Rational® Synergy ストレージ・ルート・ディレクトリーは、NFS を使用してネットワークのローカル・ファイル・システムを介して任意の場所に配布することができます。これらのディレクトリーを配布する最も一般的で便利な方法は、キャッシュ・サブディレクトリーを別個のファイル・システムに移動することです。
キャッシュ・ディレクトリーを移動したら、シンボリック・リンクを設定します。キャッシュ・ディレクトリーの下にあるすべてのファイルを、ユーザー ccm_root が読み取り/書き込み可能なサブディレクトリーにコピーする必要があります。このディレクトリーが存在するかどうかを確認してください。存在しない場合は作成してください。
始める前に
インストール時に、ユーザー
ccm_root に対して
CCM_HOME と
PATH をセットアップしなかった場合、ここで
これらの環境変数を設定します。
手順
- データベースを操作しているユーザーがいないことを確認します。
- ユーザーを ccm_root に設定します。
$ su - ccm_root
Password: *****
- データベースをシャットダウンします。
$ ccmdb
shutdown database_path
- データベースを圧縮します。
$ ccmdb pack database_path
- ディレクトリーを st_root に変更します。
$
cd database_path/st_root
- すべてのファイルをコピーします。
キャッシュ・ディレクトリーの下にあるすべてのファイルを、ユーザー ccm_root が読み取り/書き込み可能なサブディレクトリーにコピーします。以下のコマンドでは、このディレクトリーの名前は new_cache です。(ユーザー ccm_root が読み取り/書き込み可能なディレクトリーがない場合は、作成する必要があります。)
$ find cache
-print | cpio -pdma /extra/new_cache
- cache サブディレクトリーを削除します。
$ rm -rf cache
- 新しい cache サブディレクトリーにリンクを作成します。
$ ln -s /extra/new_cache/cache cache
- ファイルがコピーされると (6 を参照)、すべてのキャッシュ・ファイルの所有者は ccm_root になります。Rational Synergy が作業ファイルを更新して、各ファイルの所有権が正しくなるようにするには、所有権が既に更新されているユーザーがリストされたファイルを削除します。
$ rm -f database_path/db/file_acs_update_list
- ユーザー ccm_root を終了します。
この手順により、cache サブディレクトリー全体が物理的に再配置されます。
重要: 代替方法として、st_root の下にある任意またはすべてのサブディレクトリー (workarea、archive など) を別個のロケーションに移動することもできます。また、キャッシュの個々のハッシュ・サブディレクトリーを再配置することも可能です。例えば、cache/source/#nn ディレクトリーのそれぞれを、別のロケーションを指すリンクにすることができます。
Oracle データベース用の ccmdb pack コマンドと ccmdb backup コマンドは、シンボリック・リンクには従いません。このため、この手順で説明した方法で移動したキャッシュ・ファイルまたはアーカイブ・ファイルはバックアップしないでください。
ファイル・システムを介してキャッシュまたはアーカイブを配布した Oracle データベースについては、代替のバックアップ・プロセスを使用する必要があります。『データベースのダンプ方式』および『データベースのバックアップ』を参照してください。
支援が必要な場合は、IBM® Rational ソフトウェア・サポートにお問い合わせください。