Design Management ServerWebSphere Application Server にデプロイする

Design Management Server を、サーバーに付属する Apache Tomcat サーバーではなく WebSphere® Application Server にデプロイすることができます。 説明は、WebSphere Application Server バージョン 8.0 に基づいており、バージョン 7.0 および 6.1 の場合は、若干違うところがあります。

始める前に

ご使用の環境が正しくセットアップされていることを確認します。

手順

  1. WebSphere Application Server 管理コンソールで、以下のセキュリティー設定を指定します。
    1. 「セキュリティー」 > 「グローバル・セキュリティー」の順にクリックして、「Java 2 セキュリティーを使用してアプリケーション・アクセスをローカル・リソースに制限する」チェック・ボックスをクリアして Java™ 2 セキュリティーをオフにします。
    2. 「現在のレルム定義」フィールドで、正しいセキュリティー・レルムが構成されており、現在のレルムとして設定されていることを確認します。 次に、「管理セキュリティーを使用可能にする」チェック・ボックスと「アプリケーション・セキュリティーを使用可能にする」チェック・ボックスを選択します。
    3. 「セキュリティー」 > 「グローバル・セキュリティー」 > 「Web および SIP セキュリティー」 > 「一般設定」の順にクリックして、「無保護の URI にアクセスした場合に使用可能な認証データを使用する」チェック・ボックスを選択します。
  2. 以下のようにして Java 仮想マシンの設定を WebSphere Application Server に指定します。
    1. 管理コンソールで、「サーバー」 > 「サーバー・タイプ」 > 「WebSphere アプリケーション・サーバー」の順にクリックして、ご使用のサーバーをクリックします。 デフォルトでは、サーバーの名前は server1 です。
    2. 「サーバー・インフラストラクチャー」の下で、「Java およびプロセス管理」 > 「プロセス定義」とクリックします。
    3. 「追加プロパティー」の下で、「Java 仮想マシン」をクリックします。
    4. 「初期ヒープ・サイズ」フィールドに 100 と指定します。
    5. 「最大ヒープ・サイズ」フィールドに、サーバーの最大メモリーを MB 単位で指定します。 64 ビット・コンピューターの場合は、ご使用の環境に合ったメモリー容量を指定します。 例えばメモリーが 4 GB の場合は「4096」と指定します。
    6. Solaris オペレーティング・システムの場合のみ、「汎用 JVM 引数」フィールドに -XX:MaxPermSize=384m を追加します。 WebSphere Application Server 用に Solaris 環境を構成する方法の詳細については、RedbookIBM WebSphere Application Server V6.1 on the Solaris 10 Operating Systemの第 2 章を参照してください。
    7. 「適用」をクリックします。
    8. 「Java 仮想マシン」ページの「追加プロパティー」で、「カスタム・プロパティー」をクリックします。
    9. 「新規」をクリックして JAZZ_HOME プロパティーを指定します。 これは、jts フォルダーおよび dm フォルダーなど、Design Management Server の構成ファイルの場所を識別するものです。
      このプロパティーは、単純なファイル・パスではなく URI を使用し、必ず file:/// で始まります。 Windows システムでのデフォルトのロケーションは次のとおりです。
      file:///C:/PROGRA~1/IBM/JazzTeamServer/server/conf
      Linux システムでは、デフォルトのロケーションは次のとおりです。
      file:///opt/ibm/JazzTeamServer/server/conf
      注: 問題を避けるために、ファイル・パスの中にスペースは使用しないでください。 Windows の 32 ビット・インストール済み環境の Program Files フォルダーでは PROGRA~1 を、 Windows の 64 ビット・インストール済み環境の Program Files (x86) フォルダーでは PROGRA~2 を使用することができます。
    10. 「新規」をもう一度クリックし、log4j.configuration という名前のプロパティーを指定します。 startup_log4j.properties ファイルの場所を値として使用します。 このプロパティーは、JAZZ_HOME プロパティーと同じフォーマットを使用します。 多くの場合、このファイルは JAZZ_HOME フォルダーにあります。 Windows システムでのデフォルト値は次のとおりです。
      file:///C:/PROGRA~1/IBM/JazzTeamServer/server/conf/startup_log4j.properties
      Linux システムでのデフォルト値は次のとおりです。
      file:///opt/ibm/JazzTeamServer/server/conf/startup_log4j.properties
      注: startup_log4j.properties の設定は、始動プロセスの初期段階でメッセージを SystemOut.log ファイルに渡すために使用されます。 初期段階の後、各アプリケーションは server/conf/<app_context>/log4j.properties ファイルからアプリケーション固有の設定を使用するように切り替わります。
    11. 再度「新規」をクリックして、java.awt.headless というプロパティーに値 true を指定します。
    12. 再度「新規」をクリックして、org.eclipse.emf.ecore.plugin.EcorePlugin.doNotLoadResourcesPlugin というプロパティーに値 true を指定します。
    13. Oracle データベースを使用している場合は、もう一度「新規」をクリックし、ORACLE_JDBC_DRIVER_FILE というプロパティーに ojdbc6.jar ファイルのロケーションを指定します。
    カスタム・プロパティーは、次の図のようになります。 追加するプロパティー以外にも、デフォルトでいくつかのプロパティーが存在していることに注意してください。
    Java 仮想マシンのプロパティーの例
  3. 変更内容をマスター構成に保存して、WebSphere Application Server を再起動します。
    これで、サーバーが Design Management Server アプリケーション・ファイルをデプロイする準備ができました。
    注: UNIX システムまたは Linux システムでは、WebSphere Application Server が非 root 環境にインストールされている場合、Design Management Server をインストールするユーザーはインストール・ディレクトリーとそのすべてのサブディレクトリーの読み取り権限と書き込み権限を持っていなければなりません。
  4. 以下のようにして、Jazz Team Server アプリケーションをインストールします。
    1. 管理コンソールで、「アプリケーション」 > 「新規アプリケーション」 > 「新規エンタープライズ・アプリケーション」の順にクリックします。 (WebSphere Application Server 6.1 の場合は、「アプリケーション」 > 「新規アプリケーションのインストール」とクリックします。)
    2. 「新規アプリケーションへのパス」で、「参照」をクリックして jts.war ファイルの場所を指定し、「次へ」をクリックします。 Design Management Server をインストールしたときに Apache Tomcat をインストールしなかった場合、このファイルのデフォルトのロケーションは installDir/server/webapps になります。 Tomcat をインストールしている場合、デフォルトのロケーションは installDir/server/tomcat/webapps です。
    3. 「アプリケーションのインストール方法」「ファスト・パス」をクリックしてから、「次へ」をクリックします。
    4. ステップ 1: インストール・オプションの選択」ページで、デフォルト・オプションを受け入れ、「次へ」をクリックします。
    5. ステップ 2: モジュールをサーバーへマップ」ページで、jts.war の横にあるチェック・ボックスを選択し、ターゲット・サーバーまたはクラスターが正しいことを確認し、「次へ」をクリックします。
    6. ステップ 3: Web モジュールの仮想ホストをマップ」ページで、jts.war の横にあるチェック・ボックスを選択し、「次へ」をクリックします。
    7. ステップ 4: Web モジュールのコンテキスト・ルートをマップ」ページで、「コンテキスト・ルート」/jts を設定し、「次へ」をクリックします。
    8. 「終了」をクリックします。
  5. 以下の war ファイルおよび対応するコンテキスト・ルートについて、インストール手順を繰り返します。
    オプション 説明
    dm.war /dm
    admin.war /admin
    vvc.war /vvc
    rdmhelp.war /rdmhelp
    clmhelp.war /clmhelp
  6. Jazz Team Server アプリケーションのセキュリティー・ロールをセキュリティー・レルム内のユーザーおよびグループにマップします。 セキュリティーのセットアップはこのタスクには含まれていませんが、グローバル・セキュリティー・レルムで LDAP レジストリーが使用されるときには、ほとんどの場合、LDAP レジストリー内のグループをアプリケーションの以下のセキュリティー・ロールにマップします。
    • JazzAdmins
    • JazzDWAdmins
    • JazzProjectAdmins
    • JazzGuests
    • JazzUsers
    1. 「アプリケーション」 > 「アプリケーション・タイプ」 > 「WebSphere Enterprise Applications」 > 「jts_war」をクリックします。
    2. 「詳細プロパティー」の下で、「ユーザー/グループ・マッピングへのセキュリティー・ロール」をクリックします。 このページには、セキュリティー・レルム内のユーザーまたはグループにマップする必要がある Design Management Server のユーザー・グループが表示されます。
    3. 役割を選択してから、「グループのマップ」をクリックして、その役割をセキュリティー・レルム内のグループにマップします。
      注: 「すべて認証済み (All authenticated?)」オプションを使用可能にしないでください。
  7. アプリケーションが正常にインストールされたことを検証し、WebSphere Application Server のマスター構成に変更内容を保存します。
  8. マスター構成への保存後に、サーバーを停止して再始動します。
  9. WebSphere Application Server 管理コンソールで、「アプリケーション」 > 「アプリケーション・タイプ」 > 「WebSphere エンタープライズ・アプリケーション」をクリックして、すべてのアプリケーションが実行されていることを確認します。

タスクの結果

アプリケーションの横に緑色の矢印が表示されて、アプリケーションが正常に始動したことを示します。 「エンタープライズ・アプリケーション」ページは次の図のようになっています。
緑色の矢印はアプリケーションが正常に始動したことを示している。

次のタスク

これで、Design Management Server のセットアップと構成の説明に従って Design Management Server を構成できるようになりました。

フィードバック