単一のデータベースへのすべての変更依頼の入力

第 2 の手法は、すべての変更依頼を 1 つのデータベースに入力する手法です。 このデータベースは主要製品管理データベースであると考えられ、会社はこのデータベースから複数のアプリケーションへの変更を制御します。

このシナリオでは、この手法における標準的な Rational® Change と DCM のワークフローについて説明します。

  1. 変更依頼が主要製品管理データベースに入力されます。
  2. 変更依頼はそのデータベースで検証されるか、拒否されるか、または複製としてマーキングされます。
  3. 変更依頼は製品開発チーム・リーダーに割り当てられ、続いて、対応する開発データベースにハンドオーバーされます。
  4. すべての関連タスクが 1 つの開発データベースに入力され、割り当てられます。
  5. すべてのタスクが完了すると、製品開発チーム・リーダーは変更依頼を解決し、主要製品管理データベースにハンドオーバーします。
  6. 主要製品管理データベースの終結担当者は、変更依頼を終結するか、または開発データベースで作業をやり直すために送り返します。

    開発データベースから主要製品管理データベースにタスクを複製し戻すことが必要な場合もあります。 この操作によりレポートを作成でき、製品マネージャーにタスクの進行状況が継続的に通知されます。 場合によっては、完了済み タスクの詳細で十分なことがあり、転送セットで未完了タスクが除外される可能性があります。 さらに別のケースでは、開発データベースから主要製品管理データベースにタスクを転送することが不要な場合もあります。

選択的な複製が必要な場合、通常、変更依頼クエリーは製品名または製品サブシステム (場合によっては、さらに変更依頼の状況) に基づいて行われます。 このようなケースでは、インポートされたオブジェクトを転送セットで除外してはなりません。これを守らない場合、インポートされたオブジェクトを再び主要製品管理データベースにハンドオーバーする操作が行われません。

特殊なケース

サンプル手法 2 を使用する場合、特殊な処理が必要になることがあります。

Rational Change を使用して割り当て済み の変更依頼を据え置くと、関連する割り当て済み タスクも据え置かれます。変更依頼を再割り当てすると、据え置かれた関連タスクは再び割り当て済み となります。

このシナリオでは、割り当て済み で、開発データベースで処理されている変更依頼が、据え置かれ、主要製品管理データベースに返される場合があります。 その変更依頼は、後で再割り当てされる可能性があります。 ただし、関連タスクは主要製品管理データベースに存在しない場合が考えられます。 存在していた場合でも、そこでは修正できません。

この状況に対処するために、Rational Change Distributed は受信操作中に変更依頼を検査します。この例では、Rational Change Distributed は開発データベースで受信される割り当て済み 状態の変更依頼を検索します。 Rational Change Distributed は据え置かれた関連タスクがあるか確認し、それらを再割り当てします。 自動的に遷移したタスクの詳細は DCM の E メール通知に含まれます。

デフォルトの Rational Change Distributed モデル・パラメーターは、以下のいずれか、または両方を実施する場合、ほとんどのケースで十分です。

以下は、Rational Change の主要な関係です。

Rational Change の主要な関係を示す図。

図に示すオブジェクト関係により、一部のタスクのみが主要製品管理データベースに複製し戻されると問題が生じます。変更依頼が開発データベースに複製される場合、その変更依頼は該当するタスクの一部のみ (ただし、全部ではない) に関連付けられます。 デフォルトでは、DCM 受信操作中に、他のタスクは変更依頼との関連付けを解除されます。

この問題を回避するために、Rational Change ライフサイクルに関連付けられた正しい DCM ワークフローを使用してください。すべての関連タスクが変更依頼オブジェクトが存在するデータベース内にあることを確認するか、変更依頼の受信時にイメージ処理を使用不可にしてください。 この操作により、指定された実装上のすべての制限が削除されます。ただし、タスクの削除または関係の削除は複製されません。

注: デフォルトでは、この問題は、タスクとそれに関連するオブジェクトには存在しません。 Rational Change Distributed のデフォルト動作では、受信側データベースで修正可能なタスクの受信はスキップされます。

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