MQT の作成、マルチディメンション・クラスタリングの使用、およびデータベース・パーティション間のデータの再配分

DB2® for Linux, UNIX, and Windows で実行する照会ワークロードのパフォーマンスを、マテリアライズ照会表の使用、マルチディメンション・クラスタリングの使用、およびデータの再配分によってどのように改善できるかを、ワークロード設計アドバイザーを実行して確認します。

始める前に

制約事項: ワークロード設計アドバイザーは、型付き表、一時表、フェデレーテッド表については、MDC に関する推奨情報を生成しません。 このアドバイザーは、複数列ディメンションに関する推奨情報も生成しません。 このアドバイザーは、統計のない表を無視します。
制約事項: ワークロード設計アドバイザーでデータベース・パーティションに関する推奨情報を生成できるのは、DB2 Enterprise Server Edition の場合に限られます。

手順

ワークロード設計アドバイザーから推奨情報を生成し、その推奨情報に基づいて対応するには、以下のようにします。

  1. 「管理」セクションで、「ワークロードの管理およびチューニング」ページを開きます。
  2. 照会ワークロードを選択し、「アドバイザーおよびツールの呼び出し」アイコンをクリックします。このアイコンは、照会ワークロードのリストの上部のツールバーの左端にあります。「呼び出し」セクションの「ワークロード・アドバイザーの実行」ページが開きます。
  3. オプション: ワークロード設計アドバイザーのオプションの値を変更します。 「呼び出し」セクションの左側にある「ワークロード」の下で、「アドバイザー・オプションの設定」をクリックします。次に、「設計」タブをクリックして、変更できるオプションを表示します。 オプションに関するヘルプ情報を見るには、「?」アイコンをクリックしてください。オプションの値の変更が完了した後で、「確認」セクションの左側にある 「ワークロード・アドバイザーの実行」をクリックします。
  4. 「ワークロード・アドバイザーの実行の前に EXPLAIN 情報を再収集する (Re-collect EXPLAIN information before running workload advisors)」オプションが選択されていることを確認します。
  5. 実行する項目の選択」ボタンをクリックします。
  6. 「アクティビティーの選択」ウィンドウで、以下のオプションを 1 つ以上選択し、「OK」をクリックします。
    • マテリアライズ照会表
    • マルチディメンション・クラスタリング
    • データベース・パーティション間でのデータの分散
  7. 「EXPLAIN 情報の収集」ウィンドウで、照会ワークロード内にある SQL ステートメントのランタイム環境に関する値を指定します。
    ワークフロー・アシスタントは、照会ワークロード内にある SQL ステートメントごとに EXPLAIN ステートメントを実行する必要があります。ワークロード設計アドバイザーでは、SQL ステートメントに関する最新の情報が必要です。 詳細については、ウィンドウの左下のヘルプ・アイコンをクリックしてください。
  8. 新しい推奨情報がある場合は、「ワークロード・アドバイザーの推奨情報を確認」ページで「設計」タブをクリックします。
  9. 「設計」セクションの上部で、この情報を確認します。
    パフォーマンス推定改善率
    推奨されているすべてのオブジェクトを作成した場合に、照会ワークロードの処理に必要な時間が短縮されると予想される比率。
    必要なディスク・スペース (DASD スペース)
    推奨されているすべてのオブジェクトを作成するために必要なディスク・スペースの量。

    推奨されている MQT の索引に関する推奨情報の表

    これらの索引の目的は、MQT のリフレッシュのパフォーマンスではなく照会ワークロードのパフォーマンスを改善することです。

    NAME
    索引の名前。
    CREATOR
    索引の修飾子。
    TBNAME
    索引を定義する MQT の名前。
    TBCREATOR
    表の修飾子。
    COLNAMES
    索引を定義する列のリスト。
    COLCOUNT
    キーに含まれている列の数と組み込みの列 (存在する場合) の数の合計。
    NLEAF
    リーフ・ページの数。統計が収集されていない場合は -1。
    NLEVELS
    索引レベルの数。 統計が収集されていない場合は -1。
    FIRSTKEYCARD
    個別の第 1 キー値の数。 統計が収集されていない場合は -1。
    FULLKEYCARD
    個別の全キー値の数。 統計が収集されていない場合は -1。
    INDEXTYPE
    索引のタイプ。 CLUS = クラスター化。REG = 正規。DIM = ディメンション・ブロック索引。BLOK = ブロック索引
    UNIQUERULE
    ユニーク規則。 D = 重複可能。P = 1 次索引。U = ユニーク項目のみ可能
    EXISTS
    データベース・カタログに索引が存在する場合は Y です。 現時点でカタログに索引が存在しない場合は N です。

    推奨されている MQT の表

    ワークロード設計アドバイザーはインクリメンタル MQT を推奨しません。 インクリメンタル MQT を作成する場合は、REFRESH DEFERRED MQT を、選択したステージング表でインクリメンタル MQT に変換できます。

    更新、挿入、削除のいずれの操作もワークロードに組み込まれていない場合は、推奨されている REFRESH IMMEDIATE MQT の更新がパフォーマンスに及ぼす影響は考慮されません。

    NAME
    MQT の名前。
    CREATOR
    MQT の修飾子。
    NUMROWS
    MQT に含まれている行の推定数。
    NUMCOLS
    MQT で定義されている列の数。
    ROWSIZE
    将来の利用のために予約されています。
    MQT_SOURCE
    MQT 候補が生成された場所を示します。 I の場合の MQT 候補は、即時リフレッシュ MQT です。 D の場合の MQT 候補は、据え置きフル・リフレッシュ MQT としてのみ作成できます。
    CREATION_TEXT
    MQT 用の CREATE TABLE DDL が入ります。
    TBSPACE
    MQT に対して推奨されている表スペース。
    REFRESH_TYPE
    リフレッシュのタイプ。I = 即時。D = 据え置き
    EXISTS
    データベース・カタログに MQT が存在する場合は Y です。
    REPLICATE
    MQT の一部が複製データベース・パーティションに分散しているかどうかを示します。

    推奨されているマルチディメンション・クラスタリング (MDC) 表の表

    この表は、ワークロード設計アドバイザーによって MDC 表への変換が推奨されている正規表、既存の MQT、推奨されている MQT のリストです。 CREATE DDL スクリプトを実行して MDC 表を作成する前に、以下のいずれかの一連の手順を実行してください。
    • 正規表からデータをエクスポートし、正規表をドロップし、MDC 表を作成し、そこにデータをインポートします。
    • 正規表の名前を変更し、MDC 表を作成し、正規表のデータを MDC 表にコピーし、正規表をドロップします。
    TABLE_NAME
    表の名前。
    TABLE_SCHEMA
    表の修飾子。
    TABLESPACE
    表を作成する表スペース。
    SELECTION_FLAG
    推奨情報のタイプを示します。 有効な値は、MQT に相当する M、データベース・パーティションに相当する P、MDC に相当する C です。 このフィールドは、これらの値の任意のサブセットにできます。 例えば、MC の場合は、この表が MQT および MDC 表として推奨されています。
    TABLE_EXISTS
    データベース・カタログに表が存在する場合は Y です。
    ORGANIZE BY
    CREATE TABLE DDL の ORGANIZE BY 節が入ります。
    CREATION_TEXT
    CREATE TABLE DDL が入ります。

    各データベース・パーティションへのデータの分散に関する推奨情報の表

    この表は、データベース・パーティションにデータを分散させることが推奨されている表のリストです。

    TABLE_NAME
    表の名前。
    TABLE_SCHEMA
    表の修飾子。
    TABLESPACE
    表を作成する表スペース。
    TABLE_EXISTS
    データベース・カタログに表が存在する場合は 'Y' です。
    COLNAMES
    表を分散させる分散キー列を示します。
    USEIT
    "Y" の場合は、データベース・パーティションが EVALUATE PARTITION モードで使用されます。
    COST
    データベース・パーティションの使用コスト (timeron) を示します。
  10. ツールバーにある「実行」アイコンをクリックして、「DDL の実行」ウィンドウを開きます。そのウィンドウで、推奨されている DDL スクリプトを実行したり、保存したりできます。

次のタスク

スクリプトを実行したら、照会ワークロードに含まれている SQL ステートメントの EXPLAIN 情報を再び収集します。 そのためには、「呼び出し」セクションに戻ってから、実行するアドバイザーを選択する前に、「ワークロード・アドバイザーの実行前に EXPLAIN 情報を再収集する」チェック・ボックスを選択します。

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