転送セットを作成できます。転送セットは、他のデータベースに複製するオブジェクトの集まりを表します。複製するオブジェクトは転送セットに追加することができます。Entire Database 転送セットは、自動的にすべてのプロジェクト、ディレクトリー、ファイル、タスク、フォルダー、およびベースラインを含む、特殊な事前定義のデータベースです。
始める前に
DCM を使用するために、現在のデータベースを初期化する必要があります。
転送セットを作成するには、dcm_mgr または ccm_admin ロールが使用可能でなければなりません。
このタスクについて
ccm dcm -c|-create -ts|-transfer_set new_transfer_set_name
([-email email_address] | [-noemail])
[-ep|-email_policy (generate | transfer | always)]
[-crsc|-change_request_scope|-ps|-problem_scope (none |
(crs|crs only|change_requests|problems) |
(crs_and_tasks|crs and tasks|
change_requests_and_tasks|problems_and_tasks) |
(crs_tasks_and_objects|crs, tasks and objects|
change_requests_tasks_and_objects|problems_tasks_and_objects))]
[-crq|-change_request_query|-pq|-problem_query cr_query]
([-cumcrsc|-cumulative|-cumulative_change_request_scope] |
[-nocumcrsc|-nocumulative|-nocumulative_change_request_scope])
[-rsc|-release_scope (none | releases |
(releases_templates|releases_and_templates|releases and templates))]
[-rq|-release_query release_query]
([-cumrsc|-cumulative_release_scope] |
[-nocumrsc|-nocumulative_release_scope]) ([-exclude_products] |
[-noexclude_products]) ([-exclude_imported_objects] |
[-noexclude_imported_objects])
([-exclude_nct|-exclude_non_completed_tasks] |
[-noexclude_nct|-noexclude_non_completed_tasks])
([-exclude_typedefs] | [-noexclude_typedefs]) ([-exclude_db_info] |
[-noexclude_db_info]) ([-ib|-include_baselines] |
[-noib|-noinclude_baselines]) [-exclude_types type1,type2,...]
([-ferp] | [-noferp]) ([-local_parallel] | [-nolocal_parallel])
[-dir|-directory generate_dir]
- -crq|-change_request_query|-pq|-problem_query cr_query
- 転送セットの変更依頼スコープと共に使用する変更依頼クエリーを指定します。変更依頼スコープが none に設定されている場合、変更依頼クエリーは無効です。
値は空白または有効なクエリー式にする必要があります。空白の値は、すべての変更依頼のクエリーを実行することを意味します。このオプションはデフォルト値です。
- -crsc|-change_request_scope|-ps|-problem_scope scope
- 変更依頼および関連するオブジェクトを、転送セットを使用して生成した転送パッケージに組み込む方法を指定します。以下のスコープから選択します。
- none
変更依頼は自動的には組み込まれません。このオプションはデフォルトです。
- crs|crs only|change_requests|problems
変更依頼クエリーで検出された変更依頼は、その添付と共に組み込まれます。
- crs_and_tasks|crs and tasks|
change_requests_and_tasks|problems_and_tasks 変更依頼クエリーで検出された変更依頼は、その添付および関連タスクと共に組み込まれます。
- crs_tasks_and_objects|crs, tasks and objects|
change_requests_tasks_and_objects|problems_tasks_and_objects 変更依頼クエリーで検出された変更依頼は、その添付と関連タスク、およびこれらのタスクのそれぞれに関連するオブジェクトと共に組み込まれます。
転送セットの直接メンバーとして明示的に追加された変更依頼、タスク、またはその他のオブジェクトは、このオプションの影響を受けません。
- -cumcrsc|-cumulative|-cumulative_change_request_scope
- 新しい転送セットの変更依頼スコープが累積することを指定します。転送セットの変更依頼スコープと変更依頼クエリーは、生成および生成プレビューの各操作で評価されます。ただし、-cumulative を指定した場合、現在のクエリーで検出されない、以前のクエリーで検出された古いメンバーは永久に削除されません。
つまり、変更依頼の間接的な (クエリー・ベースの) メンバーシップは、追加され累積されます。
- -cumrsc|-cumulative_release_scope
- 新しい転送セットのリリース・スコープが累積することを指定します。転送セットのリリース・スコープとリリース・クエリーは、生成および生成プレビューの各操作で評価されます。ただし、-cumulative_release_scope を指定した場合、現在のクエリーで検出されない、以前のクエリーで検出された古いメンバーは永久に削除されません。
つまり、リリースの間接的な (クエリー・ベースの) メンバーシップは、追加され累積されます。
- -dir|-directory generate_dir
- 新しい転送セット用に、指定した生成ディレクトリーを使用して、生成された転送パッケージを直接以外の転送モードで使用できるようにすることを指定します。generate_dir の値は、サーバー・パスを表します。UNIX サーバーの場合は絶対パスを使用し、Windows サーバーの場合は UNC パスを使用します。空白ストリングを使用すると、Synergy はデータベース・パスの下の dcm/generate ディレクトリーの下にあるデフォルトの generate ディレクトリーを使用します。この値はデフォルトです。
- -email email_address
- 転送セットの生成操作、受信または転送の後に E メール通知を受け取るユーザーの E メール・アドレスを指定します。
転送セットに対して複数の E メール受信者を定義するには、各アドレスをスペースまたはコンマで区切ります。E メール・リストを定義するには、自分のメール・サーバーの機能を使用して、E メール別名または配布先リストを設定します。この方法については、ご使用のメール・サーバーとオペレーティング・システムを調べてください。
デフォルトは -noemail です。
- -ep|-email_policy policy
- 生成操作時および転送操作時に使用する E メール・ポリシーを指定します。このオプションは、以下の E メール・ポリシーをサポートします。
- Transfer - 空でないパッケージを宛先データベースに転送するときにのみ、E メール・メッセージが送信されるように指定します。さらに、DCM 生成操作の後にオブジェクトが組み込まれていない場合には、メッセージは送信されません。
- Generate - 空でない転送パッケージを生成または転送したときに、E メール・メッセージが送られるよう指定します。ただし、DCM 生成操作の後にオブジェクトが組み込まれていない場合には、メッセージは送信されません。このオプションはデフォルトです。
- Always - 空ではない転送パッケージを生成または転送するときは、E メール・メッセージが必ず送られるように指定します。DCM 生成操作の実行後に組み込まれるオブジェクトがない場合も E メールは送信されます。また、宛先データベースに自動配信されないパッケージを生成する場合にも、E メールは送信されます。
- -exclude_db_info
- 新しい転送セットから生成した転送パッケージから、データベース定義に関する情報を除外するよう指定します。デフォルトは -noexclude_db_info です。
- -exclude_imported_objects
- 新しい転送セットから生成した転送パッケージから他のデータベースで作成したオブジェクトを除外するよう指定します。デフォルトは -noexclude_imported_objects です。
- -exclude_nct|-exclude_non_completed_tasks
- 新しい転送セットから生成した転送パッケージから、完了していないタスクを除外するよう指定します。
デフォルトは -noexclude_non_completed_tasks です。
- -exclude_products
- 新しい転送セットから生成した転送パッケージから、プロダクトを除外するよう指定しま
す。デフォルトは -noexclude_products です。
- -exclude_types type1,type2,...
- 新しい転送セットから生成した転送パッケージから、指定したタイプのオブジェクトを除外するよう指定します。この値は、1 個以上のタイプ名をコンマ (および、オプションでスペース) で区切ったリストでなければなりません。デフォルトは空のリストです。
- -exclude_typedefs
- 新しい転送セットから生成した転送パッケージから、タイプ定義を除外するよう指定します。デフォルトは -noexclude_typedefs です。
- -ferp
- 転送セットのメンバーであるプロジェクトの更新プロパティーを完全に展開するよう指定します。このオプションを指定した結果、発生するシナリオは以下のとおりです。
- メンバーであるタスクに関連するすべてのオブジェクトが、プロジェクト階層のメンバーではないとしても組み込まれます。
- プロジェクトの更新プロパティー内のすべてのフォルダー、タスク、およびベースライン・プロジェクトが、プロジェクトが静的状態であるとしても組み込まれます。
- 各ベースライン・プロジェクトのすべてのサブプロジェクトは、プロジェクト階層の更新プロパティーで直接使用されていない場合でも含まれる。
この設定により、転送セットの間接メンバーの数が大幅に増え、間接メンバーを計算する時間が長くなる可能性があります。
デフォルトは -noferp です。
「再構成プロパティーの完全展開 (Fully Expand Reconfigure Properties)」の選択については、更新プロパティーの完全展開を参照してください。
- -ib|-include_baselines
- 転送のメンバーであるオブジェクトに関連するベースラインを含めるよう指定します。デフォルトは、Default Include Baselines の DCM 設定によって決まります。デフォルトは -noinclude_baselines です。
- -local_parallel
- 新しい転送セットから生成された転送パッケージから受け取ったパラレル・オブジェクト・バージョンのローカル所有者に、E メールでパラレル通知を送信するように指定します。このオプションはデフォルトです。
- -nocumcrsc|-nocumulative|-nocumulative_change_request_scope
- 新しい転送セットの変更依頼スコープが累積しないように指定します。転送セットの変更依頼スコープと変更依頼クエリーは、生成および生成プレビューの各操作で評価されます。このオプションを使用した場合、以前のクエリーで検出された古いメンバーで、現在のクエリーで検出されなかったものは削除されます。以前のクエリーで検出された古いメンバーは、転送セットの間接的な (クエリー・ベースの) メンバーであるため削除されます。
このオプションはデフォルトです。
- -nocumrsc|-nocumulative_release_scope
- 新しい転送セットのリリース・スコープが累積しないように指定します。転送セットのリリース・スコープとリリース・クエリーは、生成および生成プレビューの各操作で評価されます。このオプションを使用した場合、以前のクエリーで検出された古いメンバーで、現在のクエリーで検出されなかったものは削除されます。以前のクエリーで検出された古いメンバーは、転送セットの間接的な (クエリー・ベースの) メンバーであるため削除されます。このオプションはデフォルトです。
- -noemail
- 転送セットの生成、受信、または転送操作後に E メールを送信しないよう指定します。このオプションはデフォルトです。
- -noexclude_db_info
- 新しい転送セットから生成した転送パッケージから、データベース定義に関する情報を除外しないよう指定します。このオプションはデフォルトです。
- -noexclude_imported_objects
- 新しい転送セットから生成した転送パッケージから、他のデータベースで作成したオブジェクトを除外しないよう指定します。このオプションはデフォルトです。
- -noexclude_nct|-exclude_non_completed_tasks
- 新しい転送セットから生成した転送パッケージから、完了していないタスクを除外しないよう指定します。このオプションはデフォルトです。
- -noexclude_products
- 新しい転送セットから生成した転送パッケージから、プロダクトを除外しないよう指定しま
す。このオプションはデフォルトです。
- -noexclude_typedefs
- 新しい転送セットから生成した転送パッケージから、タイプ定義を除外しないよう指定します。このオプションはデフォルトです。
- -noferp
- 転送セットのメンバーであるプロジェクトの更新プロパティーを完全には展開しないように指定します。このオプションによって、以下の結果になります。
- プロジェクトの更新プロパティー内にあるタスクの関連オブジェクトは、プロジェクト階層のメンバーである場合に含まれる。
- 静的状態のプロジェクトのフォルダー、タスク、およびベースライン・プロジェクトは含まれない。
- ベースライン・プロジェクトのサブプロジェクトは、プロジェクトの更新プロパティーで直接使用されている場合でも含まれる。
このオプションはデフォルトです。
「再構成プロパティーの完全展開 (Fully Expand Reconfigure Properties)」の選択解除について詳しくは、『転送セットへのメンバーの追加について』を参照してください。
- -noib|-noinclude_baselines
- 転送セットのメンバーであるオブジェクトに関連するベースラインを自動的には組み込まないように指定します。デフォルトは、Default Include Baselines の DCM 設定によって決まります。このオプションはデフォルトです。
- -nolocal_parallel
- 新しい転送セットから生成された転送パッケージから受け取ったオブジェクトのパラレルのローカル所有者に、E メールでパラレル通知を送信しないよう指定します。デフォルトは -local_parallel です。
- -nomail
- 転送セットの生成、受信、または転送操作について E メールを送信しないよう指定します。このオプションはデフォルトです。
- -rq|-release_query release_query
- 新しい転送セットのリリース・スコープで使用するリリース・クエリーを指定します。release_query は、空白のストリングまたは有効なクエリー式にする必要があります。空白のストリングは、すべてのリリースのクエリーを実行することを意味します。リリース・スコープが none に設定されている場合、リリース・クエリーは無効です。このオプションはデフォルトです。
- -rsc|-release_scope (none | releases | (releases_templates | releases_and_templates
| releases and templates))
- 新しい転送セットのリリース・スコープを指定します。以下のスコープを使用します。
- none
リリース定義は自動的に組み込まれません。
- releases
リリース・クエリーによって検出されたリリース定義は、間接クエリー・メンバーとして自動的に組み込まれます。ただし、対応するプロセス・ルールとフォルダー・テンプレートは自動的に組み込まれません。
- releases_and_templates
リリース・クエリーによって検出されたリリース定義は、間接クエリー・メンバーとして自動的に組み込まれます。各リリースのプロセス・ルール、およびこれらのプロセス・ルールで使用される任意のユーザー定義のフォルダー・テンプレートも、間接クエリー・メンバーとして自動的に組み込まれます。このオプションはデフォルトです。
- -ts|-transfer_set transfer_set_name
- 作成する転送セットの名前を指定します。名前には任意の文字を使用することができます
が、このデータベース内で固有の名前とする必要があります。
例
- example という転送セットを作成し、タイプ csrc と incl のオブジェクトを除外します。
ccm dcm -create -ts example -exclude_types csrc,incl
- 転送セット main を作成し、インポートされたオブジェクトとデータベース情報を除外します。
ccm dcm -create -ts main -exclude_imported_objects -exclude_db_info