お願い

本書をご使用になる前に、特記事項に記載されている一般情報をお読みください。

本書は、IBM® Rational® Developer for System z® バージョン 8.0.3 (プログラム番号 5724-T07)、および新しい版で明記されていない限り、 これ以降のすべてのリリースおよびモディフィケーションに適用されます。

お客様の環境によっては、資料中の円記号がバックスラッシュと表示されたり、バックスラッシュが円記号と表示されたりする場合があります。

 

原典:
SC23-7679-05
IBM Rational Developer for System z
Version 8.0.3
RSE Server Installation Guide: AIX
発行:
日本アイ・ビー・エム株式会社
担当:
トランスレーション・サービス・センター

第1版第1刷 2011.10

本書について

本書では、IBM Rational Developer for System z バージョン 8.0.3 の RSE サーバー・オプションを AIX® ホスト・システムにインストールする方法を取り上げます。

本書では、これ以降、以下の名前を使用します。
  • IBM Rational Developer for System z バージョン 8.0.3 のことを Developer for System z といいます。
  • IBM Rational Developer for zEnterprise™ バージョン 8.0.3 のことを Developer for zEnterprise といいます。

以前のリリース (IBM Rational Developer for System zWebSphere® Developer for zSeries®、IBM WebSphere Enterprise Developer など) の場合は、それらのリリースの資料に含まれているインストール情報を使用してください。

本書の情報は、すべての IBM Rational Developer for System z バージョン 8.0.3 パッケージ (Developer for zEnterprise など) に当てはまります。

本書の対象読者

本書は、AIX ホスト・システムで、 IBM Rational Developer for System z バージョン 8.0.3 をインストールして構成するシステム・プログラマーを対象にしています。

本書では、Developer for System z の RSE サーバー・コンポーネントをインストールするために必要なさまざまな手順を詳しく取り上げます。 本書を使用するには、AIX ホスト・システムに関する知識が必要です。

概要

AIX、Intel Linux、System z 上の Linux のいずれかのリモート・システムにリモート・システム・エクスプローラー通信サーバー (RSE サーバー) をインストールします。

RSE サーバーを使用すると、Developer for System z を実行するワークステーションは、接続先のリモート・ホスト・システムで以下のような種類のタスクを実行できます。
  • リモート・ファイルのコピー、編集、作成、または削除。リモート・システム上のファイルの検索。
  • ワークステーションとサーバー間でのファイルのダウンロードおよびアップロード。リモート・システム間でのファイル転送。
  • リモート・コマンド・シェルの使用。リモート・システムでのコマンド実行。リモート・プロセスの操作。
  • リモート・ソース・コードの組み込みビルドの実行。リモート・プログラムの開発とデバッグ。

本書では、an AIX ホスト・システムで RSE サーバーをインストールし、使用し、アンインストールする方法を取り上げます。

AIX ホストの必要条件

一般情報

このセクションにリストされているすべての製品は、本書の発行時点で入手可能なものです。Developer for System z の関連機能を使用する時点で、選択した IBM 製品が引き続き入手可能かどうかを確認するには、IBM Software Lifecycle の Web サイト (http://www.ibm.com/software/support/lifecycle/) をご覧ください。

前提条件および相互必要条件の最新のリストは、「Developer for System z 前提条件」(SC88-4704) に記載されています。この資料は、IBM Rational Developer for System z Web サイトのライブラリー・ページ (http://www.ibm.com/software/rational/products/developer/systemz/library/) で入手可能です。その内容は、本書で取り上げられている要件よりも優先されます。

AIX

以下のいずれかのレベルがインストールされている必要があります。

プログラム番号 製品名
5765-G98 AIX 7
5765-G62 AIX 6.1 Standard Edition
5765-G03 AIX 5L™ バージョン 5.3
関連製品の Web サイトは次のとおりです。

http://www.ibm.com/developerworks/java/jdk/aix/

SDK for AIX, Java 2 Technology Edition

AIX でリモート・システム・エクスプローラー (RSE) を使用する場合は、以下のいずれかのレベルがインストールされている必要があります。

プログラム番号 製品名
6207-001 IBM 32 ビット Runtime Environment for AIX, Java 2 Technology Edition バージョン 6
6205-001 IBM 32 ビット Runtime Environment for AIX, Java 2 Technology Edition バージョン 5
関連製品の Web サイトは次のとおりです。

http://www.ibm.com/developerworks/java/jdk/aix/

重要: 64 ビット・バージョンはサポートされていません。

RSE サーバーのインストールと構成

AIX にインストールした IBM Rational Developer for System z を使用する場合に RSE サーバーでサポートされている機能は、以下のとおりです。

  • AIX への RSE アクセス (SSL 接続を含む)。
  • RSE でのコマンド・シェルの使用 (vi または類似プログラムを除く)
  • 完全なシェル・アクセスによる、ホスト・エミュレーターによる接続
  • AIX で実行する COBOL プログラムのリモート・デバッグ。
  • AIX でのプログラムのコンパイル、リンク、実行。

RSE サーバーのインストール、更新、アンインストール

インストール

IBM Installation Manager を使用して、RSE サーバーをインストールします。
注: さらに、Installation Manager を使用して、RSE サーバーの更新をインストールしたり、以前にインストールした更新をロールバックしたりすることも可能です (更新を参照してください)。
使用する用語: 以下の手順で使用する用語をまとめておきます。
  • サーバー・システム」とは、RSE サーバーをインストールするホスト・システムのことです。
  • クライアント・システム」とは、Installation Manager を表示して制御するシステムのことです。

Installation Manager の実行には、2 つの方法があります。つまり、X Window システムを使用する方法と、Installation Manager のサイレント・モードを使用する方法です。以下の 2 つのサブトピックで、これらの方法について説明します。

X Window システムでのインストール
  1. インストール CD からインストール・ファイル rdzrse80.tarサーバー・システムの書き込み可能なファイル・システム・ディレクトリー (/tmp など) にコピーします。
    • インストール CD のタイトルは、「IBM Rational Developer for System z RSE server for AIX, Linux, and Linux on System z Installation CD」です。
    • この CD には、AIXLinuxzLinux という 3 つのディレクトリーがあり、それぞれにターゲット OS の固有の rdzrse80.tar ファイルが入っています。サーバー・システムの OS に合致するディレクトリーから該当するファイルを選択してください。
  2. RSE サーバーのインストール・イメージを解凍します。
    tar -xvf rdzrse80.tar
  3. クライアント・システムサーバー・システムに接続します。これらのシステムを接続するには、以下の 2 つの方法があります。
    • コンソールをサーバーに接続します。
    • クライアント・システムで、X Window システム・サーバーを始動し、Installation Manager を表示して、以下の手順を実行します。
      1. サーバー・システムで DISPLAY 変数を第 3 のシステムのホスト名とポートに設定します。例えば、サーバー・システムで csh を実行している場合は、csh コマンド・ラインで以下のコマンドを入力します。
        setenv DISPLAY client_system:port
        client_systemクライアント・システムのホスト名、port は有効なポートです。以下に例を示します。
        setenv DISPLAY myclient:0
      2. 第 3 のシステムで X Window システム・サーバーを始動します。
  4. X Window システムを実行しているシステムで、コマンド・ラインで以下のコマンドを入力します。
    xhost +server_system
    server_system は、サーバー・システムのホスト名です。以下に例を示します。
    xhost +myserver
    このコマンドによって、X Window システムは、サーバー・システムからの表示ストリームを受け入れるようになります。
  5. Installation Manager を始動します。コマンド・ラインで以下のようにします。
    1. rdzrse80.tar ファイルの解凍先のディレクトリーに移動します。
    2. install コマンドを入力して、Installation Manager を始動します。
      install
  6. Installation Manager で、指示に従ってインストールを完了します。
サイレント・モードでのインストール

この方式では、Installation Manager のサイレント・モード機能を使用します。サイレント・モードの詳細については、Installation Manager の IBM インフォメーション・センター (http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/install/v1r4/index.jsp) を参照してください。

注: root ユーザーとして Installation Manager を実行してください。
  1. インストール CD からインストール・ファイル rdzrse80.tarサーバー・システムの書き込み可能なファイル・システム・ディレクトリー (/tmp など) にコピーします。
    • インストール CD のタイトルは、「IBM Rational Developer for System z RSE server for AIX, Linux, and Linux on System z Installation CD」です。
    • この CD には、AIXLinuxzLinux という 3 つのディレクトリーがあり、それぞれにターゲット OS の固有の rdzrse80.tar ファイルが入っています。サーバー・システムの OS に合致するディレクトリーから該当するファイルを選択してください。
  2. RSE サーバーのインストール・イメージを解凍します。
    tar -xvf rdzrse80.tar
  3. コマンド・ラインで、rdzrse80.tar ファイルの解凍先のディレクトリーに移動します。
  4. RSE サーバーのデフォルトのインストール・ディレクトリーは /opt/IBM/RDz80 です。別のインストール・ディレクトリーを選択するには、以下のようにします。
    1. テキスト・エディターで install.xml 応答ファイルを開きます。
    2. <profile> エレメントを見つけます。
    3. installLocation パラメーターを変更して、使用するインストール・ディレクトリーを指定します。以下に例を示します。
      <profile
          id="IBM Rational Developer for System z Remote Systems Explorer"
          installLocation="rse_directory">
      </profile>    
      rse_directory は、RSE サーバーをインストールするディレクトリーです。
    4. テキスト・エディターを閉じます。
  5. システムに複数の RSE サーバー・インスタンスをインストールする場合は、サーバー・インスタンスごとに固有の ID と固有のインストール場所を指定する必要があります。固有の ID と固有のインストール場所を指定するには、以下のようにします。
    1. テキスト・エディターで install.xml 応答ファイルを開きます。
    2. <profile> エレメントを以下のように変更します。
      1. id パラメーターを変更して、このサーバー・インスタンスで使用するインストール名を指定します。
      2. installLocation パラメーターを変更して、このサーバー・インスタンスで使用するインストール場所を指定します。以下に例を示します。
        <profile
            id="IBM Rational Developer for System z Remote Systems Explorer_1"
            installLocation="/opt/IBM/RDz80_1">
        </profile>
        _1 という接尾部を使用しているのは、それぞれの値を固有の値にするためです。
    3. さらに、<offering> エレメントを変更して、profile パラメーターの値が <profile> エレメントの id パラメーターと同じ値になるようにします。 以下に例を示します。
      <offering profile="IBM Rational Developer for 
              System z Remote Systems Explorer_1"
              id="com.ibm.rational.rdz.rseserver.v80"
              version="8.0.3.2011"/>
    4. テキスト・エディターを閉じます。
  6. Installation Manager を実行するために、以下のコマンドを 1 行で入力します。AIX の場合は、以下のようにします。
    install --launcher.ini silent-install.ini  -acceptLicense
作成されるディレクトリー
作成されるディレクトリー: Installation Manager によって以下のディレクトリーが作成されます。
  • /opt/IBM/RDz80 には、RSE サーバー・プログラムが入ります。(これがデフォルトの場所です。)
  • /opt/IBM/InstallationManager は、Installation Manager のインストール先のディレクトリーです。
  • /var/ibm/InstallationManager には、Installation Manager 用のファイル (ログ・ファイル、構成ファイル、ライセンス・ファイルなど) が入ります。
  • /opt/IBM/SDPShared には、Installation Manager でインストールする製品の共有リソースが入ります。

アンインストール

IBM Installation Manager を使用して、RSE サーバーをアンインストールします。

  • X Window システムの場合:
    1. X Window システムでのインストールというサブトピックにある手順で X Window システムをセットアップし、始動します。
    2. Installation Manager のインストール先のディレクトリーを見つけます。 デフォルトの場所は /opt/IBM/InstallationManager です。
    3. 以下のようにして Installation Manager を始動します。
      1. Installation Manager のインストール先のディレクトリーに移動します。
      2. eclipse サブディレクトリーに移動します。
      3. 実行可能ファイル IBMIM を始動します。 これが Installation Manager です。
    4. Installation Manager で以下のようにします。
      1. アンインストール」をクリックします。
      2. 指示に従って RSE サーバーをアンインストールします。
  • サイレント・モードの場合:
    1. コマンド・ラインで、Installation Manager のインストール先のディレクトリーに移動します。デフォルトの場所は /opt/IBM/InstallationManager です。
    2. eclipse サブディレクトリーに移動します。
    3. 以下のコマンドを 1 行で入力します。
      ./IBMIM --launcher.ini silent-install.ini 
                        -input rse_directory/uninstall/uninstall.xml
      rse_directory は、RSE サーバーのインストール先のディレクトリーのパスです。デフォルトのインストール・ディレクトリーは /opt/IBM/RDz80 です。

更新

IBM Installation Manager を使用して、RSE サーバーを更新します。

注: 更新プロセスでは、現在の構成ファイルのバックアップ・コピーがインストール・ディレクトリーのサブディレクトリー backup の中に作成されます。 さらに、変更済みの任意の構成ファイルのバックアップ・コピーを独自に作成することもできます。これにより、更新の完了後に簡単にファイルを復元できます。
  • X Window システムの場合:
    1. X Window システムでのインストールというサブトピックにある手順で X Window システムをセットアップし、始動します。
    2. 更新情報が含まれている tar ファイルをターゲット・システムの書き込み可能なファイル・システム・ディレクトリー (/tmp など) にコピーします。
    3. 更新の tar ファイルから更新情報を解凍します。 以下に例を示します。
      tar -xvf rdzrse80.tar
      rdzrse80.tar は、更新情報が含まれている tar ファイルです。
    4. Installation Manager のインストール先のディレクトリーを見つけます。 デフォルトの場所は /opt/IBM/InstallationManager です。
    5. eclipse サブディレクトリーに移動します。
    6. 実行可能ファイル IBMIM を始動します。 これが Installation Manager です。
      注: root ユーザーとして Installation Manager を実行する必要があります。
    7. Installation Manager で以下のようにします。
      1. 更新ファイルのパスを指定して新しいリポジトリーを追加します。
        1. 「ファイル」 > 「設定」をクリックして、「設定」ウィンドウを開きます。
        2. 左のペインで「リポジトリー」をクリックします。
        3. リポジトリーの追加」をクリックします。
        4. tar ファイルの解凍先のディレクトリーで、RSE サブディレクトリーに移動し、repository.config ファイルを選択します。
          注: 例えば、tar ファイルの解凍先が /tmp/RDz803 ディレクトリーであれば、/tmp/RDz803/RSE/repository.config を選択します。
        5. OK」をクリックします。
        6. 再び「OK」をクリックして、「設定」ウィンドウを閉じます。
      2. 更新」をクリックします。
      3. 指示に従って RSE サーバーを更新します。
  • サイレント・モードの場合:

    RSE サーバーのインストール済みのバージョンを更新するプロセスは、サーバーをインストールするプロセスとよく似ています。以下の手順を実行します。

    1. 更新情報が含まれている tar ファイルをターゲット・システムの書き込み可能なファイル・システム・ディレクトリー (/tmp など) にコピーします。
    2. 更新の tar ファイルから更新情報を解凍します。 以下に例を示します。
      tar -xvf rdzrse80.tar
      rdzrse80.tar は、更新情報が含まれている tar ファイルです。
    3. install.xml 応答ファイルで、このサーバー・インスタンスの固有の ID と固有のインストール場所の正しい値を設定します。
      1. 正しい値が不明な場合は、以下のようにして確認できます。
        1. Installation Manager を始動します。(この RSE サーバー・インスタンスをインストールしたときに使用したのと同じ Installation Manager インスタンスでなければなりません。)
        2. 「ファイル」 > 「インストール済みパッケージの表示」をクリックします。
        3. インストール済みパッケージ (Installed Packages)」のリストから、更新する RSE サーバーのインスタンスを選択します。
        4. 詳細」セクションを調べて、このサーバー・インスタンスの ID とインストール場所を確認します。
          • ID は、「詳細」という見出しの直後に表示されているパッケージ・グループのタイトルです。
          • インストール場所は、「インストール・ディレクトリー」という見出しの後にある黒丸付きリストに表示されています。
        5. Installation Manager を閉じます。
      2. tar ファイルの解凍先のディレクトリーに移動します。
      3. テキスト・エディターで install.xml 応答ファイルを開きます。
      4. <profile> エレメントで、id パラメーターと installLocation パラメーターの正しい値を設定します。 以下の例では、デフォルト値を示しています。
        <profile 
            id="IBM Rational Developer for System z Remote Systems Explorer" 
            installLocation="/opt/ibm/RDz80">
        </profile>
      5. <offering> エレメントで、profile パラメーターの正しい値を設定します。この値は、<profile> エレメントの id パラメーターで設定した値と同じ値でなければなりません。以下に例を示します。
        <offering profile="IBM Rational Developer for 
                System z Remote Systems Explorer" 
                id="com.ibm.rational.rdz.rseserver.v80" 
                version="8.0.3.2011"/>
      6. テキスト・エディターを閉じます。
    4. Installation Manager を実行するために、以下のコマンドを 1 行で入力します。AIX の場合は、以下のようにします。
      install --launcher.ini silent-install.ini
      注: root ユーザーとして Installation Manager を実行する必要があります。

RSE ディレクトリー構成

重要: RSE サーバーをホスト・システムにインストールした後は、root ユーザーだけがホスト・システムにログインできます。

他のユーザーもシステムにログインできるようにするには、システム管理者が、RSE サーバーのインストール先のディレクトリーと、そのディレクトリーにあるすべてのファイルとサブディレクトリーに対する読み取り権限と実行権限を与える必要があります。

所有ユーザー (ルート) とルート・グループに含まれているすべてのユーザーにアクセス権を与えるには、コマンド・ラインで以下のコマンドを入力します。
 chmod –R ug+xr  rse_directory
rse_directory は、RSE サーバーのインストール先のディレクトリーのパスです。デフォルトのパスは /opt/IBM/RDz80 です。
注: この例では、RSE サーバーが対象のディレクトリーにインストールされている唯一の製品であることが前提になっています。
システムのすべてのユーザーにアクセス権を与えるには、コマンド・ラインで以下のコマンドを入力します。
 chmod –R ugo+xr  rse_directory
rse_directory は、RSE サーバーのインストール先のディレクトリーのパスです。デフォルトのパスは /opt/IBM/RDz80 です。
注: この例では、RSE サーバーが対象のディレクトリーにインストールされている唯一の製品であることが前提になっています。

RSE サーバーの始動

RSE サーバーを始動するには、以下のようにします。
  1. ksh シェルを開きます。他のコマンド・シェル (csh、bash、sh など) は使用しません。
  2. RSE サーバーのインストール先のディレクトリーに移動します。
  3. 以下のコマンドを入力します。
    perl ./daemon.pl [port]
port は、RSE サーバーが listen するポートの番号です。
注: デフォルトのポートは 4075 です。
例:
  • RSE サーバーを始動し、デフォルトのポートで listen するように設定するには、以下のように入力します。
    perl ./daemon.pl
  • RSE サーバーを始動し、ポート 4080 で listen するように設定するには、以下のように入力します。
    perl ./daemon.pl 4080

例: RSE サーバーの始動

RSE サーバーの始動に成功した場合のコマンド・ライン・インターフェースの出力例を以下に示します。第 1 行は、サーバーを始動するためのコマンドであり、第 2 行は、そのコマンドの出力です。
# perl ./daemon.pl 4080

Daemon running on: RDzServer.ibm.com, port: 4080
この例では、システムのホスト名は RDzServer であり、ポートとして 4080 を指定しています。

RSE サーバーで SSL を使用するための構成

SSL 認証を使用するように RSE サーバーを構成すれば、サーバーとクライアントの間でセキュア接続を確立できます。 SSL 認証を使用するように RSE サーバーを構成するには、以下の手順を実行します。
  1. RSE サーバーのインストール先のシステムで Java 鍵ストア・ファイルを作成します。
    Java SDK に用意されている keytool プログラムを使用して、鍵ペア (公開鍵とそれに関連する秘密鍵) を生成します。以下に例を示します。
    keytool -genkey -alias alias_name -validity 3650 -keystore keystore_name 
        -storepass keystore_password -keypass key_password
    値の意味は、以下のとおりです。
    • alias_name は、鍵ストアの名前です。
    • keystore_password は、鍵ストアのパスワードです。
    • key_password は、鍵のパスワードです。
  2. RSE サーバーのインストール・ディレクトリーで ssl.properties ファイルを更新します。

    1. テキスト・エディターで ssl.properties ファイルを開きます。
    2. Java 鍵ストア・ファイルの場所とパスワードを指定します。
      daemon_keystore_file=jks_file
      daemon_keystore_password=jks_password 
      値の意味は、以下のとおりです。
      • jks_file は、作成した Java 鍵ストア・ファイルのパスです。
      • jks_password は、Java 鍵ストア・ファイルのパスワードです。
    3. 以下の 2 つのプロパティーを設定して、SSL 認証を有効にします。
      enable_ssl=true
      disable_server_ssl=false
    4. ssl.properties ファイルを閉じます。
  3. 通常の方法で SSL サーバーを始動します。

例: SSL を有効にした RSE サーバーの始動

SSL を有効にした RSE サーバーの始動に成功した場合のコマンド・ライン・インターフェースの出力例を以下に示します。 第 1 行は、サーバーを始動するためのコマンドであり、その後の各行は、そのコマンドの出力です。
# perl ./daemon.pl 4080

SSL Settings
[daemon keystore:       /opt/IBM/RDz80SSL/rdzrse.jks]
[daemon keystore pw:    MyKeystorePassword]
[server keystore:       /opt/IBM/RDz80SSL/rdzrse.jks]
[server keystore pw:    MyKeystorePassword]
Daemon running on:      RDzServer.rtp.raleigh.ibm.com, port: 4080

セキュア・セッションと非セキュア・セッション

セキュア・セッションと非セキュア・セッションの両方を同時に実行する場合は、RSE サーバーの 2 番目のインスタンスをインストールし、新しいインストール・ディレクトリーで ssl.properties ファイルを構成する必要があります。サーバーの 1 つのインスタンスを使用してセキュア・セッションと非セキュア・セッションの両方を同時に実行することはできません。

例えば、RSE サーバーをデフォルト・ディレクトリーにインストールし、デフォルト・ポート 4080 を使用して非セキュア・セッションを実行するように構成したとします。その状態で、サーバーの 2 番目のインスタンスをインストールし、ポート 4077 を使用してセキュア・セッションを実行するように構成します。以下の手順を実行します。

  1. RSE サーバーの 2 番目のインスタンスを、新しいインストール・ディレクトリー (例えば /opt/IBM/RDz80SSL) にインストールします。
  2. インストール・ディレクトリーで、ssl.properties ファイルを変更します (RSE サーバーで SSL を使用するための構成のトピックを参照してください)。
    daemon_keystore_file=jks_file
    daemon_keystore_password=jks_password 
    
    enable_ssl=true
    disable_server_ssl=false
  3. 非セキュア接続で使用するポートとは異なるポートを使用してサーバーを始動します。
    # perl ./daemon.pl 4077

システム・ブート時の RSE サーバーの始動

このトピックでは、システムのブート時に RSE サーバー・デーモンが自動的に始動するように設定する方法を取り上げます。

この例では、前提として、RSE サーバーの 2 つのインスタンスを以下のようにインストールして構成します。
  • RSE サーバーを /opt/ibm/RDz80 ディレクトリーにインストールします。使用するポートは 4080 です。SSL を使用する構成にはしません。
  • RSE サーバーのもう 1 つのコピーを /opt/ibm/RDz80SSL ディレクトリーにインストールします。使用するポートは 4077 です。SSL を使用するように構成します。
システムのブート時に RSE サーバーのこの 2 つのインスタンスが自動的に始動するように設定するには、以下のようにします。
  1. 以下のようにして、非 SSL RSE サーバーを始動するためのスクリプト・ファイルを作成します。
    1. /opt/IBM/RDz80/RDzRSE4080.sh という名前の新しいスクリプト・ファイルを作成します。
    2. 以下の行をスクリプトに追加します。
      #!/bin/ksh
      cd /opt/IBM/RDz80
      perl /opt/IBM/RDz80/daemon.pl 4080 2> /tmp/RDzRSE4080.log &
    3. スクリプト・ファイルを閉じます。
    4. 以下のコマンドを実行して、そのスクリプト・ファイルを実行可能ファイルにします。
      chmod u+wrx /opt/IBM/RDz80/RDzRSE4080.sh
  2. 以下のようにして、SSL RSE サーバーを始動するためのスクリプト・ファイルを作成します。
    1. /opt/IBM/RDz80SSL/RDzRSESSL4077.sh という名前の新しいスクリプト・ファイルを作成します。
    2. 以下の行をスクリプトに追加します。
      #!/bin/ksh
      cd /opt/IBM/RDz80SSL
      perl /opt/IBM/RDz80SSL/daemon.pl 4077 2> /tmp/RDzRSESSL4077.log &
    3. スクリプト・ファイルを閉じます。
    4. 以下のコマンドを実行して、そのスクリプト・ファイルを実行可能ファイルにします。
      chmod u+wrx /opt/IBM/RDz80SSL/RDzRSESSL4077.sh
  3. 以下のようにして、システムのブート時に 2 つのサーバーが始動するように、/etc/inittab ファイルを更新します。
    1. /etc/inittab に 2 つの RSE サーバーの項目を追加するために、コマンド・ラインで以下の 2 つのコマンドを入力します。
      mkitab "RDzRSE80:2:once:/opt/IBM/RDz80/RDzRSE4080.sh"
      mkitab "RDzRSE80SSL:2:once:/opt/IBM/RDz80SSL/RDzRSESSL4077.sh"
    2. その 2 つの項目が /etc/inittab に追加されたことを確認するために、以下のコマンドを入力します。
      lsitab –a
      このコマンドの出力で、2 つの項目が追加されたことを確認できます。
      注: /etc/inittab から 2 つの項目を削除しなければならない場合は、以下のコマンドを入力します。
      rmitab RDzRSE80
      rmitab RDzRSE80SLL
  4. 以下のコマンドを使用して、システムをリブートし、RSE サーバーを始動します。
    shutdown -r

Developer for System z を使用した AIX プログラムのデバッグ

  • デバッグが使用可能なオブジェクト・ファイルにソース・コードをコンパイルします。
  • オブジェクト・ファイルをリンクして、デバッグ可能な実行可能ファイルを作成します。
  • 実行可能ファイルを実行します。 デバッグ対象のプログラムと同じディレクトリーで、AIX デバッガーを起動します。
    irmtdbgc -qhost=RDzSystem -quiport=8000 yourApp
  • Developer for System z デバッグ・パースペクティブで、irmtdbgc と同じポート上で listen しているデバッグ UI デーモンを起動します。

特記事項

© Copyright IBM Corporation 2000, 2011.

プログラミング・インターフェース: プログラムを作成するユーザーが IBM Rational Developer for System z のサービスを使用するためのプログラミング・インターフェースがあります。

実施権についてのお問い合わせは、書面にて下記宛先にお送りください。
〒242-8502
神奈川県大和市下鶴間 1623 番 14 号
日本アイ・ビー・エム株式会社
法務・知的財産
知的財産権ライセンス渉外

以下の保証は、国または地域の法律に沿わない場合は、適用されません。 IBM および その直接または間接の子会社は、本書を特定物として現存するままの 状態で提供し、商品性の保証、特定目的適合性の保証および法律上の 瑕疵担保責任を含むすべての明示もしくは黙示の保証責任を負わないものと します。国または地域によっては、法律の強行規定により、保証責任の制限が 禁じられる場合、強行規定の制限を受けるものとします。

この情報には、技術的に不適切な記述や誤植を含む場合があります。本書は定期的に見直され、必要な変更は本書の次版に組み込まれます。 IBM は予告なしに、随時、この文書に記載されている製品またはプログラムに対して、 改良または変更を行うことがあります。

本書において IBM 以外の Web サイトに言及している場合がありますが、 便宜のため記載しただけであり、決してそれらの Web サイトを推奨するものでは ありません。それらの Web サイトにある資料は、この IBM 製品の資料の一部では ありません。それらの Web サイトは、お客様の責任でご使用ください。

IBM は、お客様が提供するいかなる情報も、お客様に対してなんら義務も負うことのない、 自ら適切と信ずる方法で、使用もしくは配布することができるものとします。

本プログラムのライセンス保持者で、(i) 独自に作成したプログラムと その他のプログラム (本プログラムを含む) との間での情報交換、 および (ii) 交換された情報の相互利用を可能にすることを目的として、 本プログラムに関する情報を必要とする方は、下記に連絡してください。

Intellectual Property Dept. for Rational Software
IBM Corporation
20 Maguire Road
Lexington, Massachusetts 02421-3112
U.S.A.

本プログラムに関する上記の情報は、適切な使用条件の下で使用すること ができますが、有償の場合もあります。

本書で説明されているライセンス・プログラムまたはその他のライセンス資料は、IBM 所定のプログラム契約の 契約条項、IBM プログラムのご使用条件、 またはそれと同等の条項に基づいて、IBM より 提供されます。

この文書に含まれるいかなるパフォーマンス・データも、管理環境下で 決定されたものです。 そのため、他の操作環境で得られた結果は、異なる可能性があります。 一部の測定が、開発レベルのシステムで行われた可能性がありますが、 その測定値が、一般に利用可能なシステムのものと同じである保証はありません。 さらに、一部の測定値が、推定値である可能性があります。 実際の結果は、異なる可能性があります。お客様は、お客様の特定の環境に適したデータを確かめる必要があります。

IBM 以外の製品に関する情報は、その製品の供給者、出版物、 もしくはその他の公に利用可能なソースから入手したものです。IBM は、それらの製品のテストは行って おりません。 したがって、他社製品に関する実行性、互換性、またはその他の要求については確証できません。 IBM 以外の製品の性能に関する質問は、それらの製品の供給者にお願いします。

IBM の将来の方向または意向に関する記述については、 予告なしに変更または撤回される場合があり、単に目標を示しているものです。

本書はプランニング目的としてのみ記述されています。記述内容は 製品が使用可能になる前に変更になる場合があります。

本書には、日常の業務処理で用いられるデータや報告書の例が含まれています。より具体性を与えるために、それらの例には、個人、企業、ブランド、 あるいは製品などの名前が含まれている場合があります。 これらの名称はすべて架空のものであり、 名称や住所が類似する企業が実在しているとしても、それは偶然にすぎません。

著作権使用許諾

本書には、様々なオペレーティング・プラットフォームでのプログラミング手法を例示するサンプル・アプリケーション・プログラムがソース言語で掲載されています。お客様は、サンプル・プログラムが書かれているオペレーティング・ プラットフォームのアプリケーション・プログラミング・インターフェースに 準拠したアプリケーション・プログラムの開発、使用、販売、配布を目的として、 いかなる形式においても、IBM に対価を支払うことなくこれを複製し、改変し、配布することができます。このサンプル・プログラムは、あらゆる条件下における完全なテストを経ていません。従って IBM は、これらの サンプル・プログラムについて信頼性、利便性もしくは機能性があることをほのめかしたり、保証することはできません。 これらのサンプル・プログラムは特定物として現存するままの状態で提供されるものであり、いかなる保証も提供されません。IBM は、お客様の当該サンプル・プログラムの使用から生ずるいかなる損害に対しても一切の責任を負いません。

それぞれの複製物、サンプル・プログラムのいかなる部分、またはすべての派生した創作物にも、次の ように、著作権表示を入れていただく必要があります。「(C) (お客様の会社名) (西暦年). © Copyright IBM Corporation 2000, 2011. このコードの一部は、IBM Corp. のサンプル・プログラムから取られています。 Copyright IBM Corp. 2000, 2011.」

商標の帰属表示

IBM、IBM ロゴ、および ibm.com® は、世界の多くの国で登録された International Business Machines Corp. の商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれ IBM または各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、www.ibm.com/legal/copytrade.shtml をご覧ください。

Java およびすべての Java 関連の商標およびロゴは Oracle やその関連会社の米国およびその他の国における商標または登録商標です。

Linux は、Linus Torvalds の米国およびその他の国における商標です。

Microsoft、Windows、Windows NT および Windows ロゴは、Microsoft Corporation の米国およびその他の国における商標です。

UNIX は The Open Group の米国およびその他の国における登録商標です。