プロジェクト リポジトリには、プロジェクト関連のファイルとディレクトリのすべてのバージョンが格納されます。また、それらのファイルとディレクトリに関連づけられるすべての派生データとメタデータも格納されます。 
役割:  構成管理者 
オプション度 / 使用時期:  プロジェクトのライフサイクルの早期にセットアップし、ライフサイクル全体を通して保守します。
テンプレートとレポート: 
 
例:   
UML の表現:  «project repository» としてステレオタイプ化されるパッケージ
詳細情報:   
成果物を入力とする作業:    成果物を出力とする作業:   

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プロジェクト リポジトリには、プロジェクトの構成管理ツールで管理されるすべてのファイルとディレクトリが格納されます。プロジェクト リポジトリはグローバルなリソースであり、プロジェクト チームのほとんどの「クライアント」がアクセスする必要があります。

プロジェクトの規模によっては複数のプロジェクト リポジトリが存在する可能性があり、各リポジトリに何千、何万といった数のファイルとディレクトリが含まれているかもしれません。どのようなプロジェクト リポジトリでも、含まれるファイルの数は、リポジトリ サーバーが動作しているコンピュータの規模と、データに同時アクセスすると想定されているユーザー数によって異なります。リポジトリ サーバーはプロジェクト リポジトリに対する読み取りと書き込みのトラフィックを処理します。

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プロジェクト リポジトリは、格納しているすべての資産に関して障害の中心的原因となる可能性があるため、信頼性、耐故障性、モード データを入れておくためのスケーラビリティ、製品開発を妨げない高い性能を必要とします。

プロジェクト リポジトリのハードウェア面での主要な検討事項 (優先度の高い順) は以下のとおりです。

  • メモリの要件

    メモリの増設は、最もコストをかけずに構成管理ツールの性能を高める方法の 1 つです。経験則上、サーバー コンピュータ上に必要なメイン メモリの容量は、プロジェクト リポジトリが使用するすべてのデータベース容量を足してそれを 2 で割る、という方法で算出できます。たとえば、2MB のデータベース容量に対してキャッシュ処理とバックグラウンドでのデータ書き込みを行うためには、1MB のメイン メモリで十分です。これは、どの時点でもプロジェクト リポジトリにあるデータの半分がアクティブにアクセスされている、ということを前提にしています。

    サーバー コンピュータには最低 256MB のメモリを搭載することが推奨されます。クライアントに関しては、各開発者のコンピュータには最低 128MB のメイン メモリを搭載することが推奨されます。

     

  • ディスク入出力の要件

    構成管理環境でメモリの次に性能上のボトルネックになりやすいのは、ディスクへのデータ書き込みの速度です。読み取りと書き込みの操作が集中するのは、チェックイン、チェックアウト、ベースライン作成の各処理時です。ディスクごとに専用のコントローラとチャネルを用意するのがよい方法です。

     

  • ネットワーク帯域幅

    構成管理ツールは通常は分散アプリケーションであるため、良好な性能を得るためにはネットワークに十分な容量と信頼性が必要です。プロジェクト リポジトリのホスト コンピュータと各ビューを同一のサブネット上に置くことが推奨されます。さらに、タイムアウトの回数や応答時間の長さからローカル エリア ネットワーク (LAN) が能力限界になっていることが分かる場合は、ネットワーク容量を増強するか、構成管理ツールのホスト コンピュータのためのサブネットを追加することを検討してください。

     

  • プロジェクト リポジトリのディスク容量

    プロジェクトの規模によっては複数のプロジェクト リポジトリが存在する可能性があり、各リポジトリに何千、何万といった数のファイルとディレクトリが含まれているかもしれません。どのようなプロジェクト リポジトリでも、含まれるファイルの数は、リポジトリ サーバーが動作しているコンピュータの規模と、データに同時アクセスすると想定されているユーザー数によって異なります。読み取りと書き込みが頻繁に行われるコード開発プロジェクト リポジトリに入れておくことができる要素の数は、それよりもユーザー トラフィックが少なく、あまり内容が変化しないリポジトリと比べると少なくなります。ソフトウェア開発用のプロジェクト リポジトリの場合、リポジトリ内の要素数は約 3000 ~ 5000 個と想定されます。

    経験則上、ディスク容量を拡張できるよう準備しておくことと、プロジェクト リポジトリごとに 2GB の記憶容量を割り当てて約 50% の空き容量を確保することが推奨されます。

プロジェクト リポジトリは専用のサーバー上に設置するようにします。これは、プロジェクト リポジトリ サーバーを以下のような用途に使用すべきではないという意味です。

  • コンパイル、ビルド、テスト
  • サード パーティー製のその他のツールの実行
  • メール サーバー
  • Web サーバー

タイミング ページの先頭へ

プロジェクト リポジトリは、プロジェクトのライフサイクルの早期にセットアップされ、プロジェクト全体を通して保守されます。

責務 ページの先頭へ

プロジェクト リポジトリの管理には、主に構成管理者が責任を持ちます。構成管理者は、プロジェクトの構成管理ポリシーに従って、プロジェクト リポジトリのバックアップとアーカイブ化が必ず定期的に実施されるしくみを整備しなければなりません。

カスタマイズ ページの先頭へ

この成果物のカスタマイズ内容を、ar_cmpln.htm -- このハイパーリンクは、生成されたこの Web サイト内に存在しません成果物: 構成管理計画書に記述することが推奨されます。



Rational Unified Process   2003.06.15