使用可能な MBean 属性を設定することにより、IBM® Rational® ClearQuest® Web サーバーをカスタマイズできます。
重要: MBean 属性の変更は、書き込みについて [W] 注記で変更可能であると文書化されている場合、または IBM サポートから指示された場合以外は、行わないでください。読み取り専用 [R] または文書化されていない MBean 属性を変更すると、システム パフォーマンスに影響を与えることがあります。
属性は、その属性が属する MBean 別に分類されます。読み取りを表す [R] が示されているパラメータは、すべて取得可能です。変更可能なパラメータは、書き込みを意味する [W] で示されています。
IBM WebSphere® Application Server の wsadmin コマンド行ユーティリティを使用し、Jacl コマンドによって属性にアクセスできます。teamAdminUtils.jacl ファイルには、
Jacl コマンド、構文、および関数の例が提供されています。一部の ClearQuest Web サーバー MBean 属性は、[サイトの構成] ダイアログ ボックスを
使用して変更することもできます。
変更可能な MBean パラメータを変更できるのは、ClearQuest Web サーバーの実行中に
限られます。サーバー プロセスを再始動しなくても、変更は即時に有効になります。バックエンド Open Network Computing Remote Procedure Call (ONC RPC) サーバー プロセスの開始を管理する MBean 属性に対する変更は、既に開始しているバックエンド ONC RPC プロセスには影響しません。
新しい設定を使用するのは、新しいバックエンド ONC RPC サーバー プロセスのみです。
ClearQuest Web サーバーの開始時には、2 つの MBean が作成されます。それらは、ClearQuest Web サーバーの構成の属性を
保持する TeamServerMBean と ClearQuest 管理接続ファクトリ属性を保持する CqServerFactoryMBean です。
ClearQuest 管理接続ファクトリは、1 つ以上のマルチスレッド化された ClearQuest ONC RPC バックエンド サーバー プロセスの
開始を担当する ClearQuest Web サーバー コンポーネントです。各 ClearQuest
RPC プロセスがマルチスレッド化されているため、
多数の異なる認証からの要求を処理することができます。ClearQuest 管理接続ファクトリは、自動的に各 ClearQuest RPC プロセスのライフサイクル管理を行います。
ClearQuest Web サーバーには、以下の MBean が組み込まれています。
- TeamServerMBean
TeamServerMBean は、ClearQuest Web サーバーの動作全体に関連する属性を保持します。ClearQuest サーバー ファクトリの
動作の制御に特化した属性は、CqServerFactoryMBean サーバー ファクトリに保管されます。
- cqFulltextSearchCacheSize[R,W] - ClearQuest コアの単一の全文検索で保存されるレコード ヒット数。この値は、ClearQuest コアが想定するデフォルト動作をオーバーライドするために使用されます。この属性のデフォルト値は 0 です。これはこの値が設定解除されることを ClearQuest Web サーバーに知らせるもので、ClearQuest コアのデフォルト設定のオーバーライドに使用することはできません。
正の値は、ClearQuest コアのデフォルト設定をオーバーライドします。
- cqFulltextSearchPageSize[R,W] - ClearQuest コアの単一の全文検索における全文検索結果の 1 ページ当たりのレコード ヒット数。この値は、ClearQuest コアが想定するデフォルト動作をオーバーライドするために使用されます。この属性のデフォルト値は 0 です。これはこの値が設定解除されることを ClearQuest Web サーバーに知らせるもので、ClearQuest コアのデフォルト設定のオーバーライドに使用することはできません。
正の値は、ClearQuest コアのデフォルト設定をオーバーライドします。
- cqFulltextSearchRecordHitLimit[R,W] - 単一の全文検索で、1 回の Web サービス コールで返送されるヒットしたレコードの最大数。また、1 つのアプリケーション サーバー中にキャッシュ可能なヒット件数。デフォルト値は 100 です。
- cqLoginSessionTimeout[R,W] - ClearQuest ログイン セッションがタイムアウトになるまでの継続時間 (秒単位)。デフォルト値は 1800 秒 (30 分) です。
各 ClearQuest セッションはデータベース接続を採用するため、この値の設定が高すぎると、必要以上にリソースが消費される可能性があります。デフォルト値を変更しないでください。
- cqLoginSessionWaitTimeout[R,W] - スレッドが、Rational ClearQuest ログイン セッションを取得するのに待たなければならない時間 (秒単位)。
デフォルト値は 300 秒です。
- cqServerFactory[R] - ClearQuest のオブジェクト名、J2C 接続ファクトリ MBean。
- cqUserDBListSecureAccess[R,W] - 無効な認証でユーザーが ClearQuest Web にログオンしようとしたときに、データベースのリストをユーザーが表示できるかどうかを示します。デフォルト値は false です。これは、無効な認証でユーザーがログオンしようとした場合も、データベースのリストをユーザーが表示できることを示します。値が true に設定されていると、ユーザー認証が使用可能になり、無効な認証でユーザーがログオンしようとした場合にはデータベースのリストを表示できないようにします。
- ejbBufferLimit[R,W] - EJB コールによって返送されるオブジェクトの最大数。デフォルト値は 100 です。
- keepAliveInterval[R,W] - 0 (ゼロ) 秒より大きい値に設定すると、ClearQuest Web サーバーは、指定した定期的間隔の間にトラフィックが送信されなかった場合に、その間隔でクライアントおよびバックエンド サーバー コンポーネント間のキープアライブ メッセージを発行します。これは、インフラストラクチャによって基礎のソケットが削除されることなく、実行時間の長い ClearQuest 照会が確実に
完了できるようにするために設計されました。
この値は、ソケットのタイムアウト値より少なくとも 10 秒小さくする必要があります。デフォルト値は 300 秒 (5 分) です。
- largeReadSocketTimeoutMultiplier[R,W] - 非常に実行時間の長い特定の操作について、
中間層とバックエンド サーバー コンポーネントの間のソケットでの読み取りタイムアウト値に適用される乗数。
デフォルト値の 4 は、読み取りソケット タイムアウト値が、バックエンド サーバーの出荷時のデフォルト読み取りソケット タイムアウト値の 4 倍であることを示します。
この乗数は、特定の操作にのみ適用されます。
IBM サポートからの指示がない限り、この値を変更しないでください。
- maxCqSessionsPerUser[R,W] - 単一セッション中で、各ユーザーに対して作成される ClearQuest セッションの最大数。デフォルト値は 2 で、最小値は 1 です。
- maxProcureServerAttempts[R,W] - 管理接続プールに例外を返送する前に、バックエンド ONC RPC サーバーを取得するために許される試行の最大回数。デフォルト値は 6 で、2 以上でなければなりません。
- mediumReadSocketTimeoutMultiplier[R,W] - 実行時間の長い特定の操作について、
中間層とバックエンド サーバー コンポーネントの間のソケットでの読み取りタイムアウト値に適用される乗数。
デフォルト値の 2 は、読み取りソケット タイムアウト値が、バックエンド サーバーの出荷時のデフォルト読み取りソケット タイムアウト値の 2 倍であることを示します。
この乗数は、特定の操作にのみ適用されます。IBM サポートからの指示がない限り、この値を変更しないでください。
- numberOfActiveSessions[R] - サーバーが現在処理しているアクティブ セッションの数。
- numberOfHttpSessionsCreated[R] - このサーバーが処理したセッションの合計数。
- oncrpcBufferLimit[R,W] - 単一の ONC RPC コールで返送されるオブジェクトの最大数。デフォルト値は 100 です。
- oncrpcInterruptLimit[R,W] - ユーザーの要求に応じて返送されるオブジェクトの最大数。デフォルト値は 1000 です。
- oncrpcServers[R] - 現在実行中の ONC RPC サーバー MBeans に対するオブジェクト名。
- procureServerInterval[R,W] - 管理接続プールに例外を返送する前に、サーバーの取得を試みたときに要求スレッドの待機が許可される合計時間 (秒単位)。デフォルト値は 60 秒です。
- sessionObjectDefaultTimeout[R,W] - オブジェクトがセッション内に残る時間の、デフォルトの長さ (秒単位)。デフォルト値は 1800 秒 (30 分) です。
0 以上でなければなりません。
- sessionQueryObjectTimeout[R,W] - 新規または修正されたクエリーまたはクエリー フォルダが送信されていない場合、タイムアウトまでに ClearQuest ログイン セッションが持続する時間の長さ。この値を cqLoginSessionTimeout の値より小さくすることはできません。デフォルト値は 1800 秒 (30 分) です。
この値は、sessionObjectDefaultTimeout によって定義された値をオーバーライドします。
- sessionRecordObjectTimeout[R,W] - 新規作成または修正されたレコードが送信されずに存在する場合、タイムアウトまでに ClearQuest ログイン セッションが持続する時間の長さ。この値を cqLoginSessionTimeout の値より小さくすることはできません。デフォルト値は 10,800 秒 (3 時間) です。この値は、sessionObjectDefaultTimeout によって定義された値をオーバーライドします。
- sessionReaperThreadDelay[R,W] - セッション収穫スレッド用の延期期間 (秒単位)。デフォルト値は 900 秒 (15 分) です。値の範囲は 300 秒から 1800 秒です。仮想メモリの需要が高い場合は、この値を小さくすることもできます。CPU の消費が多すぎる場合は、この値を大きくすることもできます。
- totalNumberOfOncrpcServers[R] - すべての Rational ClearQuest 接続ファクトリ インスタンスで
現在実行中のバックエンド RPC サーバーの数。
- totalOncrpcCallCount[R] - サーバーの始動以降に行われた oncrpc コールの総数。
- totalWebServiceCallCount[R] - サーバーの始動以降に行われた Web サービス コールの総数。
- versionNumber[R] - ClearQuest Web サーバー製品のバージョン番号。
ピリオドで区切られた文字列値で表します。例えば、7.1.0.1 のようになります。
- CqServerFactoryMBean
この MBean は、ClearQuest 管理接続ファクトリに関連する構成属性を保持します。ClearQuest 管理接続ファクトリは、ClearQuest コアと通信する ClearQuest ONC RPC バックエンド プロセスを開始し、管理します。TeamServerMBean 内の ClearQuest 固有の属性の一部と同様、この MBean 内の属性は ClearQuest 全般の動作には影響を及ぼしません。むしろ、この MBean 内の属性は、ファクトリの動作と、それが起動する ClearQuest ONC RPC バックエンド プロセスの管理を制御します。この MBean に
対する変更は、新たに起動されたバックエンド プロセスに即時に有効になり (既存のバックエンド プロセスには影響しません)、サーバー プロセスの再始動は必要ありません。
- activeHttpSessionThreshold[R,W] - その数を超えると、この管理接続ファクトリによって別のバックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーが開始される場合のある、アクティブなバックエンド ClearQuest ONC RPC サーバー上のアクティブ HTTP セッションの数。デフォルトは 30 です。
- cqrpcAbandonedProcessCleanupEnabled[R,W] - ClearQuest Web サーバーが、中止された ClearQuest RPC プロセスを終了するクリーンアップ手順を起動するかどうかを示します。
デフォルトは TRUE です。
- cqrpcAbandonedProcessCleanupInterval[R,W] - ClearQuest Web サーバーが、中止された ClearQuest RPC プロセスを終了するクリーンアップ手順を起動する、分単位の定期的間隔。
デフォルトは 30 分です。この値は 0 以上でなければなりません。この間隔は、最も近い 2 の累乗になります。値 0 の場合には、間隔が 2 に設定されます。
- maximumActiveServers[R,W] - この管理接続ファクトリによって許される、アクティブなバックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーの最大数。デフォルトは 10 です。
- recycleServerHttpSessionLimit[R,W] - この管理接続ファクトリによってリサイクルされる前に、バックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーが処理する HTTP セッションの数。デフォルトは 200 です。0 という値は、この制限をチェックしないことを示しています。
- recycleServerLifetimeLimit[R,W] - この管理接続ファクトリによってリサイクルされる前に、バックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーが稼働できる最大のライフ タイム (秒単位)。デフォルトは 86,400 秒 (24 時間) です。値 0 は、この制限をチェックしないことを示します。
- recycleServerOncrpcCallLimit[R,W] - この管理接続ファクトリによってリサイクルされる前に、バックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーが処理する ONC RPC 要求の最大数。デフォルトは 100,000 です。値 0 は、この制限をチェックしないことを示します。
- recyclingPeriod[R,W] - この管理接続ファクトリによって終了させられる前に、リサイクル中のバックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーが完了することを許される、未処理のセッション作業の時間の長さ (秒単位)。リサイクル中の ClearQuest ONC RPC バックエンド サーバーの状態は 2 (STOPPING) です。デフォルトは 1800 秒 (30 分) です。0 より大きくなければなりません。
- remoteChartReportServerHostName[R,W] - UNIX システムおよび Linux の場合のみ。グラフとレポートの要求を処理するために
指定される Windows ClearQuest Web サーバーのホスト名。
デフォルト値は "" (空の文字列/設定解除) です。
- remoteChartReportServerPort[R,W] - UNIX システムおよび Linux の場合のみ。グラフとレポートの要求を処理するために
指定される Windows ClearQuest Web サーバーのポート番号。
デフォルト値は 0 です。
- serverWorkerThreadCount[R,W] - 受信依頼を処理するのに、バックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーが使用するスレッドの数。
デフォルトは 30 です。
- OncrpcServerMBean:
ClearQuest 管理接続ファクトリによって開始される各 ClearQuest ONC RPC バックエンド プロセスごとに、CqOncrpcServerMBean のインスタンスが作成されます。各 MBean には、ベースとなる OncrpcServerMBean で定義された値が
含まれます (ベースとなる OncrpcServerMBean がインスタンス化されることはありません)。各サーバー プロセス MBean は、それが表すプロセスが ClearQuest Web サーバー システムで実行されている間のみ存続します。
プロセスが終了すると、そのプロセスを表す MBean も終了します。以下は、すべてのサーバー プロセス MBean における基本属性です。
- hostname[R] - バックエンド ONC RPC サーバーが実行されているホストの名前。
- oncrpcCalls[R] - バックエンド ONC RPC サーバーが処理した ONC RPC コールの総数。
- port[R] - バックエンド ONC RPC サーバーが listen している整数ポート番号。
- serverId[R] - バックエンド ONC RPC サーバーの一意な ID。
- serverStartTime[R] - バックエンド ONC RPC サーバーが始動したときのタイム スタンプ。この値は、1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 GMT を始点とした経過ミリ秒数です。
- serverState[R] - バックエンド ONC RPC サーバーの現在の状態。次の整数で表わされます (0=STOPPED、1=RUNNING、2=STOPPING、3=DEAD)。
- serverStoppingTime[R] - バックエンド ONC RPC サーバーが STOPPING (2) 状態になったときのタイム スタンプ。この値は、1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 GMT を始点とした経過ミリ秒数です。
- serverStopTime[R] - バックエンド ONC RPC サーバーが STOPPED (0) または DEAD (3)状態になったときのタイム スタンプ。この値は、1970 年 1 月 1 日の 00:00:00 GMT を始点とした経過ミリ秒数です。
- serverType[R] - バックエンド ONC RPC サーバーのタイプ (Rational ClearCase®)。
- CqOncrpcServerMBean
ClearQuest 管理接続ファクトリによって開始される各 ClearQuest ONC RPC バックエンド プロセスごとに、CqOncrpcServerMBean MBean のインスタンスが作成されます。このインスタンスは、
それが表す ClearQuest ONC RPC バックエンド プロセスが ClearQuest Web サーバー システムで実行されている間のみ存続します。プロセスが終了するとすぐに、そのプロセスを表す MBean も終了します。
CqOncrpcServerMBean は OncrpcServerMBean の拡張です。各 CqOncrpcServerMBean には、OncrpcServerMBean によって定義されたすべての値に加えて、次の追加の値が含まれます。
- activeHttpSessions[R] - バックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーが処理中のアクティブ HTTP セッションの現在の数。
- activeStatefulHttpSessions[R] - バックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーが処理中の状態あり HTTP セッションの現在の数。
- recycleReasonCode[R] - バックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーがリサイクルされている理由を示す理由コード (整数で表わされます)。
- 1=RECYCLE_TIME_LIMIT_EXCEEDED
- 2=ONCRPC_CALL_LIMIT_EXCEEDED
- 3=SESSION_LIMIT_EXCEEDED
- recycleServerHttpSessionLimit[R,W] - バックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーが、リサイクルされる前に処理するセッションの最大数。
デフォルト値は、CqServerFactoryMBean 内の recycleServerHttpSessionLimit 属性値を使用して、最初に設定されます。稼働中の ClearQuest ONC RPC バックエンド サーバー上でのみ設定可能です。すべての ONC RPC バックエンド サーバー プロセスは
揮発性であることに留意してください。稼働中の ClearQuest ONC RPC サーバーで値を変更しようとしている間に、そのサーバーが ClearQuest 管理接続ファクトリによって終了されると、値の設定は失敗する可能性があります。
- totalHttpSessions[R] - バックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーが処理した HTTP セッションの総数。
- workerThreadCount[R] - バックエンド ClearQuest ONC RPC サーバーが要求を処理するのに使用しているスレッドの数。