標準リンク、外部リンク、およびコラボレーション・リンク

要件を IBM® Rational® DOORS® 内の他の要件および Rational DOORS の外部のリソースと関連付けるには、リンクを使用します。

標準リンクは、同じデータベース内の要件を互いに関連付けます。外部リンクは、Rational DOORS データベース内の要件を、現在の Rational DOORS データベースの外部にあるエンティティーまたはリソースと関連付けます。コラボレーション・リンクは、要件を、Collaborative Lifecycle Management (CLM) およびその他のライフサイクル・アプリケーション用の Rational ソリューション内の成果物に関連付けます。

リンクについては、YouTube ビデオ、IBM Rational DOORS - Linking and traceability をご覧ください。

標準リンク

Rational DOORS の標準リンクは、同じデータベース内の要件をリンクします。リンクにより、双方向のトレーサビリティーが得られます。
  • 製品またはサービスがすべてのユーザー要件を満たしていることを確認でき、またユーザー要件ごとにどのような機能を開発するかを確認できます。
  • Rational DOORS の機能を使用すると、開発のどの段階で変更を行う場合でも、それがもたらす影響をたどって単一の要件を突き止めることができます。

例えば、技術部門から、希望していた太陽電池を供給できないと伝えられたとします。電池オブジェクトから電池の影響を受ける要求へとリンクを戻ることができます。そこから太陽電池の搭載を検討している車の機能へとリンクを進めることができます。これにより、太陽電池を使えないことによるすべての影響をすぐに把握することができます。これらの情報は、従来の電池を使用して製品開発を続けるか、太陽電池を完成させるためにさらに投資するかの判断材料になります。

外部リンク

Rational DOORS オブジェクトから、現在の Rational DOORS データベースの外部にあるエンティティまたはリソースへのリンクを作成するには、外部リンクを使用します。例えば、Web サイトや他の Rational DOORS データベースへの外部リンクを作成することがあります。外部リンクは URL として記録できます。外部リンクが URL である場合、この外部リンクはハイパーリンクと同様に処理され、デフォルト・ブラウザーから開かれます。

外部リンクは、外部リンクが参照するリソースへの一方向リンクです。リソースには外部リンクとペアになるリンクが作成されません。リソース内に Rational DOORS URL を挿入することにより、Rational DOORS オブジェクトに戻るリンクをそのリソース内に作成することができます。

Rational DOORS の URL について詳しくは、『Rational DOORS の URL』を参照してください。

コラボレーション・リンク

Rational DOORS オブジェクトから、CLM およびその他のライフサイクル・アプリケーション用の Rational ソリューションにある、変更管理、品質管理、要件管理、および設計管理の各アプリケーション内の成果物に対して、コラボレーション・リンクを作成します。 これらのアプリケーションに対する統合は、『OSLC を使用した要件データと他のデータ型の統合』に記載されているように、OSLC データ共有を使用して構成する必要があります。

以下のリンク・タイプがコラボレーション・リンクに使用されます。
  • 実装者リンク

    これは、Rational DOORS 内のオブジェクトと、IBMRational Team Concert™ などの変更管理 (Change Management) アプリケーション内の成果物とのリンクです。

  • 検証者リンク

    これは、Rational DOORS 内のオブジェクトと、IBMRational Quality Manager などの品質管理 (Quality Management) アプリケーション内の成果物とのリンクです。

  • 参照リンク

    これは、Rational DOORS のオブジェクトと、要件管理アプリケーション (IBM Rational DOORS Next Generation など) の成果物との間のリンクです。

  • 「詳細化、満足、トレース (Refines, Satisfies, Trace)」リンク

    これは、Rational DOORS 内のオブジェクトと、設計管理アプリケーション内のモデルおよびリソースとのリンクです。

コラボレーション・リンクにカーソルを置くと、プレビュー・ウィンドウが開き、成果物の要約が表示されます。

リンク矢印

標準リンクまたは外部リンクを持つオブジェクトには、メイン列にリンク矢印があります。
  • アウト・リンクには赤いリンク矢印 アウト・リンク・インディケーター が付きます。
  • イン・リンクには黄色いリンク矢印 イン・リンク・インディケーター が付きます。

モジュール・ベースラインによっては、色付きのアウトラインを持ち、中空きになっているリンク矢印 赤いアウトラインを持ち、中空きになっているアウト・リンク・インディケーター 黄色いアウトラインを持ち、中空きになっているイン・リンク・インディケーター が表示されることがあります。このような矢印は、同じベースライン・セット定義には存在しないモジュール間のインリンクとアウトリンクを意味します。ベースライン・セット定義について詳しくは、『ベースライン・セット定義とベースライン・セット』を参照してください。

注: リンクが外部アプリケーションのみで作成されて保管されている場合には、ベースラインには Rational DOORS オブジェクトへのコラボレーション・リンクは組み込まれません。 例えば、IBM Rational DOORS Next Generation および IBM Rational Design Management は、リンク・ディスカバリーを使用します。 Rational DOORS へのリンクは、リンク・ソースがあるアプリケーションのみに保管されるので、Rational DOORS モジュールのベースラインには組み込まれません。

リンク矢印はオフに切り替えることができます。リンク矢印がまったく表示されない場合は、「表示」>「表示」>「リンク矢印」をクリックします。

カーソルをリンク矢印の上に置くと、そのリンクに関する詳細情報が表示されます。 ユーザーが読み取り権限を持つオブジェクトに関する情報のみが表示されます。
ヒント: Rational DOORS を Rational DOORS Web Access とともに実行しており、システムが OSLC を使用するようにセットアップされている場合、リンクされたオブジェクトの要約を示すプレビュー・ウィンドウを表示するようにシステムを構成できます。これはコラボレーション・リンク用に表示されるプレビュー・ウィンドウに似ています。 これについては、『OSLC を使用した要件データと他のデータ型の統合』を参照してください。
リンク矢印を右クリックすると、リンクの他端でオブジェクトが含まれているモジュールの名前が表示されます。
  • リンクを含むモジュールが開いていない場合は、n: <アンロード済み> が表示されます。 n はオブジェクト番号です。
  • オブジェクトに外部リンクがある場合は、それらのリンクは「外部リンク」サブメニューに、アルファベット順で一覧表示されます。
  • 「外部リンク」メニューの項目にマウス・カーソルを重ねると、各外部リンクの説明が表示されます。外部リンクはアルファベット順に表示されます。外部リンクが、CLM 用の Rational ソリューションを使用してセットアップされたサーバーに対するものである場合は、その外部リンクの要約を示すプレビュー・ウィンドウが表示されます。
リンクを追跡するには、次のようにリストからリンクを選択します。
  • リンクが Rational DOORS オブジェクトへのリンクの場合、リンク先のオブジェクトが選択されます。オブジェクトを含むモジュールが開いていない場合は開かれます。
  • リンクが外部リンクで URL の場合、リンク先のリソースがデフォルト・ブラウザーで表示されます。
  • 外部リンクが URL でなければ開くことはできずに、メッセージが表示されます。
注: Microsoft リッチ・エディット・コントロールの制限により、2 バイト文字は、URL に含まれる場合は自動的には強調表示されません。この制限は、Rational DOORS の外部リンクに影響します。外部リンクの URL が 2 バイト文字を含んでいる場合、外部リンクをクリックしても、その URL をたどることはできません。URL をブラウザー・ウィンドウにコピーして貼り付けることができます。

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