ccm fs_check

ccm fs_check コマンドは、Rational® Synergy データベースのファイル・システム整合性を検査するのに使用します。

概要

ccm fsck|fs_check
[-d|-dir directory_path] [-f|-fix] [-t|-type type]
[-c|-cutoff cutoffTime] [-v|-verbose] [-e|-empty_skip]
[-u|-unused_skip] [-nd|-no_duplicates] [-w|-windows]
[-nb|-null_byte] [-z|-zero_counts]

ccm fsck|fs_check
[-d|-dir directory_path] [-f|-fix] [-c|-cutoff cutoffTime]
[-v|-verbose] [-e|-empty_skip] [-u|-unused_skip]
[-nd|-no_duplicates] [-w|-windows] [-nb|-null_byte]
[-z|-zero_counts] object_spec...

用途

デフォルトでは、ccm fs_check コマンドは、以下の条件を満たすかどうかを検査します。

キャッシュ領域内およびアーカイブ領域内のファイルをすべて検査するには、時間がかかるうえにメモリー・リソースも消費するので、-u|-unused オプションを使用して抑止することができます。

ccm fs_check を定期的に使用するとキャッシュ・ファイルが占めるディスク・スペースを削減できるので、このコマンドを実行してデータベース全体を検査してください。ただし、大規模なデータベースではこの検査に長い時間がかかる場合があるので、特定タイプのオブジェクトのみを検査することで検査時間を短縮することができます。 指定タイプのオブジェクトのみを検査するには、-t オプションを使用します。あるいは、object_specs を使用して (例えばクエリー結果を使用して)、オブジェクトのリストを検査します。-t オプションとオブジェクト・リストの両方を使用することはできません。指定タイプのオブジェクトのみを検査する場合は、未使用のキャッシュ項目およびアーカイブ項目の検査は抑止されます。

また、結果を調べることができるように、出力をファイルに送信します。

予期しない (または余分な) ファイルやアーカイブ項目が検出された場合は、個別に報告され、最後にまとめて報告されます。しかし、このようなケースはエラーとしてはカウントされず、ccm fs_check がゼロ以外の終了状況で失敗する原因にもなりません。

ccm fs_check-fix オプションでは、このような余分な項目は削除されません。 独自の目的のために手動で作成したファイルを使用してこのような削除をしようとすると、データ損失が起こる可能性があります。また、ファイル・システムを復元した後で、わずかに時間がずれてメタデータのバックアップが行われた場合も、同様の結果になる可能性があります。 必要のない余分なキャッシュ項目やアーカイブ項目を削除する方法については、IBM®Rational ソフトウェア・サポートにお問い合わせください。

この操作はすべてのユーザーが実行できます。 ただし、-fix オプションを実行するには、ユーザーは ccm_admin ロールに属している必要があります。このコマンドを実行する前に、(ccm start コマンドを使用して) セッションを開始する必要があります。

制御対象ファイルは、static 状態にチェックインしている場合は、非同期アーカイブの対象になります。このプロセスでは、データベースごとに 1 つの余分なバックエンド・セッションを非同期アーカイブ用に割り振る必要があります。アーカイブ変換を実行しようと計画している場合は、アーカイブ変換用のバックエンド・セッションを 1 つ追加で割り振ることも必要です。また、オブジェクトがアーカイブされなかった場合は、ファイルがアーカイブされていないことを示す警告を受け取ります。

オプションおよび引数

-c|-cutoff cutoffTime
アーカイブ検査のためのカットオフ時刻を指定します。オブジェクト・バージョンがカットオフ時刻前にチェックインされ、アーカイブされなかった場合は、警告を受け取ります。cutoffTime は、サーバーの日付に変換されます。 絶対時刻はサーバーの時間帯とロケールに変換されます。相対時刻は、サーバーの時間帯の深夜 12 時を基準としています。デフォルトは -5:0:0:0 で、サーバーの時間帯の深夜 12 時より 5 日前の相対時刻を表します。
-d|-dir directory_path
不整合アーカイブ項目を書き込むディレクトリーを指定します。デフォルトでは、このようなファイルは database_path¥st_root¥tmp¥check に書き込まれます。
-e|-empty_skip
静的オブジェクト・バージョンの空ファイルに関する警告を抑止します。
この警告は、個別のオブジェクト・バージョンについても抑止することができます。 ブール属性 deliberately_empty を作成し、警告を抑止するオブジェクト・バージョンに対して、値 TRUE を指定します。
-f|-fix
以下のような、一部の単純なエラーを修正します。
  • UNIX で作成された圧縮ファイルからデータベースを解凍した場合、キャッシュ・ファイルが UNIX フォーマットになっていることがあります。キャッシュとアーカイブの違いがこの改行スタイルのみである場合、-f|-fix フラグではキャッシュ・ファイルが削除されます。
  • キャッシュ f の長さがゼロであるのに、アーカイブされた内容がゼロではない場合、
    -f|-fix フラグではキャッシュ・ファイルが削除されます。
  • キャッシュ・ファイルの変更時刻が誤っているが、内容はアーカイブに等しい場合は、-f|-fix オプションを使用して、変更時刻を source_modify_time 属性と同じ時刻に更新します。

    このオプションでは、余分なファイルや冗長ファイルは削除されません。 このオプションを使用して、そのようなファイルの内容を調べ、それらのファイルが不要かどうかを削除前に確認することができます。

-nb|-null_byte
ソース属性に null (0x00) バイトがあるかどうかを検査します。 タイプ ascii およびサブタイプ ascii のオブジェクトにヌル・バイトが含まれている場合は、警告メッセージが生成されます。
-nd|-noduplicates
重複アーカイブ項目の検査をスキップすることを指定します。メモリー不足で失敗する可能性のある大規模データベースの検査の際にこのオプションを指定すると、使用するメモリー・リソースを削減することができます。ただし、これはアーカイブ検査の強度を弱めることになるので、必要な場合のみ使用するようにしてください。
object_spec
検査するオブジェクトのリストを提供します。クエリー結果をこの引数に使用することができます。
この引数を -t オプションと同時に使用することはできません。 このオプションを使用すると、-u|-unused_skip オプションが暗黙に指定されます。
-t|-type type
検査するオブジェクトのタイプを指定します。メモリー不足で失敗する可能性のある大規模データベースの検査の際にこのオプションを指定すると、使用するメモリー・リソースを削減することができます。ただし、これはアーカイブ検査の強度を弱めることになるので、必要な場合のみ使用するようにしてください。
-u|-unused_skip
キャッシュ・ファイルおよびアーカイブ・ファイルに余分なファイルや項目があるかどうかの検査をスキップすることを指定します。このオプションでは、ファイルまたは項目は削除されません。
-v|-verbose
各エラーに関するさらに詳細な情報を生成します。エラーについて以下が報告されます。
  • source 属性のないオブジェクト (問題およびタスクを除く)。これらのオブジェクトにはキャッシュ項目またはアーカイブ項目はありません。これらのオブジェクトはスキップされます。
  • 4.1 より前の古いアーカイブ (ccm_rcs でなく、SCCS、compress、および RCS) でアーカイブされたファイル。したがって、アーカイブ変換を実行する必要があります。
  • キャッシュ・ファイルのないオブジェクト。このようなオブジェクトは、以前に ccm clean_cache が実行された際に影響を受けた可能性があります。
  • source_modify_time 属性のないオブジェクト。 この問題はマイナー・エラーです。このようなオブジェクトは、現行のデータベース標準に正しくアップグレードされていません。タイプ timesource_modify_time 属性を作成して、正しい時刻 (つまり、チェックイン前のソース・ファイルが最後に編集された時刻) に設定することができます。 この時刻は、キャッシュ・ファイルの変更時刻です。
  • source_modify_times より前の時刻を持つオブジェクト・キャッシュ・ファイル。 このエラーは重大なものではなく、キャッシュ・ファイル時刻を設定する呼び出しの失敗が原因で生じた可能性があります。このエラーを修正するには、アーカイブ項目が正しいことを確認したで、そのキャッシュ・ファイルを削除します。
-w|-windows
ファイルの相違が復帰文字のみの場合に、警告メッセージを抑止します。
-z|-zero_counts
値がゼロのカウントも含め、すべてのカウントを印刷します。この情報は、他のプログラムで fs_check の出力を分析する場合に役立ちます。

データベースのファイル・システム整合性を検査して、詳細な出力情報を提供します。

  1. Rational Synergy アドミニストレーターとしてログオンします。
  2. データベースのファイル・システム整合性を検査します。

    ccm fs_check -v


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