このトピックは、WebSphere® Application Server と協働するように、Jazz™ Team Server をセットアップする方法について説明しています。このセットアップは、Jazz Team Server を Websphere Application Server と同じマシンにインストールしていることを前提としています。
始める前に
これらのステップを始める前に、以下を完了している必要があります。
- WebSphere Application Server が既にインストールされている。
- データベースが作成され、teamserver.properties ファイルがデータベース設定で更新されている。
- 大/小文字を区別しないログインを使用可能にしている (オプション): アプリケーション・サーバーの認証方式で大/小文字を区別しないログインが許可されている場合は、Jazz アプリケーションにも受け入れさせることができます。管理 Web UI の「拡張プロパティー」ページ上の「大/小文字を区別しないユーザー ID の突き合わせの使用 (Use case insensitive user ID matching)」プロパティーで、大/小文字を区別しないログインの許可を使用可能にすることができます。デフォルトは未変更です。大/小文字を区別しないログインを使用可能にするには、管理者がこのプロパティーを明示的にオーバーライドしなければなりません。
- Java™ 2 セキュリティー・オプションを、オフにする必要があります。このオプションが WebSphere Application Server でオンにされている場合、Jazz Team Server の .war の開始に失敗する原因となります。
- WAS のセキュリティー設定「無保護の URI にアクセスした場合に使用可能な認証データを使用する」にチェック・マークが付けられていることを確認します。WAS Integrated Solutions Console を使用している場合は、以下のようにして確認できます。
- 「セキュリティー」->「セキュア管理、アプリケーション、およびインフラストラクチャー (Secure administration, applications, and infrastructure)」->「Web セキュリティー (Web Security)」-「一般設定」へとナビゲートします。
- 「無保護の URI にアクセスした場合に使用可能な認証データを使用する (Use available authentication data when an unprotected URI is accessed)」のチェック・ボックスを選択します。
- Jazz Team Server には、完全な Apache Tomcat ベースのサーバーの実行に必要なファイルが組み込まれています。WebSphere インストール済み環境の場合、Jazz Team Server のファイルのサブセットのみ必要で、WebSphere サーバー・マシンのディレクトリーに入れる必要があります。以後の手順では、これを Jazz Team Server のインストール・ディレクトリーとして参照するか、または短縮して JazzInstallDir として参照します。
このディレクトリーから、以下のものを使用します。
- ファイル JazzInstallDir/server/tomcat/webapps/jazz.war
- ディレクトリー JazzInstallDir/server/update-site
- ディレクトリー JazzInstallDir/server/conf
- JazzInstallDir/repositoryDB 内のデフォルトのリポジトリー・データベース
- JazzInstallDir/repotools 内のリポジトリー・ツール
- ディレクトリー JazzInstallDirserver/license-update-site
- ディレクトリー JazzInstallDir/server/nl1-update-site
- ディレクトリー JazzInstallDir/server/nl2-update-site
ヒント: IBM® Installation Manager の使用時には、Jazz Team Server のファイルを Web アプリケーション・ディレクトリー内にインストールできます。インストール・プロセス中に、組み込み済みの Apache Tomcat アプリケーション・サーバーをインストールすることはできません。この場合 Installation Manager が Web アプリケーション・ディレクトリーを尋ね、WebSphere にとって必要なファイルのみインストールするようになります。デフォルトのディレクトリーは、Windows® では C:¥Program Files¥IBM¥JazzTeamServer で、Linux® では /opt/IBM/JazzTeamServer です。
この手順で、インストール・ディレクトリーは JazzInstallDir として参照されます。IBM Installation Manager を使用してファイルを WebSphere Application Server Web アプリケーション・ディレクトリー内にインストールする場合は、前述のようにファイルを手動で移動する必要はありません。
このタスクについて
注: 本書では、WebSphere 認証または SSL の構成については、複雑なトピックになるので説明していません。WebSphere のさまざまな認証と暗号化のオプションに関する詳細情報については、WebSphere インフォメーション・センターで説明されています。詳しくは、
WebSphere インフォメーション・センターにアクセスして、「
アプリケーションとその環境の保護」を検索してください。Jazz Web UI では、アプリケーションの許可や個人情報設定を実行するには、認証を構成する必要があります。
- teamserver.properties ファイル内のデータベースの場所を検討して更新します。
com.ibm.team.repository.db.vendor = DB2
com.ibm.team.repository.db.jdbc.location=//localhost:50000/JAZZ:user=db2admin;password={password};
com.ibm.team.repository.db.jdbc.password=db2admin
注: これは DB2 構成のサンプルです。データベース・ベンダー (Oracle/MS-SQL) に応じて teamserver.properties を更新する必要があります。
- WebSphere Application Server のレベルを確認して更新します。
Jazz Team Server では、
WebSphere Application Server バージョン 6.1 に IBM Java SDK 1.5 SR5 以降の累積フィックスが適用されているか、
または WebSphere Application Server バージョン 7.0 に
少なくとも 7.0.0.7 がインストールされている必要があります。IBM Java SDK 1.5 SR6 SDK の更新
は、http://www-1.ibm.com/support/docview.wss?rs=180&uid=swg24017492 から入手できます。WebSphere 6.1 および GA IBM Java SDK では、Jazz は操作をいくつか実行した後で、「プロキシー・エラー」の報告を開始します。
IBM Java SDK 1.5 SR9 または IBM Java SDK 1.6 SR4 へのフィックスに対して、対応する WebSphere Application Server iFix を入手する必要があります。これらは、IBM Rational Team Concert™ 2.0 を正常に実行するために必要です。
入手しないと、サーバーのいくつかのサービスが正常に開始されない場合があります。
iFix は、対応する WebSphere Application Server APAR で入手できます。
IBM Java SDK 1.5/WebSphere Application Server 6.1 の場合、APAR は PK85942 であり、ファイルを ftp://ftp.software.ibm.com/software/websphere/appserv/support/fixes/PK85942/ からダウンロードできます。
少なくとも WebSphere Application Server 6.1 フィックスパック 19 をインストールしてから JRE iFix をインストールします。
IBM Java SDK 1.6/WebSphere Application Server 7.0 の場合、APAR は PK 86771 であり、ファイルを ftp://ftp.software.ibm.com/software/websphere/appserv/support/fixes/PK86771/ からダウンロードできます。
- JVM 引数を更新します。
Jazz Team Server には、稼働している Java 仮想マシン上に特定の設定が必要です。
汎用 JVM 引数内で設定する必要がある 1 つ目のプロパティーは、デフォルトの最大メモリー割り振りで、-Xmx 設定を使用します。
この値は、Jazz Team Server が稼働しているサーバーでサポートされるチームのサイズとサーバーのメモリー容量に基づいて設定する必要があります。
標準的な中規模のサイズのチームは、Jazz Team Server のプロセスのヒープ・メモリーが 1536 MB であるとすると、-Xmx1536M の値を使用できます。
汎用 JVM 引数内で設定する必要がある 2 つ目のプロパティーは、スレッド・スタック・サイズであり、特に Rational® Quality Manager において設定する必要があります。
Rational Quality Manager の標準的なスタック・サイズは -Xss786K です。
Oracle または SQL Server データベースに接続している場合は、「ORACLE_JDBC」または「SQLSERVER_JDBC」という名前のプロパティーを追加する必要があります。このプロパティーを、該当する JDBC ドライバーへの絶対ファイル・パス (URL ではない) に設定します。
以下の例は、Oracle および SQL Server データベースへの接続に関する汎用 JVM 引数と、デフォルトの最大メモリー割り振りおよびスレッド・スタック・サイズを示しています。JazzInstallDir を Jazz Team Server のインストール・ディレクトリーに置換してください。
-DORACLE_JDBC=JazzInstallDir¥server¥oracle -Xmx1536M -Xss768k
-DSQLSERVER_JDBC=JazzInstallDir¥server¥sqlserver -Xmx1536M -Xss768k
特定のサーバーの動作を制御するには、他の複数のシステム・プロパティーを設定する必要があります。これらについては、以下の記載に含まれています。
以下の記載は、WebSphere Administrative Console でのこれらの JVM プロパティーの設定に特定されます。JazzInstallDir を Jazz Team Server のインストール・ディレクトリーに置換してください。
- をクリックします。
- 「server1」をクリックします。
- をクリックします。
- 「Java 仮想マシン (Java Virtual Machine)」をクリックします。
- 値 100 を「初期ヒープ (Initial Heap)」に追加します。
- 値 1000 を「最大ヒープ・サイズ」に追加します。
- 「適用」をクリックします。
- 「ロギングおよびトレース (Logging and Tracing)」をクリックします。「ログ詳細レベルの変更 (Change Log Detail Levels)」をクリックします。Jazz Team Server は BIRT レポート・エンジンを使用します。WebSphere ログ・ファイルに BIRT 通知項目が書き込まれないようにするには、org.eclipse.birt.* パッケージに関するロギング・レベルを「重大 (severe)」に設定します。「適用」をクリックします。
- 「カスタム・プロパティー」をクリックします。 追加する必要があるカスタム・プロパティーの 1 つに JAZZ_HOME があり、これは特定の構成ファイルが検出される場所を指定するシステム・プロパティーです。このプロパティーは、シンプル・パスではない URL を使用するので、値を file://-style URL として指定する必要があります。
- 以下のプロパティーを追加します。 「新規」をクリックし、「名前」と「値」を入力してから、「OK」をクリックします。
- 名前: java.awt.headless 値:
true
- 名前: org.eclipse.emf.ecore.plugin.EcorePlugin.doNotLoadResourcesPlugin 値:
true
- 名前: JAZZ_HOME 値: file:///JazzInstallDir/server/conf
- 「保存」をクリックして、マスター構成に直接保存します。
- Websphere を再始動して、Jazz Application をインストールします。
以下のコマンド行の例で、
WASInstallDir は、サーバー上の WebSphere Application Server がインストールされている場所を表します。
- WebSphere Application Server の管理コンソールを開きます。
- をクリックします。
- 「新規アプリケーションへのパス (Path to new Application)」の下の「ローカル」ファイル・システムをクリックします。
- 「絶対パス」の下で以下のように入力します。
JazzInstallDir/server/jazz.war
- 「コンテキスト・ルート」を /jazz に設定します。
- 「次へ」をクリックして、残りの「新規アプリケーションのインストール (Install New Application)」のステップをすべて続行します。
- 「終了」をクリックします。
- 「保存」をクリックして、マスター構成に直接保存します。
- をクリックします。
- jazz_war の隣のボックスを選択し、「開始」をクリックします。
アプリケーションが正常に開始されたことを示す緑色の矢印が表示されるはずです。
次のタスク
Rational Team Concert ユーザーは、トピック
セットアップ・ウィザードの実行 に進んでください。
Rational Quality Managerの場合は、『Jazz Team Server のセットアップ・ウィザードの実行』のトピックに進んでください。
このトピックについて詳しくは、以下のリンクを参照してください。
http://jazz.net/library/techtip/95
https://jazz.net/wiki/bin/view/Main/WASSetupFAQ