Rational DOORS を TRS プロバイダーとして構成

構成ファイルを編集し、Derby バッチ・ファイルを実行することによって、追跡対象リソース・セット (TRS) 用のプロバイダーとして IBM® Rational® DOORS® を構成できます。

始める前に

TRS 応答 LQE を使用するには、Rational DOORS 9.4.0.1 以降のデータベース・サーバーを使用している必要があり、サーバーは 9.4.0.1 より前の Rational DOORS クライアントを除外するように構成されていなければなりません。 これらのクライアントを除外するには、データベース・プロパティーの「ログイン・ポリシー」タブで、最小クライアント・バージョンを 9.4.0.1 に設定します。

このタスクについて

Rational DOORS および Derby は、TRS イネーブルメントのための、いくつかのデフォルト・ユーザーおよびパスワードと一緒に出荷されています。 下の手順で説明されているように、それらのユーザーに関連付けられている構成パラメーターを編集する必要があります。 統合では、以下のユーザーが使用されます。
注: 管理者は Derby データベースの整合性を維持するための処置を講じ、それが破損しないようにする必要があります。 「Derby Server and Administration Guide」の『Maintaining database integrity』を参照してください。

手順

  1. Rational DOORS Web Access の festival.xml ファイルをエディターで開きます。 このファイルは、dwa_install¥server¥festival¥config ディレクトリーにあります。
  2. 下の表で説明されているように、LQE 機能ユーザーおよび TRS ユーザーのプロパティー値を入力します。 これらのプロパティーの例は、このトピックの最後にあります。
    表 1. TRS および LQE 用の festival.xml ファイルのプロパティー
    プロパティー 説明/値
    ForceHttpsForAuthenticationForOAuth この値は true に設定してください。
    functional.user.consumer.key LQE 機能ユーザーに関連付けられているコンシューマー・キー。 DOORS 追跡対象リソース・セット (TRS) にアクセスするため、ライフサイクル照会エンジンで使用されます。 このキーは、Rational DOORS 構成の「ローカル・キー」ウィンドウになければなりません。 デフォルト値は LQE Functional User Key です。
    functional.user.consumer.secret LQE 機能ユーザーに関連付けられているコンシューマー・シークレット。 DOORS 追跡対象リソース・セット (TRS) にアクセスするため、ライフサイクル照会エンジンで使用されます。 このシークレット・キーは、Rational DOORS 構成の「ローカル・キー」ウィンドウになければなりません。 デフォルト値は qwert6 です。
    functional.user.name LQE 機能ユーザーのユーザー名。 このユーザー名は、有効な Rational DOORS ユーザーでなければなりません。 デフォルト値は LQE Functional User です。
    functional.user.password LQE 機能ユーザーのパスワード。 デフォルト値は qwert6 です。
    trs.db.user TRS イネーブルメントのユーザー名。 簡略化のため、デフォルト・ユーザー名 trs を使用してください。
    trs.db.password trs.db.user のパスワード。 このパスワードも Derby プロパティー・ファイルに指定しなければなりません。 デフォルト値は dwaTrsPa11word です。
    trs.page.size 1 ページに入れる TRS リソースの数。 デフォルト値は 250 です。
    trs.enable この値は true に設定してください。
  3. derby.properties ファイルをエディターで開きます。 このファイルは、dwa_install/derby ディレクトリーにあります。
  4. 下の表にあるパラメーターについて、パスワード値を置き換えてください。
    表 2. TRS 用の Derby プロパティー・ファイルのパラメーター
    パラメーター 説明
    derby.user.trs festival.xml ファイルに指定した trs.db.user のパスワード。 デフォルト値は dwaTrsPa11word です。
    derby.user.admin Derby データベース管理者のパスワード。 このユーザーには現在、Rational DOORS Web Access 用の機能が用意されていません。 デフォルト値は dwaTrsPa11word です。
  5. バッチ・ファイル dwa_install/derby.start.bat を実行します。
  6. バッチ・ファイル dwa_install/derby/scripts/init_trs.bat を実行します。
  7. Data Change Notifications (DCN) パラメーターを有効にして、Rational DOORS Web Access ブローカーおよび Rational DOORS Web Access サーバーと通信するように Rational DOORS データベース・サーバーを構成します。
  8. 以下の資格情報を使用して、Rational DOORS にログオンします。
    • ユーザー名: LQE Functional User または festival.xml ファイルに指定した機能ユーザー名。
    • パスワード: qwert6 または festival.xml ファイルに指定した機能ユーザー・パスワード。
  9. 「ファイル」>「ローカル・キー」を選択し、ウィンドウに festival.xml ファイルで指定したコンシューマー・キーとシークレット・キーが入っていることに注意してください。

festival.xml ファイルにおける、TRS に関連するプロパティーの例:
<f:property name="ForceHttpsForAuthenticationForOAuth" value="true"/> 
<f:property name="oauth.domain" value="https://[server]:[port]/dwa"/>
<f:property name="functional.user.consumer.key" value="LQE Functional User Key"/> 
<f:property name="functional.user.consumer.secret" value=qwert6"/> 
<f:property name="functional.user.name" value="LQE Functional User"/> 
<f:property name="functional.user.password" value="qwert6"/> 
<f:property name="trs.enable" value="true"/>

次のタスク

TRS コンシューマー・アプリケーションとの統合が OSLC フレンド関係を使用して構成された後に、コンシューマー・アプリケーションで Rational DOORS を TRS プロバイダーとして登録する必要があります。 これについては例えば、IBM Rational Engineering Lifecycle Management インフォメーション・センターで、以下のいずれかのトピックを参照してください。
Rational Engineering Lifecycle Management などの TRS コンシューマー・アプリケーションで使用されるライフサイクル照会エンジン (LQE) は、複数のライフサイクル・ツールから取り出されたデータのマスター索引 (データベース) を作成します。 TRS プロバイダー・ツールはそれぞれ、そのデータを追跡対象リソース・セットによって公開します。 LQE は、それぞれのツールからデータを収集または「索引付け」することができます。 チームは、索引付きデータの照会 (レポート) を SPARQL 言語で書き込むことができます。 Rational DOORS 用のデータ・ソースを LQE 管理アプリケーションに追加する場合は、以下の値を設定してください。
  • 最初の索引付けのためのスレッドの数: 1
  • 増分索引付けのためのスレッドの数: 1
  • リフレッシュ頻度: 60
以下の HTTP タイムアウト値を「管理」タブ>「構成」>「拡張プロパティー (Advanced Properties)」に設定します。 デフォルトは 60 秒です。 どちらも、10 分 (600 秒) まで大きくしてください。
  • 接続タイムアウト (最小): 10 分 (600 秒)
  • ソケット・タイムアウト (最小): 10 分 (600 秒)

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