Rational DOORS Web Access の TRS プロバイダーとしての構成

構成ファイルを編集し、Derby バッチ・ファイルを実行することによって、追跡対象リソース・セット (TRS) 用のプロバイダーとして IBM® Rational® DOORS® Web Access を構成できます。

このタスクについて

Rational DOORS Web Access および Derby の出荷内容には、TRS イネーブルメント用の複数のデフォルト・ユーザーおよびパスワードが含まれています。 ユーザー名またはパスワードを変更する場合、以下の手順での説明に従って、ユーザーに関連付けられている構成パラメーターを編集してください。 統合では、以下のユーザーが使用されます。
LQE 機能ユーザー
この標準 Rational DOORS ユーザーは、統合 TRS コンシューマー・アプリケーションから Rational DOORS Web Access へのライフサイクル照会エンジン (LQE) 要求を処理します。 このユーザーにデフォルト値以外のユーザー名とパスワードがある場合、以下の手順で説明しているとおり、その値は festival.xml ファイル内の項目に一致している必要があります。
trs.db.user
この Derby データベース・ユーザーは、TRS データベース・データにアクセスすることができ、データベースからデータを取得するために Rational DOORS Web Access によって使用されます。 デフォルトのユーザー名とパスワード以外の値を使用する場合は、festival.xml ファイル内に項目を作成してください。 パスワードを変更する場合は、Derby プロパティー・ファイルに新規パスワードを入力してください。
derby.user.admin
この Derby データベース管理者には現在、Rational DOORS Web Access 用の機能は用意されていません。 このユーザー用のパスワードを Derby プロパティー・ファイルに設定することができます。
重要: 管理者は Derby データベースの整合性を維持するための処置を講じ、それが破損しないようにする必要があります。 詳しくは、「Derby Server and Administration Guide」の『Maintaining database integrity』を参照してください。

手順

  1. 『Rational DOORS Web Access の開始、停止、および削除』の説明に従って、すべての Rational DOORS Web Access コンポーネントを停止します。
  2. festival.xml ファイルのバックアップ・コピーを作成し、元のファイルをエディターで開きます。 このファイルは、dwa_install¥server¥festival¥config ディレクトリーにあります。
  3. 以下の LQE 機能ユーザーおよび TRS ユーザーのプロパティー値を入力します。
    ForceHttpsForAuthenticationForOAuth
    この値は true に設定してください。
    functional.user.consumer.key
    このコンシューマー・キーは LQE 機能ユーザーに関連付けられています。 LQE はこのキーを使用して、Rational DOORS TRS にアクセスします。 このキーは、Rational DOORS 構成の「ローカル・キー」ウィンドウにある「コンシューマー・キー」項目と一致していなければなりません。 デフォルト値は LQE Functional User Key です。 このプロパティーが festival.xml ファイル内に必要とされるのは、デフォルト値以外の値を使用する場合のみです。
    functional.user.consumer.secret
    このコンシューマー秘密鍵は、LQE 機能ユーザーに関連付けられています。 LQE はこの鍵を使用して、Rational DOORS TRS にアクセスします。 この秘密鍵は、Rational DOORS 構成の「ローカル・キー」ウィンドウにある「OAuth 秘密鍵」項目と一致します。 デフォルト値は qwert6 です。 このプロパティーが festival.xml ファイル内に必要とされるのは、デフォルト値以外の値を使用する場合のみです。
    functional.user.name
    このプロパティーは、LQE 機能ユーザーのユーザー名です。 このユーザーは、LQE で使用する予定のすべての Rational DOORS データを読み取る特権を持つ、標準 Rational DOORS ユーザーでなければなりません。 この値は、Rational DOORS 構成の「ローカル・キー」ウィンドウにある「コンシューマー名」項目と一致していなければなりません。 デフォルト値は LQE Functional User です。 このプロパティーが festival.xml ファイル内に必要とされるのは、デフォルト値以外の値を使用する場合のみです。
    functional.user.password
    このプロパティーは、LQE 機能ユーザーのパスワードです。 デフォルト値は qwert6 です。 このプロパティーが festival.xml ファイル内に必要とされるのは、デフォルト値以外の値を使用する場合のみです。
    trs.db.user
    このプロパティーは、TRS イネーブルメントのユーザー名です。 デフォルトのユーザー名は trs です。 このプロパティーが festival.xml ファイル内に必要とされるのは、デフォルト値以外の値を使用する場合のみです。
    trs.db.password
    このプロパティーは、trs.db.user のパスワードです。 デフォルト値は dwaTrsPa11word です。 このプロパティーが festival.xml ファイル内に必要とされるのは、デフォルト値以外の値を使用する場合のみです。 デフォルト値以外の値を使用する場合は、Derby プロパティー・ファイルに新規パスワードを入力してください。これについてはこの手順の次のいくつかのステップで説明しています。
    trs.page.size
    このプロパティーは、1 ページに入れる TRS リソースの数を示しています。 デフォルト値は 250 です。
    trs.enable
    この値は true に設定してください。
    以下の festival.xml ファイルからの抜粋では、TRS に関連するプロパティーの例を示しています。
    <f:property name="ForceHttpsForAuthenticationForOAuth" value="true"/> 
    <f:property name="functional.user.consumer.key" value="LQE Functional User Key"/> 
    <f:property name="functional.user.consumer.secret" value=qwert6"/> 
    <f:property name="functional.user.name" value="LQE Functional User"/> 
    <f:property name="functional.user.password" value="qwert6"/> 
    <f:property name="trs.enable" value="true"/>
  4. festival.xml ファイルを保存して閉じます。
  5. festival.xml ファイル内の trs.db.password のデフォルト値を変更した場合は、次のいくつかのステップに従います。
    1. derby.properties ファイルをエディターで開きます。 このファイルは dwa_install/derby ディレクトリー内にあります。
    2. derby.user.trs 値を置き換えます。 derby.properties ファイルには、以下の値が入っています。
      derby.user.trs
      これは、festival.xml ファイルに指定した trs.db.user プロパティーのパスワードです。 デフォルト値は dwaTrsPa11word です。
      derby.user.admin
      これは Derby データベース管理者のパスワードです。 このユーザーには現在、Rational DOORS Web Access 用の機能は用意されていません。 デフォルト値は dwaTrsPa11word です。
  6. 『Rational DOORS Web Access の開始、停止、および削除』の説明に従って、すべての Rational DOORS Web Access コンポーネントを開始します。

次のタスク

TRS コンシューマー・アプリケーションとの統合が OSLC フレンド関係を使用して構成された後に、コンシューマー・アプリケーションで Rational DOORS を TRS プロバイダーとして登録してください。 この手順の例については、IBM Rational Engineering Lifecycle Management の資料にある、『ライフサイクル照会エンジンの TRS プロバイダーとしてのアプリケーションの登録』を参照してください。

Rational Engineering Lifecycle Management などの TRS コンシューマー・アプリケーションで使用される LQE は、複数のライフサイクル・ツールから取り出されたデータのマスター索引またはデータベースを作成します。 各 TRS プロバイダー・ツールは、そのデータを TRS によって公開します。 LQE は、各ツールからのデータを収集または索引付けすることができます。 チームは、レポートに似た、索引付きデータの照会を、SPARQL 言語で作成することができます。 Rational DOORS 用のデータ・ソースを LQE 管理アプリケーションに追加する場合は、以下の値を設定します。
  • 最初の索引付けのためのスレッドの数: 1
  • 増分索引付けのためのスレッドの数: 1
  • リフレッシュ頻度: 60
「管理」タブで、「構成」 > 「拡張プロパティー (Advanced Properties)」をクリックし、以下の HTTP タイムアウト値を設定します。 デフォルトは 60 秒です。 両方の値を大きくします。
  • 接続タイムアウト (最小): 5 分 (300 秒)
  • ソケット・タイムアウト (最小): 15 分 (900 秒)

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