cpheader

エクスポートされたワークスペース項目 (クエリー、グラフ、レポート、レポート書式)、 およびオリジナルの Rational® ClearQuest® Designer を使用して作成されたフォーム ファイルに対して、データ コード ページ ヘッダー情報を追加および削除します。

概要

cqperl cpheader.pl -a [ file-path | [ directory-path { regular-expression } ] ] code-page
cqperl cpheader.pl -s [ file-path | [ directory-path { regular-expression } ] ]

cpheader コマンドは、Rational ClearQuest インストール ディレクトリにあります。

説明

バージョン 7.1.1.0 より、IBM® Rational ClearQuest は、エクスポートされたワークスペース アイテム、およびオリジナルの ClearQuest Designer を使用して作成されたフォーム ファイルに、ヘッダー情報を追加します。ヘッダーには、ファイル エクスポート元の ClearQuest データベースのデータ コード ページに関する情報が含まれています。 このヘッダーにより、エクスポートされたファイルが、異なるコード ページを使用している可能性がある他の ClearQuest データベースに正しくインポートされるようになります。

バージョン 7.1.1.0 より前の ClearQuest では、 エクスポートされたワークスペース アイテムおよびフォーム ファイルに、コード ページ ヘッダーはありません。

バージョン 7.1.1.0 の前後の ClearQuest クライアントを混在させて使用していて、 バージョン 7.1.1.0 の前後の異なる ClearQuest クライアントを使用してワークスペース アイテムおよびフォーム ファイルをエクスポートまたはインポートする場合、 cpheader コマンドを使用して、コード ページ ヘッダーを追加および削除し、バージョンをまたがるクライアント互換性を有効にします。 これにより、エクスポートされたファイルが、 それをエクスポートしたクライアントとは異なるバージョンの ClearQuest クライアントでインポートするための正しい形式に変換可能になります。

cpheader コマンドを使用して、 ワークスペース アイテム、およびオリジナルの ClearQuest Designer で作成されたフォーム ファイルを、UTF-8 (8 ビット Unicode Transformation Format) コード ページの ClearQuest データベースにマイグレーションします。 このコマンドの使用により、 ワークスペース アイテムおよびフォーム ファイルが、エクスポートされたファイルのコード ページと一致しない ClearQuest データベースにインポートされることがなくなり、データ破損が防止されます。 UTF-8 は、すべてのコード ページの文字をサポートするため、 UTF-8 コード ページをサポートするデータベースに、すべてのコード ページをインポートすることができます。

重要: ClearQuest Eclipse Designer では、コード ページ情報を含む XML 形式にフォームをエクスポートします。 ClearQuest Eclipse Designer からエクスポートされたフォームには、cpheader コマンドを使用しないでください。

オプションと引数

-a
指定されたディレクトリおよびそのサブディレクトリ内の指定されたファイルに、データ コード ページ ヘッダーを追加します。
-s
指定されたディレクトリおよびそのサブディレクトリ内の指定されたファイルから、データ コード ページ ヘッダーを削除します。
file-path
コード ページ ヘッダーを追加または削除するファイルのパス指定。
directory-path { regular-expression }
コード ページ ヘッダーを追加または削除するファイルが入ったディレクトリのパス指定。 regular-expression を指定すると、ディレクトリおよびそのサブディレクトリ内で、 regular-expression に一致した名前のファイルのみに対して、 コード ページ ヘッダーが追加または削除されます。 regular expression を指定しないと、ディレクトリおよびそのサブディレクトリ内のすべてのファイルに対して、 コード ページ ヘッダーが追加または削除されます。
code-page
Rational ClearQuest データ コード ページ。

ユースケース

  • ユースケース 1: ワークスペース項目およびオリジナルの Designer フォーム ファイルを、 前バージョンの ClearQuest 7.1.1 データベースから ClearQuest 7.1.1 UTF-8 (65001) データベースにマイグレーションします。

    推奨策:

    ClearQuest 7.1.1 クライアントを使用してワークスペース項目および オリジナルの Designer フォーム ファイルを前バージョンの ClearQuest 7.1.1 データベースからエクスポートし、 さらにこれらのワークスペース項目およびフォーム ファイルを UTF-8 データベースにインポートします。 この解決策により、ClearQuest は、異なるコード ページのファイルを UTF-8 形式に 変換することでデータ コード ページ ヘッダー情報を自動的に処理します。

    代替策:

    1. ワークスペース項目およびオリジナルの Designer フォーム ファイルをエクスポートする ClearQuest データベースのデータ コード ページを決定します。
    2. 前バージョンの ClearQuest 7.1.1 クライアント、または bkt_tool コマンドを使用して、 前バージョンの ClearQuest 7.1.1 データベースからワークスペース項目をエクスポートします。
    3. 前バージョンの 7.1.1 オリジナル Designer を使用して、 前バージョンの ClearQuest 7.1.1 データベースからフォーム ファイルをエクスポートします。
    4. ClearQuest 7.1.1 に導入されている cpheader コマンドを 使用して、たった今ステップ 2 と 3 でエクスポートしたファイルに UTF-8 (65001) コード ページ ヘッダーを追加します。
    5. ClearQuest 7.1.1 クライアントを使用して、ワークスペース項目および フォーム ファイルを UTF-8 データベースにインポートします。

    例:

    あるコンピュータにコード ページ 932 の ClearQuest 7.0 データベースが あります。2 番目のコンピュータに ClearQuest 7.1.1 をインストールし、 データ コード ページ 65001 (UTF-8) の ClearQuest データベースを作成します。 目的は、最初に ClearQuest 7.0 データベースをアップグレード せずに、ワークスペース項目およびフォーム ファイルを ClearQuest 7.0 データベースから ClearQuest 7.1.1 UTF-8 データベースに 移動することです。

    解決例:

    1. ほんの少数のワークスペース項目をエクスポートする場合は、ClearQuest 7.0 クライアントを使用します。 すべてのワークスペース項目をエクスポートするには、bkt_tool コマンドを使用します。 オリジナルの Designer フォーム ファイルをエクスポートするには、オリジナルの Designer を使用します。
    2. cpheader コマンドを使用して、932 コード ページ ヘッダーを すべてのエクスポート済みファイルに追加します。
    3. 932 コード ページ ヘッダー付きのエクスポート済みファイルを、ClearQuest 7.1.1 が 稼働しているコンピュータにコピーします。
    4. ClearQuest 7.1.1 クライアントまたは bkt_tool コマンドを使用して、 ワークスペース項目を ClearQuest 7.1.1 UTF-8 データベースにインポートします。 オリジナルの Designer を使用してフォーム ファイルをインポートします。

  • ユースケース 2: ワークスペース項目およびオリジナルの Designer フォーム ファイルを、 前バージョンの ClearQuest 7.1.1 データベースから別のデータベースにマイグレーションします。 これを行うために、バージョン 7.1.1 クライアントを使用してファイルをエクスポートし、 前バージョンの 7.1.1 クライアントおよびオリジナルの Designer を使用してファイルをインポートします。

    解決策:

    エクスポートするデータベースとインポートするデータベースは、 必ず同じコード ページにする必要があります。

    1. バージョン 7.1.1 クライアントを使用して、ワークスペース項目およびフォーム ファイルをエクスポートします。
    2. cpheader コマンドを使用して、エクスポート済みのファイルから コード ページ ヘッダーを削除します。
      重要: このステップの実行に失敗すると、 データ破損を引き起こすおそれがあります。
    3. 前バージョンの 7.1.1 クライアントまたは bkt_tool コマンドを使用して、 ワークスペース項目を 2 番目のデータベースにインポートします。 オリジナルの Designer を使用してフォーム ファイルを 2 番目のデータベースにインポートします。

  • ファイル c:/all_defects.qry に西ヨーロッパのデータ コード ページ 1252 のヘッダーを追加します。
    cqperl cpheader.pl -a c:/all_defects.qry 1252
  • ディレクトリ c:/queries およびそのサブディレクトリ内のすべてのファイルに、 中国語 (簡体字) のデータ コード ページ 936 のヘッダーを追加します。
    cqperl cpheader.pl -a c:/queries 936
  • ディレクトリ c:/queries およびそのサブディレクトリの中で、 .cfg$ という式に一致するすべてのファイルに、中国語 (簡体字) のデータ コード ページ 936 のヘッダーを追加します。
    cqperl cpheader.pl -a c:/queries .cfg$ 936
  • ファイル c:/alldefect.qry からコード ページ ヘッダーを削除します。
    cqperl cpheader.pl -s c:/alldefect.qry
  • ディレクトリ c:/qrydir およびそのサブディレクトリ内のすべてのファイルから、コード ページ ヘッダーを削除します。
    cqperl cpheader.pl -s c:/qrydir

関連項目

bkt_tool


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