セットアップ・ウィザードは、データベースのセットアップ、E メール設定の構成、ユーザー・レジストリーの構成、およびアプリケーションの登録を案内します。 ウィザードは、インストールされたばかりのアプリケーションを検出して、ユーザーがセットアップできるようにします。
始める前に
新規インストールでは、デフォルトのポート番号を使用しない場合、セットアップ・ウィザードを使用する前にポート番号を変更してください。
詳しくは、アプリケーション・サーバーのポート番号の変更を参照してください。
DB2® または Oracle などのエンタープライズ・データベースを使用している場合は、各アプリケーションおよびデータウェアハウス用のデータベースが作成されている必要があります。 データベースを作成する場合、repotools コマンドを実行してデータベース表を作成する必要はありませんので注意してください。 このウィザードの「データベースの構成」ページで「表の作成」をクリックして、データベース表を作成します。
サーバーが始動済みであることを確認してください。
ご使用のブラウザーでポップアップが許可されていることを確認し、セットアップ・ウィザードを実行します。 ポップアップ・ブロッカーが有効になっていると、各アプリケーションの「アプリケーションのファイナライズのセットアップ」ステップ中に重要なポップアップ・ウィンドウがブロックされ、構成がハングしているように見えます。 これが発生した場合は、セットアップ・ウィザードを終了し、ポップアップを有効にして、再度セットアップ・ウィザードを実行してください。
このタスクについて
このウィザードの各ステップを完了して、インストールしたばかりの Jazz™ Team Server およびアプリケーションを構成します。 セットアップの完了後に変更を行いたい場合は、ウィザードに戻って最初からやり直すことができます。
手順
注: ウィザードを実行して分散アプリケーションをセットアップする場合は、以下のステップを順に実行します。
- 最初のサーバーに Jazz Team Server アプリケーションおよび評価版ライセンスをインストールします。 最初のサーバーを始動します。ただし、サーバーでセットアップ・ウィザードは実行しません。
- 2 つ目のサーバーに「変更管理と構成管理」または「品質管理」アプリケーションをインストールします。 サーバーを始動します。ただし、セットアップ・ウィザードは実行しません。
- 以下のステップ 2 から始めて、
(Jazz Team Server アプリケーションが搭載された) 最初のサーバーでセットアップ・ウィザードを実行します。 セットアップ・ウィザードの「アプリケーションの登録」ページ (以下のステップ 7 を参照) に進んだら、他のサーバーにインストールされているアプリケーションのディスカバリー URL を指定します。
- Tomcat で、分散アプリケーション (CCM と QM のみ。その他のアプリケーションは、委任された認証を使用) が LDAP を使用するようにしたい場合は、以下のステップ 8 でユーザー・レジストリーをセットアップした後で、Jazz Team Server のサーバーから他のアプリケーションのあるサーバーへ server.xml ファイルと web.xml ファイル、および teamserver.properties ファイルの LDAP 属性をコピーしてから、すべてのサーバーを再始動します。
- Web ブラウザーで次のアドレスを指定します。https://[完全修飾ホスト名]:9443/jts/setup
- Jazz Team Server のログイン・ページが表示されます。
- 「ユーザー ID」フィールドと「パスワード」フィールドの両方に、「ADMIN」(大/小文字は区別されます) と入力します。 「ログイン」をクリックします。
- WebSphere® Application
Server でアプリケーションが Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) を使用できるようにした場合は、ユーザー ID およびパスワードとして「ADMIN (大/小文字の区別あり)」を使用しないでください。 代わりに、JazzAdmin 特権を持つ LDAP 登録ユーザーとしてログインしてください。 LDAP ユーザーまたはグループは、リポジトリー・グループにマップする必要があることに注意してください。
- 「ようこそ」ページには、サーバーのセットアップ方法として、「エクスプレス・セットアップ」と「カスタム・セットアップ」という 2 つのオプションがあります。 実稼働環境の場合は、「カスタム・セットアップ」を選択して、「次へ」をクリックします。
- 「パブリック URI の構成」ページで、https://[完全修飾ホスト名]:9443/jts の形式のパブリック URI ルートを指定し、このページに記載されている推奨事項を読んで理解したことを確認するためのチェック・ボックスを選択します。 「接続のテスト」をクリックします。 テストが正常に完了したら、「次へ」をクリックします。
重要: [完全修飾ホスト名] は
、Jazz Team Server がインストールされているマシンの DNS ドメイン参照を含んだホスト名です。
有効な [完全修飾ホスト名] の例は、clmwb.example.com です。
無効な [完全修飾ホスト名] の例は、localhost および IP アドレス です。
- 「データベースの構成」ページで、データベースへの接続をセットアップするための情報を入力します。
Derby データベースを使用している場合は、デフォルト値を変更する必要はありません。また、データベース表の作成を促すプロンプトが出されることはありません。
デフォルト値を変更した場合、または DB2、Oracle、または SQL Server などのエンタープライズ・データベースの値を設定した場合は、「接続のテスト」をクリックして、接続が正しく構成されていることを確認してください。
以前に repotools を使用してデータベース表を作成したことがなければ、データベースは存在するが、表が含まれていないという内容の警告が表示される場合があります。 表を作成するには、「表の作成」をクリックしてください。 このコマンドが終了するまでに数分間待ち時間が必要な場合があります。
接続のテストが完了し、警告やエラーが表示されなければ、「次へ」をクリックしてください。
- 「E メール通知を使用可能にする」ページで、E メール通知を使用可能または使用不可にします。 通知を使用可能に設定することを選択した場合は、E メール・サーバーに関する情報を提供して、E メール・サーバーへの接続をテストする必要があります。 選択を行って接続をテストしたら、「次へ」をクリックします。
- 「アプリケーションの登録」ページで、
ウィザードは、Jazz Team Server とともにインストールされたアプリケーションを検出します。 各アプリケーションが検出され、登録するアプリケーションのリストに追加されるまでには、時間がかかる場合があります。 また、ウィザードにより、「ライフサイクル・プロジェクト管理」アプリケーションも検出されます。このアプリケーションは Jazz Team
Server アプリケーションと同一のサーバー上にある必要があります。 別のサーバーにインストールされているアプリケーションは検出されません。 そのようなアプリケーションは手動で追加する必要があります。以下のステップ c を参照してください。
- オプション: アプリケーションを登録しない場合は、アプリケーション名の右端にある「閉じる」アイコンをクリックします。 通常はすべてのアプリケーションを登録するべきですが、次のような状況では、1 つ以上のアプリケーションを登録しない方がよい可能性があります。
- すべてのアプリケーションをダウンロードしてデプロイしたが、すべてを使用する予定ではない。
- アプリケーションへのアクセスを許可するライセンスを取得する予定がない。
- この Jazz Team Server アプリケーションを、スタンドアロンのフローティング・ライセンス・サーバーまたはトークン・ライセンス・サーバーとして構成している。
- インストール済みアプリケーションのアプリケーション・タイプおよびディスカバリー URL を確認します。 ウィザードは各アプリケーションに対して、デフォルトの事前許可機能ユーザー ID を作成します。
ディスカバリー URL とは: ディスカバリー URL とは、アプリケーションのサービス・コントリビューション・リソース (SCR、service contribution resource) URL のことです。
通常、SCR URL は、アプリケーションのパブリック URI に /scr を追加して形成されます。 例えば、「変更管理と構成管理」アプリケーションのパブリック URI が https://[完全修飾ホスト名]:9443/ccm であれば、
対応する SCR URL は https://[完全修飾ホスト名]:9443/ccm/scr でなければなりません。 ローカルにインストールされたアプリケーションの場合、この URL および機能ユーザー ID はセットアップ・ウィザードによって入力されます。
- オプション: 別のサーバーにインストールされているアプリケーションを追加するには、「アプリケーションの追加」をクリックし、アプリケーション名およびディスカバリー URL を指定します。 アプリケーション名およびディスカバリー URL を指定すると、機能ユーザー ID が自動的に生成され、入力されます。
機能ユーザー ID は、タスクをバックグラウンドで実行するために使用されます。
機能ユーザー ID は、外部ユーザー・レジストリー内に存在している必要はありません。また、リポジトリー内でユーザーとして存在している必要もありません。ユーザーがリポジトリー内にない場合は、自動的に作成されます。
- 「アプリケーションの登録」をクリックします。
注: ウィザードはフレンド関係を作成し、アプリケーションを登録し、各アプリケーションのコンシューマー・キーと秘密を生成します。
- 登録が正常に行われたら、「次へ」をクリックして登録済みアプリケーションを構成します。
注: この時点で左方のメニューに、登録済みアプリケーションがサブステップとともにリストされていることに注意してください。
- 「ユーザー・レジストリーのセットアップ」ページで、次の情報を提供します。
- 使用するユーザー・レジストリーのタイプを選択します。
注: - LDAP ユーザー・レジストリーを選択した場合は、Jazz Team Server と LDAP サーバー間の接続を構成するための情報を提供する必要があります。 この情報を LDAP 管理者から要求しなければならない場合があります。
- Jazz Team Server への管理アクセス権限をもつユーザーのユーザー ID、名前、パスワード、および E メール・アドレスを提供します。
- インストールされているアプリケーションに基づいて、Rational® Requirements Composer、Rational Team Concert™、および Rational Quality Manager
で、管理ユーザーに割り当てるクライアント・アクセス・ライセンス (CAL) を選択します。 1 つのタイプの役割ベースの CAL のみを
管理者に割り当てることができます。 例えば、管理者に Rational Team Concert - Developer CAL または Rational Team Concert - Stakeholder CAL のみを割り当てることができます。しかし、これらの両方を割り当てることはできません。 同じ規則が他のアプリケーションに適用されます。
評価版ライセンスをインストールした場合、管理ユーザーにこのライセンスを割り当てる前に、ライセンスの使用条件に同意する必要があります。 ライセンスをアクティブにするには、「評価版のアクティブ化」をクリックし、次に「クライアント・アクセス使用許諾契約書」ウィンドウで「使用条件の条項に同意します。」をクリックし、「終了」をクリックします。
- 選択を行ったら、「次へ」をクリックします。
- 「データウェアハウスの構成」ページで、データウェアハウスへの接続をセットアップするための情報を指定します。
データウェアハウスは、レポート作成と分析に使用されるデータベースです。
デフォルトでは、このアプリケーションは、アプリケーションに含まれる Derby データベースを使用するよう構成されています。 DB2 または Oracle などのエンタープライズ・データベース・サーバー上に用意されたデータベースがある場合は、そのデータベースを使用するよう Jazz Team Server を構成する必要があります。
重要: Rational Reporting for Development Intelligence (RRDI) の使用を予定している場合は、デフォルトの Derby 以外のデータベースを使用していることを確認してください。
RRDI は Derby をサポートしていません。
- 「データウェアハウス・データベース・ベンダーおよび接続タイプの構成」セクションで、
「データベース・ベンダー」およびそのデータベース・ベンダーの「接続タイプ」を選択します。
デフォルトでは、JDBC 接続で、付属の事前構成済み Derby データベースを使用します。 このデフォルトをそのまま使用することも、別のデータベース・ベンダーおよび接続タイプを選択することもできます。
- Derby データベースを使用しない場合は、「データウェアハウス・データベース接続プロパティーの構成」セクションで、
データベースに接続するための接続プロパティーを入力します。 必須値は、ご使用のデータベース・ベンダーと接続タイプによって異なります。
- Oracle の場合、「データベース表スペース・フォルダー」フィールドに、表スペースが作成されるデータベース・サーバー上の既存ディレクトリーへのパスを入力します。
- Rational Common
Reporting または Rational Insight を使用しており、既存のデータウェアハウス・データベースを CLM 製品のデータウェアハウスとして使用する場合、その既存のデータベースに接続するための情報を指定します。 Rational Common Reporting または Rational データベースへの表の追加を求めるプロンプトが出されます。
- データ収集ジョブを実行する機能ユーザーのログイン情報を入力します。 Tomcat および組み込みの Tomcat ユーザー・データベースを使用している場合は、
そのユーザーがレジストリー内に作成されます。 LDAP または別の外部レジストリーを使用する場合は、外部レジストリーに存在するユーザーを指定する必要があります。
注: 機能ユーザー用に入力する「ユーザー ID」は、現在アプリケーションの構成に使用している管理ユーザーとは異なる ID でなければなりません。 機能ユーザーは、JazzAdmins グループのメンバーでなければなりません。
- 「接続のテスト」をクリックし、指定した接続情報を使用してサーバーがデータベースと正常に通信できることを確認します。
- 以前に repotools コマンドを使用してデータベース表を作成したことがなければ、データベースは存在するが、表が含まれていないという内容の警告が表示される場合があります。 表を作成するには、「表の作成」をクリックしてください。 このコマンドが終了するまでに数分間待ち時間が必要な場合があります。 デフォルトの Derby データウェアハウスを使用している場合は、この警告は表示されません。
- 「次へ」をクリックします。
- 前述の手順と同様に、アプリケーションごとにデータベースおよびデータウェアハウスを構成します。
注: 「要求管理」は、Jazz Team Server と同じデータベースを使用します。 結果として、データベースのステップは、「要求管理」のメニューでは選択できません。
ステップ 9 で Jazz Team Server のデータウェアハウスを構成しなかった場合は、アプリケーションの「データウェアハウスの構成」ページで「今はデータウェアハウスを構成しません」を選択してください。
データ収集ジョブを実行するユーザー用に、現在アプリケーションの構成に使用しているものとは別のユーザー ID を入力する必要があります。
- 各アプリケーションの「セットアップの確定」ページで、「アプリケーションのファイナライズのセットアップ」をクリックします。 このステップで、アプリケーションのコンシューマー・キーと秘密が保管され、Jazz Team Server のユーザーが同期されます。 また、「要求管理」アプリケーションについては、Rational Requirements Composer バージョン 2 からアップグレードする場合、もしくは既存の Jazz Team Server 環境に「要求管理」アプリケーションを追加する場合、「索引の再ビルド」をクリックします。 まったく新しい環境を構成する場合は、索引を再ビルドする必要はありません。 プロセスが完了したことを通知するメッセージが表示されたら、「次へ」をクリックします。
注: アプリケーションが複数サーバー上にあり、「500 エラー - アプリケーションのファイナライズ・ステップで予期しないエラーが発生しました (500 error - unexpected error occurred failure during finalize application step)」というエラー・メッセージが表示される場合は、NTP タイム・サーバーを使用して、すべてのサーバーが正しい時刻に設定されているかどうかを確認してください。
- 「ライフサイクル・プロジェクト管理」アプリケーションの「セットアップの確定」ページで、LPA をファイナライズするためのポップアップをブラウザーがブロックした場合は、「許可」をクリックして登録を許可します。 登録済みアプリケーションにログオンする必要が生じる場合があります。管理ユーザー (セットアップ・ウィザードを実行する際に使用するものと同じユーザー ID) としてログインしてください。 次に「アプリケーションのファイナライズのセットアップ」をクリックします。 プロセスが完了したら、「次へ」をクリックします。
- 「要約」ページで「終了」をクリックして、Jazz Team Server の管理ページにアクセスします。このページで、サーバー、ユーザー、およびライセンスの管理などの管理タスクを実行することができます。
次のタスク
JTS サーバーを構成したら、CCM アプリケーションと QM アプリケーションの両方の以下の拡張設定を更新する必要があります。
- 管理コンソール (https://fully_qualified_host_name:9443/ccm/admin または https://fully_qualified_host_name:9443/qm/admin) を開きます。
- 「サーバー管理」ホーム・ページで「サーバー」をクリックします。
- 「構成」>「拡張プロパティー」で、「OAuth アクセス・トークンのタイムアウト」フィールドを探します。
値を 86400 秒に変更します。
- Rational
Quality Manager の場合、追加の設定があります。「TrsEventCleanupTask」エリアを探して、「com.ibm.rqm.integration.service.history.TrsEventCleanupTask」>「最大存続期間」フィールド
を 0 (ゼロ) に設定します。
- 「保存」をクリックします。
Jazz サーバー、ユーザー、およびプロジェクトの管理については、『Rational solution for Collaborative Lifecycle Management サーバーの管理』を参照してください。