「親からの継承」を選択解除することにより、継承をオフにできます。アクセス権限のリストが使用可能になり、リストを編集して別のアクセス権限をセットアップできます。項目のすべての子オブジェクトは、そのプロパティーを編集して継承をオフにしない限り、新しいアクセス権限を継承します。
下の図では、項目の階層に共通の祖先 A があります。「親からの継承」フィールドは、A と D を除くすべての項目で継承がオンになっていることを示しています。
オレンジ色の項目 (B、C、E、および H) は、A からアクセス権限を継承します。青色の項目 (F および G) は、D からアクセス権限を継承します。
A のアクセス権限を変更した場合、その変更は、他のオレンジの項目 (B、C、E、および H) に自動的に適用されます。変更は、ツリー全体にわたって、A からアクセス権限を継承しているすべての項目に波及します。同様に、D のアクセス権限を変更した場合、その変更は、他の青の項目 (F および G) に自動的に適用されます。
乗用車開発プロジェクトを管理しており、John、Sue、Mark、および Jane から構成されるエンジニアリング・グループを形成した場合について考えます。乗用車開発プロジェクトに属する全データのフル・アクセス権限をエンジニアリング・グループの全員に割り当てたいとします。
乗用車開発プロジェクトのアクセス権限をセットアップし、そのプロジェクトに対するフル・アクセス権限をエンジニアリング・グループに与えます。プロジェクトでデータを作成すると、そのデータがアクセス権限をプロジェクトから継承するので、エンジニアリング・グループはそのプロジェクトのすべてのデータに対するフル・アクセス権限を持ちます。
ただし、Sue と Mark は設計モジュールを記述しているので、彼らにはそのモジュールに対するフル・アクセス権限を与えたいとします。設計モジュールの継承をオフにし、Sue と Mark にそのモジュールに対するフル・アクセス権限を与えるアクセス権限エントリーをそれぞれ追加します。