Rational Quality Managerを使用する場合の WebSphere Application Server の構成

IBM Rational® Quality Managerを使用する場合、以下の指示に従って IBM WebSphere® Application Server を構成します。

構成の計画

注: IBM® Rational Team Concert は WebSphere Application Server を構成するための追加情報を提供しています。 この情報については、「 WebSphere Application Server の設定 (Setting up a WebSphere Application Server)」を参照してください。

WebSphere Application Server の更新

  1. WebSphere Application Server (WAS) をまだインストールしていない場合には、ここでインストールします。 詳細な手順の指示については、WebSphere Application Server インストール・ガイドを参照してください。
  2. WebSphere Application Server フィックスパック WASSDK FP13 または WASSDK FP15 をインストールします。Jazz サポートを利用するには、WebSphere Application Server 6.1 に Java™ SDK 1.5 SR6 Cumulative Fix for WebSphere Application Server を適用する必要がありますが、それ以降の累積フィックスパックも許容されます。このフィックスパックをインストールするには、まず「更新インストーラー」をインストールする必要があります。 最低でも WASSDK FP13 (これは IBM JDK SR6 に対応) を適用する必要があります。 Jazz™ の WebSphere インストール手順で言及されているのは、このフィックスパックです。
    注: 通常のフィックスパックではなく、必ず SDK フィックスパックをインストールしてください。

WebSphere Application Server の構成

WebSphere Application Server を構成するには、以下のようにします。

  1. WebSphere Application Server サービスがまだ実行されていない場合は、このサービスを開始します。
  2. WebSphere Application Server 管理コンソールをブラウズします。
  3. 管理リソースとしてサーバーの認証を受けます。
    注: WebSphere ソフトウェアをインストールしたユーザーが、インストール時に管理リソースのユーザー ID とパスワードを指定している場合があります。
  4. 認証されたら、「サーバー」 > 「アプリケーション・サーバー」 > 「server1」をクリックします。
  5. server1 構成ページの「サーバー・インフラストラクチャー (Server Infrastructure)」セクションを探し、「Java とプロセス管理 (Java and Process Management)」を展開し、「プロセス定義 (Process Definition)」をクリックします。
  6. 「プロセス定義 (Process Definition)」ページで、「追加プロパティー」セクションに移動し、「Java 仮想マシン」をクリックします。
  7. 最大ヒープ・サイズを 1000 に増やし、「適用」をクリックします。
  8. 「Java 仮想マシン」ページの「汎用 JVM 引数 (Generic JVM arguments)」セクションで、以下の JVM 引数を組み込みます。JVM 引数を必ず 1 行で追加してください。

    Windows の例:

    -Dcom.ibm.team.server.configURL=file:///D:/RQM/server/teamserver.properties -Dlog4j.configuration=file:///D:/RQM/server/log4j.properties -Djava.awt.headless=true -Dorg.eclipse.emf.ecore.plugin.EcorePlugin.doNotLoadResourcesPlugin=true -Xmx1000M -Dcom.ibm.team.repository.provision.profile=///D:/RQM/server/provision_profiles -Dcom.ibm.rqm.create.samples=false -Xss768k

    Linux の例:

    -Dcom.ibm.team.server.configURL=file:///opt/IBM/RQM/server/teamserver.properties -Dlog4j.configuration=file:///opt/IBM/RQM/server/log4j.properties -Djava.awt.headless=true -Dorg.eclipse.emf.ecore.plugin.EcorePlugin.doNotLoadResourcesPlugin=true -Xmx1000M -Dcom.ibm.team.repository.provision.profile=///opt/IBM/RQM/server/provision_profiles -Dcom.ibm.rqm.create.samples=false -Xss768k

    ここで D:/RQM は Windows のインストール・ディレクトリーで、 opt/IBM/RQM は Linux のインストール・ディレクトリーです。

    これらの値はエンコードする必要があります。つまり、ファイル・パスのすべてのスペースを %20 に置き換える必要があります。例えば、C:¥Program FilesC:¥Program%20Files になります。 不正確な JVM 引数値が入力された場合、WebSphere Application Server は始動しません。これが発生した場合は、WebSphere Application Server の Web ユーザー・インターフェースを使用してこれを訂正することはできません。 server.xml ファイルを見つけ、ファイルを編集してから WebSphere Application Server を始動する必要があります。 このファイルは通常次の場所にあります。
    c:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥AppServer¥profiles¥AppSrv01¥config¥cells¥qwin268Node01Cell¥nodes¥qwin268Node01¥servers¥server1¥server.xml
    注: Rational Team Concert ヘルプに記載されている JVM 引数は、Rational Quality Manager を適切にデプロイするために必要な JVM 引数全部を含んでいるわけではありません。
  9. 「追加プロパティー」で、「カスタム・プロパティー」をクリックします。
  10. 新規」をクリックして、以下の値を追加します。
    • 名前: com.ibm.team.repository.provision.profile : file:///JazzInstallDir/server/provision_profiles
    • 名前: com.ibm.team.server.configURL : file:///JazzInstallDir/server/teamserver.properties
    • 名前: log4j.configuration : file:///JazzInstallDir/server/log4j.properties
    • 名前: java.awt.headless : true
    • 名前: org.eclipse.emf.ecore.plugin.EcorePlugin.doNotLoadResourcesPlugin : true

      例えば、指定した値を次のように追加します: JazzInstallDir = C:/IBM/RQM

  11. 変更をマスター構成ファイルに保管します。
  12. WebSphere Application Server をシャットダウンしてから再始動します。
    注: サーバーが再始動しない場合は、汎用 JVM 引数を手動で確認します。これらの引数は server.xml ファイルで管理されています。標準的なインストール済み環境では、このファイルは以下のロケーションにあります。
    C:¥Program Files¥ibm¥WebSphere¥AppServer¥profiles¥AppSrv01¥config¥cells¥enable01
    Node01Cell¥nodes¥enable01Node01¥servers¥server1¥server.xml

WebSphere Application Server での Rational Quality Manager 製品およびヘルプの構成

IBM Rational Quality Manager プロダクト とヘルプを WebSphere Application Server の環境で構成するには、以下のようにします。

  1. WebSphere 管理コンソール・インターフェースを開始し、WebSphere Application Server 管理ユーザー ID を使用してサーバーの認証を受けます。
  2. 「アプリケーション」を展開し、「新規アプリケーションのインストール (Install New Application)」をクリックします。
  3. 新規アプリケーションへのパス (Path to the new application)」の下で、「ローカル・ファイル・システム (Local file system)」上の jazz.war ファイルのロケーションを参照し、ファイルを選択します。
  4. コンテキスト・ルートとして /jazz を入力し、「次へ」をクリックします。
    注: jazz.war ファイルは <Rational Quality Manager_install_path>¥server¥tomcat¥webapps¥jazz.war にあります。
  5. 「要約」画面が表示されるまで「次へ」をクリックし、 表示後に「終了」をクリックして新規アプリケーションをインストールします。
  6. jazz_war アプリケーションがインストールされたことを確認し、「保管」をクリックして変更をマスター構成ファイルに保管します。
  7. 新規アプリケーションのインストール (Install New Application)」ページに戻ります。
  8. ローカル・ファイル・システム上の help.war ファイルのロケーションを参照し、ファイルを選択します。コンテキスト・ルートとして /help を入力し、「次へ」をクリックします。
    注: help.war ファイルは <Rational Quality Manager_installation_path>¥server¥tomcat¥webapps¥help.war にあります。
  9. 「要約」画面が表示されるまで「次へ」をクリックし、 表示後に「終了」をクリックして新規アプリケーションをインストールします。
  10. help_war アプリケーションがインストールされたことを確認し、「保管」をクリックして変更をマスター構成ファイルに保管します。
  11. 「アプリケーション」オプションの「エンタープライズ・アプリケーション」セクションを展開します。
  12. jazz_war」を選択し、「開始」をクリックします。
  13. help_ war」を選択し、「開始」をクリックします。

Rational Quality Manager を使用する場合の WebSphere Application Server での LDAP の構成

LDAP を構成するには、以下のようにします。

  1. Websphere 管理コンソールから、「セキュリティー」 > 「セキュア管理、アプリケーション、およびインフラストラクチャー」をクリックします。
  2. セキュリティー設定を以下のように更新します。
    • 管理セキュリティーを使用可能にする: on
    • アプリケーション・セキュリティーを使用可能にする: on
    • ユーザー・アカウント・リポジトリー/使用可能なレルム定義 : スタンドアロン LDAP レジストリー
    • 「ユーザー・アカウント・リポジトリー」セクションで、「構成」をクリックし、「一般プロパティー」を指定します。
      • 1 次管理ユーザー名 - ご使用のユーザー ID
      • サーバー・ユーザー ID - 自動生成されたサーバー ID
      • LDAP サーバーのタイプ - カスタム
      • 検索タイムアウト - 120 秒
  3. 適用」をクリックし、変更を保管します。
  4. 「構成」セクションで、「接続のテスト」をクリックします。
  5. 「追加プロパティー」セクションで、「拡張 Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) (Advanced Lightweight Directory Access Protocol (LDAP))」をクリックします。
  6. 「一般プロパティー」フィールドを以下のように指定します。
    • ユーザー・フィルター:
      (&(emailaddress=%v)(objectclass=ePerson)) 
    • グループ・フィルター:
      (&(cn=%v)(|(objectclass=groupOfNames)(objectclass=groupOfUniqueNames))) 
    • ユーザー ID マップ:
       *:emailaddress 
    • グループ・メンバー ID マップ: (ibm をご使用の ID に置き換えます)
      ibm-allGroups:member;ibm-allGroups:uniqueMember 
    • 証明書マップ・モード:
      EXACT_DN
  7. 終了したら「適用」をクリックし、変更を保管します。
  8. 各画面で「適用」および「保管」をクリックして、それぞれの設定を確定します。
    注: 最終ページで、「現在のレルム定義 (Current realm definition)」が「スタンドアロン LDAP レジストリー (Standalone LDAP registry)」に設定されていることを確認してください。
  9. WebSphere Application Server を停止してから再始動します。
  10. WebSphere Application Server が再始動した後で、管理コンソールにログインして変更を検証します。
  11. ユーザー・グループを特定のアプリケーションにマップするには、「アプリケーション」 > 「エンタープライズ・アプリケーション」をクリックします。
  12. 「エンタープライズ・アプリケーション」のリストで、jazz_war アプリケーションをクリックし、「停止」をクリックします。
  13. アプリケーションが停止したら、jazz_war アプリケーションをクリックして開き、アプリケーションを編集します。
  14. 「詳細」プロパティー・セクションで、「ユーザー/グループ・マッピングへのセキュリティー・ロール」をクリックします。
  15. JazzAdmins や JazzUsers などの特定のグループを選択し、「グループのルックアップ」をクリックします。

    これらのグループはすべての Jazz 実装に関連付けられています。許可ユーザーを含む特定の LDAP グループに、これらのグループをマップする必要があります。このマッピングを実行する前に、これらのグループを LDAP サーバー上でセットアップする必要があります。

  16. LDAP サーバーからグループ名を戻すための検索ストリングを入力します。 「検索」をクリックして、クエリーを実行します。
  17. 戻された使用可能グループのリストから、特定のグループを選択し、そのグループを「選択済み」列に移動します。
  18. OK」をクリックして、LDAP グループを Jazz グループにマップします。
  19. 該当する LDAP グループをすべての Jazz グループにマップします。
    • JazzAdmins
    • JazzDWAdmins
    • JazzUsers
    • JazzGuests
    注:すべて認証済み (All authenticated?)」オプションを使用可能にしないでください。
  20. 変更を保管し、jazz_war アプリケーションを再始動します。
  21. 管理コンソールからログアウトし、ブラウザー・ウィンドウをシャットダウンします。

WebSphere Application Server カスタム・レジストリーの設定

注: このセクションの説明は、Rational Quality Manager の評価版で使用できます。以下の説明は、実際の実稼働環境で LDAP を使用している場合には使用できません。

WebSphere Application Server カスタム・レジストリーを使用してユーザーの資格情報を設定するには、以下のようにします。

  1. WAS_Security というディレクトリーを作成し、users.props および groups.props ファイルを、WebSphere Application Server がインストールされているドライブのルートに追加します。
  2. 「セキュリティー」 > 「セキュア管理、アプリケーション、およびインフラストラクチャー」をクリックし、「ユーザー・アカウント・リポジトリー」セクションで「スタンドアロン・カスタム・レジストリー」を選択してから、「セキュリティー構成ウィザード」ボタンをクリックします。
  3. セキュリティー構成ウィザード」のステップ 1 で、「アプリケーション・セキュリティーの使用可能化」を選択します。
  4. ステップ 2 で、「スタンドアロン・カスタム・レジストリー」を選択します。
  5. ステップ 3 で、ユーザー・リポジトリーを構成し、 1 次管理ユーザー名を追加し、 usersFile (users.props) および groupsFile (groups.props) 両方の名前と値を追加します。
    セキュリティー構成ウィザードのステップ 3。管理ユーザー名と、usersFile および groupsFile の場所がすべて入力されたフィールドを示す画面
  6. ステップ 4 で、要約を確認し、「終了」をクリックします。
  7. マスター構成に直接保管」をクリックすることにより、変更を保管します。 「アプリケーション」 > 「エンタープライズ・アプリケーション」から「jazz.war」を選択して、 「停止」をクリックします (既に停止している場合は赤い x が表示されます)。
  8. jazz.war」リンクを選択して「ユーザー/グループ・マッピングへのセキュリティー・ロール」を選択します。
  9. JazzAdmins」を選択し、「グループのルックアップ」をクリックします。
    ユーザー/グループ・マッピングへのセキュリティー・ロール
  10. グループのルックアップ」をクリックして、利用可能なリストから 「admins」を選択します。
  11. 選択したリストに追加します。JazzDWAdmins についてもステップ 9 および 10 を繰り返し、ここでも「管理者」を選択します。
  12. JazzUsers と JazzGuests の場合、ステップ 9 および 10 を実行し、役割として「ユーザー」 を選択します。
  13. マスター構成に直接保管」をクリックすることにより、変更を保管します。
  14. WebSphere Application Server の構成を完了するには、WebSphere Application Server を再始動します。

Windows サービスとしての WebSphere Application Server の開始

Rational Quality Manager を使用すると、他のテスト・ツールで作成された自動化テストを参照するテスト・スクリプトを作成できます。これらの自動化テストは、ローカル・テスト・マシン上または共用ネットワーク・ロケーション上に保管できます。共用ネットワーク・ロケーション上に 保管したテストは汎用命名規則 (UNC) 共用を通してアクセスします。

デフォルトでは、WebSphere Application Server が Windows® サービスとして実行される場合、ローカル・システム・アカウントでログインします。 この場合、ローカル・システム・アカウントにセキュリティー資格情報が不足しているために Rational Quality Manager が UNC 共用にアクセスできない可能性があります。 そのため、必ずセキュリティー資格情報がある特定のユーザー・アカウントでログインするように WebSphere Application Server の Windows サービスを設定してください。 これによりサービスは、そのユーザー・アカウントのセキュリティー資格情報と一致するすべての UNC 共用に接続できます。

関連タスク
共用テスト・リソースの使用可能化

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