OSLC で構築される統合は、OSLC のコア仕様およびドメイン仕様を使用します。 コア仕様では、主要な統合技法や、HTTP と RDF (Resource Description Framework) の使用法が記述されており、すべての OSLC サービスでサポートする必要のある共通機能が明示されています。ドメイン仕様は、特定の ALM 領域 (変更管理、テスト管理、要件管理、アーキテクチャー管理など) に合わせて調整されています。ドメイン仕様はコア仕様に準拠しています。 例えば、変更管理仕様は、変更管理ツール (コンシューマー) およびプロバイダー・ツールで使用するためのリソース、フォーマット、および RESTful サービスの共通セットを定義します。 仕様は、他のライフサイクル・ツールと連携するための一連のサービスおよびフォーマットを記述したものであり、ツールまたはツール・クラスの動作を標準化しようとするものではありません。
OSLC による統合の作成に関する概要、および必要な計画とタスクのウォークスルーについては、Getting Started with OSLC (enhanced) を参照してください。個々の Rational 製品には、OSLC の有効化に関する情報が用意されています。その情報については、製品のインフォメーション・センターで、OSLC サービスによって製品を拡張する方法に関するセクションを参照してください。このセクションでは、サポートされるリンク・タイプおよび統合を構築するために必要なリソースについても説明しています。
OSLC 仕様に関する作業を開始する前に、Eclipse Lyo エディターと、OSLC に関する以下のような基本的な概念を確認しておくことをお勧めします。
OSLC サービス・プロバイダーは、OSLC サービスの実装を提供します。 サービス・プロバイダーは、リソースへのリンク、およびリソースのリッチ・プレビューを表示するための情報をコンシューマーに提供します。
OSLC コンシューマーは、サービス・プロバイダーによって提供されるリソースを使用する Web アプリケーションです。
OSLC のライフサイクルに含まれている各成果物は、URI が名前になっている HTTP リソースで表現されており、GET、PUT、POST などの HTTP メソッドで操作できます。成果物またはリソースはいずれも、主語、述語、および目的語からなる RDF 表現を持っています。 例えば、要件からテスト・ケースにリンクする場合、RDF 表現は、主語として要件を、述語として関係のタイプまたはリンク・タイプを、目的語としてテスト・ケースを持ち、それぞれが URI で識別されます。
Eclipse Lyo は、Eclipse コミュニティーが OSLC (Open Services for Lifecycle Collaboration) 仕様を導入し、OSLC 準拠のツールを構築するのを支援する SDK です。 Java を基盤とするソフトウェア開発ツールキット、統合が OSLC に準拠していることを確認するためのテスト・スイート、テストで使用できる作業用のサンプルとシンプルなサーバーが組み込まれている参照アプリケーションが用意されています。Eclipse Lyo について詳しくは、http://www.eclipse.org/lyo を参照してください。