CM サーバー構成の保存

変更管理 (CM) サーバー MBean 構成は、MBean 属性をカスタマイズしたり、ClearQuest 7.1.x.y または 8.0.x.y からのアップグレードや再インストールを行う前に保存する必要があります。この構成を保存しないと、実施したカスタマイズの内容が失われます。

このタスクについて

ご使用の ClearCase と ClearQuest 7.1.0.x、または 8.0.x.y のインストール環境に WAN サポート パッケージが含まれる場合、CM サーバー コンポーネントもインストールされています。 WAN サポート パッケージがインストールされているかどうかを判別するには、以下の Rational 共通ディレクトリに CM サブディレクトリがインストールされているかどうかを確認します。
  • Windows の場合: %RATIONAL_INSTALL%¥%RATIONAL_COMMON%¥
  • UNIX システムおよび Linux の場合: $RATIONAL_INSTALL/$RATIONAL_COMMON/
ここで、各変数は以下を表します。
  • RATIONAL_INSTALL: Rational ソフトウェアがインストールされているディレクトリ
  • RATIONAL_COMMON: Rational 共通ディレクトリ
注: ClearQuest 7.1.x.y からアップグレードまたは再インストールする前に、CM サーバー MBean 構成を保存する必要があります。インストーラによってこれらの構成が保存されないためです。 アップグレードや再インストール前にこのタスクを行わないと、カスタマイズの内容が失われます。

インストール済みの CM サーバー コンポーネントに組み込まれている wsadmin スクリプトを使用して、CM サーバー MBean 属性のいずれかを変更する前に、MBean 構成をエクスポートすることも適切な手法です。 新しい設定により望ましくない結果が生じた場合も、この手法によって MBean 値を既知の作業構成にリストアできます。

WebSphere Application Server を含む CM サーバー コンポーネントが実行されているときに wsadmin スクリプトを実行する必要があります。 Windows 上の AT ジョブ、あるいは UNIX システムまたは Linux 上の cron ジョブを 作成することで、CM サーバーの MBean 構成を定期的に収集する手順を自動化できることに注意してください。

以下は、CM サーバー wsadmin ユーティリティ スクリプトのデフォルト ロケーションです。
  • Windows の場合: C:¥Program Files¥IBM¥RationalSDLC¥common¥CM¥scripts
  • UNIX システムおよび Linux の場合: /opt/rational/common/CM/scripts
注: ClearCase のみ、または ClearQuest のみがインストールされている場合、このセクションの指示ではなく、次のセクション「MBean 構成設定の手動による保存の手順」の指示に従う必要があります。

手順

MBean 構成設定のエクスポートとインポートの手順

  1. コマンド プロンプト ウィンドウで、デフォルト ディレクトリを CM サーバー wsadmin ユーティリティ スクリプトのロケーションに設定します。以下に例を示します。
    • Windows の場合: # cd "C:¥Program Files¥IBM¥RationalSDLC¥common¥CM¥scripts"
    • UNIX システムおよび Linux の場合: # cd /opt/rational/common/CM/scripts
  2. シェルの適切な構文を使用して、wsadmin ユーティリティへのパスを設定します。例を次に示します。
    • Windows の場合: # set WAS_BIN="C:¥Program Files¥IBM¥RationalSDLC¥common¥eWAS¥bin"
    • UNIX システムおよび Linux の場合: # WAS_BIN=/opt/rational/common/eWAS/bin
  3. CM サーバー プロファイル名を指定して、wsadmin ユーティリティを開始します。デフォルトで、CM サーバー プロファイル名は cmprofile です。 例を次に示します。
    • Windows の場合: # %WAS_BIN%¥wsadmin -profileName cmprofile
    • UNIX システムおよび Linux の場合: # $WAS_BIN/wsadmin.sh -profileName cmprofile
  4. exportToFile コマンドと importFile コマンドが含まれている JACL スクリプトを、wsadmin コマンド シェルにロードします。 wsadmin> source teamAdminUtils.jacl
  5. MBean 構成を、CM サーバー インストール ディレクトリ構造の外部にあるファイルにエクスポートします。
    注: wsadmin コマンド シェルから JACL スクリプトを 実行するときは、JACL スクリプトに渡すパス指定内にスラッシュ「/」を 使用できます。代わりに、バックスラッシュ「¥」の使用を選択する場合は、 各バックスラッシュ文字に追加のバックスラッシュを付けてエスケープする必要があります。例を次に示します。
    • Windows の場合: wsadmin> exportToFile C:/temp/CmServer_backups/MBean.bck
    • UNIX システムおよび Linux の場合: wsadmin> exportToFile /tmp/CmServer_backups/MBean.bck
    importFile コマンドを使用すると、保存されている MBean 構成をリストアできます。 このコマンドは、CM サーバー コンポーネントのアップグレードまたは再インストール、または MBean 構成の変更後に使用します。その後、以前の構成にロールバックすることができます。

MBean 構成設定の手動による保存の手順

ClearCase のみ、または ClearQuest のみがインストールされている場合、このセクションの指示に従う必要があります。 そうではなく、ClearCase と ClearQuest が両方共インストールされている場合、前のセクション「MBean 構成設定のエクスポートとインポートの手順」を参照してください。

  1. コマンド プロンプト ウィンドウで、デフォルト ディレクトリを以下のロケーションに設定し、次の変数を適宜置き換えます。
    • デフォルト プロファイル名が使用されていない場合、cmprofile を置き換える
    • <computer-name>CMProfileNode01Cell, dfltCell,<computer-name>CMProfileNode01、 または dfltNode をセル名およびノード名に置き換える
    例を次に示します。
    • Windows の場合: # cd "C:¥Program Files¥IBM¥RationalSDLC¥common¥CM¥profiles¥cmprofile¥config¥cells¥<computer-name>CMProfileNode01Cell¥nodes¥<computer-name>CMProfileNode01¥servers¥server1¥stp"
    • UNIX システムおよび Linux の場合: # cd /opt/rational/common/CM/profiles/cmprofile/config/ cells/dfltCell/nodes/dfltNode/servers/server1/stp
  2. デフォルト ディレクトリから、CM サーバー インストール ディレクトリ構造の外部にあるテンポラリ ディレクトリに、すべての .dat ファイルをコピーします。 例を次に示します。
    • Windows の場合: # copy *.dat C:¥temp¥CmServer_mbean_config_files
    • UNIX システムおよび Linux の場合: # cp *.dat /tmp/CmServer_mbean_config_files
  3. ClearCase と ClearQuest をアップグレードした後は、CM サーバー コンポーネントが実行中ではないことを確認します。「CM サーバーの開始、停止、再起動」トピックの指示に従って、CM サーバー コンポーネントを停止します。
  4. コマンド プロンプト ウィンドウを開きます。 root ユーザーとして、デフォルト ディレクトリをステップ 6 で示すロケーションに設定します。その後、保存されている .dat ファイルをステップ 7 で使用したテンポラリ ディレクトリからデフォルト ディレクトリにコピーします。 例を次に示します。
    • Windows の場合: # copy C:¥temp¥CmServer_mbean_config_files¥*.dat
    • UNIX システムおよび Linux の場合: # cp /tmp/CmServer_mbean_config_files/*.dat
    CM サーバー コンポーネントが開始されると、リストアされた .dat ファイルからのデータを使用して MBean 属性が初期化されます。


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