このセクションは、アップグレードを計画する際に考慮する必要がある Rational® Synergy 7.2 での変更点をまとめたものです。以前のリリースで行ったテストの他に、これらの変更点について追加テストが必要です。
- テキスト・メタデータに使用されるデータベース・エンコードが Windows CP1252 から UTF-8 に変更されました。7.0 または 7.1 のデータベースを 7.2 にアップグレードすると、このようなメタデータはすべて UTF-8 エンコードを使用するように変換されます。7.0 または 7.1 からアップグレードする場合は、Illegal Character
Detection Tool を実行し、CP1252 エンコード以外の文字がメタデータに含まれているかどうかを判別してください。このツールの実行手順については、テキスト・エンコードと Illegal Character Detection ツールを参照してください。
- クエリーでのストリング長の制限が、CP1252 エンコードの 64 文字から UTF-8 エンコードの 72 バイトに変更されました。これについては、クエリー制限とアクセラレーター属性に関するセクションで詳しく説明します。
- 7.2 では Classic クライアント GUI および CLI はサポートされません。それらは、Rational Synergy GUI
および Rational Synergy CLI に置き換えられました。Rational Synergy CLI への移行については、「Migrating From the Classic CLI to the Synergy CLI」という単独の資料で説明します。アップグレード前に検討すべき事項では、Rational Synergy CLI および GUI には Classic CLI および GUI の一部の機能が搭載されていないことが述べられています。
- Rational Synergy GUI および Rational Synergy CLI では手動更新プロパティーまたはオブジェクト状態に基づく更新がサポートされていないため、これらの機能を使用していたユーザーは、プロセス・ルールを使用するようにプロジェクトを更新する必要があります。これについては、技術情報「Conversion of Manual Update Properties and Object Status-Based Update to Process Rules」で別途説明しています。
- Rational Synergy リリース 7.0 および 7.1 では 2 種類の動作モード (トラディショナル・モードと Web モード) がサポートされていましたが、Rational Synergy 7.2では Web モードのみがサポートされています。以下の点を除き、ユーザーがこのことを認識することはほとんどありません。
- ccm start コマンドおよび cmsynergy コマンドの構文で -h オプションがサポートされなくなった。
- クライアント・サイド・トリガーがサーバー・マシンで実行されるようになった。
- Rational Synergy 7.2 では、UNIX での INFORMIX データベースのページ・サイズが 2K から 4K に変更されました。つまり、UNIX データベースをインプレース・アップグレードすることはできず、新規 INFORMIX データベース・サーバーが必要となります。Windows プラットフォームでは、既存の INFORMIX データベース・サーバーのアップグレードは引き続きオプションです。
- Rational Synergy 6.5 またはそれ以前では、チェックイン・ファイルのアーカイブに GNU RCS と compress が使用されていました。リリース 7.0 では BSD アーカイバーが使用されていました。リリース 7.1 では新しい Rational アーカイバー (ccm_delta) が使用されていました。リリース 7.1 フィックスパック 7.1.0.2 およびリリース 7.2 では、機能性が向上した ccm_delta が導入されました、このアーカイバーでは、7.1 の同機能よりもスペース効率が向上しています。
リリース 7.2 では、GNU アーカイブの読み取りに BSD アーカイバーが使用される点を除き、古いアーカイブの読み取りには引き続き旧来のユーティリティーが使用されます。以前に BSD ドライバーで読み取ることができないと判別された GNU アーカイブがあり、これらのアーカイブを変換していない場合は、ccm_copy_tools を使用して旧インストール済み環境の GNU アーカイバーを 7.2 インストール済み環境にコピーする必要があります。これは、リリース 6.5 またはそれ以前のデータベースをご使用の場合にのみ適用されます。
Rational Synergy Web 管理インターフェースを使用して、古いアーカイブを新しい 7.2 フォーマットに変換できます。
この変換は、リリース 7.2 で必要です。
アーカイブ変換の実行を参照してください。