このタスクについて
少なくとも 1 つの Informix® データベース・サーバーを作成します。
データベース・サーバーは、インストール・コンピューターまたはリモート・ホストに作成できます。インストーラーでは多くの場合インストール・コンピューターにデータベース・サーバーが作成されますが、必ずしもそうする必要はありません。システム要件を満たしていれば、どのホストでもデータベース・サーバーにすることができます。そのプラットフォームの有効なインストール・ディレクトリーが可視である (例えば、ローカルであるか、NFS マウントされている) ことも必要です。
例えば、Oracle Solaris のインストール・ディレクトリーが solaris1 コンピューター上の /usr/local/ccm72 である場合に、solaris2 にデータベース・サーバーを作成するときは、インストール・ディレクトリーを solaris2 に NFS マウントし、solaris2 上にデータベース・サーバーを作成できます。データベース・サーバーを作成すると、solaris2 のエントリーが $CCM_HOME/informix/etc ディレクトリー内の sqlhosts ファイルに自動的に追加されます。
データベース・サーバーで別のタイプのプラットフォームのサーバー・プロセスを実行することもできます。詳しくは、sqlhosts ファイルへのコンピューターとプロトコルの追加 (Adding computers and protocols to the sqlhosts files) を参照してください。
- データベース・サーバー・コンピューターにユーザー root としてログオンします。
データベース・サーバー・コンピューターがインストール・コンピューターと同じである場合は、既に root としてログオンしています。
- データベース・サーバー・コンピューターとインストール・コンピューターが同じでない場合は、ccm install -l を実行する必要があります。
- Informix dbspace
(チャンク・ファイル) 用のディレクトリーを作成します。
チャンク・ファイルを作成する場合は、以下の点に注意してください。
- Informix サーバーでは、各チャンク・ファイルのサイズとオフセットが 2 GB に制限されています。この制限に対処するため、ロー・デバイスを 2 GB ずつの複数のパーティションに分割してください。
- チャンク・ファイルは、どのユーザーも削除できない場所に配置してください。チャンク・ファイルが移動されると、データベース・サーバーは機能しなくなり、場合によってはデータが失われます。
- チャンク・ファイル・ディレクトリー (例えば /data/informix_chunkfiles) は、Informix サーバーが稼働しているコンピューター上に作成します。チャンク・ファイルをネットワーク・ファイル・システムに配置しないでください。
- 最高のパフォーマンスと信頼性を得るために、Informix チャンク・ファイルにはロー・パーティションを使用します。ファイル・システムが破損した場合、クックド・ファイルは影響を受けますが、ロー・ファイルは影響を受けません。
- チャンク・ファイル・パスの名前は、66 文字未満にする必要があります。
注: Informix チャンク・ファイル・ディレクトリーは、インストール・ディレクトリー (ccm_home) の下にも、ccm_root または informix ホーム・ディレクトリーの下にも置かないでください。以下の Informix データ・ファイルは、通常の UNIX ファイルとしてバックアップしないでください。
root# mkdir informix_chunkfiles
root# chown informix informix_chunkfiles
root# chgrp informix informix_chunkfiles
root# chmod 770 informix_chunkfiles
- Rational® Synergy データベース用のディレクトリーを作成します (例えば /data/ccmdb)。
注: アップグレード時にファイルが失われることを避けるために、データベース・ディレクトリーはインストール・ディレクトリーの下に置かないでください。
root# mkdir ccmdb
root# chown ccm_root ccmdb
root# chgrp ccm_root ccmdb
root# chmod 755 ccmdb
- データベース・サーバーを作成します。
具体的なパーティションとサイズを既に計画済みである場合は、プロンプトでそれらのパスとサイズを使用します。
具体的なパーティションとサイズをまだ計画していない場合は、root dbspace の主チャンク・パスを要求するプロンプトが出されたときに informix_chunkfiles ディレクトリーを使用します。
ユーザー数以外のすべての項目にデフォルトを使用します。ユーザー数は、当該サーバー上のすべてのデータベースで予想される同時ユーザー数 (10 人単位に切り上げた数値) に設定します。一般に、必要な最小スペースは以下のとおりです。
- log および temp dbspace は、それぞれユーザーあたり約 1.0 MB です。
- root dbspace は少なくとも 60 MB が必要です。
- ccm dbspace はユーザーあたり約 2 MB です。
デフォルトの 40 ユーザーの場合は、合計で約 220 MB になります。このデフォルトは、初期データベース・チャンクの大まかな概算です。一般には、将来の増大を考慮に入れて、余裕を持たせて dbspace を割り振ります。
チャンク・ファイルを入れるディレクトリーは、所有者が informix、グループが informix、モードが 770 であることが必要です。
プロンプトが出されたら、プロセッサーの数、ユーザーの数、およびサーバー番号を入力します。
注: Informix インストール済み環境がほかにも存在する場合は、それがアクティブかどうかにかかわらず、ccmsrv create が使用しようとするデフォルトのサーバー番号が既に使用されている可能性があります。ログ・ファイルには、以下のようなエラーが記録されます。
11:13:05 shmget: [EEXIST][17]: key 52574801: shared memory already exists
11:13:05 mt_shm_init: can't create resident segment
この問題を解消するには、別のサーバー番号を使用します。
共有メモリーのサイズを表すカーネル・パラメーターを増やす必要がある場合は、ログ・ファイルに以下のようなエラーも記録されます。
16:53:12 shmat: [EMFILE][24]: out of shared memory segments, check system SHMSEG
16:53:12 mt_shm_init: can't create resident segment
共有メモリーのカーネル・パラメーターの値について詳しくは、共有メモリーとセマフォーのカーネル・パラメーターの確認 (Check shared memory and semaphore kernel parameters) を参照してください。
データベース・サーバーの作成を確認するプロンプトが出されたら、「Y」を入力します。使用するシェルに適した UNIX コマンドを使用してください。
注: ロー・パーティションをセットアップした場合は、ccmsrv create コマンドを実行したときにロー・パーティション・パスの指定を求めるプロンプトが出されます。その場合は、そのパーティションのデバイス・ファイルへのパスを入力します。必ず正しいパーティションとオフセットを参照してください。
root# su - informix Password:*****
$ CCM_HOME=ccm_home; export CCM_HOME
$ PATH=$CCM_HOME/bin:$PATH; export PATH
$ ccmsrv create -s servername
$ exit