戻りコード (CLIENTERRCODES) の変換
以下に、バッチ・モードで TSO clist として実行するか、REXX アプリケーションから実行するクライアントの FTP 戻りコードに可能な形式をリストします。
戻りコードの形式は、このパネルの設定とユーザーがログインしたときに ftp コマンドで入力したパラメーターの両方で決定されます。EXIT=nn ftp コマンド・パラメーターを使用すると、以下で説明するように、このパネルでの設定が指定変更されます。
- EXIT=nn ftp コマンド・オプションの使用
- このオプションは、クライアントが FTP 環境に入るときに ftp コマンドで設定されます。
これは、エラーが起こったときに nn 値に対する戻り設定で終了するようにクライアントに指示します。
初期 ftp コマンドでこのオプションを使用すると、このパネルでの「戻りコードの変換」設定が指定変更されます。
制限
すべてのエラーに同じ nn 戻りコード値が戻されます。
- 「2 桁のクライアント・エラー戻りコード・セット」の選択
- このオプションは、z/OS Communications Server IP ユーザーズ・ガイドおよびコマンド (SC88-8931) の 「FTP クライアントのエラー・コード」の項で説明している 2 桁のクライアント・エラー・コードの設定を使用します。それぞれの 2 桁のクライアント・エラー・コードは、エラーの名前と起こり得るエラー原因でリストされています。
制限
障害のあるサブコマンドが戻されません。
3 桁の応答コードは戻されません。これは、ftp コマンド・オプション ( EXIT、( EXIT=nn、または -e が指定されている場合にメッセージ EZA1735I から、また「メッセージ EZZ9830I でエラーを報告する」というラベルのボックスにチェックした場合にメッセージ EZZ9830I から得られます。
- 「4 桁の XXYY 形式。ここで、XX は 2 桁のクライアント・エラー戻りコードであり、YY は FTP サブコマンドです」の選択
- このオプションは、2 桁のクライアント・エラー・コードと障害のある FTP サブコマンドの両方を戻します。2 桁のクライアント・エラー・コードは、「2 桁のクライアント・エラー戻りコード・セット」で説明しているものと同じです。
2 桁のクライアント・エラー・コードと FTP サブコマンドの完全なリストは、z/OS Communications Server IP
ユーザーズ・ガイドおよびコマンド (SC88-8931) に説明があります。2 桁のクライアント・エラー・コードは「FTP クライアントのエラー・コード」
、FTP サブコマンドは「FTP サブコマンド・コード」の項に入っています。
制限
3 桁の応答コードは戻されません。これは、ftp コマンド・オプション ( EXIT、( EXIT=nn、または -e が指定されている場合にメッセージ EZA1735I から、また「メッセージ EZZ9830I でエラーを報告する」というラベルのボックスにチェックした場合にメッセージ EZZ9830I から得られます。
- 「5 桁の XXYYY 形式。ここで、XX は FTP サブコマンドで、YYY は FTP サーバー応答コードです」の選択
- このオプションは、障害のある FTP サブコマンドと 3 桁の応答コードの両方を戻します。
FTP サブコマンドは z/OS Communications Server IP
ユーザーズ・ガイドおよびコマンド (SC88-8931) の「FTP サブコマンド・コード」の項に説明があります。3 桁の応答コードの完全なリストは、z/OS Communications Server IP and SNA Codes (SC31-8791) の「FTPD reply codes」の項に説明があります。
制限
- XXYYY 戻りコードは、バッチ・ジョブの場合には、12 ビットの制限内に収まるようにモジュロ 4096 に変換されます。
可能な (モジュロ) 戻りコードは文書化されておらず、XXYYY 形式に戻すのは困難です。
- 多くの異なるエラー状況で同じ YYY 応答コードが生成されます。
- SMF タイプ 30 (ステップ終了) レコードには、16 進数で戻りコードが入っています。
しかし、この戻りコードの SMF レコード・フィールドは 2 バイトしかないので、64K より大きい XXYYY 値は切り捨てられます。
- バッチ・ジョブからの戻りコード (モジュロ形式) は、SMF 形式 (XXYYY 形式) と一致しません。
- バッチ・ジョブからの戻りコード (モジュロ形式) は、ジョブ・ログの戻りコードと一致しません。
この制限のために、IBM ではこの形式の使用を推奨していません。
このパネルでの設定は、「メッセージ EZZ9830I でエラーを報告する」というラベルのボックスにチェックしている場合に、
TSO または z/OS UNIX システム・サービス・シェルで実行している対話式クライアントに適用されるだけです。メッセージ
EZZ9830I の戻りコードの形式は、選択した戻りコードの形式に従って表示されます。対話式クライアントに対して ftp コマンド・オプション ( EXIT、( EXIT=nn、または -e が指定された場合には、エラーも EZA1735I で報告されます。
しかし、EZA1735I では、戻りコードの値と障害のあるサブコマンドはカスタマイズできない固定形式で表示されます。