トピック

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ここでは、「成果物: データ モデル」の開発に当てはまる範囲で、データの正規化について簡単に説明します。正規化についてここで詳しく説明することはしません。というのも、正規化というテーマはここで扱うには大きすぎるテーマであるし、データベース設計の多くの教科書で取り上げられているからです。参考資料 [NBG01] では、正規化を「リレーショナル データベースを正しく設計するための分析テクニック」と定義しています。実践上、正規化は制限的な規則を適用することによってデータ モデルの冗長性を取り除くための方法と考えることができます。データ モデルのテーブルのデータの冗長性を取り除くことによって、データベースのデータに参照整合性を実現できます。

正規化は、モデルで作成されたテーブルとそのリレーションシップの初期バージョンが完成した後でデータ モデルに対して行うのが一般的です。具体的にいつ正規化を行えばよいかは各プロジェクトの状況次第であり、データベース設計者が決定することになります。正規化のプロセスは、データ モデルのテーブルに対して一連の手順として適用されます。各手順では、それぞれ前の手順より厳密な規則が適用されます。

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正規化は、最も制限のゆるいものから第 1 正規形、第 2 正規形、第 3 正規形、と階層的に分類されています。各レベルの正規化は、それぞれ前のレベルより制約が厳しくなります。正規化の最初の 3 つの階層レベルは以下のとおりです。

  • 第 1 正規形 - データが最小単位で構成されるように、データ列のグループの繰り返しが取り除かれます。
  • 第 2 正規形 - 第 1 正規形のデータに対して、列の値が主キー フィールドに完全に依存するように、主キー フィールドの冗長性が取り除かれます。
  • 第 3 正規形 - 第 2 正規形のデータに対して、各列がキー以外の列に依存しないようにします。

これ以外の正規化のレベルもありますが、ここでは取り上げません。ほかのレベルの正規化については、参考資料 [DAT99] を参照してください。データ モデルに実際にどのレベルの正規化を適用するかは、個々のプロジェクトの状況に基づいてデータベース設計者が決めなければなりません。




この内容は、Applied Information Sciences により作成、または部分的に作成されました。

Rational Unified Process   2003.06.15