比較エディター使用による変更のマイグレーション

2 つのデータベースの間の相違点を判別することが困難な場合、そのような相違点を検出して相手側データベースに移すために比較エディターを使用すれば、あるデータベース環境から別の環境に変更をマイグレーションする作業が楽になります。 変更のソース側としては、データベース接続だけでなく、物理データ・モデルや DDL スクリプト・ファイルも可能です。

始める前に

変更のマイグレーション先であるデータベースとの接続が存在している必要があります。 変更のソースがデータベースの場合、そのデータベースとの接続が存在していなければなりません。

手順

比較エディターを使用して変更をソース (データベース接続、物理モデル、または DDL ファイル) から別のデータベースにマイグレーションするには、以下のステップを実行します。

  1. 変更管理スクリプトを作成します。 管理エクスプローラー で、変更のマイグレーション先データベースの「変更管理スクリプト (Change Management Scripts)」フォルダーを右クリックし、「新規データベース変更」をクリックします。 新しい変更管理スクリプトが作成されて、変更管理スクリプト・エディターに変更管理スクリプトが表示されます。

    データ・プロジェクト・エクスプローラーで、データ設計プロジェクトが自動的に作成されます。 このデータ設計プロジェクトの名前は、データベース接続の名前です。 データベース接続の名前を持つデータ設計プロジェクトが既に存在する場合は、新しいデータ設計プロジェクトの名前は、データベース接続名の後ろに数字が付加されたものになります。 データ設計プロジェクトでは、実際のデータベースに対する変更を実装するために必要なリソースが格納および管理されます。

    ヒント: 既存の変更管理スクリプトを再利用するには、以下の手順を実行してそのスクリプトをリセットします。
    1. その変更管理スクリプトが既に開かれている場合は、そのスクリプトのタブをクリックして、そのスクリプトが強調表示されていることを確認します。 変更管理スクリプトが開いていない場合は、管理エクスプローラー「変更管理スクリプト (Change Management Scripts)」フォルダーを展開します。開く変更管理スクリプトをダブルクリックします。
    2. メインメニューから、「変更管理」 > 「リセット」をクリックします。
  2. メインメニューから、「変更管理」 > 「オブジェクトの比較とマイグレーション (Compare and Migrate Objects)」をクリックします。ターゲット・モデルへのオブジェクトのマイグレーション」ウィザードが開始します。
  3. ウィザードの手順を実行し、「終了」をクリックします。
    このウィザードで以下の処置を行うことができます。
    • 変更のマイグレーション元になるソースを指定する。
    • マイグレーションするオブジェクトを指定する。たとえば、マイグレーション対象として、 バッファー・プール、パーティション・グループ、スキーマ、表スペース、ユーザー、およびグループを選択できます。
    • 比較に含まれる対象を単純化するために、マスクと無視を定義する。
    • 構造化比較表のツールバーにある「次の差分 (Next Difference)」ボタン (
      「次の差分 (Next Difference)」ボタンの下矢印のアイコン・イメージ
      ) および「前の差分 (Previous Difference)」ボタン (
      「前の差分 (Previous Difference)」ボタンの上矢印のアイコン・イメージ
      ) を使用して、オブジェクトを詳細に検討し、ソース・データベースのモデルとターゲット・データベースのモデルの相違点を識別する。 ツールバーの「左から右にコピー」 (
      「左から右にコピー」ボタンのアイコン・イメージ
      ) ボタンを使用して、ターゲット・データベースに適用したい相違点をコピーします。

    「終了」をクリックすると、データベースにマイグレーションされたオブジェクトと、データベースに加えられる予定の変更を示すリストが変更管理スクリプト・エディターに表示されます。

  4. 変更管理スクリプト・エディターで、変更をターゲット・データベースにマイグレーションすることで影響を受ける可能性のある他のすべてのオブジェクトを検証します。
    1. 「変更するオブジェクト」リストで、各オブジェクトをクリックします。 マイグレーションされるオブジェクトによって影響を受けるオブジェクトが、「影響を受けるオブジェクト」リストに表示されます。
    2. 影響を受けるオブジェクトを変更管理スクリプトに組み込みます。 「変更」ボタンおよび「ドロップ」ボタンを使用して、影響を受けるオブジェクトを「変更するオブジェクト」リストに移動します。 「変更」ボタンを使用して影響を受けるオブジェクトを移動した場合は、 「プロパティー」ビューでそのオブジェクトをクリックして、必要な変更を加えることができます。
  5. コマンドのプレビュー」をクリックすると、生成されるコマンドが「コマンド」セクションに表示されます。コマンドを確認してください。

    データベースに対して行う変更の要約を確認するには、「変更レポートの表示」をクリックします。

  6. 「データ・オプション」をクリックして、「データ保存のカスタマイズ」ウィザードを開始し、ウィザードのステップを実行します。 表に対する変更のために、以下のいずれかの理由から、表をドロップしてから再作成することが必要になる場合は、コマンドをカスタマイズできます。
    • データ・ファイルの場所を変更するため
    • ロードおよび再ロードの方法を変更するため
    • データをアンロードする目的で照会を再定義するため
    • アンロードと再ロードの列のデータ・タイプの不一致を修正するため
    • データのロード方法を再マップするため

    生成する DB2 メンテナンス・コマンドを指定することもできます。

  7. 再生成されたコマンドを確認してください。
  8. 「実行」をクリックします。 変更コマンドの配置ウィザードが開始します。
  9. 変更コマンドを確認し、「終了」をクリックします。 変更が実際のデータベース・カタログに配置されます。

タスクの結果

これで、データベースの構造上の変更が、別のデータベース環境にマイグレーションされました。 比較エディターを使用して変更をマイグレーションする場合にマイグレーションできるのは、データベースの構造に関する変更のみです。 他のオブジェクトのデータをマイグレーションするには、さらに付加的なステップを実行する必要があります。

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