パフォーマンス・テストのトラブルシューティング

このトピックでは、IBM® Rational® Performance Tester でのいくつかの問題をトラブルシューティングする方法に関する情報を提供します。

テストを実行して問題が発生した場合は、『パフォーマンス・テストのヒント』のすべてに従っていることを確認してください。

テストを実行してエラー・メッセージが表示された場合は、オンライン・ヘルプの『パフォーマンス・テストのエラー・メッセージ』セクションのエラー・メッセージを調べてみてください。 最も一般的はエラー・メッセージのみがリストされています。 問題が発生したときにエラー・メッセージが表示されない場合は、「ウィンドウ」 > 「ビューの表示」 > 「エラー・ログ」をクリックしてエラー・ログを開きます。 テストの実行中にワークベンチがシャットダウンした場合は、ワークベンチを再始動してエラー・ログを調べてください。 デフォルトでは、警告およびエラー・メッセージがログに記録されます。 「ウィンドウ」 > 「設定」 > 「ロギング」をクリックして、デフォルトのロギング・レベルを上げることができます。 ログ・ファイルは、ご使用のワークスペースの .metadata ディレクトリーに保管されます。

オンライン・ヘルプに加えて、developerWorks® の Rational Performance Testing フォーラム (Rational Performance Testing forum)、および Rational Performance Tester「サポートの概要」の技術情報 (Support Knowledge Base technotes) でも、問題の回避策または解決方法を検索することができます。

パフォーマンス・テスト中に以下の問題の一部が発生することがあります。

ワークベンチ・コンピューターとエージェント・コンピューター間の接続の問題

テストの実行を開始しようとした際にワークベンチが停止したり、ロックされた場合、すべてのエージェント・コンピューターが実行されていることを確認します。 ワークベンチ・コンピューターとエージェント・コンピューターを再始動します。 ワークベンチ・コンピューターおよびエージェント・コンピューター上に十分なディスク・スペースがあることを確認します。 ワークベンチ・コンピューターとエージェント・コンピューター間がネットワーク接続されていることを確認します。 エージェント状況 アイコンをクリックして、エージェントの状況を確認することができます。 Agent Controller の場合、ワークベンチ・コンピューターとエージェント・コンピューター間でファイルを共用できます。 「ウィンドウ」 > 「設定」 > 「Agent Controller」 > 「ホスト」をクリックして、ホストとしてエージェント・コンピューターを追加し、「接続のテスト」をクリックしてエージェント・コンピューターで実行されている Agent Controller のインスタンスへの接続をテストします。

構成の記録についての問題

記録中に HTTP トラフィックが収集されない
Web ブラウザーの構成についての説明は、信頼性のある HTTP テストの記録を参照してください。 Internet Explorer を使用してセキュア Web サイトからテストを記録する場合は、セキュア Web サイトからの記録を行うための Internet Explorer の構成を参照してください。 ワークベンチ・コンピューターおよびエージェント・コンピューターのファイアウォールを無効にします。
記録中にトラフィックが収集されない
選択したレコーダー・タイプが、テスト中のシステムで使用されているプロトコルと一致していることを確認します。 例えば、テスト中のシステムで Citrix プロトコルが使用されている場合は、HTTP レコーダーを使用しないでください。
記録後テストが生成されない
テスト・ジェネレーターが記録されたトラフィックからテストを作成できない場合は、通常エラー・メッセージが表示されるか、エラー・ログに記録されます。 オンライン・ヘルプの『パフォーマンス・テストのエラー・メッセージ』セクションのエラー・メッセージを調べてみてください。 エラー・メッセージは、「サポートの概要」(http://www.ibm.com/software/awdtools/tester/performance/support/) の技術情報で見つかる場合もあります。
レコーダー・コントロールが使用できない
異なるバージョンの製品からワークスペースを使用する場合は、レコーダー・コントロールを使用できないことがあります。 その場合は、代わりに別のバージョンの製品のレコーダー・コントロールが表示されます。 「ウィンドウ」 > 「パースペクティブのリセット」をクリックして、「パフォーマンス・テスト」パースペクティブまたは「サービス・テスト」パースペクティブをリセットします。 あるいは、「ファイル」 > 「新規」 > 「その他」をクリックして、使用するウィザードを選択します。

大規模なテストまたは長時間のテストの実行に関する問題

テストが実行されてもエラーを出して終わる場合、ワークベンチ・コンピューターとエージェント・コンピューターが、インストール・ガイドに詳述されたハードウェア要件およびソフトウェア要件を満たしていることを確認してください。 メモリー要件およびディスク・スペース要件に十分注意してください。 メモリー不足エラーを回避するための最大ヒープ・サイズの設定方法については、メモリー割り当ての増加を参照してください。 ワークベンチ・コンピューターおよびエージェント・コンピューターでのプロセッサーおよびメモリーの使用率をモニターし、javaw.exe プロセスまたは java.exe プロセスによりプロセッサーの使用またはメモリーの使用が過度になっていないかを監視します。 エラー・メッセージが予期しないプロセスの停止に関連したものの場合は、このサポート記事 (http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21395486) を参照してください。

デフォルトのスケジュール設定を使用し、より少ない仮想ユーザーでテストを実行し、振る舞いがユーザー数に関係しているかどうかを判別します。 テスト・ログで、テスト中のシステムで生成されたエラー・メッセージを調べます。 多数のユーザーでテストを実行しようとする前に、単一の仮想ユーザーでテストを実行し、テスト中のシステムがエラーを生成しないことを確認してください。 問題が発生した場合は、テストを再度実行する前に、ワークベンチ・コンピューターおよびエージェント・コンピューターを再始動してください。

テストの実行中にワークベンチがシャットダウンした場合は、javacore で始まるファイル名を検索します。 javacore ファイルの名前には、日付、時刻、およびプロセス ID が含まれています。 該当のワークベンチに一致する日付、時刻、およびプロセス ID を持つ javacore ファイルが見つかった場合は、テキスト・エディターでファイルを開きます。 失敗の原因は、javacore ファイルの上部近くにリストされています。

データ相関エラー

テストの実行時に予期される振る舞いがアプリケーションで引き起こされない場合は、場合によりデータ相関を手動で実行する必要があります。 通常、追加のデータ相関が必要な場合は、テスト・ログには、メッセージ「値を抽出できません (Unable to extract the value)」と同様なメッセージが含まれます。 データ相関の問題をトラブルシューティングするには、ワークベンチ・コンピューターで実行されている 1 人の仮想ユーザーのみを使用してテストを実行し、そのテストの再生と記録されたテストとを比較し、テスト中のシステムのどの応答が予期しないものであるかを判別してください。 テスト・ログと「プロトコル・データ」ビューを使用して HTTP テストのトラブルシューティングを行う方法については、HTTP テストのデバッグを参照してください。 データ相関について詳しくは、 ../../com.ibm.rational.test.lt.common.doc/topics/tdatacorrtop.htmlを参照してください。

IBM Rational Quality Manager との統合における一般的なエラー

アダプターはすべてのモードで Eclipse エラー・ログを使用します。ログを表示するには、ワークベンチを開いて、「ウィンドウ」 > 「ビューの表示」 > 「エラー・ログ」をクリックします。デフォルトでは、警告およびエラー・メッセージがログに記録されます。アダプターのさらに詳細なロギング機能をオンにするには、「ウィンドウ」 > 「設定」 > 「ロギング」をクリックします。アダプターのログ・コンポーネントの名前は com.ibm.rational.test.lt.rqm.adapter です。

アダプターを Windows サービスとして実行しているか、またはコマンド行から実行している場合、テスト・ワークベンチを開かずに adapter.log ファイルを表示することができます。

問題 解決策または原因
エラーまたは警告をどこで見つけるか ワークベンチで、「ウィンドウ」 > 「ビューの表示」 > 「エラー・ログ」をクリックします。
選択可能なアダプターが表示されない。
  • アダプターに提供されている Rational Quality Manager サーバーのアドレスが正しいか確認してください。 正しいアドレスを入力します。
  • 入力したログインおよびパスワードを確認してください。 正しいパスワードを入力します。
アダプターから Rational Quality Manager への接続が失敗し続ける。 サーバーが稼働中であることを確認してください。 必要な場合は、サーバーを再始動するか、ネットワーク接続を検査します。
アダプターが選択ダイアログ・ボックス内で赤色に表示される。
  • アダプターがサーバーと通信していません。
  • アダプターが既に使用中である可能性があります。
アダプターからスクリプトをインポートしようとしたが、スクリプトが見つからない。
  • Rational Quality Manager に入力したプロジェクト・パスが、実行しているアダプターに関連するワークスペースの下のプロジェクトであることを確認します。 入力する必要があるのはプロジェクト名のみです。 この方が、完全なプロジェクト・パスを入力するよりも間違いは少ないですが、どちらの形式でも許可されます。
  • コマンド行から実行するか、またはサービスとして実行する場合、adapter.config ファイルに設定された WORKSPACE_DIR 環境変数が、テスト・ワークベンチの実行時にワークスペースの選択ダイアログに表示されるパスと同じであることを確認してください。 ワークスペース・ディレクトリーの下のプロジェクト・フォルダーにパスを設定しないように注意してください。
  • 共用ロケーションからコピーしたプロジェクトが含まれているワークスペースを使用していないことを確認してください。 共用ロケーションからのプロジェクトが含まれているワークスペースを、共用されていないプロジェクトに使用することはできません。
アダプターをコマンド行から実行しているか、またはサービスとして実行しているときに、テストが失敗し続ける。 アダプターを GUI モードで実行して、テスト・ワークベンチがテスト・スクリプトを実行するときに何が発生しているかを表示できるようにしてください。
アダプターが Windows サービスとして開始しない。 サービスが適時に開始できなかったことを示すエラー・メッセージが表示される。 コンピューターに .NET 2.0 以降があるか確認してください。 このプラットフォームは Windows 更新サイトからインストールすることも、手動でインストールすることもできます。 .NET のインストールについて詳しくは、http://support.microsoft.com/kb/923100 を参照してください。
共用資産のテスト時に、実行が失敗して IOException メッセージが表示される。 ほとんどの場合、UNC 共用ロケーションへのRational Quality Manager が正しく設定されていないことが原因で発生します。
  • Rational Quality Manager から、UNC 共用ディレクトリーにアクセスでき、アクセスするときにパスワード入力プロンプトが表示されないことを確認してください。 UNC 共用にログインするには、Windows で Rational Quality Manager システムのドライブをマップする必要があります。
  • 「管理 (Admin)」 > 「システム・プロパティー」 > 「リソース」で、Rational Quality Manager で共有リソースを定義していることを確認します。
  • テスト・スクリプトが指す共用ロケーションが存在していることを確認します。 Rational Quality Manager テスト・スクリプトに関連付けられている共用ロケーションが変更された場合 (IP アドレスの再割り当てが行われている場合など)、すべてのテスト・スクリプトを再度関連付ける必要があります。
  • Rational Quality Manager で指定した UNC 共用ディレクトリーが、プロジェクトを指していることを確認します。
共用資産のテスト時に、低レベル・モデル・エラーが発生して実行が失敗する。 アダプターに、必要なプロトコル拡張がインストールされているかどうかを確認します。共用ロケーションにあるテスト資産は、これらのプロトコルをサポートするアダプター・ワークスペースでのみ実行できます。
以前のバージョンの製品で作成されたサービス・テストを実行できない。 すべての SOA 資産を最新バージョンにアップグレードします。
アダプターがサーバーに接続できず、以下のいずれかのエラー・メッセージが表示される。
  • サーバーとの接続エラー
  • アダプターの登録中にエラーが発生しました
  • Rational Quality Manager 3.0 以降を使用するとき、アダプター用に構成されたサーバー URL は、Rational Quality Manager サーバーのパブリック URI と完全に一致する必要があります。 サーバーのパブリック URI は、Rational Quality Manager 管理ページにあります。 デフォルトでは、管理ページは https://servername:9443/qm/admin にあります。
  • アダプター・ユーザーは Rational Quality Manager プロジェクト領域のメンバーである必要があります。 Rational Quality Manager サーバーのプロジェクト領域管理ページを開いて、アダプター・ユーザーがプロジェクト領域のメンバーかどうかを判別してください。 Rational Quality Manager 3.0 以降の場合、アダプター・ユーザーは、テスト・チーム・コントリビューター・ロールでなくテスト・チーム・メンバー・ロールのメンバーである必要があります。 このエラーは、これらのロールをデフォルトから変更した場合にも発生することがあります。

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