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レッスン 2.2: サンプル・レポートでドリルスルー機能を有効にする

このレッスンでは、シームレスに 2 つのレポート間で切り替えを行うドリルスルー機能を有効にする方法について説明します。
ドリルスルー機能を追加すると、コンテキスト情報を保持したままで、あるレポートから別のレポートへナビゲートできるようになります。例えば、障害到着レポート から、同じプロジェクトの障害密度レポートへ、プロジェクト名をもう一度選択する必要なくナビゲート できます。ドリルスルー機能は、 レポート間での共通パラメーターまたはデータの引き渡しによって機能します。

あるレポート (ソース) から 別のレポート (ターゲット) へドリルスルーできるのは、 それらのレポートが少なくとも 1 つのパラメーターまたはデータ項目を共有している場合のみです。ドリルスルー機能は、2 つのレポート・クエリー間での パラメーター引き渡しのプロセスを簡素化します。この演習では、ソースとして「障害エージング」レポートを、ターゲットとして「障害到着率」レポートを使用します。障害エージングと障害到着率は両方ともプロジェクト正常性に 関係しているため、プロジェクト管理者はこれらのレポート間の関係を決めておく ことができます。

ソース・レポートとターゲット・レポートの決定

ドリルスルーするレポートの作成における最初のステップは、ソースとターゲットのレポートを決定することです。既に説明したように、「障害エージング」レポートがソースであり、「障害到着率」レポート がターゲットです。

フィルター・パラメーターの識別

ドリルスルーは、ソース・レポートからターゲット・レポートへ 1 つ以上のフィルター・パラメーターが引き渡されると機能します。したがって、2 つのレポートに共通するパラメーターはどれなのかを識別する必要があります。
  1. IBM® Cognos Connection で、「共用フォルダー」 > 「サンプル・レポート定義」> 「データウェアハウス・レポート」フォルダーのレポート・フォルダーを選択します。
  2. 「障害エージング」レポートのリンクをクリックして IBM Cognos Viewer でレポートを表示します。
    注: レポートには、「プログラム」と「プロジェクト」という 2 つの選択プロンプトがあります。「プロジェクトの選択」プロンプトでは、プロジェクト・パラメーターが存在していることを確認します。
  3. レポートを閉じます。ターゲット・レポートにもプロジェクト・パラメーターが含まれているかどうかをチェックする必要があります。
  4. IBM Cognos Connection で「障害到着率」レポートをクリックします。
    注: レポートには、「プログラム」と「プロジェクト」という 2 つのプロンプトがあります。「プロジェクトの選択」プロンプトでは、プロジェクト・パラメーターが存在していることを確認します。
    したがって、このプロジェクト・パラメーターを、これら 2 つのレポート間の ドリルスルーのパラメーターとして使用することができます。

ターゲット・レポート中のフィルター式の確認

次に、ターゲット・レポートがプロジェクト・パラメーターをフィルター式として受け入れるように構成されていることを確認する必要があります。ドリルスルー機能が働くには、ソースとターゲットの両方のレポートが共通のフィルター式をパラメーターとして持っている必要があります。
  1. 両方のレポートを「マイ・フォルダー」にコピーします。前の演習の手順に 従ってください。
  2. Report Studio で、「障害到着率」レポートを オープンします。
  3. 「エクスプローラー」バーで、「クエリー・エクスプローラー」をクリックし、クエリー・リストから「障害」を選択します。
  4. フィルター式 [Project]=?Project? が存在することを確認します。
  5. 式の検証」をクリックし、「OK」をクリックします。
  6. フィルターをクリックし、「プロパティー」ペインで「使用法」を「オプション」に設定します。これは、ソース・レポートで値をクリックする必要がないことを 指定します。
  7. レポートを保存します。

ソース・レポート中のドリルスルー・リンクの作成

このステップ では、クリックすると「障害到着率」レポートにドリルスルーできるリンクを 作成します。
  1. ソース・レポートをオープンし、ドリルスルー・リンクの開始点として使用する「各状態での経過日数」グラフ をクリックします。
  2. プロパティー」ペインで、「ドリルスルー 定義」プロパティーをダブルクリックします。これによって「ドリルスルー定義」ウィンドウが起動されます。 ツールバーをクリックしてこのウィンドウをオープンすることもできます。
  3. 「ドリルスルー定義」ウィンドウで、左下にある「新規ドリルスルー定義」アイコンをクリックします。
  4. ターゲット・レポート」タブで、 「レポート」ボックスの横の省略符号 (...) をクリックし、「障害到着率」レポートを 選択します。
  5. ターゲット・レポートに引き渡す必要のあるパラメーターを編集するため、「パラメーター」ボックスの下で、「編集」 編集アイコンをクリックします。
  6. パラメーター」ウィンドウで、「メソッド」リストを クリックし、「パラメーター値の引き渡し」を選択します。
  7. 「値」リストをクリックして、「プロジェクト」を選択します。
  8. 「OK」をクリックします。 これで、「障害到着率」レポートがターゲット・レポートとして 選択されました。
  9. 新しいウィンドウで開く」チェック・ボックスを選択します。この操作によって、 ターゲット・レポートにドリルスルーしたときにレポートが確実に新しいウィンドウで開く ようになります。
  10. 「OK」をクリックします。
  11. 「障害エージング」レポートを実行するため、「実行」 実行アイコンをクリックします。
  12. レポートが開いたら、「プログラム」リストから PPMP を選択し、「プロジェクト」リストから「オークション」を選択します。
  13. 「各状態での経過日数」グラフをクリックします。これによって、「障害到着率」レポートが開きます。レポートを見て、「オークション」プロジェクトが事前に選択されていることに注意してください。このため、毎回プロジェクトを選択する必要なく、同じプロジェクトの異なるデータを 表示できます。
  14. レポートを保存します。