課題 1.1: セットアップ

このチュートリアルでポートレットとポータルの開発を開始する前に、 次の一連のセットアップ・ステップを実行する必要があります。

  1. プロジェクトを作成し、ポートレットの開発に必要なリソースをインポートする。
  2. 作成しているアプリケーションをテストするため、WebSphere Portal v5.1 テスト環境をインストールして構成する。
  3. アプリケーションで実行するデータの提供元となるデータベース・サーバーを構成する。

最初のステップでは、事前ビルドされた EJB および EJB クライアント・プロジェクトを、 このチュートリアルで使用するポートレット・プロジェクトにインポートします。ポートレット・プロジェクトを作成するときに作成された AuctionPortletEAR には、 インポートされるリソースが収納されます。 これらのプロジェクトには、 ポートレット・プロジェクトに収納されるポートレットの作成で使用されるバックエンド・サービスが提供されます。

新規ポートレット・プロジェクトを作成する

すべてのポートレットの開発は、ポートレット・プロジェクトのコンテキストで行われます。 UserAdmin ポートレット用のポートレット・プロジェクトを作成する方法は、次のとおりです。

  1. Rational Developer を開く。
  2. ファイル」 > 「新規」 > 「プロジェクト」の順に選択する。
  3. ポートレット・プロジェクト」オプションを選択する。 このオプションは、JSR 168 ポートレット API ではなく、 IBM ポートレット API をサポートするプロジェクト・リソース生成します。 「次へ」をクリックする。
  4. 使用可能化の確認」ダイアログで「OK」をクリックする。 このダイアログでは、ポータル開発の機能 が使用可能になっていることを検証します。 機能とは、適切なツール・セットを加えた開発環境のエレメントのことです。 このツール・セットにより、WebSphere Portal 上で実行されるポータル・ベースの Web アプリケーションを開発するために必要な多くのプログラミング標準、およびコード生成の機能を自動化します。
  5. このプロジェクト名を「AuctionPortlet」とする。
    プロジェクト名を入力すると、このプロジェクトのモジュールが同じ名前の EAR プロジェクトに自動的に 追加されます (「拡張を表示 >>」ボタンをクリックした場合)。
  6. WebSphere Portal バージョン」のデフォルト設定が 5.1 であることを確認する。「次へ」をクリックする。
  7. Faces ポートレット」ラジオ・ボタンを選択する。 Web アプリケーションのユーザー・インターフェースを作成する際に、 JavaServer Faces およびポートレット・ツールが備えているスピードと柔軟性を、 このチュートリアルで作成されるポートレットで利用するためです。 「次へ」をクリックする。
  8. 再度、「次へ」をクリックする。
  9. 「ポートレットの設定」ページで、「ポートレット名」フィールドに「UserAdmin portlet」、 「ポートレット・タイトル」フィールドに「User Admin」と入力する。
  10. コード生成オプションの変更」チェック・ボックスを選択する。 「クラス・プレフィックス」フィールドに「UserAdminPortlet」と入力する。
  11. 次へ」をクリックする。
  12. 「各種」ページで、 表示モード・グループの初期ページ値は /UserAdminView.jsp であることに注目してください。 このデフォルト・ページはプロジェクト内に生成され、 「UserAdmin ポートレット」のマスター・ページとしてサービス提供されます。 追加のページがこの後の課題で追加されます。
  13. 完了」をクリックする。

    Web パースペクティブへ切り替えるプロンプトが出されたら、「はい」をクリックする。

デフォルト・ポートレットの表示ページの UserAdminView.jsp がご使用のワークスペースの編集域に表示されます。

このサンプルで使用されるリソースをインポートする

AuctionPortal.zip のインポート方法 (このファイルには、チュートリアルで説明されるインターフェースとデータ・アクセスを作成するために必要な、 事前作成されたすべてのプロジェクト・リソースが組み込まれています):

  1. メニュー・バーから「ファイル」 > 「インポート」を選択する。 「インポート」ダイアログが表示されます。
  2. インポート・ソースの選択」の下で、「プロジェクト交換」をクリックする。
  3. 次へ」をクリックする。 「プロジェクト交換内容のインポート」ダイアログが表示されます。
  4. 各種 Rational 製品はそれぞれ別のインストール・ターゲット・ロケーションを使用しています。 データベース・コンテンツを持っているプラグインを見付けるために、 この製品のユーザー・インターフェースをそのまま残してください。 ファイル検索ツールを使用して、ご使用のローカル・ファイル・システムの製品インストール・パスの下にある com.ibm.etools.portal.examples.application_6.0.0.1 プラ グイン・フォルダーを探し出します。
  5. ソース ZIP ファイル」の横にある「参照」をクリックして、以下のロケーションの AuctionPortal.zip に進む。
    x:¥com.ibm.etools.portal.examples.application_6.0.0.1/samples
    ここで、x: はご使用のコンピューターで com.ibm.etools.portal.examples.application_6.0.0.1 プラグインを収納している絶対パスです。 「開く」をクリックする。
  6. AuctionEJB50」チェック・ボックスと「AuctionEJB50Client」チェック・ボックスを選択する。
  7. 完了」をクリックする。

    ウィザードはプロジェクトをご使用のワークスペースにインポートします。

  8. インポートされたプロジェクトは、AuctionPortletEAR プロジェクトにも、モジュールとして追加する必要があります。 プロジェクト・エクスプローラーで、 「エンタープライズ・アプリケーション」 > 「AuctionPortletEAR」を展開して、 「デプロイメント記述子: AuctionPortletEAR」をダブルクリックする。
  9. モジュール」タブを選択する。
  10. モジュールの下の「追加」をクリックする。 「AuctionEJB50」を選択して、「完了」をクリックする。 「ターゲット・サーバーの変更」ダイアログで、モジュール・ターゲット・サーバーを EAR ターゲット・サーバーに変更するかどうかを尋ねられたら、「はい」をクリックする。
  11. プロジェクト・ユーティリティー JAR の下の「追加」をクリックする。 「AuctionEJB50Client」を選択して、「完了」をクリックする。 「ターゲット・サーバーの変更」ダイアログで、モジュール・ターゲット・サーバーを EAR ターゲット・サーバーに変更するかどうかを尋ねられたら、「はい」をクリックする。
  12. このデプロイメント記述子を保管して閉じる。

WebSphere Portal v5.1 テスト環境をインストールして構成する

WebSphere Portal v5.0 テスト環境は製品ランチパッドからインストール可能ですが、 このチュートリアルのリソースは、WebSphere Portal 5.1 で実行するよう設計されています。製品のインストール・ガイド の 説明に従って WebSphere Portal 5.1 テスト環境をインストールしてください。このインストールでは、Rational Developer で 提供されている WebSphere Portal メディアを使用する必要があります。

このバージョンのテスト環境をインストールした後で、ご使用のワークスペースで実行するには、 テスト環境を以下のように構成する必要があります。

  1. メニュー・バーから「ウィンドウ」>「設定」を選択する。
  2. サーバー」セクションを展開し、「インストール済みランタイム」をクリックする。
  3. WebSphere Portal v5.1 スタブ」をクリックし、チェック・ボックスを選択して、 「編集」をクリックする。
  4. 名前を WebSphere Portal v5.1 に変更し、テスト環境のインストール時に 指定した WebSphere Portal 5.1 テスト環境インストール・ディレクトリーの 「WebSphere Portal ロケーション」および「WebSphere Application Server ロケーション」の 値を上書きする。
  5. 完了」をクリックする。
  6. 設定ダイアログ・ボックスで「OK」をクリックする。

これらのステップの完了すると、WebSphere Portal v5.1 テスト環境サ ーバーを使用して、テスト、デバッグ、 またはプロファイル作成を行うことができます。

次に、データベース・サーバーを構成する必要があります。 このデータベース・サーバーはこのチュートリアルのアプリケーションで使用されるデータを持っています。

サンプル・アプリケーション・データベースが組み込まれたサーバーを作成して構成する

この課題では、Cloudscape データベースをインポートして構成し、 AuctionPortal アプリケーション用のデータを準備します。

  1. 「サーバー」ビューを表示する。 このビューは「プロパティーおよび高速編集」ビューの近くにあります。
  2. ビューのポップアップ・メニューから「新規」 > 「サーバー」の順に選択する。
  3. サーバー・タイプ・リストから「WebSphere Portal v5.1 テスト環境」を選択する。
  4. 完了」をクリックする。
  5. 「サーバー」ビューで「WebSphere Portal v5.1 テスト環境」をダブルクリックする。
  6. サーバー・エディターで「データ・ソース」タブを選択する。
  7. サーバー設定セクションで、「追加」をクリックして、リストを JDBC プロバイダー・リストに追加する。
  8. 「JDBC プロバイダーの作成」ウィザードの先頭ページで、 データベース・タイプCloudscape を、 JDBC プロバイダー・タイプCloudscape JDBC プロバイダーを選択する。
  9. 次へ」をクリックする。
  10. 名前」フィールドに「Cloudscape JDBC プロバイダー」と入力する。
  11. 完了」をクリックする。
  12. 上で選択された JDBC プロバイダーに定義されたデータ・ソース・リストの横の「追加」ボタンをクリックする。
  13. 「データ・ソースの作成」ウィザードの先頭ページで、「Cloudscape JDBC プロバイダー」を選択して、 「次へ」をクリックする。
  14. 名前」フィールドに「Auction」と入力する。
  15. JNDI 名」フィールドに「jdbc/auction」と入力する。
  16. 次へ」をクリックする。
  17. リソース・プロパティー・リストから「databaseName」を選択する。
  18. 各種 Rational 製品はそれぞれ別のインストール・ターゲット・ロケーションを使用しています。 データベース・コンテンツを持っているプラグインを見付けるために、 この製品のユーザー・インターフェースをそのまま残してください。 ファイル検索ツールを使用して 、ご使用のローカル・ファイル・システムの製品インストール・パスの下にある com.ibm.etools.auction.sampledb_6.0.0 プラグイン・フォルダーを探し出す。
  19. 「データ・ソースの作成」ウィザードに戻り、「」フィールドに以下のパスを入力する:
    x:¥com.ibm.etools.auction.sampledb_6.0.0¥db¥AUCTION60
    ここで、x: はご使用のコンピューターで com.ibm.etools.auction.sampledb_6.0.0 プラグインを収納している絶対パスです。
  20. 完了」をクリックする。
  21. サーバー構成ファイルを保管して閉じる。

これで、モジュール 1 におけるポートレットの開発で、 AuctionPortlet プロジェクトのポートレットをテストする際に、 AUCTION60 データベースのデータにアクセスすることができます。

このチュートリアルで使用されるファイルについて

この段階で、AuctionEJB50 および AuctionEJB50Client プロジェクトのファイルを参照できます。 それぞれのプロジェクトにはポートレット・ページ用のデータ・ソースとロジックが収納されています。 「プロジェクト・エクスプローラー」ビューで、フォルダーを展開すると、 表示される内容は以下のようになります:
「ナビゲーター」ビューの AuctionPortletEJB

このプロジェクトのリソースは、 このチュートリアルで作成されるポートレット用のユーザー・インターフェースを作成するために使用され、 このユーザー・インターフェースでサンプル Cloudscape データベースのデータをアクセスできるようになります。 UserFacade と ListingFacade は EJB セッション Bean であり、 チュートリアルで作成されたポートレットから呼び出されるメソッドを提供します。 RegistrationData と ItemData はデータ・アクセス Bean であり、 エンティティー Bean を使用して、ポートレットと Cloudscape データベース間でのデータ移動に使用されます。 EJB プロジェクトはエンティティー Bean にデータベース・マッピングを提供します。

これで、『課題 1.2: ポートレット開発の準備およびアプリケーション・フローの定義』の準備が完了しました。

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