ファクト表およびエンティティー

ファクト表 またはファクト・エンティティー はスターまたはスノーフレーク・スキーマ内の表またはエンティティーで、ビジネス業績を測定する売り上げ、商品コスト、または利益などのメジャーが格納されます。

ファクト表またはエンティティーは、メジャー またはビジネスの数値データを集約します。ファクト表またはエンティティー内のデータを測定するには、ファクト表またはエンティティー内のすべてのメジャーが同じグレーンである必要があります。

ファクト表またはエンティティーで最も有益なデータを得るには、加法的で数値のメジャーを使用する必要があります。これらのメジャーを使用するとデータの取得と集約が可能になり、データベース内のさまざまなビジネス・データをビジネスで活用できます。

ファクト表とエンティティーには、ディメンション表への外部キーも含まれます。これらの外部キーは、ファクト表の各データ行を対応するディメンションおよびレベルに関連付けします。

ファクト表とエンティティーは複合キーである主キーを使用します。複合キー は、他の複数のキーのサブセットで構成されています。ディメンション・モデルの表またはエンティティーで複合キーが使用されている場合、その表はファクト表またはエンティティーです。表またはエンティティーで複合キーが使用されると、ディメンション・モデルの他の表またはエンティティーとの間に多対多関係が築かれます。

ファクト表およびエンティティーのタイプ

ファクト表およびエンティティーには 3 種類のタイプがあります。
トランザクション
トランザクション・ファクト表 またはトランザクション・ファクト・エンティティー は、トランザクションごとに 1 行を記録します。
定期的
定期的ファクト表 または定期的ファクト・エンティティー は、特定の期間に発生した一まとまりのトランザクションを 1 行に格納します。
累積
累積ファクト表 または累積ファクト・エンティティー は、特定のイベントの存続期間全体を 1 行に格納します。例えば、累積ファクト表またはエンティティーでは、クレジット・カードの申し込みが送信されてから受理されるまでの存続期間が記録されます。
注: ワークベンチを使用してファクト表またはエンティティーのタイプを明示的に指定することはできません。使用するファクト表のタイプを記述するには、文書に情報を追加してください。
以下の表に、ファクト表およびエンティティーの各タイプの比較を示します。この表から、ファクト表のタイプによってグレーンのタイプが異なり、挿入と更新操作の行われ方に違いがあることがわかります。例えば、トランザクションおよび定期的ファクト表およびエンティティーの場合、挿入操作のみが行われます。しかし、累積ファクト表またはエンティティーの場合は、最初に行が挿入され、マイルストーンに達して新しいメジャーが使用できるようになると、表またはエンティティーがその後に更新されます。
表 1. ファクト表のタイプの比較
特徴 トランザクション 定期的 累積
グレーン トランザクションごとに 1 行 期間ごとに 1 行 特定のイベントの存続期間全体で 1 行
ディメンション 最下位レベルの細分度での日付ディメンション 期末の細分度での日付ディメンション 複数の日付ディメンション
ディメンションの数 定期的ファクト・タイプより多い。 トランザクション・ファクト・タイプより少ない。 他のファクト表のタイプと比べるとディメンションの数は最も多い。
一致するディメンション 共有の一致するディメンションを使用 共有の一致するディメンションを使用 共有の一致するディメンションを使用
メジャー トランザクション・アクティビティーに関連 定期的アクティビティーに関連 一定の存続期間を持つアクティビティーに関連
データベースのサイズ 最もサイズが大きい。最も詳細なレベルのグレーンなので、非常に短期間でサイズが大きくなる場合が多い。 日時ディメンションのグレーンのレベルが大幅に高いので、トランザクション・ファクト表よりも小さい。 トランザクションおよび定期的ファクト表と比べると、サイズが最も小さい。
パフォーマンス 十分なパフォーマンスだが、最も詳細なグレーンよりも高位のグレーンを選択するとパフォーマンスを向上可能 格納されるデータのグレーンのレベルが他のタイプのファクト表よりも詳細でないため、他のタイプよりも高いパフォーマンス 十分なパフォーマンス
挿入 はい はい はい
更新 いいえ いいえ はい。特定のアクティビティーがマイルストーンに達した場合
削除 いいえ いいえ いいえ
ファクト表のサイズの増加 とても速い。 トランザクション・ベースのファクト表と比べて遅い。 トランザクションおよび定期的ファクト表と比べると遅い。
集約表の必要性 高い。主に、データが非常に詳細なレベルで格納されているため。 なしまたは非常に低い。主に、データが既に高位の集約されたレベルで格納されているため。 中程度。データが主に日次レベルで格納されているため。しかし、累積ファクト表のデータはトランザクション・レベルよりも下位です。

ファクト表のサンプル

以下の表は、架空の Great Outdoors 社が販売する製品の売り上げを追跡します。
GOSALESDW.SLS_SALES_FACT
ORDER_DAY_KEY
ORGANIZATION_KEY
EMPLOYEE_KEY
RETAILER_KEY
RETAILER_SITE_KEY
PRODUCT_KEY
PROMOTION_KEY
ORDER_METHOD_KEY
SALES_ORDER_KEY
SHIP_DAY_KEY
CLOSE_DAY_KEY
QUANTITY
UNIT_COST
UNIT_PRICE
UNIT_SALE_PRICE
GROSS_MARGIN
SALE_TOTAL
GROSS_PROFIT

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