Rational® DOORS® でユーザー・アカウントとグループを管理するか、または Rational Directory Server を使用できます。どちらの方法を使用する場合も、ユーザー・アカウント、およびユーザーとグループに使用する命名規則は、時間をかけて計画してください。命名規則に常に従っていれば、ユーザーとグループの管理や、データに対するアクセス制御の管理が容易になります。
通常は、Rational DOORS データベースのユーザーごとに個別のアカウントを設定することが推奨されます。複数のユーザーが同じユーザー名を共有できないようにしてください。そうしないと、誰がどのような変更をデータに加えたかを把握できなくなります。ユーザーがデータを変更する必要がある場合は、アカウントを必要とする時間が数日間であっても、そのユーザー用にアカウントを作成してください。
この規則の例外として、短期間の読み取り専用アクセスを必要とするユーザー向けに、ゲスト・アカウントを設定することができます。
個々のユーザーにアクセス権を設定する作業は時間がかかります。
データのアクセス権を設定する際に、グループを使用することによって時間を短縮できます。
それぞれのユーザーは複数のグループに所属できます。登録できるグループの数およびユーザーが所属できるグループの数に制限はありません。
命名規則
ユーザー名はいつでも変更できますが、Rational DOORS はユーザー名の変更情報を記録していません。例えば、ユーザー名を John から John Smith に変更した場合、John Smith が新しいユーザーであるか、名前を変更されたユーザーであるかを知ることはできません。
ユーザー名およびグループ名を計画する際には、以下の点に注意してください。
- ユーザー名とグループ名はそれぞれ一意でなければなりません。
- ユーザー名とグループ名には、英数字、スペース文字、および句読文字を使用できます。
- ユーザー名とグループ名は、大/小文字が区別されます。Test Boston とTEST Boston は別のグループとして識別されます。
- ユーザー名は、Rational DOORS 全体でユーザーを識別するために使用されます (例えば、アクセス権限のリストや履歴レコードなどで)。ユーザーの氏名をユーザー名として使用すると、識別が容易になります。例えば、John Smith (UK Sales) というユーザー名は、John よりも明確です。
- Rational DOORS の画面では、ユーザー名とグループ名が常にアルファベット順にリストされます。最初にユーザーがまとめてリストされ、次にグループがリストされます。データベースで名前をどのようにリストする必要があるかを考えてください。例えば、Tokyo Engineering、Tokyo Test、Boston Engineering、Boston Test というグループがある場合は、Tokyo グループと Boston グループがそれぞれまとめてリストされます。すべての Engineering グループをまとめてリストしたい場合は、グループ名を Engineering Boston および Engineering Tokyo にします。
- データベースがシステム・ユーザー名を使用するように構成されていない場合は、ユーザーが自身のユーザー名を記憶して、Rational DOORS にログインする際に入力する必要があります。