名前付きユーザーの LLQ (MVSINFO)

MVSINFO データ・セット低位修飾子 (LLQ) の使用はオプションであり、無名のユーザーではなく、指定のユーザーにのみ適用できます。 MVSINFO LLQ が指定されない場合は、ユーザーが MVS ディレクトリーを変更する時に、クライアントに対してメッセージは表示されません。 MVSINFO LLQ が指定された場合は、ユーザーが MVS ディレクトリーを変更する時に毎回、FTP サーバーは現行パスに指定された低位修飾子 (LLQ) を付加して、新規ディレクトリーのメッセージ・ファイルを見付けます。 このメッセージを含むファイルは、物理順次データ・セットまたは PDS のメンバーであることがあります。 サーバーがマッチングするファイルを検出すると、そのファイルの内容がクライアントに表示されます。 マッチングするものが検出されないと、クライアントに対してメッセージは表示されません。

例:
ユーザーは MVSINFO 低位修飾子を README として構成します

データ・セット USER5.README には次のワードを含めます:
This is my MVSINFO message. Entered USER5

ファイル USER5.XX.README には次のワードを含めます:
This is an MVSINFO message. Entering USER5.XX

クライアントがログインして、ディレクトリーを変更すると、クライアントに対して次が表示されます:

Connected to 9.42.103.112.
220-FTPD1 IBM FTP CS V1R4 at MVS171.tcp.raleigh.ibm.com, 13:52:51 on 2002-10-30.

220-MY BANNER MESSAGE.  THIS IS MY EMAIL ADDRESS myaddress@us.mycompany.com
220 Connection will not timeout.
User (9.42.103.112:(none)): user1
331 Send password please.
Password:
230 USER1 is logged on.  Working directory is "USER1.".
ftp> cd ..
250 "" is the working directory name prefix.
ftp> cd user5
250-This is my MVSINFO message. Entered USER5
250 "USER5." is the working directory name prefix.
ftp> cd xx
250-This is an MVSINFO message.  Entering USER5.XX
250 "USER5.XX." is the working directory name prefix.
ftp> cd ..
250 "USER5." is the working directory name prefix.
ftp> cd xx
250 "USER5.XX." is the working directory name prefix.
ftp>

この例では、ユーザーが最初にディレクトリー USER5 に変更すると、メッセージ "250-This is my MVSINFO message. Entered USER5" が表示されます。 ユーザーが次にディレクトリー USER5.XX に変更すると、メッセージ "This is an MVSINFO message. Entering USER5.XX" が表示されます。 ただし、ユーザーがディレクトリー USER5 に変更すると、2 回目には、メッセージは表示されません。 サーバーは、最初にディレクトリーを入力した時にかぎり MVSINFO メッセージを表示します。 サーバーはディレクトリー変更の有限ヒストリーを保守するために、ディレクトリー変更を頻繁に実行すると、最初の時以外にもクライアントがメッセージを表示することがあります。

MVS ディレクトリーの変更時にクライアントに対してメッセージを表示するには、そのメッセージを含むファイルの MVS データ・セット低位修飾子を入力します。

構文規則: