変更プラン

変更プラン は、DB2 for Linux, UNIX, and Windows データベースに対して行う一連の変更をまとめたものです。 変更プランには、仕様リソース、変更コマンド、および変更の実装方法に関するメタデータも含まれています。

変更プランから変更を実行することは、DB2 データベースを変更するためのコマンドを発行することを意味します。 変更プランでは、データベースに対して行う一連の変更を統合的に処理することができます。

変更プランを使用して、以下を実行することができます。

変更プランを実行する場合、「確認して配置 (Review and Deploy)」ダイアログで、 データ保存、取り消しコマンド、および DB2 メンテナンス・コマンドに対してオプションを設定することができます。 または、変更プランの「プロパティー」ビューでこれらのオプションを設定することもできます。

データベースに対して行うすべての変更は、変更プランに収集されます。 1 つのデータベースに 1 つ以上の変更プランを設定することができます。 一度にアクティブにすることができる変更プランは 1 つのみです。これは、 行う変更はアクティブな変更プランに追加されることを意味します。

変更プランがアクティブになっているときは、その変更プラン用の追加のツールバーが「オブジェクト・リスト」に組み込まれます。 アクティブな変更プランが存在しない状態でデータベースの変更を開始すると、 デフォルトの名前である「デフォルトの変更プラン timestamp (Default Change Plan timestamp)」を使用して、変更プランが自動的に作成されます。ここで、timestamp の形式は yyyy-mm-dd hh-mm-ss です。新しく作成された変更プランは、自動的にアクティブな変更プランとなります。 変更プランを手動で作成して、その変更プランに独自の名前を付けることもできます。 変更プランが作成されたら、その変更プランをアクティブな変更プランにする必要があります。

変更プラン内の変更を配置したり、後で作業するために変更プランを手動で閉じたり、 別の変更プランをアクティブな変更プランにしない限り、変更プランはアクティブなままとなります。

データベースの変更プランの表示

管理エクスプローラー内の各データベースには、 「変更プラン (Change Plans)」フォルダーがあります。 このフォルダーをダブルクリックすると、そのデータベースの変更プランのリストを「オブジェクト・リスト」に表示することができます。 変更プランを右クリックしてコンテキスト・メニューを表示します。以下の表は、メニューで実行可能なアクションについて説明しています。
表 1. 「オブジェクト・リスト」にリストされる変更プランのコンテキスト・メニュー・アクション
メニュー項目 説明
編集 変更プランをアクティブにします。変更プラン・ツールバーが「オブジェクト・リスト」に表示され、 変更プランの名前が変更プラン・ツールバーに組み込まれます。 データベースに対して行う変更はすべて、この変更プランに追加されます。 変更プランをダブルクリックして、アクティブにすることもできます。
ビュー 変更プラン内の変更を表示します。変更プランがアクティブな場合、その変更プランはアクティブなままになります。
名前変更 変更プランを名前変更できるダイアログを開きます。 タイム・スタンプ値を含むデフォルト名を使用して自動作成された変更プランについて、 識別しやすいよう名前を変更することができます。
削除 変更プランを削除します。変更プランの削除を確認するプロンプトは出されません。
確認して配置 (Review and Deploy) 変更プラン内の変更を実装するための DDL を生成して 、生成された DDL を「確認して配置 (Review and Deploy)」ダイアログに表示します。
取り消しコマンドの確認 (Review Undo Commands) データベースに対して変更プランが正常に実行されたときにデータベース・カタログに対して行われた変更を、取り消すために生成された DDL を表示します。 変更を取り消すには、変更プランの状況は「配置済み」である必要があります。
プロパティー 変更プランが表示される「プロパティー」ビューにフォーカスが移動します。 「プロパティー」のタブを使用して、変更プランの属性を変更することができます。

変更プランの状況

オブジェクト・リスト」でデータベースに対する変更プランを表示するときは、 変更プランごとに状況が表示されます。この状況は、変更プランに対して実行できるアクションを判別する場合に役立ちます。 以下の表は、変更プランの状況として考えられるものを示しています。
表 2. 変更プランの状況
変更プランの状況 説明
保留中 変更プラン内の変更は、まだデータベース・カタログに配置されていません。 変更プランをアクティブ化して、さらに変更を行ったり、既存の変更を編集したり、変更プランを確認して配置することができます。
配置済み 変更プラン内の変更は、データベース・カタログに配置されました。 取り消しコマンドが変更プランに対して生成されており、データベースに対して行った変更を取り消すことにした場合は、 この取り消しコマンドを実行することができます。

「オブジェクト・リスト」の変更プラン・ツールバー

変更プランがアクティブになっているときは、その変更プラン用の追加のツールバーが「オブジェクト・リスト」に組み込まれます。 以下の例で、「オブジェクト・リスト」には、GSDB データベース内の表のリストが示されています。 変更プラン・ツールバーには、「お客様および価格設定の変更 (Customer and pricing changes)」変更プランがアクティブな変更プランであることが表示されており、 この変更プランに現在 4 つの変更が含まれていることがわかります。
図 1. 「お客様および価格設定の変更 (Customer and pricing changes)」変更プランがアクティブな変更プランとして表示された変更プラン・ツールバーを含む、「オブジェクト・リスト」の例
「お客様および価格設定の変更 (Customer and pricing changes)」変更プランがアクティブ化され、
GSDB データベース内の表が表示されている「オブジェクト・リスト」のイメージ
変更プランを閉じない限り、データベースに対して行う変更はすべて、この変更プランに追加されます。 変更プラン・ツールバー上のアイコンを使用して、変更プランの作業を行います。
表 3. 変更プラン・ツールバー上のアイコンとそのアクション
アイコン 説明
変更プラン内の変更の数を示すアイコン・イメージ 現在変更プランに含まれている変更の数を表示します。リンクされた数をクリックすると、変更プランの変更のリストを表示することができます。
次の変更対象オブジェクトに移動するアイコン・イメージ 「オブジェクト・リスト」に現在表示されているオブジェクトのリストで、 現在の変更プランにおける次の変更対象オブジェクトにフォーカスを移動します。 「オブジェクト・リスト」にリストするオブジェクトは、常に変更できることに留意してください。
前の変更対象オブジェクトに移動するアイコン・イメージ 「オブジェクト・リスト」に現在表示されているオブジェクトのリストで、 現在の変更プランにおける前の変更対象オブジェクトにフォーカスを移動します。
前の変更対象オブジェクトに移動するアイコン・イメージ 変更プラン内の変更を実装するための DDL を生成して 、生成された DDL を「確認して配置 (Review and Deploy)」ダイアログに表示します。
変更を保存するアイコン・イメージ 新しく定義された変更を変更プランに保存します。
変更プランを閉じるアイコン・イメージ 変更プランを閉じます。変更が保存されなかった場合、変更プランを閉じるときに、 変更を保存または破棄するように求めるプロンプトが出されます。

オブジェクト・リスト」では、アイコンにより、 アクティブ変更プランのオブジェクトが作成中であるか (オブジェクトが作成中であることを示す、三角形に緑色の正符号が付いたイメージ)、変更中であるか (オブジェクトが変更中であることを示す三角形のイメージ)、またはドロップ中であるか (オブジェクトがドロップ中であることを示す、三角形に赤い X が付いたイメージ) を示します。


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