n ページ上方にスクロールします。
[n]^D n 行下方にスクロールします。n が指定されていない場合は、半ページ下方にスクロールします。可能な場合は、カーソルは同一テキスト行上に置かれたままになります。
[n]^E n 行下方にスクロールします。可能な場合は、カーソルは同一テキスト行上に置かれたままになります。
[n]^F n ページ下方にスクロールします。
[n]^H カーソルを、左に n 文字移動します。
[n]^J カーソルを、下に n 行移動します。
[n]^M カーソルを、n 行後の先頭文字に移動します。
[n]^N カーソルを、下に n 行移動します。
[n]^P カーソルを、上に n 行移動します。
[n]^U n 行上方にスクロールします。n が指定されていない場合は、半ページ上方にスクロールします。可能な場合は、カーソルは同一テキスト行上に置かれたままになります。
[n]^Y n 行上方にスクロールします。可能な場合は、カーソルは同一テキスト行上に置かれたままになります。

上のテーブルでは、以下に注意してください。

以下の特殊キーは、エディターが挿入モードまたは置換モードの時に vi キー・ハンドラーによって認識されます。
キー 説明

^H 最後の文字をバックスペースします。
^V 次のキーを特殊キーとして解釈しません。
^W 最後のワードをバックスペースします。
^[ 挿入 モードまたは置換 モードを終了します。
Esc 挿入 モードまたは置換 モードを終了します。

カーソルがテキスト域にない場合は、引き続き正規のキー設定が適用されます。  以下のキー設定は、キー定義 (例えば、"a-d.c") とエディター・アクション (例えば、"blockDelete") を示しています。  キーの定義方法についての完全な参照については、keyAction パラメーターを参照してください。

a-d.c Alt+D blockDelete
a-f7.c Alt+F7 blockShiftLeft
a-f8.c Alt+F8 blockShiftRight
a-i.c Alt+I blockLowerCase
a-k.c Alt+K blockUpperCase
a-pageDown.c Alt+Page Down findBlockEnd
a-pageUp.c Alt+Page Up findBlockStart
a-q.c Alt+Q findQuickMark
a-u.c Alt+U blockUnmark
c-a.c Ctrl+A blockMarkAll
c-backSpace.c Ctrl+Backspace deleteLine
c-end.c Ctrl+End bottom
c-enter.c Ctrl+Enter openLine
c-f.c Ctrl+F find
c-home.c Ctrl+Home top
c-j.c Ctrl+J findLastChange
c-l.c Ctrl+L locateLine
c-m.c Ctrl+M match
c-n.c Ctrl+N findNext
c-numpadEnter.c.secondary Ctrl+Numpad Enter openLine
c-p.c Ctrl+P print
c-pageDown.c Ctrl+Page Down pageRight
c-pageUp.c Ctrl+Page Up pageLeft
c-s-f.c Ctrl+Shift+F findAndReplace
c-s-l.c Ctrl+Shift+L locateSequenceLine
c-s-m.c Ctrl+Shift+M findMatch
c-s-n.c Ctrl+Shift+N compareNext
c-s-p.c Ctrl+Shift+P comparePrevious
c-s-r.c Ctrl+Shift+R compareRefresh
c-s-u.c.secondary Ctrl+Shift+U comparePrevious
c-s.c Ctrl+S save
c-t.c Ctrl+T scrollTop
c-u.c Ctrl+U findUp
c-w.c Ctrl+W showAll
f1.c F1 help
pageDown.c Page Down pageDown
pageUp.c Page Up pageUp

マウス・イベント設定

下にリストされているマウス・イベント設定は、マウス・イベントおよびアクションのペアに分けられます。最初のストリング (例えば "1-a-dragged") はマウス・イベントを示し、2 番目のストリング (例えば "blockMarkToMouse") はアクションを示します。マウス・イベントの定義方法に関する詳細については、mouseAction パラメーターを参照してください。

1-a-dragged blockMarkToMouse
1-a-pressed.1 cursorToMouse
1-a-pressed.2 blockMarkRectangleAtMouse
1-c-a-pressed.1 blockUnmark
1-c-a-s-pressed.1 blockUnmark
1-c-dragged blockMarkToMouse
1-c-pressed.1 cursorToMouse
1-c-pressed.2 blockMarkElementAtMouse
1-c-s-pressed.1 expandHideAtMouse
1-dragged blockMarkToMouse
1-pressed.1 cursorToMouse
1-pressed.2 blockMarkWordAtMouse
1-s-dragged blockMarkToMouse
1-s-pressed.1 blockMarkToMouse
2-c-s-pressed.1 expandHideAtMouse
3-c-s-pressed.1 expandHideAtMouse
3-pressed.1 popupAtMouse
a-dragged blockMarkToMouse
a-pressed.1 cursorToMouse
a-pressed.2 blockMarkRectangleAtMouse
c-a-pressed.1 blockUnmark
c-a-s-pressed.1 blockUnmark
c-dragged blockMarkToMouse
c-pressed.1 cursorToMouse
c-pressed.2 blockMarkElementAtMouse
dragged blockMarkToMouse
pressed.1 cursorToMouse
pressed.2 blockMarkWordAtMouse
s-dragged blockMarkToMouse
s-pressed.1 blockMarkToMouse
1-a-dragged.p blockMarkToMouse
1-a-pressed.1.p cursorToMouse
1-a-pressed.2.p blockMarkRectangleAtMouse
1-c-a-pressed.1.p blockUnmark
1-c-a-s-pressed.1.p blockUnmark
1-c-dragged.p blockMarkToMouse
1-c-pressed.1.p cursorToMouse
1-c-pressed.2.p blockMarkElementAtMouse
1-c-s-pressed.1.p expandHideAtMouse
1-dragged.p blockMarkToMouse
1-pressed.1.p cursorToMouse
1-pressed.2.p blockMarkWordAtMouse
1-s-dragged.p blockMarkToMouse
1-s-pressed.1.p blockMarkToMouse
2-c-s-pressed.1.p expandHideAtMouse
3-c-s-pressed.1.p expandHideAtMouse
3-pressed.1.p popupAtMouse
a-dragged.p blockMarkToMouse
a-pressed.1.p cursorToMouse
a-pressed.2.p blockMarkRectangleAtMouse
c-a-pressed.1.p blockUnmark
c-a-s-pressed.1.p blockUnmark
c-dragged.p blockMarkToMouse
c-pressed.1.p cursorToMouse
c-pressed.2.p blockMarkElementAtMouse
dragged.p blockMarkToMouse
pressed.1.p cursorToMouse
pressed.2.p blockMarkWordAtMouse
s-dragged.p blockMarkToMouse
s-pressed.1.p blockMarkToMouse
1-a-dragged.e blockMarkToMouse
1-a-pressed.1.e cursorToMouse
1-a-pressed.2.e blockMarkRectangleAtMouse
1-c-a-pressed.1.e blockUnmark
1-c-a-s-pressed.1.e blockUnmark
1-c-dragged.e blockMarkToMouse
1-c-pressed.1.e cursorToMouse
1-c-pressed.2.e blockMarkElementAtMouse
1-c-s-pressed.1.e expandHideAtMouse
1-dragged.e blockMarkToMouse
1-pressed.1.e expandHideAtMouse
1-pressed.2.e expandHideAtMouse
1-pressed.3.e expandHideAtMouse
1-s-dragged.e blockMarkToMouse
1-s-pressed.1.e blockMarkToMouse
2-c-s-pressed.1.e expandHideAtMouse
3-c-s-pressed.1.e expandHideAtMouse
3-pressed.1.e popupAtMouse
a-dragged.e blockMarkToMouse
a-pressed.1.e cursorToMouse
a-pressed.2.e blockMarkRectangleAtMouse
c-a-pressed.1.e blockUnmark
c-a-s-pressed.1.e blockUnmark
c-dragged.e blockMarkToMouse
c-pressed.1.e cursorToMouse
c-pressed.2.e blockMarkElementAtMouse
dragged.e blockMarkToMouse
pressed.1.e expandHideAtMouse
pressed.2.e expandHideAtMouse
pressed.3.e expandHideAtMouse
s-dragged.e blockMarkToMouse
s-pressed.1.e blockMarkToMouse

関連概念
エディター・コマンド、アクション、およびパラメーター
エディター・プロファイル

関連参照
デフォルト・エディター・コマンド
エディター・パラメーター
keyAction パラメーター
mouseAction パラメーター