Solaris 10

ここでは、Solaris 10 のパラメーターについて説明します。

Solaris 10 では、すべての System V プロセス間通信 (IPC) 機能は自動的に構成されるか、またはリソース制御によって制御できます。以下のカーネル・パラメーターは、/etc/system から削除されているか、またはコメント化されています。

semsys:seminfo_semmap
semsys:seminfo_semmns
semsys:seminfo_semmnu
semsys:seminfo_semume
shmsys:shminfo_shmmin
shmsys:shminfo_shmseg

以下の廃止された IPC 設定値は、新しいデフォルト値を持つリソース制御に置き換えられています。

semsys:seminfo_semmsl
semsys:seminfo_semmni
shmsys:shminfo_shmmax
shmsys:shminfo_shmmni

Solaris 10 における上記 4 つの IPC 設定値に関連したリソース制御名のデフォルト値は、以下のとおりです。

process.max-sem-nsems   512
project.max-sem-ids    128
project.max-shm-memory   1/4 of physical memory
project.max-shm-ids   128

project.max-shm-memory リソース制御は、1 つのプロジェクトの共有メモリーの合計量を制限します。 以前は、shmsys:shminfo_shmmax パラメーターが、単一の共有メモリー・セグメントのサイズを制限していました。

ゾーンが有効になっているシステムでは、ゾーン全体のリソース制御は、ゾーン構成で指定されます。使用可能なリソース制御について詳しくは、rctladm(1m) の man ページを参照してください。

同じ Solaris 10 ホスト上で複数の Informix® サーバーを作成および始動する際に問題が生じ、共有メモリー作成エラーが発生する場合は、project.max-shm-memory カーネル・パラメーターのデフォルト・プロジェクト値を調整します。

以下の例は Solaris 10 の場合です。

プロジェクトおよびシステム全体に設定された project.max-shm-memory の現在の値を表示するには、以下を入力します。

# prctl -n project.max-shm-memory -i project default
注: Informix Dynamic Server は、デフォルト・プロジェクト下で実行されます。

特定の Informix Dynamic Server プロセスの全リソース制御の値を表示するには、以下を入力します。

# prctl oninit pid

システムをリブートせずに、プロジェクト・デフォルトの project.max-shm-memory の設定を 64 GB に変更するには、以下を入力します。

# prctl -n project.max-shm-memory -r -v 64gb -i project default

上記の例に代わる方法として、以下のように projmod コマンドを発行して、/etc/project (プロジェクト情報ファイルのローカル・ソース) の project.max-shm-memory の属性値を変更することもできます。

# projmod -a -K 'project.max-shm-memory=(priv,64GB,deny)' default

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