ポートレット API

WebSphere® Portal は、IBM® ポートレット API を使用するポートレットと、JSR 168 ポートレット API を使用するポートレットをサポートします。 Rational® Developer ツールは、この両タイプのポートレットの開発をサポートします。このセクションでは、 ポートレットを開発するときに使用する API を決定するための情報について説明します。

IBM ポートレット API

IBM ポートレット API は、 当初は WebSphere Portal V4.x 用にサポートされていたポートレット API であり、後続のバージョンでサポートされます。

JSR 168 ポートレット API

JSR 168 は Java™ Community Process による Java 仕様であり、ポータル環境で実行するポートレットの集約、パーソナライゼーション、 プレゼンテーション、およびセキュリティーの要件に対処するためのものです。 JSR 168 仕様に準拠するポートレットは、任意の JSR 168 準拠のポータルにデプロイできるので、より高い移植性と再使用性を備えています。 Rational Developer では、JSR 168 仕様に基づく Faces ポートレット開発がサポートされています。

IBM ポートレット API では、サーブレット API および多数のメイン・インターフェース (要求、応答、セッション) が拡張されています。 JSR 168 API ではサーブレット API は拡張されていませんが、 多数の同一の特性が共有されています。JSR 168 では、デプロイメント、クラス・ロード、Web アプリケーション、Web アプリケーション・ライフ・サイクル管理、 セッション管理、および要求ディスパッチングなどのサーブレット仕様によって提供される多数の機能が活用されています。

使用する API の決定

新規ポートレットについて、それが提供する機能がポートレットのニーズに十分な場合、またはポートレットが Web Service for Remote Portlets (WSRP) サービスとして公開されることが予想される場合は、JSR 168 の使用を検討してください。 WSRP はポータルを基にした標準で、ローカル・ポータル・ページ内に Web サービスとして提供されるリモート・ポートレットの表示を統合するために使用されます。JSR 168 および WSRP の概念は、JSR 168 ポートレットを Web サービスとして公開できるように調整されています。これらの概念には、ポートレット・モードと状態、URL および名前空間のエンコード方式、 および一時的および永続的情報の処理があります。JSR 168 が提供する機能以外の機能をポートレットが必要とする場合は、IBM ポートレット API を使用する必要があります。

API の相違点についての追加情報は、チュートリアル素材集の「ポートレット API 間の相違の検査」チュートリアルにあります (「ヘルプ」 > 「チュートリアル素材集」 > 「学習項目」)。

WebSphere Portal JSR 168 サポートの将来の方向性

IBM は、JSR 168 ポートレット API を現在の IBM の対応製品と同様に有用なものにするために、 以降のバージョンの JSR でさらに機能を拡張していく予定です。 IBM では、JSR 168、JSP 標準タグ・ライブラリー (JSTL)、および WSRP など、WebSphere Portal におけるオープン・スタンダードをより幅広く採用することをお約束します。

関連タスク
ポートレット・プロジェクトの作成 (IBM API)
ポートレット・プロジェクトの作成 (JSR 168)
関連資料
WebSphere Portal Information Center
Comparing the JSR 168 Java Portlet Specification with the IBM Portlet API
Best practices: Developing portlets using JSR 168 and WebSphere Portal V5.02
JSR 168 Portlet Specification
Web Services for Remote Portlets
A Standard Tag Library for JavaServer Pages

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