Auction Web アプリケーションのセットアップ手順

このサンプルは、最初に WebSphere Studio Application Developer 用として作成されたサンプルのリエンジニアリング・バージョンです。このサンプルにより、IBM Software Development Platform に組み込まれている最先端の J2EE テクノロジーとツールの特長が浮き彫りにされます。

本書では、以下の情報をカバーしています。

システム前提条件

Auction Web アプリケーションをビルドして実行する場合のハードウェアおよびオペレーティング・システムの前提条件は、Software Development Platform について指定されている前提条件と同じです。

サンプルを実行するには、以下のタスクを実行する必要があります。

  • Windows 版の Software Development Platform をインストールする。
  • IBM WebSphere バージョン 6.0 テスト環境をインストールする。 インストール時にこのオプションを選択しなかった場合は、IBM Software Development Platform (SDP) のインストーラーを使用してこの機能をインストールできます。
  • IBM WebSphere Application Server バージョン 6 をインストールして実行する。Auction アプリケーションはいくつかの最先端のテクノロジー (セッション・ファサードおよび SDO を使用する JSF など) を利用するため、このサンプルは WebSphere Application Server バージョン 6 ランタイムを必要とします。

Auction アプリケーションは、Software Development Platform に組み込まれている Cloudscape データベースを使用します。 Cloudscape は、組み込み Java データベースであり、ユーザーがインストールする必要はありません。

オークション・データベースに変更を加える必要があり、オリジナルのデータベースの値を復元できるようにしておきたい場合は、データベース・プラグイン com.ibm.etools.auction.sampledb_6.0.0/db/AUCTION60 のコピーを作成して、そのコピーを別のディレクトリーに置いてください。

アプリケーションの構成方法

Auction サンプルをサーバーにデプロイするためには、事前にビルドしておく必要があります。 ワークベンチはプロジェクトを自動的にビルドするように設定されていますが、このオプションをオフにしている場合は、「プロジェクト」>「すべてをビルド」をクリックする必要があります。 コードのコンパイルに多少の時間がかかることがあります。

コードのビルドが完了したら、以下のステップを使用してサーバーを開始できます。

  1. ウィンドウ」>「パースペクティブを開く」>「その他 (Other)」をクリックする。 「パースペクティブの選択」ウィンドウが開きます。
  2. J2EE を選択し、「OK」をクリックして J2EE パースペクティブを開く。
  3. サーバー」タブをクリックして「サーバー」ビューを開き、使用可能なサーバーを表示する。
  4. WebSphere Application Server v6.0 を選択し、「サーバーの開始」ボタンをクリックして、このサーバーを開始する。 「サーバー」ビュー内で、サーバー状況が「開始済み」に変更されます。
  5. 「サーバー」ビュー内の WebSphere Application Server v6.0 を右クリックし、「プロジェクトの追加および除去」をクリックする。 「プロジェクトの追加および除去」ウィンドウが開きます。
  6. AuctionV60EAR を選択し、「追加」をクリックしてプロジェクト・リストに追加する。
  7. 終了」をクリックする。「プロジェクトの追加および除去」ウィンドウが閉じます。 コードのデプロイに多少の時間がかかることがあります。
  8. 以下の画面に示すように、Web アプリケーションが開きます。


このアプリケーションの開始後に、サンプルを実行および探索できます。

オークション・プロジェクトの編成

Auction Web アプリケーションは、いくつかのプロジェクトを持っています。 それぞれのプロジェクトごとに特定の目的があります。 以下のリストで、各プロジェクトとそれが Auction サンプルの中でどのように使用されるかについて説明します。

  • AuctionV60EAR プロジェクトは、アプリケーション・サーバーにデプロイされるメインの Enterprise Archive (EAR) ファイルです。 このプロジェクトは、ランタイム環境のために必要です。
  • AuctionV60EJB プロジェクトには、EJB とファサード・クラスが含まれています。
  • AuctionV60EJBClient プロジェクトは、生成されたコード (SDO クラスも含む) を保持し、クライアントにデプロイされます。
  • AuctionV60Web プロジェクトには、すべての JSF ファイル、テンプレート、および JSF ファイルを実行するためのビジネス・ロジックが含まれています。
  • AuctionV60WebService プロジェクトには、Web サービス WSDL ファイルと Web サービスの Java ソースが含まれています。
  • UserAdmin プロジェクトには、User Admin アプリケーション用の Swing コードが含まれています。
  • UserAdminEAR は、UserAdmin のパッケージ化に必要です。 これは、機能をクライアントにデプロイするときに、UserAdmin に必要な機能のみがデプロイされるようにするためにも必要です。 他の機能はサーバー上に残されます。 このことは、パフォーマンス上およびセキュリティー上の理由から必要です。
  • OIDGenerator プロジェクトと OIDGeneratorClient は、データベース挿入のための新規キーの作成に必要です。

Auction Web アプリケーションをインポートするときに、これらのプロジェクトがリソース・パースペクティブのナビゲーター内に表示されます。 しかし、プロジェクトの内容を調べる必要がある場合は、J2EE パースペクティブに切り替えてください。