テンプレート設計のための Microsoft Word 出力参照

この情報を検討して、Rational® Publishing Engineを使用した Microsoft Word 文書の生成についてさらに学習します。

目的

以下の文書にテンプレートを 出力する。
拡張子 生成される文書のフォーマット
.doc Microsoft Word 2003。
.docx Microsoft Word 2007、マクロの実行機能なし。
.docm Microsoft Word 2007、マクロの実行機能あり。

テンプレート・エレメント

表 1. Microsoft Word 出力フォーマットで使用可能な テンプレート・エレメント
エレメント 説明 他のエレメントを含むことが可能 データを含むことが可能
「段落」アイコン 段落 エレメントのセクションをグループ化するのに使用します。 出力内で、その子エレメントの近くに復帰を追加します。 はい いいえ
コンテナー・アイコン コンテナー エレメントのセクションをグループ化するのに使用します。 スタイル化することはできず、出力のフォーマット設定に影響しません。
他のエレメント内部で使用された場合、コンテナー内で使用可能な子エレメントは制限されることがあります。以下に例を示します。
  • 行内では、コンテナーがホストできるのはセルのみです。
  • リスト内では、コンテナーがホストできるのはリスト詳細エレメントのみです。
はい いいえ
テキスト・アイコン テキスト コンテンツは、指定された同じフォーマット設定でレンダリングされます。 いいえ はい
スタイル・テキスト・アイコン スタイル・テキスト 個々の語に対して固有のフォーマット設定を持つことができるテキストのブロック。エレメント内の選択された語に対して、太字、イタリック、下線、取り消し線、または色のフォーマット設定を使用します。テキストは静的です。 いいえ はい
ハイパーリンク・アイコン ハイパーリンク 出力にハイパーリンクを作成します。 ハイパーリンクは、文書内のロケーションまたは外部のロケーションをポイントできます。 いいえ はい
イメージ・アイコン イメージ 出力に .gif.png.jpgemf、または wmf イメージを表示します。 レポート設計者がテンプレート内にイメージ・パスを指定するか、またはレポート生成者が実行時にパスを指定することができます。 いいえ はい
表アイコン 出力に表を作成します。表には、行またはコンテナー・エレメントを含めることができます。 はい いいえ
行アイコン 現在の表に行を作成します。 はい いいえ
セル・アイコン セル 現在の表の現在の行にセルを作成します。 はい いいえ
リスト・アイコン リスト 出力に箇条書きリストまたは数字リストを作成します。 はい いいえ
リスト詳細アイコン リスト詳細 出力の現在のリストにリスト項目を作成します。 はい いいえ
データ・ソース構成アイコン データ・ソース構成 データ・ソース構成エレメントの追加』を参照してください。 いいえ いいえ
インクルード・ファイル・アイコン インクルード・ファイル 指定のファイルを INCLUDETEXT フィールドとして出力に含めます。
  • インクルード・ファイルは、.doc.docx.txt、または .rtf 拡張子を持つことができます。
  • Microsoft Word 出力の場合、インクルード・ファイルを表示するには、すべてのフィールドをマクロで更新する必要があります。
  • レガシー PDF、HTML、および XSL-FO 出力の場合、インクルードされたファイルは、文書へのハイパーリンクです。
いいえ はい
脚注アイコン 脚注 現在の出力ページに脚注を作成します。脚注のテキストは、脚注エレメントの内容です。 Microsoft Word 出力に対してのみサポートされます。 いいえ はい
領域アイコン 領域 領域は、他のエレメントまたはエレメントのグループの内容をリダイレクトすることによって、ユーザーが出力のフローを変更できるようにする静的エレメントです。あるエレメントで領域エレメントの名前と一緒に target region プロパティーが指定されている場合、その内容は、文書内のその位置ではなく、指定の領域でレンダリングされます。 いいえ いいえ
ブックマーク・アイコン ブックマーク 文書にブックマークを定義します。 生成されたブックマークの名前が、そのブックマークの内容を示します。 文書の生成時に、Rational Publishing Engine は、ブックマークごとに固有の名前を生成します。この名前は、設計時に指示される名前に基づいており、実行時に生成される固有の ID です。 いいえ はい
コメント・アイコン コメント 出力にコメントを追加します。出力コメントのフォームおよび形状は、出力形式に固有のものです。

Microsoft Word および PDF に対してサポートされます。

いいえ はい
改ページ・アイコン 改ページ 出力に改ページを追加します。 いいえ いいえ
セクション区切りアイコン セクション区切り 出力にセクション区切りを追加します。 いいえ いいえ
目次アイコン 目次 出力に目次を追加します。 いいえ いいえ
表の目次アイコン 表の目次 出力に表の目次を追加します。 出力で表の目次を生成するためには、文書テンプレートで表題を追加する必要があります。

Microsoft Word 出力に対してのみサポートされます。

フィールドの値を表示して、更新できるようにするには、Microsoft Word 文書内のすべてのフィールドを更新する必要があります。

いいえ いいえ
表の目次アイコン 表の目次 出力に表の目次を追加します。 出力で表の目次を生成するためには、文書テンプレートで表題を追加する必要があります。

Microsoft Word 出力に対してのみサポートされます。

フィールドの値を表示して、更新できるようにするには、Microsoft Word 文書内のすべてのフィールドを更新する必要があります。

いいえ いいえ
フィールド・アイコン フィールド 汎用 Microsoft Wordフィールド・エレメントを追加します。フィールド・コード・プロパティーに任意の有効な Microsoft Word コードを入力できます。

Microsoft Word 出力に対してのみサポートされます。

フィールドの値を表示して、更新できるようにするには、Microsoft Word 文書内のすべてのフィールドを更新する必要があります。

いいえ いいえ
ページ番号アイコン ページ番号 出力にページ番号を追加します。Microsoft Word および PDF 出力に対してのみサポートされます。 いいえ いいえ
合計ページ数アイコン 合計ページ数 出力に合計ページ数を追加します。Microsoft Word および PDF 出力に対してのみサポートされます。 いいえ いいえ
表題アイコン 表題 表題を追加します。動的コンテンツを表題に指定することはできませんが、任意の後続テキスト・エレメントを連結できます。

Microsoft Word および PDF 出力に対してのみサポートされます。

フィールドの値を表示して、更新できるようにするには、Microsoft Word 文書内のすべてのフィールドを更新する必要があります。

いいえ いいえ
図表の表題アイコン 図表の表題 図表の表題を追加します。動的コンテンツを図表の表題に指定することはできませんが、任意の後続テキスト・エレメントを連結できます。

Microsoft Word および PDF 出力に対してのみサポートされます。

フィールドの値を表示して、更新できるようにするには、Microsoft Word 文書内のすべてのフィールドを更新する必要があります。

いいえ いいえ

エレメントのプロパティー

以下のメモを確認して、Microsoft Word 文書を 生成するために設計されているテンプレートでのエレメントのプロパティーの指定についてさらに理解します。
表 2. セルのプロパティー
セルのプロパティー メモ
Border width 出力の境界線を作成するには、1 から 30 ピクセルの間で境界線幅の値を指定する必要があります。
Cell alignment このプロパティーは、セル内のテキストの位置を指定します。 justify 値は、この出力フォーマットではサポートされません。
Cell width 小数点またはピクセル単位で値を入力します。 値をピクセル単位で入力した場合、値は小数点に変換され、画面は 96 dpi であると想定されます。 値をパーセンテージで入力した場合、その値は無視されます。 テーブルを結合する場合は、cell width プロパティーを設定して、列サイズが必ず同じになるようにする必要があります。
表 3. 図表表題のプロパティー
図表表題のプロパティー メモ
Border width この出力フォーマットは使用しないでください。
Field code アラビア語またはローマ数字が各表題上に順番に表示されます。
表 4. イメージのプロパティー
イメージのプロパティー メモ
Border width この出力フォーマットは使用しないでください。
表 5. リスト詳細のプロパティー
リスト詳細のプロパティー メモ
Border width この出力フォーマットは使用しないでください。
表 6. ページ番号のプロパティー
ページ番号のプロパティー メモ
Border width この出力フォーマットは使用しないでください。
表 7. 段落のプロパティー
段落のプロパティー メモ
Border width 出力の境界線を作成するには、1 から 30 ピクセルの間で境界線幅の値を指定する必要があります。
Paragraph alignment ページ内のテキストを特定の位置合わせで間隔設定します。

left (左) 揃え、right (右) 揃え、および center (中央) 揃えでは、段落端は揃わなくなり、可能な限り多くの語が段落内に収められます。 justify を指定すると、最終行を除くすべての行の語間に追加のスペースが挿入され、段落端が揃います。Distributed は、justify と類似していますが、段落の最後の行の 単語間にスペースも挿入される点が異なります。

Widow/orphan control true に設定すると、行間隔は次のようなフォーマット結果を回避するように調整されます。
  • 改行に続く段落の終わりが単一語になる。
  • 改ページに続く段落の終わりが単一行になる。

false に設定すると、間隔は調整されません。

表 8. 行のプロパティー
行のプロパティー メモ
Row break across pages true に設定すると、ページの末尾にくる行のコンテンツは、必要な場合には分割されます。 ページに収まらないコンテンツは、次のページに新規行として繰り上げられます。

false に設定すると、ページの末尾にくる行のコンテンツは分割されません。 行全体が次のページに繰り上げられます。

表 9. テーブルのプロパティー
テーブルのプロパティー メモ
Autofit to contents 各セルに含まれているコンテンツが収まるようにテーブルのサイズを変更します。 このプロパティーを使用する場合は、さらに Resize to fit contents プロパティーを true に設定します。
Border width 出力の境界線を作成するには、1 から 30 ピクセルの間で境界線幅の値を指定する必要があります。
Fixed cell width in column 値をピクセルで指定して、列内のすべてのセルが 同じ幅になるようにします。
Resize to fit contents true に設定すると、スペースが存在しない限り、行は区切られません。スペースがない場合は、 行は区切られず、列幅はテキストの幅まで 増大します。autofit to contents が設定されている場合、 resize to fit contentstrue に設定する必要があります。

false に設定すると、 列幅は固定され、スペースの使用またはテキストの長さに関わらず、 行が区切られます。また、table auto fit プロパティーが無視されます。

Table auto fit true に設定されると、表はページの幅に 合うようにサイズ変更されます。resize to fit contents も true に設定されている場合は、セル幅は無視され、表はコンテンツに 合うようにサイズ変更されます。

fixed column width を値として入力することはできません。代わりに fixed cell width プロパティーを 使用します。

Width 値を指定する必要があります。
表 10. 表の表題のプロパティー
表の表題のプロパティー メモ
Border width この出力フォーマットは使用しないでください。
Field code アラビア語またはローマ数字が各表題上に順番に表示されます。
表 11. テキストのプロパティー
テキストのプロパティー メモ
Border width 出力の境界線を作成するには、1 から 30 ピクセルの間で境界線幅の値を指定する必要があります。
表 12. 合計ページ数のプロパティー
合計ページ数のプロパティー メモ
Border width この出力フォーマットは使用しないでください。

表の長さ

Microsoft Word 文書を生成するテンプレートを設計する場合、表の長さを考慮しなければならない場合があります。

長い表は、複数のページに表示する必要がある可能性があります。 この必要性が生じた場合、表内の行エレメントを選択し、「プロパティー」ビューで「ページ間の改行」プロパティーを true に設定します。 このプロパティーを設定すると、表は複数のページにまたがることができます。

Microsoft Word 文書の目次、図形の表、表の目次

出力に目次を追加するには、テンプレートまたはスタイル・シートで目次を定義します。テンプレートで目次を定義した場合、文書フィールドを更新するまで、目次は Microsoft Word 文書に表示されません。フィールドを更新するには、Microsoft Word の「フィールド更新」または「目次の更新」機能を使用するか、rpe.dot スタイル・シートに含まれているマクロを使用します。次の rpe.dot スタイル・シートが Rational Publishing Engine インストール済み環境にあります: %RPE_HOME%\utils\word\rpe.dot。図形の表および表の目次にも、同じプロセスが適用されます。

Microsoft Word 文書での表題

図形および表の表題は、自動的に更新されません。フィールドを更新するには、Microsoft Word の「フィールド更新」機能を使用するか、rpe.dot スタイル・シートに含まれているマクロを使用します。次の rpe.dot スタイル・シートが Rational Publishing Engine インストール済み環境にあります: %RPE_HOME%\utils\word\rpe.dot

インクルード・ファイル・エレメント

ファイルをリンクするか、またはファイルを出力文書に物理的に埋め込むかを選択できます。 ただし、インクルード・ファイル・エレメントが処理される方法は、出力フォーマットおよびファイルを取得中のロケーションによって異なります。
Microsoft Word 出力の場合、INCLUDE TEXT フィールドが生成されます。これは、 ファイルをインポートするタスクが Microsoft Word に代行されていることを意味します。インクルード・ファイルは すべてのファイルが更新されるまで出力文書内で表示されません。フィールドを 更新するには、Microsoft Word のフィールドの更新機能を使用するか、または %RPE_HOME%\utils\word\rpe.dot スタイル・シートに含まれるマクロを使用します。
ヒント: 他のファイルにリンクしている Microsoft Word 文書は、自己完結型ではありません。 他のコンピューター上に文書を移動すると、 リンクされた文書のコンテンツが 表示されなくなります。可視化が必要な場合は、リンクの解除機能を使用してください。 これは、Microsoft Office 2007 の機能で、 Microsoft Word で Alt+E+K を使用すると、リンクされたファイルのコンテンツが 組み込まれます。

見出しスタイル

Microsoft Word の事前定義済みの見出しスタイル (見出し 1、見出し 2、...、見出し 9) および HTML (H1、H2、...、H9) を使用するには、スタイル名 1、2 から 9 を使用します。PDF および XSL-FO 出力フォーマットには、見出しスタイルはありません。ただし、Rational Publishing Engine は、内部的に定義された見出しスタイルを使用します。

Rational Publishing Engine スタイルと外部スタイルの対比

主要な出力が、Microsoft Word または HTML の場合、可能な限り、スタイル・シートに定義される外部スタイルを使用してください。この方法を使うことで、出力文書の外観を迅速に変更できると同時に、会社全体で外観を統一することができます。

Microsoft Word の番号付けされた見出し

番号付けされた見出しを備えたスタイル・シートを使用して、番号が付加された見出しを階層リストで取得します。

出力内の Unicode データ

使用されているフォントが Unicode をサポートしている場合、すべての Unicode データがレンダリングされます。

OLE オブジェクト

Rational DOORS® データ・ソースから Object Linking and Embedding (OLE オブジェクト) などの埋め込みオブジェクトを抽出できます。HTML、PDF、および XSL-FO の形式では OLE オブジェクトがサポートされていないため、これらの出力では OLE オブジェクトは常にイメージとしてレンダリングされます。
Microsoft Word 出力の場合、 文書仕様のメタデータ・セクションで、OLEs as static images プロパティーを 設定する必要があります。
  • OLEs as static images プロパティーの設定が true の場合、OLE オブジェクトは出力文書に静的イメージとして組み込まれます。OLE オブジェクトが出力文書に静的イメージとして 組み込まれている場合、その文書は自己完結型です。
  • OLEs as static images プロパティーが false に設定されている場合、Microsoft Word 出力文書と同じ ロケーションに ref フォルダーが生成されます。OLE オブジェクトが 出力文書に静的イメージとして組み込まれていない場合、 別の ref フォルダーが必要であるため、その文書は 自己完結型ではありません。
ref フォルダーには、OLE オブジェクトの .rtf ファイルが格納されています。Microsoft Word 出力には、エクスポートされた各 OLE オブジェクトに対して 1 つずつ、 .rtf ファイルを指す組み込みフィールドフィールドがあります。IBM® Rational Publishing Engine では Microsoft Word のフィールドを更新できないため、 Microsoft Word 文書を開いたときにこれらの組み込みフィールドは非表示になっています。フィールドを表示するには、次のいずれかのアクションを実行します。
表 13. アクション
アクション 結果
文書コンテンツ全体を選択して、 Microsoft Word の「フィールドの更新」機能を使用する。 文書に OLE オブジェクトが表示されます。文書は自己完結型ではなくなります。
Rational Publishing Engine によって提供される updateFields マクロを使用する。 文書に OLE オブジェクトが表示されます。文書は自己完結型ではなくなります。
Rational Publishing Engine によって提供される insertOLEs マクロを使用する。 文書に OLE オブジェクトが表示されます。文書は自己完結型になります。
Rational Publishing Engine によって提供される rpe または insertOLEs マクロを使用する。 文書に OLE オブジェクトが表示されます。文書は自己完結型になります。
注: 自己完結型ではない文書を別のコンピューターに移動した場合、OLE オブジェクトは編集できなくなります。この問題を避けるには、rpe または insertOLEs マクロを使用します。

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