基準

プロジェクトを評価し、比較するためのパラメーターのことを基準 といいます。例えば、新製品の開発プロジェクトに投資するかどうかを決定しようとしている会社で、提案の評価を依頼された場合は、戦略的な価値、収益、技術面のリスク、開発コストの基準に基づいて提案を評価できる、といった具合です。

IBM® Rational® Focal Point™ でそのような状況を管理する場合は、定義した基準に各プロジェクトがどれほど合致しているかを評価できます。それぞれの基準ごとに、各プロジェクトをペアにして比較し、対象の基準にどちらが合致しているか、どの程度合致しているかを確認できます。Rational Focal Point には、比較処理の数を減らして、すべてのプロジェクトをそれぞれ比較しなくても済むようにするための方式がいくつか組み込まれています。さらに、見積もりを入力して基準を評価することもできます。例えば、プロジェクトが開発コストの基準に合致している程度を確認するときに、500 という値を入力する、といったことが可能です。

Rational Focal Point ワークスペースの基準

Rational Focal Point では、モジュールごとにエレメントを入力して構造化します。モジュール内のエレメントと属性をフィルターに掛ける場合は、ビューを定義します。「優先度付け」ページでビューを表示することができます。つまり、ビューに含まれているエレメントの優先度を設定できる、ということです。 基準は、「基準」ページで入力します。基準にアクセスするには、必要な基準と属性をフィルターで選別するためのビューを定義します。優先度を設定するエレメントを組み込んだビューと、エレメントの優先度を設定する基準を組み込んだビューをリンクすることも可能です。

ワークスペースを以下のように構成します。
  • プロジェクト・モジュールにすべてのプロジェクト提案を組み込みます。
  • 新規プロジェクト・ビューに、New という状況になっているプロジェクトをフィルターで抽出します。
  • 「基準」ページで、戦略的な価値、収益、技術面のリスク、開発コストの基準を組み込みます。それらの基準をフィルターで抽出して、プロジェクト評価ビューに組み込みます。
  • 新規プロジェクト・ビューをプロジェクト評価ビューにリンクします。

このワークスペースのユーザーは、プロジェクト評価ビューの基準に基づいて、新規プロジェクト・ビューの各エレメントの優先度を設定できます。その優先度は、チャートでビジュアルに表示されます。


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