プロファイル基準の指定

プロファイル・セットを指定して、プロファイル・フィルターを作成すると、 分析する情報のサブセットを指定できるようになります。プロファイル・セット で収集するデータのタイプを指定し、フィルターで関連する詳細のみがビューに表示されるよう 絞り込みます。フィルターの使用は、速度および効率性が重要視される場合には特に効 果的です。 データの数が少ないほど、システムに与える影響は少なく、収集速度も向上します。

前提条件:

アプリケーションのプロファイル基準の構成は、以下のセクションに分かれています。

プロファイル概説の構成

  1. プロファイル構成の「プロファイル」タブの下で、「概説」タブを選択します。
  2. 選択可能なデフォルト・プロファイル・セットのいずれかを選択します。プロファイル・セットをクリックして、プロファイル・セット用に収集されるデータについての説明を表示します。
  3. デフォルト・プロファイル・セットを組み合わせて使用する必要がある場合は、以下のようにしてカスタム・プロファイル・セットを作成します。
    1. 追加」をクリックして、独自のプロファイル・セットを追加します。 「プロファイル・セットの追加」ウィザードが開きます。
    2. 「プロファイル・セット」ページで、プロファイル・セットの名前と説明を指定します。「次へ」をクリックします。
    3. 「プロファイル・タイプ」ページで、該当するチェック・ボックスを選択して収集する情報を指定します。 以下の表を参照して、さまざまなビューを生成するために使用可能にする必要があるプロファイル・タイプ、および各プロファイル・タイプの適用を確認してください。
      プロファイル・タイプ 選択済みのオプション 使用可能なビュー 適用
      メモリー分析 N/A 「メモリー統計」ビュー (パッケージ、クラス、メソッド)「オブジェクト参照」ビュー* メモリー・リーク分析メモリー集中クラスの識別
      メモリー分析 「拡張」>「インスタンス・レベル情報」チェック・ボックスが選択済み 「メモリー統計」ビュー (パッケージ、クラス、メソッド、インスタンス)「オブジェクト参照」ビュー* メモリー・リーク分析ガーベッジ・コレクションの学習
      時間分析 「実行統計の表示」(圧縮データ) 「実行統計」ビュー (パッケージ、クラス、メソッド)「カバレッジ統計」ビュー メソッドの呼び出しの表示
      時間分析 「実行統計の表示」(圧縮データ)、「拡張」>「インスタンス・レベル情報の収集 (Collect instance level information)」 「実行統計」ビュー ( パッケージ、クラス、メソッド、インスタンス)「カバレッジ統計」ビュー 各インスタンスのパッケージ、クラス、およびメソッド統計の表示、メソッドの呼び出しの表示
      時間分析 「実行のグラフィック詳細の表示 (Show execution graphical details)」 「実行統計」ビュー (パッケージ、クラス、メソッド)「カバレッジ統計」ビュー「実行フロー」ビュー「UML2 シーケンス図」ビュー (オブジェクト、クラス、スレッド) アクティブ・スレッドの識別プログラム実行のフェーズの識別
      時間分析 「実行のグラフィック詳細の表示 (Show execution graphical details)」、「拡張」>「インスタンス・レベル情報の収集 (Collect instance level information)」 「実行統計」ビュー (パッケージ、クラス、メソッド、インスタンス)「カバレッジ統計」ビュー「オブジェクト参照」ビュー*「実行フロー」ビュー「UML2 シーケンス図」ビュー (オブジェクト、クラス、スレッド) アクティブ・スレッドの識別プログラム実行のフェーズの識別
      コード・カバレッジ N/A 「カバレッジ統計」ビュー (パッケージ、クラス、メソッド) コード・カバレッジの表示

      * 注:「オブジェクト参照」ビューについては、「オブジェクト参照」ビューを使用してプロファイル・データを参照するには、「オブジェクト参照の収集」アクションを起動して、オブジェクト参照を収集する必要があります。「オブジェクト参照の収集」を起動するには、「プロファイル・モニター」ビューのツールバーを使用するか、「プロファイル・モニター」ビューのエージェントを右クリックします。

    4. 次へ」をクリックします。
    5. 「フィルター・セット」ページで、適用するフィルター・セットを「フィルター・セットの選択」リストから選択して指定します。デフォルト・セットを使用できます。
    6. 選択されたフィルター・セットの内容」の下で、「追加」をクリックして データを収集したいパッケージを追加します。 「フィルターの追加」ダイアログが開きます。パッケージまたはメソッド名を指定する場合は、アスタリスク * をワイルドカードとしてパターンに使用できます。
      注 1. パッケージまたはメソッド名のパターンを入力する場合は、以下の 3 つのいずれかの方法でパターンを指定する必要があります。
      • ワイルドカードを使用しないパターン (org.eclipse.tptp)
      • ワイルドカードを先頭に使用するパターン (*.sample.myapplication)
      • ワイルドカードを末尾に使用するパターン (org.eclipse.*)

      注 2: 一部のクラスは、フィルターの設定に関係なく、プロファイル・ビューで 常に表示されます。プロファイル・エージェントは、タスクに固有のデータの収集中に 検査されるタスクに関連するオブジェクトまたはクラスに対するデータを常に収集します。例えば、 単一のクラス MyUserClass に対するデータを収集するためのフィルターを指定し、java.lang.* クラスを 除外するための別のフィルターを指定します。MyUserClass のインスタンスがロードされるときには、 関連するクラス定義がロードされます。このクラス定義には、java.lang.Class 型の クラス・オブジェクトが関連付けられています。この場合は、MyUserClass クラスだけで なく java.lang.Class に対するデータも収集されます。
      この動作は、スレッドに対しても適用されます。プロファイル・エージェントは 実行中のすべてのスレッドを追跡し、したがってそのスレッドに関連するオブジェクトまたは クラスに対するデータを収集するので、java.lang.Thread クラスはプロファイル・ビューに 常に表示されます。

    7. パッケージまたはクラス」、「メソッド名」を指定して、「ルール」リスト から「組み込み」を選択します。
    8. OK」をクリックします。フィルター基準がコンテンツ・リストに追加されます。
    9. フィルター・コンテンツ・リストからその他の既存のパッケージを除外するには、 パッケージの「ルール」列の下で「組み込み」をクリックして 「除外」に変更します。
    10. 終了」をクリックします。プロファイル・セット・リストに、新規のプロファイル・セットが作成されます。
  4. 適用」をクリックして、変更を保管します。

プロファイル制限の構成

メソッド呼び出しで制限を指定する、または時間で制限することにより、 収集されるデータの量を指定できます。

  1. プロファイル構成において、「プロファイル」タブの下で「制限」タブを選択します。
  2. 収集されるデータをメソッド呼び出しで制限するには、「指定回数メソッドを呼び出し後にプロファイルを停止する (Stop profiling after specified number of method invocations)」チェック・ボックスを選択します。 示される入力ボックスで、メソッド呼び出しの回数を指定します。
  3. 収集されるデータを時間で制限するには、「指定の時間経過後にプロファイルを停止する (Stop profiling after specified amount of time)」 チェック・ボックスを選択します。示される入力ボックスに、時間を秒単位で指定します。

プロファイル・データの宛先の構成

プロファイル・セッションで使用するプロジェクトやモニターを指定できます。 また、ファイルにプロファイル・データを書き込むこともできます。

  1. プロファイル構成において、「プロファイル」タブの下で、「宛先」タブを選択します。
  2. プロファイル・セッションで使用する「プロファイル・プロジェク ト」を指定します。
  3. 使用する「モニター」を指定します。
  4. プロファイル・データをファイルに保管したい場合には、「ファイルへのプロファイル・データの送信」 を選択して、「プロファイル・ファイル」入力ボックスにそのファイル名を指定します。
  5. 適用」をクリックして、変更を保管します。
  6. プロファイル」をクリックして、アプリケーションのプロファイル作成を開始します。
ヒント: フィルター操作時には、適用可能な最初のフィルターのみが適用されます。 フィルターを指定する際には、最も特定的なフィルター基準を必ず最初に宣言してください。

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プロファイル・ツールの概説

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アプリケーションのプロファイル作成
プロファイルの設定