MultiSite コントロール パネル

保存および転送機能を設定します。

適用性

製品名 コマンド タイプ
MultiSite 管理ツール
プラットフォーム
Windows

概要

%SystemRoot%¥System32¥ms.cpl

MultiSite コントロール パネルを開くには、[コントロール パネル] の [MultiSite] アイコンをダブルクリックします。

説明

MultiSite コントロール パネルで、各ホストでのストア アンド フォワード機能の操作を管理します。以下の節で説明する構成パラメータの設定を管理できます。パラメータが定義されていないと対応する操作が失敗する場合があり、デフォルトが ハード コーディングされている場合もあります。

最大パケット サイズ

デフォルト: 2097151 KB (2GB-1KB)

複数の物理パケットへの論理パケットの分割を管理します。 この値で、物理パケット ファイルの最大値を指定します。物理パケットのサイズを制限すると、一部のネットワークでのパケット配信の信頼性を向上できます。制限しない場合は、0 (ゼロ) を指定します。

この値は、以下のコマンドで使用します (-maxsize を同時に指定しない場合に限る)。

mkreplica または syncreplica を、-out を指定して呼び出す場合には、この値は使用されません。パケット サイズを制限するには -maxsize を使用する必要があります。

管理者の電子メール

デフォルト: なし。

次のいずれかのイベントが発生した場合に通知するユーザーの電子メール アドレスを指定します。
  • 期限切れになったローカル ホスト上のパケットが送信ホストに返送される。
  • ネクスト ホップに配信されなかったパケットが送信ホストに返送される。
  • syncreplica -import で、複製作成パケットが検出される。
注: Rational ClearQuest MultiSite を使用するが、Rational ClearCase® MultiSite は使用しない場合、control_panel コマンドを使用して SMTP ホストと管理者の電子メールを指定します。
電子メールによる通知を有効にするには:
  1. 使用する SMTP ホストを指定するには
    • Rational ClearCaseMultiSite を使用する場合、ClearCase コントロール パネルの [SMTP ホスト] フィールドに有効なホストが指定されていることを確認します。(このフィールドは [オプション] ページにあります。)
    • Rational ClearCaseMultiSite を使用しない場合は、control_panel コマンドを使用して SMTP ホストを指定します。
  2. MultiSite コントロール パネルの [管理者の電子メール] フィールドに 電子メール アドレスを入力します。1 つのアドレスしか指定できません。
  3. (オプション) [電子メール通知に使用するプログラムのパス] フィールドに別の値を入力します。

電子メール通知に使用するプログラムのパス

デフォルト: ccase-home-dir¥bin¥notify.exe

管理者の電子メールにリストされている状況で起動される電子メール プログラムを指定します。

接続不可能なホストに対する時間制限 (分)

デフォルト: ゼロ。

発送サーバーが、以前に接続不可能と識別されたターゲット ホストに連絡する前に待機する分数を指定します。

発送サーバーがパケットをターゲット ホストに送信しようとして、ホストが接続不可能と判別すると、ファイルを ccase-home-dir¥var¥shipping¥ms_downhost ディレクトリに作成します。ファイルの名前は、接続不可能ホストの名前です。 [接続不可能なホストに対する時間制限] フィールドの値がゼロ以外の場合、 発送サーバーは今後の発送操作時に、ターゲット ホストのディレクトリを検査します。

ターゲット ホストが ms_downhost ディレクトリに検出されて、 現在時刻とファイルの最終変更時刻との差が発送サーバー ホストのタイムアウト値よりも 小さい場合、発送サーバーはターゲット ホストにパケットを送信しません。 差がタイムアウト値以上の場合、発送サーバーはターゲット ホストに パケットを送信しようとします。 [接続不可能なホストに対する時間制限] の設定がゼロの場合、発送サーバーはターゲット ホストにパケットを送信しようとします。 (接続不可能なホストにパケットを送信する試行は、約 30 秒かかります。)

記憶クラス

記憶クラス名

デフォルト: -sclass オプションを指定して multiutil コマンドを実行すると、記憶クラスに割り当てられていないパケットと、記憶クラスが構成されていないパケットに対して cq_default 記憶クラスが使用されます。cq_default 記憶クラスは、MultiSite がインストールされていると、作成されません。 mkorder コマンドと shipping_server コマンドでは、記憶クラスに割り当てられていないパケットと、記憶クラスが構成されていないパケットに対して -default 記憶クラスを使用します。Rational ClearQuest MultiSite パケットの追加の記憶クラスを作成できますが、Rational ClearQuest MultiSite パケットと Rational ClearCase MultiSite パケットには、別の記憶クラスを使用する必要があります。

記憶クラス名を指定します。 それぞれの記憶クラスについて、パケット有効期限、記憶ベイ、返送ベイ、受信ハンドラの値を指定できます。

注: 64 個までの記憶クラスを作成でき、その名前は大文字と小文字を区別します。

パケット有効期限

デフォルト: [デフォルトの有効期限を使用する] チェック ボックスを選択すると、記憶クラスでは -default クラスに関連付けられているパケット有効期限値を使用します。(この値は [パケット有効期限] フィールドには表示されません。値を判別するには、-default クラスを表示する必要があります。)MultiSite を初めてインストールするときに、-default クラスの [パケット有効期限] 値は 14 日に設定されます。

指定された記憶クラスに関連した発送オーダーの有効期間 (日数) を指定します。この期間は、発送オーダーが生成された時点から開始します。パケットが 指定された日数内にすべての宛先に配信できなかった場合、パケットは元の送信ホストに返送され、メッセージが [管理者の電子メール] フィールドで指定されたアドレスに送信されます。電子メール通知が無効の場合、メッセージは Windows イベント ビューアに書き込まれます。

0 (ゼロ) は、有効期限がなく、配信は無限に再試行されることを指定します。

この設定は、syncreplica または mkreplica-pexpire オプションで上書きされます。

shipping_server プログラムはパケットの配信を再試行しません。パケット有効期限の指定は、 未配信のパケットの配信を定期的に行うようにホストをセットアップしている場合にのみ有効です。

記憶ベイのパス

デフォルト: -sclass オプションが指定された multiutil コマンドでは cq_default 記憶クラスを使用します。mkorder コマンドと shipping_server コマンドは -default 記憶クラスを使用します。cq_default 記憶クラスを作成する必要があります。Rational ClearCase MultiSiteRational ClearQuest MultiSite の両方を使用する場合、VOB 複製のパケットとデータベースのパケットには異なる記憶ベイを使用する必要があります。

送信および受信更新パケットと、特定の記憶クラスの発送オーダーを保持するディレクトリの場所を定義します。

NTFS ファイル システムの記憶ベイに置かれたパケットは、記憶ベイの Windows ACL を継承します。 記憶ベイの ACL を定義して、パケットを処理し、許可されないアクセスから保護するために、MultiSite コマンドを正常に実行できるようにします。FAT ファイル システムに保管されたパケットは保護されません。

ストア アンド フォワード機能を使用する前に、 ccase-home-dir¥var¥shipping ディレクトリが 作成されるディスク パーティションに、見込まれる複製作成パケットと更新パケット用に十分な空き容量があることを確認してください。 VOB データベースを含むディスク パーティションに空きがないために起こる VOB データベース破損の可能性をなくすために、VOB 記憶ディレクトリを含まないディスク パーティションに記憶ベイを配置します。

注: 記憶クラスを新規に作成すると、指定した記憶ベイと返送ベイが作成されます。ベイに incomingoutgoing ディレクトリも作成されます。

返送ベイのパス

デフォルト: -sclass オプションが指定された multiutil コマンドでは cq_default 記憶クラスを使用します。mkorder コマンドと shipping_server コマンドは -default 記憶クラスを使用します。cq_default 記憶クラスを作成する必要があります。Rational ClearCase MultiSiteRational ClearQuest MultiSite の両方を使用する場合、VOB 複製のパケットとデータベースのパケットには異なる返送ベイを使用する必要があります。

指定されたすべての宛先にデリバーできなかったために、パケットが発信元に戻される過程において、入力パケットと出力パケットを保持するディレクトリの場所を定義します。

NTFS ファイル システムの戻りベイに置かれたパケットは、戻りベイの Windows ACL を継承します。 返送ベイの ACL を定義して、パケットを処理し、許可されないアクセスから保護するために、MultiSite コマンドを正常に実行できるようにします。FAT ファイル システムに保管されたパケットは保護されません。

受信ハンドラのパス

デフォルト: なし。

記憶クラスのパケットを受信したときに実行する、発送サーバーのバッチ ファイルまたはプログラムを指定します。デフォルトでは、ファイルは指定されません。

受信した各パケットに対して、shipping_server は以下の操作を実行します。

  1. MultiSite コントロール パネル内の項目を読み込んで、パケットに該当する [受信ハンドラ] 値を見つけます。
    • パケットが記憶クラスに関連付けられていて、その記憶クラスの [受信ハンドラ] 値が設定されている場合、shipping_server は指定されたバッチ ファイルまたはプログラムを使用します。受信ハンドラがその記憶クラスに対して定義されていないが、デフォルトの受信ハンドラが定義されている場合は、そのデフォルトがパケットに対して起動します。
    • パケットが記憶クラスに関連付けられておらず、-default 記憶クラスに [受信ハンドラ] 値が存在する場合、shipping_server ではその値を使用します。
  2. 受信ハンドラを、以下のようにして起動します。

    script-pname [ -d/ata packet-file-pname ] [ -a/ctual shipping-order-pname ]
    [ -s/class storage-class ] -o/rigin hostname

    ここで

    script-pname
    RECEIPT-HANDLER 項目に指定されたスクリプト。
    -d/ata packet-file-pname
    パケットの場所。このパラメータは、パケットがこのホストを宛先にしている場合にのみ使用されます。
    -a/ctual shipping-order-pname
    発送オーダーの場所。このパラメータは、パケットが別のホストを宛先にしている場合にのみ使用されます。
    -s/class storage-class
    パケットに関連付けられた記憶クラス。このパラメータは、パケットが作成されたときに記憶クラスに関連付けられていた場合にのみ使用されます。
    -o/rigin hostname
    パケットが最初に送信されたホストの名前。
    注: パケットがローカル ホストと別のホストの両方を宛先としている場合、-data-actual の両方のパラメータが使用されます。パケットはホスト上の複製でインポートされて、次の宛先に転送されます。

ルーティング情報

[ルーティング情報] フィールドにより、パケットのネットワーク ルーティングが制御されます。

次のルーティング ホップ

デフォルト: なし。

最終宛先が [宛先ホスト名] リストに指定されたいずれかのホスト名であるパケットの、次の宛先を指定します。 このホストが、パケットを宛先に配信する必要があります。ホストを指定するには、ホスト名 (別のドメインのホストから使用できる必要がある) または数値 IP アドレスを使用します。

宛先ホスト名

デフォルト: なし。

このフィールドにリストされているホストが宛先のパケットは、 [次のルーティング ホップ] フィールドに指定されたホストに送信されます。ホストを指定するには、ホスト名 (別のドメインのホストから使用できる必要がある) または数値 IP アドレスを使用します。[宛先ホスト名] の値 -default は、ルーティング ホップに関連付けられていないすべてのホストに対応します。


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