Build Catalyst の環境変数
Build Catalyst は、簡単に使用できるようにするために複数の環境変数をサポートしています。
これらの変数は、オペレーティング・システム別に以下の区分にグループ化されます。
Linux、Solaris、および Microsoft Windows に共通の環境変数
- RAFMAKE_CONC
- rafmake ビルドでの並行性レベルを設定します。この変数は、-J オプションと同じ値になります。rafmake コマンドの使用時に -J オプションを指定すると、この変数の設定値が指定変更されます。
- RAFMAKE_COMPAT
- rafmake コマンドの互換モードを指定します。この変数は、-c オプションと同じ値になります。rafmake コマンドの使用時に -c オプションを指定すると、この変数の設定値が指定変更されます。
デフォルト: なし
- RAFMAKE_MAKEFLAGS
- rafmake コマンド・オプションを指定するための代替または補足メカニズムを提供します。
RAFMAKE_MAKEFLAGS 環境変数には、コマンド行オプションに使用するものと同じキー文字のストリングを含めることができますが、引数を使用するオプションは無効です。
rafmake コマンド行でオプションを指定すると、この環境変数の設定値と矛盾する場合には環境変数の設定値が指定変更されます。
デフォルト: なし
- RAFMAKE_OPTS_SPECS
- コロン (Linux および Solaris の場合) またはセミコロン (Windows の場合) で区切ってパス名のリストを提供します。各パス名は、rafmake コマンドが読み取るビルド・オプション仕様 (BOS) ファイルを指定します。
rafmake コマンド行で 1 つ以上の -A オプションを使用して BOS ファイルを指定する代わりに、この変数を使用することができます。
デフォルト: 未定義
- RAFMAKE_SHELL_FLAGS
- ビルド・スクリプト・コマンドを実行するサブシェル・プログラムに渡す rafmake コマンド・オプションを指定します。
デフォルト:
- Linux および Solaris: -e
- Windows: なし
- RAFMAKE_SHELL_REQUIRED
- rafmake コマンドに、SHELL マクロで指定したシェル・プログラムでビルド・スクリプトを実行させます。
rafmake コマンドにシェル・プログラムでビルド・スクリプトを実行させるには、この変数を TRUE に設定してください。
ビルド・スクリプトを直接実行するように rafmake コマンドを構成するには、この変数を設定解除してください。
デフォルト: rafmake コマンドはビルド・スクリプトを直接実行します。
- RAFMAKE_VERBOSITY
- rafmake コマンドのメッセージ・ロギング・レベルを以下のように指定します。
- 1
- コマンド行の -v (詳細) と同等
- 2
- コマンド行の -d (デバッグ) と同等
- 0 または未定義
- 標準メッセージ・ロギング・レベルと同等
コマンド行で -v または -d も指定した場合、高い方の値が有効になります。
デフォルト: 0
- MAKEFLAGS
make コマンドに渡す 1 つ以上のフラグをリストします。 rafmake コマンドは、開始時に MAKEFLAGS 環境変数の内容を読み取ります。 コマンドはその後で、コマンド行で渡される、Build Catalyst 固有でないフラグを含めるように、変数を修正します。 Build Catalyst 固有のフラグは RAFMAKE_MAKEFLAGS 環境変数を介して渡されます。rafmake コマンドは、MAKEFLAGS 変数内でこれらのフラグを検出すると、該当フラグを RAFMAKE_MAKEFLAGS 変数に移動します。
MAKEFLAGS 変数を介して渡されるフラグは、-I、-p、-N、-w、-e、-r、-i、-k、-n、-q、-s です。
RAFMAKE_MAKEFLAGS 変数を介して渡されるフラグは、-A、-B、-N、-v、-c、-U、-M、-u、-d です。
デフォルト: なし
Linux および Solaris のみの環境変数
- RAFMAKE_BLD_HOSTS
- rafmake コマンドでターゲットをビルドできる、1 つ以上のビルド・ホストを指定します。
デフォルト: 未定義
- RAFMAKE_HOST_TYPE
並列ビルド (-J オプション) 時に使用するビルド・ホスト・ファイルの名前を判別します。このファイルは、ホーム・ディレクトリー内の .bldhost.$RAFMAKE_HOST_TYPE です。 (ホーム・ディレクトリーは、パスワード・データベースを調べることによって判別されます。)
コマンド行で -B オプションを指定すると、この変数の設定値が指定変更されます。
C Shell ユーザー: この変数は、.login ファイル内ではなく .cshrc ファイル内で設定してください。 並列ビルド機能で呼び出されるリモート・シェルは .login ファイルを読み取りません。
RAFMAKE_HOST_TYPE は make マクロとしてコーディングすることもできます。
デフォルト: なし
Windows のみの環境変数
- RAFMAKE_NO_ESC_PATT_CHARS
- rafmake コマンドの GNU 互換モードでエスケープ文字 (¥) を指定変更します。例えば、rafmake コマンドと GNU make コマンドはともに、¥% ストリングがリテラル文字 % を表すものと想定します。これらのコマンドは、この規則をパターン規則としては扱いません。 rafmake コマンドがリテラル文字を表すためにエスケープ文字を使用しないようにするには、この環境変数を任意の非ヌル値に設定してください。
- RAFMAKE_PNAME_SEP
- rafmake コマンドが構成するパス名のパス名分離文字を設定します。
この変数は、Make ファイル内、BOS ファイル内、またはコマンド行で設定することも、環境変数として設定することもできます。
デフォルト: この変数を設定しない場合、あるいはスラッシュ (/) または円記号 (¥) 以外の任意の値に設定した場合、rafmake コマンドはパス名分離文字として円記号 (¥) を使用します。