ユーザーは、ローカルまたはリモートのマシン上に、多くの開発者が共用可能なサーバーをセットアップすることができます。WebSphere® Application Server は、1 回インストールするだけで、各ユーザーのテストを他のユーザーに影響されることなく行える自分自身のテスト環境をもつことができます。 各ユーザーはサーバー内の自身のテスト環境でサーバーを始動し、停止し、ブレークポイントをセットしてコードを変更することができます。
前提条件:
WebSphere Application Server と Agent Controller がマシンにインストール済みであることが必要です。
Agent Controller はこの製品に含まれているバージョンと同じレベルにアップグレードされていることに注意してください。
WebSphere Application Server は 1 度インストールするだけですが、各ユーザーのために分離されたテスト環境が作成されなければなりません。各ユーザーは自身の WebSphere プロセスを持つことから、サーバー上に下記をおのおの持たなければなりません。
- WebSphere Application Server の各自のインスタンスに接続する固有のポート・セット
- ユーザー各自のアプリケーションと構成情報をデプロイするディレクトリー
- キャッシュと一時ファイルを保管する一時ディレクトリー
サーバー管理者は、そのような固有な値のセットを割り当てるために以下のタスクを行う必要があります。
- 次のファイルを編集する (Agent_controller_installdir は、Agent Controller がインストールされているディレクトリー): Agent_controller_installdir/plugins/com.ibm.etools.websphere.tools/properties/remoteServerAdmin.properties。
注: ディレクトリーが正しく認識されるように、このファイルのすべてのパスにスラッシュ (/)
を使用してださい。
- 必要フィールド・セクションで、ユーザーが構成情報を保管するサーバー上のディレクトリーに対する rootDeployDir の値を編集する。 例えば、以下のようになります。
rootDeployDir= d:/users/ftp/team
- ポートの開始番号に対する basePortNum の値をセットする。 basePortNum が 10000 にセットされると、ポート番号の開始番号は
10000 にセットされる。例えば、以下のようになります。
basePortNum=10000
- 各ユーザーに割り当てられるポートの数を portsPerServer の値でセットする。 portsPerServer が 15 にセットされると、各ユーザーには
連続した 15 のポートが割り当てられる。 例えば、以下のようになります。
portsPerServer=15
basePortNum が 10000 にセットされて portsPerServer が 15 の場合、最初のユーザーはポート 10000-10014 の番号が使用可能となり、次のユーザーはポート 10015-10029 が使用可能になります。
- (オプション) オプショナル・フィールド・セクションで、
rootDeployDir ディレクトリー内にアプリケーションがデプロイされるディレクトリーであるサーバー接頭部について
deployDirPrefix をセットする。 例えば、deployDirPrefix=server となります。
この例は、サーバーの次のディレクトリーに対応します:
d:/users/ftp/team/server unique_id
(ここで、unique_id は生成された、サーバーの固有の ID です)。
例えば、server12、server13、server14、などです。
- (オプション) サーバー上に DB2® がインストールされるディレクトリーの値 db2Location をセットする。 例えば、以下のようになります。
db2location=d:/SQLLIB/java.db2java.zip
- (オプション) FILECOPY または FTP の値として rftType をセットする。 例えば、以下のようになります。
rftType=FTP
- (オプション) ユーザーのアプリケーションとサーバー構成を公開したいディレクトリーの値を rftRootRemoteTargetDir としてセットする。 このディレクトリーは、デプロイメント・ディレクトリーと同じ物理ディレクトリー内になければなりません。
このリモート・ターゲット・ディレクトリーは、FTP クライアント・プログラムを使用している開発環境から参照できる
WebSphere デプロイメント・ディレクトリーを指しています。
この値は、この製品のリモート・ファイル転送にある「リモート・ターゲット・ディレクトリー」フィールドに対応します。
この例では、ターゲット・ディレクトリーは
FTP ディレクトリー内の team ディレクトリーです。例えば、以下のようになります。
rftRootRemoteTargetDir=/team
- (オプション) FTP を使用する場合、ユーザーは FTP ホスト名、ログイン名、パスワード、
接続タイムアウトの長さをミリ秒で指定しなければなりません。 例えば、以下のようになります。
rftFtpHostName=myHostName
rftFtpUserLogin=demo
rftFtpUserPassword=demo1
rftFtpConnectTimeout=10000
重要: FTP ユーザー・パスワードはプレーン・テキストで保管されます。
セキュリティーの心配がある場合は、この値をブランクのままにして、サーバー作成の時にユーザーがこの値を指定できます。
- プロパティー・ファイルを保管して閉じる。
サーバーを作成するときには、
サーバー・ウィザードで「このサーバーを複数の開発クライアントと共用する」チェック・ボックスが選択されていることを確認し、
サーバー管理者がプロパティー・ファイルで定義した設定を使用できるようにしてください。