ブローカーの現行バージョンおよび旧バージョンへのユーザー定義拡張機能のインストール

独自に作成したものであれ、他のソフトウェア・ベンダーから獲得したものであれ、ユーザー定義拡張機能をユーザー介入を最小にしてインストールします。

始める前に

以下のタスクを実行します。

  1. Java ユーザー定義ノードのコンパイルまたはC ユーザー定義拡張機能のコンパイル
  2. ワークベンチでのユーザー定義ノードのユーザー・インターフェース表現の作成
  3. ユーザー定義ノードのテスト
  4. ユーザー定義ノードのワークベンチ・プロジェクトのパッケージ化

ユーザー定義拡張機能を、該当するすべてのブローカー・コンピューターにインストールしておく必要があります。拡張機能がユーザー定義ノードの場合は、ワークベンチ・コンピューターにインストールしておく必要があります (ユーザー定義パーサーには、ワークベンチ・コンポーネントがありません)。 コンポーネントは、別々にまたは 1 つのプロセスの一部としてインストールできます。コンポーネントは別々のシステムに存在している可能性があるため、影響を受けるすべてのシステムでインストールが完了していることを確認してください。

変更の始まり拡張機能によってユーザー・トレースにメッセージが書き込まれる場合、環境変数 MQSI_CONSOLE_NLSPATH (Windows® システム)、または NLSPATH (その他すべてのシステム) を更新し、mqsiformatlog コマンドがメッセージ・カタログを検出できるようにする必要があります。変更の終わり

Message Brokers Toolkit のインストール

ユーザー定義ノードをインストールする前に、インストール先のMessage Brokers Toolkitのバージョンを確認します。これは、ツールキットの特定のバージョンが、ユーザー定義拡張機能の前提条件となっている可能性があったり、特定のファイルを実行しておかなければならなかったりする場合があるためです。

バージョンを判別するには、インストールされている WebSphere Message Broker のバージョンの検出を参照してください。

製品が別の製品とシェルを共用している場合、インストール・パスは最初にインストールされた Rational® プログラムのパスになります。 Message Brokers Toolkit インストール済み環境の場所を判別するには、Rational によってセットアップされた cdi_ref.properties ファイルを見つけます。このファイルは、Message Brokers Toolkit および Rational バージョン 6.x 製品によってインストールされます。このファイルは、これらのいずれかの製品が初めてインストールされるときに作成されます。 これは、後続のすべてのインストールによって共用されます。 すべての Message Brokers Toolkit および Rational バージョン 6.x 製品をアンインストールすると、最後の製品のアンインストール時にこのファイルが削除されます。

  1. Installshield Multiplatform Edition を使用して場所を判別すると、場所は $D(os_main)/IBM/RAT60/.sdpinst/cdi_ref.properties に解決されます。

    この場合、$D(os_main) は、CDI インストール・フレームワークが使用した Installshield 変数です。

  2. Installshield Multiplatform Edition を使用していない場合は、以下のようになります。
    1. 場所は /etc/IBM/RAT60/.sdpinst/cdi_ref.properties に解決されます。
    2. このファイルは、以下の 2 つの場所でこの順に探してください。
      1. %windir%/IBM/RAT60/.sdpinst/cdi_ref.properties
      2. %SystemRoot%/IBM/RAT60/.sdpinst/cdi_ref.properties
  3. cdi_ref.properties ファイルを使用して、Message Brokers Toolkit インストールが存在していることを検出します。このファイルで、c_wmbt_specific.products=wmbt を検索します。

    場所については、変数 c_wmbt_specifc.b_wmbt_specific.location の内容を調べてください。

    Windows platform 例えば、C:¥Program Files¥IBM¥MessageBrokersToolkit¥6.0

    Linux platform 例えば、/opt/ibm/MessageBrokerToolkit/6.0

    ワークベンチの場所については、変数 c_wb.b_wb.location を調べてください。

    Windows platform 例えば、C:¥Program Files¥IBM¥MessageBrokersToolkit¥6.0

    Linux platform 例えば、/opt/ibm/MessageBrokerToolkit/6.0

    c_wb.b_wb.location の値は、c_wmbt_specifc.b_wmbt_specific.location の値と同じではない可能性があることに注意してください。 これは、WebSphere Message Broker より前に別の Rational 製品がインストールされている場合に生じます。

    cdi_ref.properties が存在しない場合、このコンピューター上にインストールされている Rational 製品は存在せず、Message Brokers Toolkit はインストールされていません。

新しいユーザー定義ノードのアイコンおよびオプションを使用して Message Brokers Toolkit をセットアップするには、Eclipse プラグイン・ファイルが入っているディレクトリーを指す新しい Eclipse リンク・ファイルをセットアップする必要があります。このリンク・ファイルには、ターゲット・ディレクトリーの絶対パスを指定する 1 行を含める必要があります。 Eclipse リンク・ファイルを作成したら、<c.wb.b_wb.location>/eclipse/links/ に置きます。

ユーザー定義ノードのワークベンチ・プロジェクトのパッケージ化で作成した圧縮ファイルを、リンク・ファイルによって識別されるディレクトリーにコピーします。 そのディレクトリーに、内容を解凍します。 以下に例を示します。

Linux platform opt/ibm/MessageBrokerToolkit/6.0/eclipse/links/Myextension.link という名前のファイルに、path=/opt/My/Extension/Nodes/eclipse/plugins/your_node_name という行が含まれているとします。 このパス変数が指し示すディレクトリーには、以前の手順でプロジェクトをパッケージ化したときに作成した圧縮ファイルの内容が含まれている必要があります。

拡張機能をインストールしたら、-clean オプションを指定してターゲット・ワークベンチを再始動してください。 これは、コマンド行を使用して実行することも、メニュー・ショートカットを変更して実行することもできます。 ユーザー定義拡張機能を変更した場合は必ず -clean オプションを使用して、その変更がメッセージ・フロー・ノード・パレットに反映されるようにしてください。ワークベンチが再始動すると、ノードの新規カテゴリーがフロー・エディターのパレットに表示されます。

熟練した Eclipse ユーザーまたはプラグイン開発者の場合、より高度な Eclipse 機能を使用して、ユーザー定義拡張機能などの追加製品を扱いたいことがあります。 たとえば、ユーザー定義拡張機能をプラグインとしてではなく、Eclipse フィーチャーとしてパッケージ化できます。

フィーチャーには、いくつかの利点があります。

  • 単一のフィーチャーに、多数の関連するプラグインを含めることができます。
  • フィーチャーを定義することで、特定のバージョンのワークベンチだけで使用できるように制限できます。
  • Eclipse Update Manager を使用して、フィーチャーを自動更新できます。

これらおよび他の高度な Eclipse オプションの完全な説明については、PDE ガイド (PDE Guide)を参照してください。ここには、機能の作成に関するセクションも含まれています。 また、「ワークベンチのナビゲートとカスタマイズ」の機能マニフェストの説明も役立ちます。

ランタイムのインストール

ブローカーの正しいレベルによって正しい LIL ファイルがロードされるよう、インストールされているランタイム・コンポーネントのバージョンを検出しなければならない場合があります。 インストールされている WebSphere Message Broker のバージョンの検出を参照してください。

WebSphere Business Integration Message Broker バージョン 5.0 以降、および WebSphere Message Broker バージョン 6.0 以降で .jar または .lil ファイルをランタイム・インストールに追加するには、ユーザー定義の拡張ランタイム・ファイルをブローカーにインストールするを参照してください。バージョン 2 ブローカーの場合、ユーザー定義拡張ファイルを install_dir/lil/ に追加し、ブローカーを再始動してください。

単一のブローカーへのユーザー定義拡張機能のインストール

システム上の 1 つのブローカーだけが 32 ビット拡張機能にアクセスできるようにするには、mqsicreatebroker または mqsichangebroker コマンドで -l パラメーターを指定して、そのブローカーの UserLilPath 設定を変更します。

-l パラメーターを使用して、64 ビット拡張機能のユーザー LILPATH を変更することはできません。 代わりに、以下のセクションで説明されているように、その拡張ファイルを保持するディレクトリーが入っているディレクトリーを環境変数 MQSI_LILPATH64 に付加します。

変更の始まり詳細については、mqsicreatebroker および mqsichangebroker コマンドを参照してください。変更の終わり

複数のブローカーへのユーザー定義拡張機能のインストール

システム上のすべてのブローカーに影響を与える場合は、システム LILPATH パスを変更する必要があります。拡張ファイルを保持するディレクトリーが入っているディレクトリーを環境変数 MQSI_LILPATH (32 ビット拡張機能の場合) または MQSI_LILPATH64 (64 ビット拡張機能の場合) に付加します。

作業ディレクトリーにカスタム環境スクリプトを作成すると、この変更を行うことができます。

  • Linux platformUNIX platform Linux® および UNIX® システムでは、/var/mqsi/common/profiles です。
  • Windows platform Windows では、%ALLUSERSPROFILE%¥Application Data¥IBM¥MQSI¥common¥profiles です。環境変数 %ALLUSERSPROFILE% のデフォルト設定は C:¥Documents and Settings¥All Users です。実際の値は、コンピューターによって異なる場合があります。

環境スクリプトには自由に名前を付けることができますが、ファイル拡張子は、 Windows では .cmd、他のすべてのプラットフォームでは .sh にする必要があります。 このスクリプトは、シェル・スクリプトのすべての操作を実行できますが、有効範囲は以下の変数の追加に制限する必要があります。

MQSI_LILPATH
32 ビット・プラグインを検索するディレクトリーを定義する
MQSI_LILPATH64
64 ビット・プラグインを検索するディレクトリーを定義する
CLASSPATH
Java が追加クラスを検索する場所を定義する
変更の始まりMQSI_CONSOLE_NLSPATH変更の終わり
変更の始まりWindows システムで、メッセージ・カタログ (DLL ファイル) の場所を定義する変更の終わり
NLSPATH
変更の始まりLinux および UNIX システムで、 メッセージ・カタログ (CAT ファイル) の場所を定義する変更の終わり
PATH
実行可能ファイルの場所を定義する。Windows では、この変数は従属ライブラリーの場所も定義します。
LIBPATH / SHLIB_PATH / LD_LIBRARY_PATH
UNIX および Linux システムで、従属ライブラリーの場所を定義します。

スクリプト例

Windows platform この例は、Windows における MyExtension の環境プロファイルを示していて、これは C:¥Program Files¥MyExtensions にインストールされます。

このスクリプトは MyExtension.cmd という名前で作業ディレクトリーに保管されます。デフォルトの場所は、%ALLUSERSPROFILE%¥Application Data¥IBM¥MQSI¥common¥profiles です。 環境変数 %ALLUSERSPROFILE% のデフォルト設定は、C:¥Documents and Settings¥All Users¥ です。

Windows スクリプトには、以下の内容が含まれます。

REM Added by MyExtension install, do not modify
set MQSI_LILPATH=%MQSI_LILPATH%;"C:¥Program Files¥MyExtension¥bin"

UNIX platform この例は、Linux における MyExtension の環境プロファイルを示していて、これは /opt/MyExtension にインストールされます。このスクリプトは MyExtension.sh という名前で、作業ディレクトリー /var/mqsi/common/profiles/ に保管されます。

Linux スクリプトには、以下の内容が含まれます。

#!/bin/ksh
# Added by MyExtension install, do not modify
export MQSI_LILPATH=/opt/MyExtension/lil${MQSI_LILPATH:+":"${MQSI_LILPATH}}

例えば、ユーザー定義拡張機能がブローカーの特定のバージョンでのみ実行されるようにする場合は、プロファイル・スクリプトの以下の変数をテストできます。

MQSI_FILEPATH
WebSphere Message Broker のインストール済みファイルへの絶対パス
MQSI_WORKPATH
WebSphere Message Broker の構成データへの絶対パス
MQSI_VERSION
WebSphere Message Broker バージョン (version.release.modification.fix 形式)
MQSI_VERSION_V
WebSphere Message Broker メジャー・バージョンの値
MQSI_VERSION_R
WebSphere Message Broker リリースの値
MQSI_VERSION_M
WebSphere Message Broker モディフィケーション番号の値
MQSI_VERSION_F
WebSphere Message Broker 修正レベル
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Copyright IBM Corporation 1999, 2009Copyright IBM Corporation 1999, 2009.
最終更新 : 2009-02-20 12:44:34

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