データ検査ポイント (DataGridView) は、アプリケーション内の DataGridView コントロールに表示されるデータをテストするために使用します。検査ポイントを記録すると、テーブル・データのベースラインが作成されます。そのスクリプトを再生するたびに、データが比較され、意図的な変更や意図しない変更が加えられたかどうかが調べられます。この操作は、潜在的な障害を識別するために役立ちます。
検査ポイントの作成時に、リテラル値の代わりにデータ・プール参照を使用すると、
変数データを与えることができるため、テストがさらに現実的になります。
データ検査ポイント (DataGridView) を作成するには、以下のようにします。
- 「Functional Test」ツールバーの「Functional Test スクリプトの記録」ボタンをクリックします。
- 記録モニターで、「アプリケーションの開始」ボタンをクリックし、テスト・アプリケーションを開始します。
詳しくは、テスト・アプリケーションの開始を参照してください。
- テスト対象アプリケーション内で、テストする DataGridView を見つけます。
- Functional Tester の記録モニターで、ツールバーの「検査ポイント・コマンドまたはアクション・コマンドの挿入」ボタンをクリックします。
- 検査ポイントおよびアクション・ウィザードの「オブジェクトの選択」ページで、オブジェクト・ファインダーを使用して、テストするアプリケーションの DataGridView を選択します。オブジェクトの選択について詳しくは、「オブジェクトの選択」ページを参照してください。
- DataGridView の選択後に、「オブジェクト認識プロパティー」グリッドにリストされる値の 1 つが、ワード「DataGridView」であることを確認します。それから、「次へ」をクリックします。
- 「アクションの選択」ページで、「データ検査ポイントの実行」オプションが選択されていることを確認してから「次へ」をクリックします。
- 「検査ポイント・データ・コマンドの挿入」ページの「データ値」フィールドで使用可能なオプションの 1 つを選択します。
さまざまなオプションとその説明については、次の表を参照してください。
表 1. データ値オプション |
説明 |
選択済みの行 - ビュー |
グリッド上で可視である選択済み行の内容を表示します。 |
現在行 - ビュー |
DataGridView の現在行の内容を表示します。 |
全データ - ビュー |
DataGridView の可視の行の内容をすべて表示します。 |
選択済みの行 - ソース |
DataGridView の SelectedRows コレクションの行エレメントにマップされている、データ・ソースの行の内容を表示します。 |
現在行 - ソース |
DataGridView の現在行にマップされている、データ・ソースの行の内容を表示します。 |
全データ - ソース |
データ・ソースのすべての行を表示します。 |
注: 現在行とは、現在選択されているセルが含まれている行のことです。
注: データ値オプションは、DataGridView にデータを入れるのに使用したデータ・ソースのタイプに応じて表示されます。
- 「検査ポイント名」フィールドで、推奨されるデフォルトを受け入れるか、または新しい名前を入力します。
デフォルト名は、テストするために選択したオブジェクトの名前、およびデータ値に基づいています。
- 「再試行パラメーターを組み込む」を使用して、再生中に検査ポイントがアプリケーション内に存在するかどうかを調べるための、再試行時間を設定します。
再試行オプションは、再生してもアプリケーション内に検査ポイントが直ちに見つからない場合に役立ちます。再試行時間を設定するには、デフォルトを使用するか、または独自に選択した時間を設定します。「最大再試行時間」は、再生中に検査ポイントが使用可能になるまで、Functional Tester が待機する最大秒数です。「再試行間隔」は、待機期間中に Functional Tester が検査ポイントの存在を確認する間隔の秒数です。
注: デフォルトでは、「再試行パラメーターを組み込む」を選択すると、Functional Tester は、アプリケーション中の検査ポイントの存在を 2 秒ごとに最大 20 秒間検査します。独自の時間を設定するには、デフォルト・フィールドをクリアし、
「最大再試行時間」および「再試行間隔」に独自の値を入力します。「完了」をクリックすると、検査ポイントの再試行時間および間隔の値が、今後の再生のためにスクリプトに書き込まれます。
- フィールドの値を受け入れまたは編集を行ってから「次へ」をクリックして続行します。
- オプションで、データを編集します。
「検査ポイント・データ」ページで、テーブルがアプリケーション中のテーブルと同じ情報を表示します。検査ポイント・データの内容を編集するには、テーブル中の任意のセルをダブルクリックし、そのセルを編集します。
また、テーブル内でどのセルがテストされるかを選択することもできます。
比較領域内のテーブル・セルの背景の色はグレーです。
テーブル全体をテストしている場合、すべてのセルがグレーになります。
データ領域の上のツールバーにあるリストを使用して選択することができます。
リストで「列の選択」、
「行の選択」、または「セルの選択」を選んで、テーブル内で選択を行います。
例えば、「行の選択」を選択した場合、2 行目のセルをクリックすると、2 行目全体が選択されます。
「セルの選択」を選択していれば、クリックするセルのみが選択されます。比較したいデータを選択してから、「比較領域の更新」ボタンをクリックして変更を有効にします。
テーブル域の上にある「切り取り」、
「コピー」、「貼り付け」、および「削除」ボタンは選択行 (複数も可) を対象とし、検査ポイントおよびアクション・ウィザードのみで適用されます。
- 検査ポイントでリテラル値ではなくデータ・プール参照を使用する方法は次のとおりです。
- プロパティーを右クリックし、「データ・プール参照への値の変換」をクリックします。
「データ・プール参照コンバーター」ダイアログ・ボックスが開きます。
- データ・プール変数に新しい名前を入力するか、「データ・プール変数」の矢印をクリックして、データ・プールで検査ポイントが参照する変数を選択します。
- オプションで、「データ・プール内の新規レコードへの値の追加」チェック・ボックスを選択し、データ・プールの新規レコード (行) に検査ポイントの値を追加します。
- 「OK」をクリックします。
- テキスト・データを確認または編集した後、「完了」をクリックします。
検査ポイントは記録され、スクリプトに追加されます。
- 他の検査ポイントまたはアクションを記録した後、「記録モニター」ツールバーの「記録の停止」ボタンをクリックして記録を終了します。
記録が完了したら、いつでも「検査ポイント・エディター」を開いてこのデータを編集できます。詳しくは、検査ポイント・エディターを参照してください。
注: また、手動でスクリプト記述することによって検査ポイントを作成することもできます。詳しくは、『手動および動的検査ポイントの追加』のトピックを参照してください。また、Rational® Functional Tester API 資料で、RationalTestScript の vpManual()、vpDynamic()、 TestObject
getProperty()、および getTestData() メソッドも参照してください。