診断ツール

問題のトラブルシューティングのために、Rational® Publishing Engine では、テンプレート検証ツール、「コンソール」ビュー、「問題」ビュー、ログ・ファイルなど、いくつかの診断ツールが使用可能です。

テンプレート検証ツール

テンプレート検証ツールを実行すると、次のような問題のリストが提供されます。
  • データ・ソース: 同じデータ・ソースが異なるデータ・ソース構成エレメントで使用されている場合に、競合が発生する場合があります。
  • データ・ソース構成エレメント: これらのエレメントは構成済みでなければなりません。
  • 重複エレメント: 表の目次、目次、図形の表などのエレメントの場合、1 つのテンプレートで使用できるのは、それぞれ 1 つのみです。
  • スクリプト式: マスター・ページおよびスタイル名プロパティーが検査され、スクリプトで使用されている名前がプロパティーに適用されていることを確認します。
  • 大/小文字: 変数、マスター・ページ、データ・ソース、およびスタイル名が検査され、大/小文字が一致しているかどうか確認します。
  • 領域名: それぞれが固有であることを確認するために検査されます。

テンプレート検証ツールの使用について詳しくは、『テンプレート・エラーの検査』を参照してください。

データのプレビュー

データ・ソースをテンプレートまたは文書仕様で指定する場合、文書生成時に、含まれているデータのプレビューを参照できます。 データをプレビューすることにより、出力の問題の原因が、データ・プロバイダーにあるのかテンプレート構造にあるのかを判定できます。

詳しくは、『「データ・ソース・スキーマ」ビューからのデータのプレビュー』または『「文書仕様」ビューからのデータのプレビュー』を参照してください。

「コンソール」ビュー

「コンソール」ビューには、Rational Publishing Engine のプロセスが発生したときに、その簡単な要約が表示されます。例えば、Rational Publishing Engine Document Studio を開始すると、「コンソール」ビューに次のような通知メッセージが表示される場合があります。

CRRPE0321I RPE License - The license is confirmed and is valid for 300 more days.
CRRPE0282I Document Studio has started.

文書が生成されるとき、テンプレート・エレメントとデータ・ソースからのデータの処理は、2 つのスレッドで行われます。1 番目のスレッドはデータを読み取る入力スレッドで、2 番目のスレッドはデータを処理する出力スレッドです。これらのスレッドの処理は、「コンソール」ビューで混在して表示されます。これらの入力スレッドと出力スレッドの処理は同時に行われるためです。
  • Processed x input elements: 1 番目のスレッドは、文書生成用のコマンドを生成します。
  • x publishing commands are processed. x publishing commands remain to be processed: 2 番目のスレッドは、入力スレッドによって生成されたコマンドを発行します。
x は、処理されるコマンドの数を表します。1 つのコマンドは、テンプレート・エレメントからの 3 つの部分と、データ・ソースからのデータで構成されます。つまり、それぞれが、エレメント処理を開始するためのコマンド、エレメントの内容のためのコマンド、およびエレメント処理を終了させるためのコマンドとなります。 そのため、コマンド数は常に、テンプレート内のエレメント数の 3 倍となります。

入力エレメントと発行コマンドの数は、文書生成中に増減します。Rational Publishing Engine は、一度に処理可能な量だけデータを読み取るよう設計されているためです。入力スレッドは、出力スレッドがコマンドを発行するより速く、コマンドを生成します。1 番目のスレッドが一定数のコマンドを生成すると、出力スレッドがコマンドの発行を続行するようになるまで、入力スレッドは一時停止します。そのため、文書生成の進行に伴って、数は減少する一方と予想するかもしれませんがそうではなく、数は増減します。これは Rational Publishing Engine が、一度に複数のプロセスを処理中であることの証明です。

「コンソール」ビューを開くには、「ウィンドウ」 > 「ビューの表示」 > 「コンソール」をクリックします。

表示する文字数の調整については、『例: 「コンソール」ビューの文字の長さ制限フラグの変更』を参照してください。表示するメッセージのフォーマットの変更など、カスタマイズについては、『コンソール・ログのカスタマイズ』を参照してください。

「問題」ビュー

「問題」ビューは、エラーの発生時に、Rational Publishing Engine エラーのリストを提供します。例えば、セントラル管理コンポーネントとの接続で問題が生じているとき、「問題」ビューには、次のようなエラーが表示される場合があります。

「セントラル管理コンポーネントへのアクセス中に多すぎるエラーが発生しました」メッセージ。

「問題」ビューを開くには、「ウィンドウ」 > 「ビューの表示」 > 「問題」をクリックします。

エラーに関する詳細を表示するには、エラーを右クリックし、「プロパティー」を選択します。エラーのプロパティーは、どのエレメントでエラーが起きているかなどの詳細情報を提供し、トラブルシューティングに役立ちます。

ログ・ファイル

Rational Publishing Engine では、ログ・ファイルでプロセス情報を表示する方法が 2 つあります。これらを使用して、問題を識別できます。1 番目の方法は、ユーザー・インターフェース・ログ・ファイルを使用する方法です。テンプレートおよび文書仕様の設計時に発生した問題は、ユーザー・インターフェース・ログ・ファイルにリストされます。 2 番目の方法は、コア・ログを使用する方法です。テンプレートおよび文書仕様から文書を生成するときに発生する問題は、コア・ログ・ファイルにリストされます。コア・プロセスおよびユーザー・インターフェース・プロセスのログ・ファイルはどちらも、IBM® サポートが使用でき、問題のトラブルシューティングに役立ちます。
注: ロギング構成を読み取るには、システム変数 RPE_HOME が定義されている必要があります。

コア・ログ・ファイル

このログ・ファイルには、テンプレートおよび文書仕様から文書を生成する際に発生した、コア・エンジン関連の問題の履歴が格納されています。デバッグ・モード設定を「はい」に設定している場合は、コア・ログ・ファイルで追加情報を表示できます。『エンジンの設定』を参照してください。

このログ・ファイルは、Document Studio およびランチャーのデフォルト・ワークスペース・ディレクトリーの一時ファイル内にあります。例: TEMP¥RPE¥rpe.log

ログ・ファイルのロケーションの変更など、カスタマイズについては、『コア・ログ・ファイルのカスタマイズ』を参照してください。

ユーザー・インターフェース・ログ・ファイル

このログ・ファイルには、Rational Publishing Engine Document Studio および Rational Publishing Engine ランチャーの使用時に発生した、ユーザー・インターフェース関連の問題の履歴が格納されています。
このログ・ファイルは、Document Studio およびランチャーのデフォルト・ワークスペース・ディレクトリーのアプリケーション・データ内にあります。例:
  • APPDATA¥IBM¥Rational¥RPE_date¥Launcher¥workspace¥.metadata¥.log
  • APPDATA¥IBM¥Rational¥RPE_date¥Studio¥workspace¥.metadata¥.log

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