ネイティブおよびハイブリッド iOS アプリケーションをテストの記録と再生に使用するには、その iOS アプリケーションがインスツルメントされている 必要があります。アプリケーションは、iOS デバイスまたは iOS シミュレーターで、テスト用にインスツルメントすることができます。
アプリケーションをインスツルメントするには、Macintosh コンピューター上に、テスト対象アプリケーション (AUT) の Xcode プロジェクトが必要です。
手順
- テスト・ワークベンチから、テスト対象アプリケーション (AUT) の テスト・ワークベンチ プロジェクトを選択するか、をクリックして、プロジェクトを作成します。
- テスト・ワークベンチで、「ワークベンチ URL の表示」アイコン
をクリックし、ワークベンチの URL をメモします。 Macintosh コンピューターおよびモバイル・デバイスをテスト・ワークベンチに接続するときに、ワークベンチの URL が必要になります。
- RTW-iOS-Build-Archive.zip ビルド・アーカイブをダウンロードします。
このビルド・アーカイブには、テスト用にアプリケーションを準備するために必要なスクリプトが入っています。
- Macintosh コンピューターでブラウザーを開き、以下のフォーマットでワークベンチの URL を入力します。
http://Workbench_URL:port/mobile
例: http://192.0.2.24:7878/mobile
- Rational Test Workbench – Mac OS のウェルカム・ページで、オンラインの指示に従ってアーカイブをダウンロードします。
- ダウンロードが完了したら、ビルド・アーカイブを解凍します。
ビルド・アーカイブには、browser、build-script、client、runtime、runtime-bundle というフォルダーが入っています。
- Macintosh コンピューターの USB ポートに iOS デバイスを接続します。
USB 経由で iOS デバイスに接続すると、インスツルメント処理の最後に、インスツルメント・アプリケーションが iOS デバイスにインストールされます。USB ポートに複数の互換 iOS デバイスを接続することができます。
- rtwBuildXcode.sh スクリプトを実行して、AUT をインスツルメントします。
インスツルメント により、テストの記録および再生を可能にするコードが追加されてテスト対象アプリケーション (AUT) が拡張されます。device オプションを指定してスクリプトを実行することにより、インスツルメントされた AUT をデバイス上に自動的にインストールすることができます。
また、device オプションの代わりに simu を使用して、インスツルメントされた AUT を iOS シミュレーターにインストールすることも、both オプションを使用して、インスツルメントされた AUT を USB 接続されたすべてのデバイスと iOS シミュレーターにインストールすることもできます。
rtwBuildXcode.sh スクリプトは、ここで説明する Xcode プロジェクトと、Xcode ワークスペースの両方のサポートを提供します。Xcode ワークスペースの構文については、『rtwBuildXcode.sh 』のトピックを参照してください。
注: スクリプトを実行するユーザーには、適切な権限が付与されていなければなりません。
必要な場合は、chmod コマンドを実行して権限を変更します。
- Macintosh コンピューターで、Macintosh ターミナル・アプリケーションを開きます。
- 以下のコマンドを入力して、AUT をインスツルメントし、それを着信アプリケーションとしてテスト・ワークベンチに送信します。
unpack_dir/build-script/rtwBuildXcode.sh .xcodeproj file Workbench URL options
ここで、options には、device、simu、および both があります。
UICatalog という名前の AUT をインスツルメントし、テスト・ワークベンチと、USB 接続されたすべてのデバイスにこの AUT を送信するためのコマンド行構文の例を以下に示します。
./rtwBuildXcode.sh /Users/mario/iOSApps/UICatalog/UICatalog.xcodeproj/ http://9.54.119.136:7878 device
コマンド行でワークベンチ URL を指定すると、インスツルメント・アプリケーションが自分のテスト・ワークベンチまたは他のユーザーのテスト・ワークベンチに自動的にプッシュされます。
スクリプトによって生成された .zip ファイルを、テスト用としてテスト・チームに送信することもできます。テスターは、モバイル・アプリケーション・エディターで「リストへのアプリケーションの追加」アイコン
をクリックすることにより、AUT をテスト・ワークベンチに追加できます。
- AUT のインスツルメント・バージョンを、テスト・ワークベンチ内のプロジェクトに追加します。
着信アプリケーションをテストで使用するには、それが管理対象でなければなりません。
rtwBuildXcode.sh シェル・スクリプトを実行した後、以下のいずれかのアクションを実行することにより、アプリケーションを管理対象にしてください。
- テスト・ワークベンチにある着信アプリケーションのボタンをクリックします。
- テスト・ナビゲーターで、モバイル着信アプリケーションの下にある着信アプリケーションを右クリックしてから、「管理対象アプリケーションの生成 (Generate Managed Application)」をクリックします。
注: この時点で AUT を管理対象アプリケーションとして追加しない場合は、その AUT の記録プロセスの終了時点でテストを生成する際に自動的に追加されます。
詳細については、ワークベンチでテストするアプリケーションのインポートを参照してください。
- rtwBuildXcode.sh スクリプトに device オプションも both オプションも指定しなかった場合、後でモバイル・デバイスに AUT のインスツルメント・バージョンを追加することができます。
詳細については、インスツルメントされた iOS アプリケーションのインストールを参照してください。
重要: アプリケーションをインスツルメントすると、その出力として Rmotapp_name.zip という名前のファイルが生成されます。インスツルメンテーション処理に失敗した場合は、この zip ファイル内にあるログ・フォルダーに保存されているビルド処理トレースを調べることにより失敗をトラブルシューティングできます。
タスクの結果
これらのステップが完了して、iOS デバイスにインスツルメント・アプリケーションがインストールされたら、テストの記録を開始できます。詳細については、
モバイル・テストの作成を参照してください。